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映画 ファーザー

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本年度アカデミー賞主演男優賞受賞のアンソニー・ホプキンス主演の「ファーザー」を鑑賞してきました。

コロナ禍で首都圏や大阪、名古屋でも土日休業の映画館が増える状況でなかなか映画鑑賞できる状況ではないかと思います。僕の地域では辛うじて今回の作品をいち早く鑑賞できましたので紹介したいと思います。

ノマドランドがアカデミー賞で話題を独占する中で、主演男優賞はアンソニー・ホプキンスが下馬評通り受賞。あの「羊たちの沈黙」以来の受賞となりました。今回の役柄は認知症を患っている父親役で、一言でいえば見事な怪演でした。また助演女優賞にノミネートされたアン役のオリヴィア・コールマンの父に対する愛ある苦悩を感じる演技も良かったです。

物語はロンドンで一人暮らしをする81歳のアンソニー。彼は認知症を患ってますが娘のアンが手配した介護人を拒むが、アンが恋人とパリで暮らすことを告げられショックを受けます。その後、アンソニーの自宅に突然見ず知らずの男が現れたり、アンが紹介した新しい介護人が違っていたり、妹が突然消息不明になるなど、次々と不可解な出来事が襲ってきます。

映画は認知症を患ったアンソニーと視点で、さらに彼の家の中で進んでいきます。アンソニーの中にある現実と幻想の世界に寄り添うようにアンの言動だけが確かなものとして感じるのですが、アンソニーの中にある不可解な記憶が最後までつきまとい、二転三転する事象に何が真実であるのか観る者を最後まで戸惑わせるミステリアスな展開となっています。ラストまで彼の真実に辿り着くことはおそらくできないでしょう。

本作は世界中で上演された舞台劇をフロリアン・ゼレールが初監督し、クリストファー・ハンプトンと共に自ら脚本、アカデミー賞脚色賞も受賞しています。認知症を患った老紳士が見せる新感覚のミステリー映画をぜひ堪能してみてください。


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