65オヤジのスタイルブック

DVD「再生の朝に」

映画館で観れなかった映画をDVDで観るシリーズ。今回は、中国映画の「再生の朝に」です。

中国で実際にあった死刑判決撤回をもとした映画で、窃盗2回で死刑判決を受けた男と判決を下した裁判官、執行後に腎臓を提供される男、三様の人生にある悲しみの中からの再生のドラマです。

ドキュメンタリのように淡々と描かれる映画は、大きな感動を感じるものではありません。ゆえにリアリティをまし、それぞれの男たちの今後の人生を想像させます。

中国では、1976年に文化大革命が収拾された時、多数の死刑案件の中に冤罪があったそうです。そのことで1979年に刑事法と刑事訴訟法が制定されたそうです。

その後の改革開放路線で、経済が急速に発展。犯罪の増加と共に厳罰による公開処刑が多くあったそうです。

今回の映画の主題は、刑法と刑事訴訟法の改正時に、男の2件の窃盗(実際、中国では窃盗も含む殺人以外の死刑適用が残る)による死刑判決が適正かどうかが問われたものです。

中国における社会派映画が、検閲を乗り越えて観る事ができることは、現在の状況下で奇跡だと感じます。

そして、この映画は、政治や経済では解決できない心を闇を浮き彫りにしています。裁判官の最後の決断が雲間から見える光を感じさせてくれました。


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