65オヤジのスタイルブック

DVDさよなら、アドルフ

映画館で観れなかった作品をDVDで観るシリーズ。ヒトラーの子供の戦後を描いた異色作品「さよなら、アドルフ」です。

 

ドイツ敗戦後に、ナチス親衛隊の高官だった両親から離れ、4人の妹弟を連れ祖母の住む街をめざし過酷な旅を続ける長女ローレ。終戦直後の混乱とナチへの冷遇のなかローレたちを助けたユダヤ人青年との出会いを通して、ローレの信じた価値観が崩れ自我に目覚めていく姿を描いたヒューマン作品です。

美しい自然と相反する終戦直後の過酷な現実が目を覆いたくなるほどのリアルな描写で描かれ中で、ローレを演じるサスキア・ローゼンダールの妹に双子の弟、そして乳呑児の弟を守ろうとする感情を押し殺すような静かな演技は見事の一言に尽きます。そいて、今までにない視点で描いた女性監督ケイト・ショートランドの手腕に感服しました。

ユダヤ人の視点で描かれた作品は数多く存在し、その中から名作も数多く生まれました。今回の作品は、ナチスの子供の視点から描かれた作品で、戦争によってもたらされた被害者は、勝者にも敗者にも存在することを示しています。

その最も大きな被害者は、純粋無垢な子供たち。だからこそ戦争がない世界を大切さを叫び続ける必要があると改めて感じさせてくれる作品です。


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