人生論:「生涯発展途上」を目指して

消化器内科医になった起業家・弁護士・会計士、岡本武士による人生論や新たな視点の提供、身の回りの出来事に対するコメント等。

必殺技の名前

2004-07-03 05:25:39 | Afia
格闘やスポーツのゲームやマンガなどでは、キャラクターの必殺技に名前が付いてる場合がほとんどです。実際戦う人は、わざわざ技の名前を叫びながら技を出すことなどしませんが、ゲームなどではこういうケースが多いですね。昔はゲームセンターに行くと、必ず「波動拳!波動拳!」のミミタコ状態でした。

変だと知りつつ、メーカーや漫画家はこのトレンドを守り続けています。これはなぜでしょう。

① キャラに親近感を持たせる。

人は、人や物のことを知っていれば知っているほど好きになるものです。たとえば世界一の数学家は、数学が益々好きになっていると思います。同じように、あるキャラの技も覚え、友達に自慢できるほどになれば「自分のキャラ」と思えたりし、結局はキャラとそのゲームもしくはマンガに親近感を覚えるのです。そして、売上上昇!というわけです。

② 凄いものだという雰囲気を伝える。

名前が付いているほどの技、これは凄い技に違いない!そうでなかったら、名前をつけませんよね。普通のキックと、「スーパースペシャルハリケーンキック」とではきっと「スーパースペシャルハリケーン」の分、凄いものだと自然と考えます。特にマンガなどでは、こうでもしないと迫力が伝わりません。そして凄い技を操るキャラクターには憧れも増し、我々をその架空の世界に引き込んでいくわけです。

③ 技を選別する。

同じように、普通のキックと、スーパースペシャルハリケーンキックがテレビ画面上同じに見えるかもしれません。それでは効果の差をどう説明するのでしょう。名前をつけてしまうのが、手っ取り早い方法なのではないでしょうか。

④ 満足感を与える。

これはゲームでですが、技を出すのが難しい場合があります。せっかく複雑な操作をしたのに、普通のシュートに見えたら嫌ですよね。実際、どんなにすごいサッカーのシュートでも火がでたり、ネットを突き破ったりしませんが、それでもイメージが大事なのです。

⑤ 「ごっこ」がしやすくなる。

子供が、ドラゴンボールごっこをしていたとしましょう。

子供A:「ビビビビビ」
子供B:「トワーッ」
子供A: 「えいっ」
子供B: 「うおー」

これではつまらない!

子供A:「かめはめ波!」
子供B:「キーーック!」
子供A: 「太陽拳っ!」
子供B: 「うおー、目がぁーーー。」

それらしくなってきましたね。「ごっこ」をするということは、そのストーリーやキャラクターが好きだということ。一種のブランド作りです。またもや、売上上昇です。

別に技でなくてもいいわけです。極端な話、マンガ中のセーラームーンに魔法の靴下を履かせ、「セーラーソックス」とか名前をつけてそれで敵をやっつけるようになれば、そのデザインの靴下を販売すればかなり売れるはずです。人は物ではなくひとつの体感、ひとつのイメージを買うわけですから。この心理を利用したブランド戦略は良く見かけます。

さて、私は空手をしていますが、正直言って自分の技にかっこいい名前がついていると嬉しく感じます。空手では普通のパンチ(正拳突き)やキック(中段前蹴り)にも名前が付いているのですが、やはり派手な名前な手技(猿臂)や足技(飛燕脚)を決めて、ギャラリーに「すげー、飛燕脚!」と言われた方が気持ちいいものです。(これは、心の修行が足りないだけなのですが・・・。)結局、練習の成果や、マニア度(?)を評価してもらいたいだけなのかも知れません。これは「ごっこ」でも、実践でも共通することだと思います。

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