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DVD 雨の日は会えない、晴れた日は君を想う

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映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回は、ジャン=マルク・ヴァレ監督&ジェイク・ギレンホール主演の「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」です。

ダラスバイヤーズクラブ、私に会うまでの1600キロなどで知られるジャン=マルク・ヴァレ監督とナイトクローラーでの狂気に満ちた男が印象的だった個性派俳優、ジェイク・ギレンボール主演の本作。今回も徹底して主人公に焦点をあてた人間ドラマが展開されています。

邦題の詩的なタイトルとは裏腹に、冒頭から車中の些細な口論から、衝撃的な衝突事故からスタート。妻を亡くしたエリート銀行マンのデイヴィスが、最愛の人の死を前に感情を出せない自分に戸惑いながら、答えを導き出そうと破壊を繰り返していきます。そんな中で、ナオミワッツ演じるカレンと息子のクリスと出会い徐々に自分を取り戻していくが、妻の秘密を知り再び後戻りと予期せぬ二転三転の世界が繰り広げられます。

人間ドラマの中に、サスペンスの要素を組み込んだことで複雑化し、全体像を読み解けない部分はありましたが、それは、すべてデヴィスの再生を意味する布石と考えると合点がいきます。内面の怒りと外面の破壊、自身の不安と亡き妻への戸惑い、そして出会いがもたらす希望とラストの美しき情景。監督が意図するものを、今回の作品は名優たちの演技で補っています。

過去の人間ドラマと比べると劇的な要素はないものの、便利が追及され満たされた社会の中で、ハプニングにより起こる深い喪失感。全てを壊してから組み立てないと成就できないスクラップ&ビルトな方法は、今も昔の変わらないなと感じる作品でした。


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