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映画 マ・レイニーのブラックボトム

ブルースの醸造所『マ・レイニーのブラックボトム』ネタバレ解説・考察!名セリフやを演技に隠された悲哀の感想 - CineMag☆映画や海外ドラマを斬る!

ネットフリックスオリジナル作品で、本年度アカデミー賞の衣装デザイン賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞の2部門でオスカーを獲得した「マ・レイニーのブラックボトム」を鑑賞しました。 

今回の作品は、1920年代のシカゴを舞台にブルースの母と言われた実在の歌手「マ・レイニー」と彼女を取り巻く人々を描いた舞台群像劇です。主人公のマ・レイニー役には「ヘルプ心をつなぐストーリー」で黒人メイドを演じたビオラ・デイビスが、もう一人の主人公のバンドの若きメンバー、レヴィーを「ブラックパンサー」やジャッキー・ロビンソンやジェームス・ブラウンなどの実在の人物を描いた映画で知られ、昨年43歳の若さで大腸がんによりこの世を去った、チャドウイック・ボーズマンが演じています。今回の作品はチャドウイックの遺作になっています。

物語の大部分がスタジオ録音での時間を中心に描かれているのですが、ブルースの女王として君臨しながら、マネージャーやレコーディング会社の白人オーナーと真正面から渡り合い、黒人差別の中で生まれたブルースを自らの信念で貫こうとするマ・レイニーと壮絶な差別の過去を持ちながら新しい音楽スタイルで渡り合おうとするレヴィー。好対照な二人と彼女を支えながらレヴィーの傍若無人な態度に対立するベテランバンドメンバー。表向きは彼女に従いながら差別意識を持つ白人スタッフ。小気味よく進むスタジオ内の会話に黒人差別の歴史を噛み合わせる展開は重いテーマをうまく表してます。

本作では二人の主人公がそれぞれ主演俳優賞にノミネートされたいましたが、フランシス・マクドーマンとアンソニーホプキンスがいなかったらオスカーを獲得した思います。それほどまでに迫真の演技で舞台を観ているような強い説得力を感じました。

今回のアカデミー賞も人種差別をテーマにした作品が多数ノミネートされ、各部門でオスカーを獲得しています。「マ・レイニーブラックボトム」は華やかで技術的な2部門受賞とは別に、深い内容をもった作品です。会話劇と共にブルースの悲哀を感じてほしいです。

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