たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

2018年ミュージカル『ジキル&ハイド』(8)

2021年05月18日 13時51分18秒 | ミュージカル・舞台・映画
2018年ミュージカル『ジキル&ハイド』(7)
https://blog.goo.ne.jp/ahanben1339/e/17be8283d2fe2a479a8fd4643562a0e3

2018年3月17日(土)、東京国際フォーラムホールC、18時30分~。

ヘンリー・ジキル/エドワード・ハイド:石丸幹二
ルーシー・ハリス:笹本玲奈
エマ・カルー:宮澤エマ
ガブリエル・アターソン;石川禅
サイモン・ストライド;畠中洋
執事プール:福井貴一
ダンヴァーヌ・カルー卿;川口竜也
グロソップ将軍:阿部裕
アーチボルト・ブルーブス卿:松之木天辺
ビーコンズフィールド侯爵夫人:塩田朋子
アンサンブルキャスト:麻田キョウヤ 川島大典 杉山有大 安福毅 折井理子 七瀬りりこ
           真紀子 三木麻衣子 美麗 森実友紀


(東京国際フォーラム公演プログラムより)

「-登場人物の階級を探る-

この作品には、イギリスの階級社会が色濃く映し出されています。登場人物がどのクラスに属しているかを知ることで、物語や人物への理解が少し深まるはず。日本人には馴染の薄い階級制度についてご紹介しましょう。

 基本的に、貴族は先祖代々の広大な土地や農地を所有し、その領地を治めることが仕事。自らが汗水流して働くことは決してありません。

【貴族】公爵(Duke)⇒侯爵(Marquess)⇒伯爵(Earl)⇒子爵(Viscount)⇒男爵(baronet)

【ジェントリ】准男爵(Baronet)⇒士爵(Knight)

爵位の高さはこの掲載順。となると、理事会メンバーを男女格差を度外視して偉い順に並べると、ビーコンズフィールド侯爵夫人⇒サベージ伯爵⇒伯爵以下の貴族であるアーチボルト・ブルーブス卿⇒大英帝国ナイト;ダンヴァーヌ・カルー卿の順と言えるでしょう。グロソップ将軍は爵位がわかりませんが、軍人のトップであり貴族なので、ダンヴァーヌ卿より上。ベイジングストーク大司教は聖職者ですが、イギリスでは司教の社会的な地位がとても高く、ジェントリに含まれるとも言われます。ちなみにダンヴァーヌ卿は士爵ですから、一代貴族。世襲ではなく、何らかの功績によって一代のみの貴族として叙勲されたということです。ダンヴァース卿の地位がそれほど高くないのが意外かもしれませんが、理事会の議長を務めていることから見ても、社会にきちんと貢献し、認められた人物といえそうです。また娘のエマが格下のアッパーミドル層の医者であるヘンリー・ジキルに嫁ぐのも、現実的な話ではないでしょうか。

 インテリで専門的な仕事を持つ人々は、中流階級に属します。中流階級は三層に分かれ、法廷弁護士・上級官吏・内科医・聖職者などはアッパー・ミドル、専門職・外科医・事務弁護士・中小商会の経営者などのミドル・ミドル、教師・事務員などがロウワー・ミドルに属します。

 医者であるヘンリー・ジキルと弁護士のガブリエル・ジョン・アターソン、理事会秘書官のサイモン・ストライドは中流階級のアッパー・ミドル。

 ジキル家に仕える執事プールは労働者階級の真ん中程度。売春宿であるパブ「どん底」で働くルーシーは労働者階級の中でも最下層です。」


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