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映画 盗まれたカラヴァッジョ

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映画映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、1969年にイタリアで起きたカラヴァッジョ「キリストの降誕」盗難事件に迫ったサスペンス「盗まれたカラヴァッジョ」です。

先日、コロナ禍が原因でバチカン美術館の名品であるカラヴァッジョ「キリストの埋葬」展が日本での輸送が困難となり残念ながら中止になりました。今回の作品は、盗難事件により未だ発見されていない「キリストの降誕」にヒントを得たサスペンス作品です。監督は、フェリーニの助監督を務めたイタリアの名匠・ロベルト・アンドー。主要な人物は、イタリアの実力派の名優が顔を並べています。

物語は、恋人で人気脚本家・アレッサンドロのゴーストライターのヴァレリアが、ある男から電話で「特別な物語」を提供すると依頼される。依頼主である謎の男ラックに会ったヴァレリアはその内容は、1969年に起こった未解決事件のカラヴァッジョの名作「キリストの降誕」盗難は実はマフィアの仕業だと聞かされる。

その内容を脚本家したヴァレリアはアレッサンドロの脚本として持ちかけ、巨匠クンチェによる映画化が決定するが、アレッサンドロはマフィアに軟禁され意識不明の重体となってしまいます。ラックと監督のサポート役となったヴァレリアと共に事件解決の糸口を探っていきます。

映画の制作と同時進行で進む中で、事件の真実を知るものを見つけ出そうとするマフィアと事件に巻き込んでしまった恋人への思いを秘めながらラックと共に犯行を明らかにしようとするヴァレリ。現役のスピーチライターでもある彼女の母親や彼女と関わる人間関係が合いまみれるストーリーが秀逸で映画の内と外が重なり合ってラストへの展開がとても興味深い作品でした。

狂気に満ち波乱の人生を送ったカラヴァッジョ。その盗まれた名画「キリストの降誕」にまつわるエピソードと共に、シチリアマフィアと国や社会への関わり加わってイタリア映画らしい色気のある作品です。美術ファンならずとも、サスペンス好きにもぜひ観てほしい作品です。

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