京都アート旅の三回目は、伊藤若冲の作品を多く所蔵する相国寺の承天閣美術館を。
今回は、生誕300年記念の伊藤若冲展の後期で鸚鵡牡丹図、岩上鷹図、牡丹図南海賛、などの初公開作品がずらりと並ぶ若冲ファンにはたまらない展覧会でした。また、相国寺所蔵の狩野派や禅宗絵画に見る宗教画、茶道具の数々は、若冲の江戸絵画と共に、古刹の歴史を感じます。
また、法堂の天井にある狩野永徳の長男、光信が描いた「蟠龍図」は逆遠近法も用いた様々な角度で睨む迫力ある龍で、中央で手をたたくと天井絵に反響してカラカラと音を立てる「鳴き龍」として有名です。また方丈の襖絵や枯山水の庭など金閣寺、銀閣寺など九十余りの寺の大本山の風格を感じました。文化的側面においては京都の社寺を訪れる際には、欠かせないお寺のひとつと言えます。