今年最後の映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。今回はイギリスやアメリカで絶大な支持を得た1986年制作の幻の作品「ウィズネイルと僕」です。
本作は、1991年に日本で単館上映されてから、一度も上映、DVD化されなかった作品で今回27年ぶりにDVDとなって蘇りました。
監督は、キリングフィールドの脚色やラム・ダイアリーを手掛けたブルース・ロビンソン。二人の主役、ウイズネイルにはリチャード・E・グラント、僕にはエイリアン3のポール・マッシャン、ユーモラスな叔父を演じたのハリーポッターシリーズで名優リチャード・ギリフィス。そして、プロデューサーにはジョージ・ハリスンと楽曲の豪華さも魅力です。
ロンドンに住む売れない役者の僕とウイズネイル。僕が酒とドラッグに嫌気がさして、ウイズネイルの叔父を頼りに田舎の別荘生活を描いたもの。混沌としたイギリス社会を背景に1969年の数日を淡々と描きながら、二人の個性がぶつかりあい、青春時代への終焉へと進む、濃密な作品に仕上がっています。
そして、この作品がロビンソン監督自身の自伝映画であることに改めて驚かされました。