65オヤジのスタイルブック

クリムト展 豊田市美術館

 


豊田市美術館で開催中のクリムト展ウィーンと日本1900に出かけて来ました。
急遽、アート部の3人を誘って行きましたが、あいちトリエンナーレとの共催期間とあってか朝から多くの来館者で賑わってました。
 
日本でも人気の高い画家のひとり、グスタフ・クリムト、ここ愛知でも愛知県美術館の黄金の騎士と同館のプリマフェージの肖像が収蔵されています。本展は没後100年を記念した展覧会で、初期作品からウィーン分離派時代の代表作25点以上の油彩画作品が並んでいます。また、クリムトの作品を装飾性をさらに引き立てる弟の額縁の仕立てにも仕事がら興味を持ちました。
 
初期作品のトーンを抑えた写実的な女性像が学生時代の同僚画家マッチュの作品と共に並び、画力を競い合うように作品が並びます。マッチュもクリムトの技量に劣ることはないのですが、やはり、その表現力の豊かさが故に二人の画家としてのターニングポイントを感じます。
 
クリムトは、生涯独身を通しながら16人の子供を認知し、子供たちにグスタフの名を冠していますが、それぞれの女性を愛し、また彼の分身とも言える子供たちを愛したところに、一面では女たらしのイメージが感じますが、一面では、だからこそ、甘美でエロスを感じる女性像を描かれるのだと納得してしまいます。
 
僕の好きな作品のユディト1は、片乳房をさらし、恍惚の表情浮かべたユディトの片腕にはホルフェルネスの首が。巨匠たちの描いたユディトの中でも秀逸の作品だと思います。まもなくカラヴァッジヨのユディトが、愛知でも見られますが、同じユディトでもクリムトの作品は陽の美の中に妖艶さを漂わせています。
 
今回初公開となる女の三世代では、女児と成人女性、そして老婆の姿が一体となって描かれ女性の一生を凝縮したような趣を持っています。また、赤子「ゆりかご」は様々な色と模様の裂地に包み込まれた赤子が山の山頂にあるように見えて、どこか征服者の未来を予想させるような雰囲気が漂っていました。
 
すばらしい環境にたたずむ豊田市美術館の空間で、きらびやかな装飾とエロスにあふれたクリムトの世界を楽しんでみてください。
 
 
 
 
 
 

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