たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

宙組『ホテル スヴィッツラ ハウス』-ライブ配信(6)

2022年03月28日 01時23分50秒 | 宝塚
宙組『ホテル スヴィッツラ ハウス』-ライブ配信(5)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/5c48f4e3b7088b05162ee18dbf254c60


2021年5月5日(水)
宙組 『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』 梅田芸術劇場公演
16時30分~、ライブ配信

 第二次世界大戦中期、永世中立国であるスイスのホテルを舞台にした多国籍の人々の物語。かつてバレエ・リュス(フランス語でロシア・バレエ団を意味する普通名詞)で活躍した天才ダンサー、ニジンスキーもサン・モリッツで療養中、このホテルで最後のパフォーマンスを行った。今は精神を病んで療養中のニジンスキーを救済するために「ホテルスヴィッツハウス」でチャリティ公演が行われるという設定でした。真風さん演じるロベルトの母は、かつてニジンスキーと同じ舞台に立っていました。ニジンスキー、宝塚では、2011年に早霧せいなさんが演じています。作・演出は原田諒先生。このニジンスキーは、キエフ生まれで両親はポーランド人なんだそうです。

2015年12月28日付ニューズウィーク日本版より、

「「ウクライナ」を創るプーチン」からの引用、

https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/12/post-4307_1.php

「ゴーゴリ、ニジンスキー、ホロヴィッツ、そして大鵬と聞いて、共通項がロシアというよりもウクライナだと思う人は多くないだろう。もっとも作家のゴーゴリはウクライナに生まれたことは間違いないが、当時ウクライナは帝政ロシアの一部。ゴーゴリ自身もサンクトペテルブルクに移り、ロシア語で作品を執筆した。ロシアバレエ団で活躍したニジンスキーもキエフ生まれだが、両親ともポーランド人である。現在のウクライナ領西部は一四世紀以降ポーランドやリトアニア領で、その後ハプスブルク帝国の領土になった。ニジンスキーが学んだのはサンクトペテルブルクだし、活動の中心はむしろパリとみて良いかもしれない。ピアニストのホロヴィッツもウクライナ生まれで両親はユダヤ系である。だが一九二五年にはソ連を出国し、その後アメリカに移ったので、ピアニストとしての活動の大半はアメリカ人として行われた。大鵬の父は、樺太に入植したウクライナのコサック騎兵の将校である。ロシア革命後に当時日本領だった南樺太に亡命し、そこで日本人女性との間に生まれたのが後の横綱大鵬なのである。こういった人々の人生を見ると、ウクライナ人とは何か、そもそも国家や民族のアイデンティティとは何かと考えさせられる。」

「ロシアは嫌われEUやNATOへの期待は高い。だが国際政治が好き嫌いだけでやっていけるはずはない。EUはウクライナ問題でロシアを非難はしても、ロシアとの決定的な関係悪化を望むまい。また仮にウクライナがNATOに加盟しても、アメリカ人は、組織だった抵抗もせずにクリミヤで屈したウクライナを守るために、はたして命をかけるだろうか。この国の人々は、国際政治の力学を見極めつつも、団結して独立と自由を守る覚悟はあるのだろうか。そんなことを心配しながら展示を見ていると、ふと安保法制で憲法論議に終始する日本のことを思い出した。」

 何度か読み返さないと理解できませんが、勉強になります。世界は広い、多民族が暮らすヨーロッパは大陸は広いです。いま何が起こっているのかを理解することは簡単ではありません。世界史、世界のなかの日本、特に近代史を勉強し直さなければと思うこの頃です。

 『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』、 明日がわからない第二次世界大戦の中で、自分の想いを大切にしながら懸命に生きようとする人々の姿を映画のように描いた舞台でした。サスペンス要素はうすく、ナチスの迫害から、愛するものを、芸術を守るために命をかけるキキちゃん演じるヘルマンたちに、コロナ禍となってから真っ先に舞台が不要不急として社会から糾弾された現実をかさねていました。植田景子先生もまさか一年後に世界大戦になるかもしれないという状況は想定されなかっただろうと思いますが、この状況下でふりかえるとより深い物語でした。無観客でのライブ配信はつらかったですが、画面を通して宙組生たちの熱量が伝わってきました。これもまた宝塚が奏でる平和への祈りの声、世界中に届いてほしいとあらためて思います。

「To love,To live
 (愛すること 生きること)

 作詞;植田景子 作曲;瓜生明希葉

 この世に生まれ落ち
 いつか消える この命
 一度きりの人生
 限りある時の中で

 どれだけの愛 出会えるのだろうか
 To love 愛することが
 To live 生きる意味と気付いた

 時は巡り
 二度と帰らぬ
 今 この日 この時を

 何かを愛し
 生きられたなら
 心震わせ
 愛せたなら

 熱い想い
 消せはしない
 命果てるまで

 To love 愛のため
 To live 生きたい」


宙組『ホテル スヴィッツラ ハウス』より-「Lives in the theater」
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/9b9a6e3bc8c72841af42bfaa715a7ae7

遥羽ららちゃん、結婚おめでとうございます。
https://www.instagram.com/p/CbjrPpfJLFX/




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