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無錫旅情2

続報

・太湖の生態系は急速に悪化 無錫の水危機を誘発(中文、新華社)
http://news.xinhuanet.com/local/2007-06/01/content_6185159.htm

ただ単に煮詰まったからではなく、経済発展に伴う富栄養化、つまり公害だった模様。

・化学工場廃水
・食品工場廃水
・生活廃水
・農業廃水

農業廃水、というか化学肥料の使用料については記事中で統計データが示されており
1979年:24.4kg/㌶ から 2007年:66.7kg/㌶ へと増加している。

生活廃水も、人口密度1000名/km2のところから排出される廃水が、特に処理されずに直接湖に垂れ流されているのが現状。
よく今まで問題(異臭どころではなく、体調不良などの)にならなかったというのが筆者の感想。「雑感」にも書いたが、都市部の表通りと、役場の建物、兵隊が着る服にかけた金の5%でも下水道の整備に回すべきだった。


まあ、20年前にも「廃水」だろうがゴミだろうが全部河に流していたので、おそらくあの地域に人が住み始めてからずっとそうしてきたのだろう。
つまり中国中がこんな感じなのは想像に難くない。

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私見として、あるいはただの妄想

 中華圏の伝統的な国家観、というよりむしろ世界観は、「人間を超越した存在の代理人が、認識できる限り広い地域を統治する」といったもの。この時統治する側は「華」を称し、先住民を「夷」と呼び差別する。いわば超人思想による帝国主義だと考えてもらえばよい。
 新中国になってもこの発想に変化はなく、成立直後チベットを併合し、内モンゴルを併合し、東トルキスタンを併合した。
 日本→アジアと移動してきた余り金が回ってきて、急に金回りがよくなり、都市部の表通りと、役場の建物、兵隊が着る服(だけ)が立派になったのを勘違いしたのか、最近この傾向が特につよい。
 上記のような前近代的な世界認識の集団がそのまま勢力を拡大していけば、近代的な意味での周辺国とは利害の衝突を生む。
 ただし、地続きの半島国家は分断されたまま、中国の前政権が亡命した先の島は高度な政治力で国際的に実質上孤立、弧状列島にある国家には今は中途半端な軍備しかなく、それもまともに運用できる制度になっていない。そんなこんなで、さすがの中共も、一部を除いて「やるなら今」とまでは考えていないようだ。
 これらの地域に関しては、大洋の向こう側にある大陸国家が、がっちりと軍事的なプレゼンスを発揮している(尚、半島についてはそれが怪しく、中国も興味津々なようではある)。
 アメリカと中国が戦争を始めるかどうかは、この先経済がどのように左前になっていくかによるのでなんともいいきれない、逆になんとでもいえてしまうので特定できない。ただし、中華圏の人々の世界観が上記のようである限り、近代的な世界観の国家とは軋轢はなくならないのは言えよう。


・2007年5月31日の中国外交部姜瑜・報道官の定例記者会見 (和文)
http://www.china-embassy.or.jp/jpn/fyrth/t325288.htm

 中共独特な外交的言い回しではあるのだが、李登輝氏の訪日、同氏の靖国参拝発言、最高裁判決、全ての回答において「日中友好は重要なのだからそのために日本は中国のいうことを聞き、中国の機嫌をそこねないようにしなければならない」としかいっていない。逆にいえば、それだけ日本と李登輝氏の行動に追い込まれている証左ともいえる。

 日中関係とは無関係の為、中国大使館は載せていないが、同日の記者会見でダルフール問題についても応答があり。

・5/31定例記者会見(中文)
http://www.fmprc.gov.cn/chn/xwfw/fyrth/t325069.htm

「(アメリカのいう)経済制裁には反対、各勢力と話し合いましょう」というもの。
 この回答を見ても、ダルフール問題には手こずりながらもアメリカの影響力は排除したいと考えているのが分かる。まあ、歴史的に見て、エネルギー確保も戦争にいたる条件足りうるのは明らかではある。
 まったく無責任なことを言わせて貰えば、今の中国株の暴落、オリンピック終了後の経済の冷え込み、あたりが戦争の目安にはなるかもしれない。

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