あいあいのひとりごと

ローマ在住あいあいの暇つぶし日記。

古代からの競技場ですから・・・

2011-09-29 14:40:01 | ローマ de ウォーキング 
毎日8000歩を目標に歩いています。そしてついでにローマ散策も・・・今回は自宅から近いこともあってよく歩くCirco Massimoをご紹介。

Circo Massimoは古代ローマ時代の戦車競走(映画「ベンハー」などでもおなじみの)の競技場でしたから、トラックの上にいるようなもの、私のようにウォーキングする人やジョギングをする人をよく見かけます。ただ私の場合、ぐるぐる同じところを回るのが好きではないため、1周では8000歩に満たない大きさなので、そこからまた移動することになるのですが、どうしても歩数が足りないときはぐるぐるすることもあります。(ぐるぐる歩いている日本人がいたら私です。)



ローマには7つの丘がありますが、その内のパラティーノの丘とアヴェンティーノの丘に挟まれ、ちょうど谷のようになったところにあるこの古代の競技場、今は草の生えたただの野原です。そしてとにかくだだっ広いので、野外コンサートなどによく使われています。ただどこからでも入り込めてしまうので、無料コンサートのときだけでしょうね。少し前にレディ・ガガも参加したコンサートもここで行われました。私はかつてここでスティングのコンサートとサッカーのワールドカップでイタリアが優勝したときのお祝いイベントを見ましたが、もの凄い混雑で、連れとははぐれるし、地下鉄には乗れないし・・・と最近はめっきりテレビで見ることにしています。(はい、そんなお歳です。)

さて、このCirco Massimoからの眺めでなんといっても素晴らしいのが、パラティーノ丘。ローマ建国物語の場面ともなるこのパラティーノの丘には、初代皇帝アウグストゥスを初め、歴代のローマ皇帝たちのお屋敷が今も遺跡として見ることができます。貴族たちはあそこから競技を眺めていたんですね。



日没前の光が当たるときが素敵です。


ちょっと歩けばコロッセオにも近く、有名な真実の口なんてほんの数十歩、ローマでは珍しい日本で見るような美しいケーキも売っているお店もある(Cristalli di Zucchero ローマに2店舗あります。)どうやらこのケーキ屋さん、最近「笑ってコラえて」でも紹介されたようですね。日本人が好みそうなケーキ屋さんですが、イタリア人の間ではそれほどでもないという印象です。食に関しては、どうも伝統的な味(外観も)を好むようです。ダニィにも「この国には食のグルーバル化はやってこないよ」と愚痴っているところです。

あ、話がそれました。折角歩いても、ケーキを食べてしまったら、消費カロリー云々どころか、摂取カロリーが上回ってしまうじゃないか。

チルコ・マッシモ、歴史散策にも、ウォーキング・ジョギングにも、そしてグルメにもおすすめです。(そうそうおいしいジェラート屋もありました・・・また今度。)

月の最後の火曜日は

2011-09-27 15:22:09 | ローマの平日
今日もそうなのですが、その月の最後の火曜日は19時以降国立美術館・博物館が無料です。来年も続くのかどうかわかりませんが、今年中はそういうことだそうです。平日の夜なので、「明日があるし・・・」の人は残念ですが、夜の美術館はデートにも最高。

そこでお奨めしたいのがこちら。ローマからちょっと離れているのですが、世界遺産にも指定されているエステ家の別荘、Villa d'Esteです。もともと夜の公開は夏の短期間のみなのですが、この火曜の夜のイベントに参加しているので、12月まで月の最後の火曜日の夜は、夜の見学ができます。ティヴォリの丘の上にあるこの別荘は、日中でももちろん素晴らしいのですが、500もある噴水で有名な庭園は夜は照明が施され、夢のような世界になります。

見てください。素敵でしょう!




色々な種類の噴水があって、仕掛けが施されているものもあります。



こちらはオルガンの噴水。決まった時間に音楽を奏でます。この写真からは噴水が見えませんが、下の部分にちゃんと噴水があります。演奏時間が来ると、人がどっと集まるので近くで見るのが難しいのですが、オルガンは中央の部分にあって、演奏が終わると隠れてしまいます。




500も噴水があるぐらいですから、庭園はかなり広くまるで迷路のようですが、道に沿ってこのような噴水もたくさんあって飽きることなく見学できます。

お屋敷も立派です。夜の見学はやはり庭園が見どころと思いますが、お屋敷もお忘れなく。昔の貴族の人々ってなんて生活をしてたんでしょう。




ティヴォリでも最高の眺めの場所に建てられたお屋敷、バルコニーからの景色もお忘れなく。眼下には庭園が広がります。そして丘の下の風景も。当時の人たちはどんな気分で眺めていたんだろう。


途中でカメラの電池切れ。もう一度行かねば。











オスティアの海辺を歩く

2011-09-24 12:15:25 | ローマ de ウォーキング 

毎日8000歩を目標に歩いています。ついでにローマ散策もします。

ウォーキングコースとして気に入ったのはここ、オスティアの海岸です。ローマは実は海から遠くない!ローマに来た頃、なんでこんなにカモメが飛んでいるのだろうと不思議に思っていましたが、そういうことなんですね。

地下鉄の駅のあるPiramideにはLido線というオスティアに向かう電車の駅とつながっていて、その電車に乗れば30分ほどでオスティアの海岸への最寄駅Ostia Lido駅に着きます。駅から少し歩きますが、大した距離ではありません。
海水浴場でもあるため、レストランが海岸線に並びます。ちょっとしたリゾート地に来た気分。
砂浜でウォーキングは無理なので、海岸線に沿って走る道路の歩道を歩きました。海風が気持ちがいい。


暑さを避けて夕方に行ったので、日没の時間になりました。








海の夕焼けは雄大。



今度は秋の海を見に行くつもり。もちろん8000歩歩きます。

Giornate Europee Patrimonio 2011

2011-09-24 11:42:42 | ローマの休日

9月24、25日の週末、つまり今日と明日なわけですが、美術館や博物館などが入場無料になります!ヨーロッパの文化財の日なので、他のヨーロッパの国でもやっているのでしょう。

昨年はどこか行ったのかなと去年の9月のブログを見てみたら投稿していました。(こちら

今日はどこに行こう。ダニィが仕事なので、一人だとなんだか腰が重いし、妹の影響で始めた切り絵アートもちょっとやりたい。文化財巡りをすれば、今日のウォーキングも簡単に8000歩行くだろうな。

ヴァチカン市国もヨーロッパの国なわけで、ヴァチカン美術館の無料オープンするようですが、どうも25日だけのようです。なぜかダニィは火曜日(27日)もと言っていましたが、これは???です。

芸術の秋、お金をかけずに楽しめるイベント、利用しないのはもったいない。

聖エウスタキオ

2011-09-22 22:25:54 | 聖人のお話


日本ではあまり馴染みがありませんが、イタリアでは(というか他のキリスト教国でもそうでしょうね)ちょっと町に出れば、教会の名前、通りや広場の名前に聖人の名前がついていたり、一般の人も守ってもらいたい思いなのか聖人の名前の人も大勢いるわけで、至るところに聖人がうようよと存在しています。絵画や彫刻などにはもちろん聖人をテーマにしているものも多くて、中にはなぜこういう格好で表わされているのだろうと好奇心をそそわれるようなものがたくさんあります。そんな中で暮らしているせいか、私は聖人伝物語に実はとても関心があります。殉教した聖人の絵をまじまじと見たりするので、ダニィにはちょっと変人扱いされてますが、ヨーロッパ美術の鑑賞は、絵の主人公たちのことを知ることで面白さがぐんと増します。

さて、前回の投稿に登場させてもらった聖エウスタキオのお話です。ウォーキングの途中でたまたまぶつかったのがこの聖人のお祭りだったということもありますが、実は今年の夏に訪ねたアブルッツオのScannoという町の守護聖人も聖エウスタキオでした。上の絵はScannoの聖エウスタキオ教会にあったものです。「牛の中で人が燃やされている?」という不思議な絵なので、ダニィに「この絵はどういうこと?」と聞くと、案の定知るわけなし。本人もどうやら気になったようで、座っていた神父かなという方に早速尋ねてました。

後から調べたこともありますが、簡単にはこういうお話です。
聖エウスタキオはキリスト教に改宗するまではプラチドという名のトライアヌス皇帝の兵士で、異教の神々を信奉していました。ある日猟をしていると、群れから離れて森から出てきた一匹の鹿に出会いました。なんとその鹿の二本の角の間には十字架にかけられたキリストが見えるのです。鹿についていくと、鹿が言いました。「私はキリストである。」
プラチドはそれを機会に妻と子と共に改宗し、名前もエウスタキオに変えるのですが、異教の神々を信奉することを拒んだために、ブロンズの牛の像の中で家族共々殺されてしまったというお話です。

というわけで、兵士の格好で、十字架にかかったキリストを持っていたり、十字架を角の間に携えた鹿が表わされていたり、牛の形をした窯が表わされていたら、その主人公は聖エウスタキオです。前回の投稿に載せたお祭りのポスターの聖人のまさにその通りに描かれてますね。


他の有名な絵



Pisanello: Visione di Sant'Eustachio


聖エウスタキオは、前にも書きましたが、コーヒーで有名なバールの名前で、どうもコーヒーと結びついて記憶していましたが、どうも鹿と牛の聖人になってしまいました。


1日8000歩 ローマを歩く

2011-09-19 17:12:19 | ローマ de ウォーキング 
若者の振りしてブログを書いていますが、「最近歳を感じて・・・」って歳の筆者です。歳を感じる時っていろいろありますが、最近(というかもうしばらく前からですけど)階段を登ったり、ちょっと早く歩くと息切れが酷くて、私よりもずっと年上の人よりも酷くて、これはもう歳のせいだけでない、暮らし方のせいだと反省しました。自他ともに認める怠け者、なるべく動かないようにしている自分、はい、確かにそうです。反省だけじゃなく、将来歩けなくなったらと心配にもなったこともあって、たまたま話す機会のあった人が見せてくれた万歩計が頭に残りました。万歩計というと、ベルトに付けるタイプの「ちょっとおじさんがつけるっぽい」大型のものしか知りませんでしたが、見せていただいたものはポケットやカバンに入れて持ち歩けばいいだけの薄くて小さなおしゃれなものでした。そんなわけで日本に帰国していた際に、父がアマゾンですぐに購入、結局プレゼントしてもらいました。

オムロンの一番シンプルな万歩計ですが、説明書と共に入っていたウェルネスリンクっていうインターネットのサイトの案内に目がとまり、開いてみると自分の歩いた歩数だとか距離だとかがそこに記録できて、アドバイスなどももらえるらしい。いろいろなイベントも企画されていて、参加するとプレゼントの抽選にも参加できるらしい。そこでいままで眠っていた血圧計も出してきて、新しい体重計も買ってもらって、ウォーキングを始めたわけです。



とりあえずの計測セット。PCに直接つなげたりするのもあるらしいけれど、自宅にあるものでも十分に参加できます。さまざまな計測ができる機器のことを読んだりすると、あんなの欲しいなあと思ってしまいますが、まずは始めることが大事ですよね。


説明の中に最低8000歩をとあったので、毎日それを目標にしているのですが、4km以上歩かないと8000歩には行きません。私だと1時間以上のウォークになります。それでもコースをいろいろと変えてみて、何か新しい発見をしようと思いながら歩くと、なかなか楽しいものです。暑さも少し和らいできたウォーキングにいい季節です。

怠け者の私はブログも頻繁に書けないんですけれど、ローマの楽しいウォーキングコース紹介を目指すというのも目標にします。なんていろいろとそういうのを付けないと腰が上がらないわけなんですけどね。

昨日は日曜日だったので、コロッセオとヴェネチア通りを結んでいるフォーリ・インぺリアーリ通りが歩行者天国になっていました。




堂々と道の真ん中を歩けるのは気持ちがいい。通り沿いはフォロ・ロマーノなどの遺跡も豊富で飽きません。「今日結婚しました」の新婚さんを乗せた馬車も。

ナヴォナ広場の近くでダニィと待ち合わせていたので、ヴェネチア広場を経由、コルソ通りからドリア・パンフィーリ宮の横の道を曲がり、ナヴォナ広場の方向に向かって歩くと、パンテオンの近くでどこからかブラスバンドの音楽のようなものが聞こえてきます。音のする方に向かうと・・・



やはり何かやってました。おいしいコーヒーで有名なバールのあるサン・エウスタッキオ広場で演奏してました。広場の名前と同じ名前の教会があって(その教会があるから、広場がこの名前なんでしょうが)、どうやらその聖人のお祭りのようです。



特に素晴らしく上手というわけではありませんが、ローマの街の中での演奏はなんでも素敵に聞こえます。小さい子供からおじいちゃんまで演奏しているのがいいじゃないですか。

この間行った旅行先にもサン・エウスタッキオ教会があって、上のポスターにも右の方に牛とたき火の絵がありますが、それにまつわる話を聞いてきたところでした。別の機会にご紹介したいと思います。左の方の十字架を頭にのせた鹿が気になりますね。よく見ると教会の建物の上にもありました。




「犬も歩けば棒にあたる」で歩いて出てみれば何か発見があるかな。何かを探して歩くってこともありですね。でも8000歩が楽になる日はまだ遠い。




鬼~のパンツは…ヴェスヴィオ山へ

2011-09-18 10:39:18 | 旅~イタリア国内~
この間、ポンペイに泊まってその周辺地域を訪ねてきました。ポンペイと言えば、79年のヴェスヴィオ火山による噴火で、地中に埋もれてしまった古代都市ですね。そこが18世紀より発掘を進められ、当時の生活を知る貴重な手がかりの豊富なこの遺跡は今は世界遺産にも登録されて、毎日観光客でいっぱいです。私も実は2度も訪ねているので、今回はパス、ポンペイよりもかなり規模は小さいけれど、保存程度が上と言われているエルコラーノの遺跡の方に行って参りました。その話は別の機会にということで、今日はそれらの都市を地中に埋めてしまったヴェスヴィオ火山の火口に行ったお話。

汗をかくのが嫌いな私は、登山はやはり苦手。でも山歩きは行ってみると楽しいというのはわかっているのです。ダニィの方は大好きなので、お互い譲歩し合い、初心者レベルのコースを歩くことが多いのですが、このヴェスヴィオ山は万人向けです。というのも火口かなり近くまで車行って、そこから入場券を買い、自分の足で登るのは30分ほど。でも木々のないこの火山は陰がないので暑い。時間帯によっては、かなりふぅふぅいって登ることになります。駐車場に停められていた車のナンバープレートはほとんどがヨーロッパの他の国のもので、外国からの観光客の人気スポットであることがわかります。本数は少ないようですが、バスも出ているようですよ。

ヴェスヴィオ山と言えば、フニクリフニクラの歌の中の火の山ですね。行きの車の中、ラジオでたまたま歌が流れたので、この歌は日本語版もあるけれど、さらに替え歌もあるんだと「鬼のパンツ」の歌をダニィに話しました。ダニィは「おに~のパンツはいいパンツ~」のところしか覚えられませんでしたが、あまりの変な歌詞に喜んでおりました。(なんでこんな替え歌ができたのでしょう???)
そうそう本当の歌詞の方では♪登山電車ができたので誰でも登れる♪ってあるじゃないですか。でも実際はそんなもの見当たらなかった。実は1944年の噴火のときになくなってしまったそうです。この歌はこの登山電車の宣伝用に作られたようですね。それも世界初のCMソングだったとか。トーマス・クック社が運営していたそうです。でもオリジナルの歌詞、ナポリ語なので宣伝効果はいかがだったのでしょう。



こんな感じの道を登っていきます。楽そうですが、もっと傾斜のきついところもあります。真っ青な空に素晴らしい眺め、でもかなり暑かった。日傘を持ってはいたのに、車の中に忘れてしまい(というか・・・日傘で登山の人が誰もいないので勇気がなかった)、日焼けを恐れて下を向いて登りましたが、明らかに無意味・・・真っ黒です。途中、立ち止まって休む度に横でダニィが「おに~のパンツはいいパンツ~」と励ましソングを歌ってました。(私は周囲の景色も見たいのじゃ。)




登山電車がなくなった後、リフトで登るようになったようですが、これはその跡でしょうか。今はそんなリフトもありません。足で登るのみ。帰りはふぅふぅ言いながら登る人とすれ違いながら、「がんばれ~」なんて言う優越感!




火口に到着。火口の周囲を半分ぐらい歩けます。英語圏観光客が多い。お互いに写真撮影をお願いしあう。アジア人は全然見かけず、やはり日焼けスポットはダメなのかしら。



頂上からの眺めは素晴らしい。海岸線が見えますね。遠くにうっすらと見えるのはイスキア島???ちょっと変わった雰囲気に写ったのは、新しいデジカメの機能を試したかったから。使い方、まだまだ研究の余地ありです。

火口には売店もあって、ミネラルウォーターを買おうとしたときに、ダニィが「Leteがいい」と注文すると、「ナポリファンか」と言われた。そういえばナポリチームのユニフォームにLeteって大きく書かれてたっけ。私たちはガス入りだけれど、弱いガス入りのLeteを好んで飲んでいるだけで、ダニィはこてこてローマファン。ナポリチーム地区に来てたんだって思うと共に、イタリアはどこに行ってもサッカーベースの国だなあと感心します。(ここでもかって感じ。)

そうそう「フニクリフニクラ」の歌。オリジナルの歌詞の意味は日本版と同じなのかなと気になったのでネット検索してみました。イタリア版は恋の歌でありました(こちら)。イタリア人にはサッカーと共に、恋ははずせないようです。それにしても日本ではなぜ「鬼のパンツ」???