以前お話しましたが、お気に入りの美術館を見つけてみるのも日常的にアートを感じるのに最適だと思います。それでも、美術館という空間に敷居の高さを感じる人も見えるかと思います。そんな時には、日本人なら誰でも感覚的にもっている雅の空間の中でアートを楽しんでみるのも良いかと思います。
古川美術館の分館・爲三郎記念で開催された「西中千人ガラス展」はそんな素敵な空間でした。ベネチアンガラスのような色鮮やかなガラス作品や砕けたガラスを、日本の呼継の技法で新しい作品へと進化さえたシリーズや日本庭園内に組み込まれたガラス板やガラスの竹などによる新しい和の空間など、今まで見たことのない新鮮な息吹が庭園内にあふれていました。
今回は11日までの展覧会でしたので、写真でしかお見せできないのが残念ですが、これからも雅の空間の中で斬新で新しい試みが続いていくと思います。
そうした空間の中で自然と古の雅、そしてアートと融合した空間を楽しんでみるのもアートを日常的楽しむ一案だと思います。
座敷内に配された様々なガラス作品。
砂利石の上に多彩なガラスのオブジェが並んだ茶室
ガラスによる石畳や竹が組み込まれた庭園