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●「どっちもどっち」論と云う暴論の上を行く、鶴保沖縄北方相「差別だと断じることは到底できない」論

2016年11月16日 00時00分26秒 | Weblog


沖縄タイムスの渡辺豪氏による記事【「土人」VS「土民軍」の背景にあるもの】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/69899)。

 《沖縄の人々の心奥に刻印されたであろう、東村高江のヘリパッド建設に抗議活動する市民に向けた10月18日の大阪府警機動隊員の「土人発言」は、在京メディアでは既に過去のことにされつつある。本土社会は、この発言を単に「特異な事例」として受け流そうとしているのではない。事態はより深刻かつ醜悪だ》。

 沖縄差別・「歴史的暴言」に対してヘイトな対応をする方々。そこで出てきたのが「どっちもどっち」論と云う暴論。そして、さらにその上を行く、鶴保庸介沖縄北方相による「差別だと断じることは到底できない」論。タマゲタネ!

 東京新聞の記事【「土人」発言「差別と断定できない」 鶴保沖縄北方相が答弁】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201611/CK2016110802000255.html)によると、《沖縄県の米軍北部訓練場の工事反対派に大阪府警の機動隊員が「土人」と発言した問題に関し「差別だと断じることは到底できない」と述べた。…「第三者が一方的に決めつけるのは非常に危険だ」と指摘。「現在は差別用語とされるものも、過去に流布していた例はたくさんある」と強調》。

 そして、リテラの記事【鶴保庸介沖縄担当相が「土人」発言を擁護!「差別とは断定できない」「昔は差別語じゃなかった」】(http://lite-ra.com/2016/11/post-2682.html)…《これは差別の上塗りだ。…「土人」と人を罵る行為が差別に当たるかどうか判断できない。……まったく見識を疑わざるを得ない発言…頓珍漢にも程がある》。


 ホントに《頓珍漢にも程がある》! 自身や家族がそう呼ばれても気にしない!?、ってことですかね。《反対する市民を弾圧できない官僚は容赦なく吹き飛ばのが今の官邸流人事》…アベ様の閣僚が「あぁ成る」のも納得。そして、《沖縄で起きていることにあまりに鈍感な本土社会》。《日本人が沖縄を見放すことによって実は日本人が沖縄の人々から見放されつつある》。

   『●沖縄差別、その究極の姿:「報道の自由」「知る権利」の
           破壊に立ち向かわない「本土」マスコミの差別意識
   『●安田浩一さん「沖縄の新聞は本当に『偏向』」? 
      …沖縄への「思い込みによる差別で、それを許す日本社会」
   『●「第二の加害者」として「悪質なデマ」「事実関係を
       無視した沖縄攻撃」「蔑視・差別」、沖縄イジメに加担
   『●沖縄出身脚本家上原正三さん、「民意を顧みず、
      基地を押し付け…沖縄を植民地としてしか見ていない証拠」
   『●「歴史的暴言」、アベ様のシモベらの度の過ぎた
      差別意識の酷さ…無数の「沖縄差別」の氷山の一角が露見
   『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
     「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々
    「沖縄タイムスのコラム【我々は皆「土人」である 【金平茂紀
     新・ワジワジー通信(20)】】」

   『●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、
              無用な衝突を招いている張本人は誰か」?

    「「民意圧殺」=高江破壊での「歴史的暴言」とその周辺の酷い反応。
     それを「歴史的暴言」と感じないヘイトな人々。ニッポンの
     社会そのものが相当に歪んでいる…《今の日本の病んだ空気》。
     《みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人
     誰か》?、を理解できないようだ」

   『●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」
       …ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘

   『●前泊博盛さん「在日米軍は、本土から…
      ウルトラマンに見えるが、沖縄から見ると怪獣でしかない」
   『●沖縄差別: 「両論併記は比較すべきものでもないものすら
              “論”に昇格させてしまう危険なロジックだ」

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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/69899

「土人」VS「土民軍」の背景にあるもの
2016年11月6日 14:02 土人発言問題 安倍晋三首相 防衛省機動隊員
渡辺豪

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渡辺 豪(わたなべ つよし)

フリージャーナリスト(元沖縄タイムス記者)
1968年兵庫県生まれ。関西大学工学部卒。92年毎日新聞社入社。98年沖縄タイムス社入社、2015年3月に退職。現在、東京都内在住。主な著書に『「アメとムチ」の構図』(沖縄タイムス)、『国策のまちおこし』(凱風社)、『私たちの教室からは米軍基地が見えます』(ボーダーインク)、「日本はなぜ米軍をもてなすのか」(旬報社)、共著に『この国はどこで間違えたのか~沖縄と福島から見えた日本~』(徳間書店)、「波よ鎮まれ~尖閣への視座~」(旬報社)、4月に「普天間・辺野古 歪められた二〇年」(集英社新書)を刊行。
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     (目取真俊さん(左端)を4人がかりで押さえ込む警察官
      =18日、東村高江・米軍北部訓練場N1地区表側出入り口
      (撮影:沖縄タイムス))

 沖縄の人々の心奥に刻印されたであろう、東村高江のヘリパッド建設に抗議活動する市民に向けた10月18日の大阪府警機動隊員の「土人発言」は、在京メディアでは既に過去のことにされつつある。本土社会は、この発言を単に「特異な事例」として受け流そうとしているのではない。事態はより深刻かつ醜悪だ

 大阪府の松井一郎知事は発言翌日、自身のツイッターに

   「ネットでの映像を見ましたが、表現が不適切だとしても、
    大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのが
    わかりました。出張ご苦労様

労うようなニュアンスを含む感想を投稿。記者会見では「混乱を引き起こしているのはどちらか」と抗議する市民の側にも非があるような見方を示した。一部メディアやネットはこれに沿う形で、どっちもどっち」の論を展開した。

 極め付けは、以下の広告見出しで記事を特集した主要週刊誌だ。

   「なぜ土人発言だけが報道されるのか?
    沖縄ヘリパッド『反対派』の『無法地帯』現場レポート」

 正直に告白すれば、都内の地下鉄でこの中吊り広告を目にしたとき、筆者は腐った食べ物を無理矢理口に放り込まれたような吐き気をもよおした。刺激的でインパクトのある見出しを並べたこうした「報道」は、沖縄に興味や関心のない首都圏の人々の注意も引くだろう。中吊り広告だけを見て、「なるほど、そういうことなのか」と得心したような気になる人も少なくないのではないか。そんなことを考えながら、筆者も無意識のうちに「なぜ土人発言だけが報道されるのか」という見出しの文字を反すうしていた。そして、あるフレーズを思い出した。

 「土民軍」という言葉だ。

 防衛施設庁をある程度長く取材、リサーチしたことがある記者や研究者なら、一度は彼ら(防衛施設庁職員)が自分たちの組織をそう表現するのを聞いたことがあるはずだ。

 昨年上梓した拙著「日本はなぜ米軍をもてなすのか」(旬報社)から一部引用させていただく。


防衛施設庁は、〇六年一月に表面化した空調設備工事の発注をめぐる競売入札妨害事件に絡む一連の不祥事で「解体」が決まります。事件を通じて、防衛施設庁が20年以上前から民間業者に天下りを受け入れさせる見返りに不正な受注調整がおこなわれていたことや、事件後の内部調査に際して施設庁内で組織的に証拠隠滅が図られていたことも発覚しました。不正の根の深さから、「再生不能」と判断されたのです。

 〇七年一月に防衛庁が「省」に昇格した後、防衛施設庁は同年九月に防衛省に吸収統合されました。旧防衛施設庁に在籍した職員の中には、「省昇格のために施設庁が召し上げられた」という見方をする人もいます。

 この廃止・統合に当たって防衛施設庁は、歴代の長官、次長経験者らに意見を求めたようです。『防衛施設庁史』が「貴重な意見」として紹介した一つに以下の内容があります。

   「防衛施設行政を担当する防衛施設庁を『外局』として設置してきたのは
    先人の知恵である。防衛施設庁という『外局』が、これまで
    自衛隊施設及び米軍施設に係る各種の業務を一元的に実施してきた
    メリットを踏まえた組織改編とすべきである」

 「先人の知恵」とは具体的にどういう知恵で、「メリット」とは具体的にどういうメリットなのでしょうか。

 安全保障政策にかかわる職務のうち、「汚れ仕事」のパーツを引き受ける「外局」として防衛施設庁を防衛庁とは別部隊に切り離した「先人の知恵」によって、日米同盟をはじめとする防衛政策に対する国民の信頼を維持できたという「メリット」を忘れてくれるなよ、という思いが込められているのではないでしょうか。

 『防衛施設庁史』の編さん後記で、編集にかかわった職員のうちの一人の文章に目が留まりました。「施設庁の廃止、『内局』への統合が現実味を帯びてくるにつれ、施設庁に思い入れのある先輩職員などからは、『<土民軍>の仕事を内局にできるのか』などという声も聞かれました」という下りです。】(引用ここまで)


 文中にある「防衛施設庁史」は、防衛施設庁が解体される直前の2007年に同庁職員によって編さんされた、施設庁の足跡をたどる記録・証言集だ。

 旧防衛施設庁職員が自分たちを「土民軍」と称するのは、自分たちが官僚組織の下層に位置しているという意識と、「現場」の仕事に携わっているという自負があるからだろう。

 ある防衛施設庁OBは筆者にこう語った。

   「要するに自分たちのやってきたのは外務省の尻ぬぐいですよ。
    防衛施設庁の仕事は日米安保の土台を支えるための、
    いわば汚れ仕事。でも、安保体制を縁の下で支えてきたという
    自負はありますよ」

 大臣の国会答弁やコメントを振り付けたり、各国との外交交渉や日米間のさまざまな取り決めを議論する非公開の日米合同委員会に出席したりと、大所高所から外交・防衛政策を検討するのは外務・防衛省のキャリア・エリートだ。一方、日米安保条約の履行のため外務省がレールを敷いた日米地位協定や、基地政策にまつわる日米合意の実施機関として、防衛施設庁の末端の職員はまさに「安保の現場」で住民と米軍の間に立ち、ときには住民の「嫌われ者」になることも承知でその役割に徹してきた

 日本国内でさまざまな特権に守られた米軍人関係者が住民感情を逆なでする事件や事故を繰り返すたび、「抗議」や「要請」の窓口として対応し、平身低頭する姿を見せ、世論や住民をとりなすのも防衛施設庁職員の仕事だ。かつては「内灘闘争」や「砂川闘争」といった日本本土での熾烈な米軍基地反対運動の現場でも、防衛施設庁職員は機動隊員とともに前面に立ってきた。日本本土と沖縄の米軍専用施設の比率が逆転し、74%が沖縄に集中する現在、勢いのある根強い米軍基地反対運動は「沖縄限定」の様相を帯びるようになった。

 防衛施設庁の仕事はなくなったわけではなく、防衛省に吸収統合される形で温存されている。しかし沖縄では今や、高江や辺野古といった米軍基地の建設現場で、防衛省の沖縄の出先機関である沖縄防衛局職員の姿はあまり目に付かない。代わりに機動隊員や海上保安庁の海上保安官、民間の警備会社従業員らが組織の命を受け、反対派市民と対峙させられるようになった。この中には、沖縄以外の都府県警から派遣されている機動隊員も混じる

 誤解を恐れずに言えば、彼らはみんな「土民軍」ということになるその土民軍の1人が今回、対峙する市民を「土人」と言い放ったのだ

 大阪府警から派遣された若い機動隊員はおそらく、沖縄が「本土」によって負わされてきた歴史的痛苦も安保政策の意味も基地問題の実情も十分把握していなかったのではないか。ただ上司に命じられた通り、任務を遂行していたはずだ。派遣を命じたのは、形式はともかく日本政府にほかならない。

 辺野古や高江の工事を強行せよ、との官邸の意向は関係省庁に浸透している。地元世論に配意し、反対派市民の排除命令を現場に徹底できず更迭される幹部官僚もいれば、弾圧姿勢を貫き官邸の覚えがめでたい幹部官僚もいる。後者はキャリア官僚として出世の道が約束される。ある政府関係者はこう打ち明けた。

   「反対する市民を弾圧できない官僚は容赦なく吹き飛ばのが
    今の官邸流人事です」

 権力機関は絶対的なたて社会、階級社会で構築されている。14年5月の内閣人事局発足後、官僚人事は官邸が完全掌握するようになっている。

 われわれは末端の役人だけを見るのではなく、本質を見極めなければならない

 すべての住民に歓迎される国策というのはないのかもしれない。しかし、権力の中枢に近い人たちが決めた国策が不条理なゆがんだものであればあるほど、現場の摩擦は大きくなり、その尻ぬぐいは地元の住民と末端の役人が負わされることになる

 9月26日の所信表明演説で安倍晋三首相は、安全保障環境の変化や高江のヘリパッド移設にも言及した上で、こう訴えた。

   「現場では夜を徹し、今この瞬間も海上保安庁、警察、自衛隊の
    諸君が任務に当たっている。今この場所から、心からの敬意を
    表そうではありませんか」

 安倍首相に促された自民党議員は一斉に立ち上がって手をたたき続け、約10秒間、演説が中断した。この異様さは、「起立」と「拍手」だけによるのではない。国家や為政者に忠誠を尽くす立場の特定の職業従事者に絞って首相自らが喝采を送り、周囲にも同調を促す、というのは「自己翼賛ともいえる異様な構図だ。これは自画自賛ではないのか。にもかかわらず、演説内容に異論をはさむ余地はない、というのが日本本土社会の常識的受け止めになっているが本当にそれでいいのか

 国会での安倍首相の振る舞いも松井・大阪府知事の見解も、高江や辺野古で抗議活動する市民に対峙させる任務を機動隊員らに付与することへの躊躇や苦渋は微塵も感じられない。それは、彼らにとって国の政策に従わない者は、明確に「敵」と識別されているからではないか

 その感覚は正常と言えるのか

 「国民」を分断する政権の沖縄政策は「国益」や「安全保障政策」の観点から本当に有益といえるのか。日本本土の「国民」は今一度立ち止まって真剣に考えなければならない。

 

 しかし、沖縄で起きていることにあまりに鈍感な本土社会では、「土人発言」をきっかけに、沖縄の歴史に思いを馳(は)せ、現在も続く「過重な基地負担」という差別と不条理に向き合おうとする動きが活発化する期待はもてない。これが日本社会の現実だ。

 同じ時代に、同じ価値観を共有する社会に属しながら、大半の日本人は沖縄を見放している、という自覚もないまま沖縄を追い込んでいる日本人が沖縄を見放すことによって実は日本人が沖縄の人々から見放されつつある。そんな気がしてならない。
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●沖縄差別: 「両論併記は比較すべきものでもないものすら“論”に昇格させてしまう危険なロジックだ」

2016年11月15日 00時00分27秒 | Weblog


日刊スポーツの二つのコラム【政界地獄耳/“土人”めぐる政治家の鈍感発言】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1727652.html)と、
【政界地獄耳/両論併記は危険なロジック】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1728603.html)。

 《官房長官・菅義偉は…だが差別意識の表れとの指摘には全くないと思う根拠なく否定した。…大阪府知事・松井一郎は…この問題を街のチンピラ同士のけんかのように扱うが政治家であるとか、公務員だということを全く理解していないこの男が知事という公人として君臨していることの方が問題ではないか》。
 《市民に機動隊員が「土人」と叫んだことについて大阪府知事・松井一郎は…。同様にネットでは「報道は正確に、中立に」と賛同の声があふれる…。あたかも両論併記が民主主義の根幹のような、中立の担保と誤解しているようだが立場も形も、趣旨も全く違うものを並べても意味がない。…両論併記は比較すべきものでもないものすら“論”に昇格させてしまう危険なロジックだ》。

 沖縄差別・「歴史的暴言」…それに対して、鈍感なヘイトな人々。

   『●沖縄差別、その究極の姿:「報道の自由」「知る権利」の
           破壊に立ち向かわない「本土」マスコミの差別意識
   『●安田浩一さん「沖縄の新聞は本当に『偏向』」? 
      …沖縄への「思い込みによる差別で、それを許す日本社会」
   『●「第二の加害者」として「悪質なデマ」「事実関係を
       無視した沖縄攻撃」「蔑視・差別」、沖縄イジメに加担
   『●沖縄出身脚本家上原正三さん、「民意を顧みず、
      基地を押し付け…沖縄を植民地としてしか見ていない証拠」
   『●「歴史的暴言」、アベ様のシモベらの度の過ぎた
      差別意識の酷さ…無数の「沖縄差別」の氷山の一角が露見
   『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
     「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々
   『●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、
                  無用な衝突を招いている張本人は誰か」?

    「「民意圧殺」=高江破壊での「歴史的暴言」とその周辺の酷い反応。
     それを「歴史的暴言」と感じないヘイトな人々。ニッポンの
     社会そのものが相当に歪んでいる…《今の日本の病んだ空気》。
     《みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人
     誰か》?、を理解できないようだ」

   『●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」
       …ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘

   『●前泊博盛さん「在日米軍は、本土から…
      ウルトラマンに見えるが、沖縄から見ると怪獣でしかない」


 《両論併記を…『対立する異論を理解しあう形式』の1つ…》。それは、アレ(「ト」な壊憲草案)に対案出せってのも同じ構図かな?

   『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
      「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」
    《それは、自民党の憲法改正草案とはずばり「国民主権、平和主義、
     基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ
      先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
     (太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
     について、その本質をこう指摘している。
      〈一、国民主権の縮小
       一、戦争放棄の放棄
       一、基本的人権の制限〉》

   『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
       当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」
   『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
      憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」
   『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止: 
       「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」
   『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
     押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」
   『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
                  ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」
   『●壊憲反対の不断の声を:  
     「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」
   『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
      「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」
   『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
      「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?

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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1727652.html

政界地獄耳
2016年10月22日9時15分
“土人”めぐる政治家の鈍感発言

 ★大阪府警の機動隊員が、沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場内のヘリパッド建設に反対する市民に対し、「土人」「シナ人」などと発したことについて19日、官房長官・菅義偉は「不適切な発言で大変残念だ。許すまじきこと」とした。だが差別意識の表れとの指摘には全くないと思う根拠なく否定した。同日、沖縄に機動隊員を派遣させている大阪府知事・松井一郎は「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」とツイートした。

 ★また、松井は「その人を特定してね、大メディアが、テレビで鬼畜生のようにね、けだもののように、その個人を叩く。これは僕はね、違うんやないかなと思いますね。相手もむちゃくちゃ言ってるわけでしょ。相手はすべて許されるんかね」。松井はこの問題を街のチンピラ同士のけんかのように扱うが、政治家であるとか、公務員だということを全く理解していないこの男が知事という公人として君臨していることの方が問題ではないか

 ★政治家として、権力や権限があるものは、まず順法精神に基づくべきだ。機動隊員の差別的発言が許されないという立ち位置に就くべきで、機動隊員の気持ちを忖度(そんたく)する側に立つことも、ヘイトスピーチにつながる差別意識を持つ者を擁護するような発言も、認めるべきではない。「琉球処分」など日本の沖縄への差別や蔑視の歴史的経緯に思いが至らない知恵のなさを憂う見識を持つべきだ。市民の言葉と知事や機動隊員など権力や権限を持つ者とを同一視することも直ちに改めるべきだろう。事の本質は表現の不適切さではない。差別感や植民地意識の中に沖縄を位置付けている政治家や公務員ら、この国の為政者の鈍感さだ。(K)※敬称略
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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1728603.html

政界地獄耳
2016年10月24日9時50分
両論併記は危険なロジック

 ★沖縄の米軍ヘリパッド建設現場で抗議活動中の市民に機動隊員が「土人」と叫んだことについて大阪府知事・松井一郎は「(抗議する)相手もむちゃくちゃ言っている。相手は全て許されるのか。それをもって1人の警官が日本中からたたかれるのはちょっと違うと思う」と擁護。タレントのフィフィはツイッターで「1人の機動隊員による暴言をクローズアップするなら、反対派による機動隊員への暴言も報道するべき」とした。同様にネットでは「報道は正確に、中立に」と賛同の声があふれる

 ★今国会の首相・安倍晋三の所信表明では、自衛隊、海上保安庁、警察の活動をたたえて「心からの敬意を表そう」と呼び掛け自民党議員が起立して拍手した。民進、共産、日本維新の会の野党3党は「異常な事態」と抗議したが09年10月、当時の首相・鳩山由紀夫が所信表明を終えた後、民主党議員らが起立して拍手したからお互いさまだとの理屈でまぜかえされたあたかも両論併記が民主主義の根幹のような、中立の担保と誤解しているようだが立場も形も、趣旨も全く違うものを並べても意味がない

 ★今夏の参院選の前に発売された雑誌「通販生活」には「自民党支持の読者の皆さん、今回ばかりは野党に一票、考えていただけませんか」という特集が掲載され話題になった。最近発売されたその冬号では読者の総括が掲載された。172人の読者の批判はおおむね3つに集約されるとし、その1つに「政治的記事を載せるのなら両論併記型にするべき」があったという。

 ★編集部はその答えに両論併記を「『対立する異論を理解しあう形式』の1つと考えて実行してきた。これからも実行していく。しかし憲法学者の9割が違憲としたほどの『安倍内閣の集団的自衛権の行使容認に関する決め方』は両論併記以前の問題と考えた次第」と回答した。両論併記は比較すべきものでもないものすら“論”に昇格させてしまう危険なロジックだ。(K)※敬称略
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●前泊博盛さん「在日米軍は、本土から…ウルトラマンに見えるが、沖縄から見ると怪獣でしかない」

2016年11月11日 00時00分17秒 | Weblog


東京新聞の辻渕智之記者による記事【<憲法70年を歩く>きょう公布70年 沖縄を誰が守る】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201611/CK2016110302000133.html)。

 《東村高江周辺の米軍用ヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)建設現場…この抗議現場に通い、「教授」と呼ばれる元裁判官がいる。仲宗根勇さん(75)で、裁判所職員から「弱者の権利を守りたい」と五十一歳で簡易裁判所の判事になった…「国家の暴走を縛る憲法と立憲主義が、時の権力者の恣意で着物のように簡単に脱ぎ捨てられた米軍統治時代よりもワジワジして(怒って)いる」。…真のウルトラマンは憲法》。

 「沖縄を守る」「負担軽減」…その実態は? 無惨の一言。沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」。
 《前泊博盛(まえどまりひろもり)沖縄国際大教授(55)は言う。「在日米軍は、本土からは外国の脅威を倒してくれるウルトラマンに見えるが沖縄から見ると怪獣でしかない。私たちを守ってくれる真のウルトラマンは憲法のはず》。その「真のウルトラマン」を殺そうとしているのがアベ様ら自公および「癒(着)」党の議員達。「本土」の自公・「癒」党投票者の愚かさと、手も足も出ない「本土」マスコミの情けなさ。

   『●「腐臭を放つ「判決」」と臥薪嘗胆: 
      「銃剣とブルドーザー」から「自衛隊と機動隊とヒラメ裁判長」へ
   『●「沖縄の未来」のためのアベ様の「基地負担軽減」という強弁
                       =「短絡的過ぎる」「まやかしである」
   『●重大な誤りを含む「腐臭を放つ「判決」」: 
         「沖縄を弄んだというしかない」異常な辺野古破壊訴訟判決
   『●「第二の加害者」として「悪質なデマ」
         「事実関係を無視した沖縄攻撃」「蔑視・差別」、沖縄イジメに加担

   『●「歴史的暴言」、アベ様のシモベらの度の過ぎた
      差別意識の酷さ…無数の「沖縄差別」の氷山の一角が露見
   『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
     「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々
   『●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、
                  無用な衝突を招いている張本人は誰か」?

    「「民意圧殺」=高江破壊での「歴史的暴言」とその周辺の酷い反応。
     それを「歴史的暴言」と感じないヘイトな人々。ニッポンの
     社会そのものが相当に歪んでいる…《今の日本の病んだ空気》。
     《みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人
     誰か》?、を理解できないようだ」

   ●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」
       …ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201611/CK2016110302000133.html

<憲法70年を歩く>きょう公布70年 沖縄を誰が守る
2016年11月3日 朝刊
 

     (訓練場に入る米軍車両(後方)の前に座り込む人たちと
      対峙(たいじ)する機動隊員ら=10月26日、
      沖縄県東村高江で(潟沼義樹撮影))

 沖縄県北部・東村(ひがしそん)の森で見つけた木の実。楕円(だえん)形で筋状の出っ張りがある。そう、ウルトラマンの顔そっくり。水辺に落ち、川や海に浮かんで運ばれる。

 そこから連なる亜熱帯の森に東村高江(たかえ)周辺の米軍用ヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)建設現場がある。

 「排除ッ!」。機動隊の隊列が、ゲート手前の路上に座り込む市民の腕や足をつかみ、羽交い締めにし、力ずくで路肩へと抱え出す。後ずさりし、記者の足に触れた女性の背中は震えていた。

 この抗議現場に通い、「教授」と呼ばれる元裁判官がいる。仲宗根(なかそね)勇さん(75)で、裁判所職員から「弱者の権利を守りたい」と五十一歳で簡易裁判所の判事になった。指名されると、スピーチに立つ。「警察官諸君! 憲法が保障する人権と自由を害する権限の乱用があってはならない。警察法二条に書いてあるぞ」

 沖縄は一九四五年の地上戦の末、米軍の支配下に置かれる。日本国憲法は、七二年の本土復帰まで適用されなかった。仲宗根さんは当時、近所の畑で「黒い塊」を見た。米兵に乱暴された女性の死体だった。地元うるま市でも米軍は銃剣とブルドーザーで土地を奪い、基地を広げた

   「むき出しの暴力だった。だからこそ憲法が沖縄人に光り輝いて見えた
    人権が守られる、平和な暮らしを取り戻せる、とね」。ところが
    公布七十年の節目を前にして起こったことは。「解釈改憲集団的自衛権
    容認され、憲法違反の安全保障関連法が成立してしまった」

 安倍晋三首相は、国会の所信表明で海上保安庁と警察、自衛隊への拍手を促した。「沖縄では機動隊や海保の国家暴力を総動員しているのに、『彼らは国民のために頑張っている』と煙幕を張るためだ」。仲宗根さんは思う。「国家の暴走を縛る憲法と立憲主義が、時の権力者の恣意(しい)で着物のように簡単に脱ぎ捨てられた米軍統治時代よりもワジワジして(怒って)いる

 基地問題に詳しい前泊博盛(まえどまりひろもり)沖縄国際大教授(55)は言う。「在日米軍は、本土からは外国の脅威を倒してくれるウルトラマンに見えるが沖縄から見ると怪獣でしかない。私たちを守ってくれる真のウルトラマンは憲法のはず」。だが七十年前に生まれたその「実」は根づくどころか、どこかに漂流しようとしている。 (辻渕智之

    ◇

 きょう三日、日本国憲法は公布七十年の節目を迎えた。岐路に立つ憲法。憲法と戦後史を結ぶ地を記者が訪ねる。
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●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」…ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘

2016年11月10日 00時00分52秒 | Weblog


東京新聞の豊田洋一氏によるコラム【【私説・論説室から】「土人」発言の深奥を読む】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2016102602000133.html)。
沖縄タイムスの二つの記事。平安名純代記者による記事【「非常に深刻な兆候」 “平和学の父”が警鐘 沖縄「土人」発言】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/68215)と、
【何が「土人」発言を生み、誰が許しているのか 人権問題に詳しい識者3人の視点】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/67667)。

 《琉球民族が日本人とは違う歴史を持つ先住民族であると公に認めたことになる。…そもそも琉球王国は日中両国に朝貢した両属国家だった。官憲によるシナ人発言は、沖縄に対して日本への帰属を強制しないことを、公権力が認めたことにもなる。一連の発言は、沖縄の独立運動に根拠を与えるかもしれない。日本国憲法に定める日本国民統合の危機である》。
 《市民に対して「土人」と発言したことについて、「非常に深刻な状況となる兆候の一つだ」と警鐘…「…(沖縄が置かれている状況に関する)合理的な議論の欠如をも示したものだ」》。
 《■少数者をたたき楽しむ空気 安田浩一さん(ジャーナリスト)…■自治体の長なら非難すべきだ 前田朗さん(東京造形大教授)…■親玉はあんたたちちゃうん? 谷口真由美さん(全日本おばちゃん党代表代行)》。

   『●アベ様がコピー(?)した「積極的平和主義」は、
            ある平和学者の原義を跡形も無く破壊
    《この言葉を提唱したノルウェーの平和学者、ヨハン・ガルトゥング博士
     (84)が定義する意味とは異なる。博士は19日に来日し、
     「本当の平和とは何か」を語りかける。ガルトゥング博士は1969年の
     論文で、戦争のない状態を「消極的平和」としたのに対して、
     貧困や差別といった構造的な暴力のない状態を積極的平和主義
     定義した……「私は、日本がこう主張するのを夢見てやまない。
     『欠点もあるが憲法9条を守っていく』『憲法9条が当たり前の世の中に
     しよう』『軍隊は持たず、外国の攻撃に備えることもない
     『そして核兵器は持たない』と」》

 やはり「歴史的暴言」でした。アベ様定義の「積極的平和主義」の産物な「歴史的暴言」。「本土」による差別意識が顕在化し、表面化した「歴史的暴言」。安田浩一さん《社会的少数者や弱者をたたき、引きずり降ろすのを楽しむ空気が日本社会の一部に流れている》。歪んでる。

   『●「歴史的暴言」、アベ様のシモベらの度の過ぎた
      差別意識の酷さ…無数の「沖縄差別」の氷山の一角が露見
   『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
     「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々
   『●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、
                  無用な衝突を招いている張本人は誰か」?

    「「民意圧殺」=高江破壊での「歴史的暴言」とその周辺の酷い反応。
     それを「歴史的暴言」と感じないヘイトな人々。ニッポンの
     社会そのものが相当に歪んでいる…《今の日本の病んだ空気》。
     《みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人
     誰か》?、を理解できないようだ」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2016102602000133.html

【私説・論説室から】
「土人」発言の深奥を読む
2016年10月26日

 沖縄県の米軍北部訓練場でのヘリパッド移設工事をめぐり、大阪府警から派遣され、現場を警備していた機動隊員が、工事に抗議する人々に「土人」などと暴言を吐いた。別の機動隊員も「シナ人」などとののしった

 いずれも、差別意識に基づく、官憲による暴言だ。断じて許してはならない。その怒りを前提に、一連の発言の深奥に潜む意味を考えてみたい。

 土人とは、土着の人を指す言葉で、軽蔑や侮辱の意味を含んで使われる。かつてアイヌの人々に対しても使われたことがある。官憲が沖縄に住む人を土人と呼んだことは先例に従えば、琉球民族が日本人とは違う歴史を持つ先住民族であると公に認めたことになる

 一方、シナ人発言はどうか。そもそも琉球王国は日中両国に朝貢した両属国家だった。官憲によるシナ人発言は、沖縄に対して日本への帰属を強制しないことを、公権力が認めたことにもなる。一連の発言は、沖縄の独立運動に根拠を与えるかもしれない。日本国憲法に定める日本国民統合の危機である。

 大阪府の松井一郎知事は自身のツイッターに、表現の不適切さを認めながらも「出張ご苦労様」などと書き込んだ。こののんきさには驚く。もし危機感を覚えたのなら、沖縄に自ら赴き、翁長雄志知事と県民にわびるべきである。そうでないのなら…、そこまで言うのはやぼであろう。 (豊田洋一
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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/68215

「非常に深刻な兆候」平和学の父が警鐘 沖縄「土人」発言
2016年10月26日 05:00 土人発言問題 高江 ヘリパッド 
平和学の父 平安名純代・米国特約記者 ヨハン・ガルトゥング 沖縄差別

 【平安名純代・米国特約記者】 差別や貧困など構造的暴力が平和を阻害するとの理論を打ち立て、世界的に「平和学の父」として知られるノルウェー出身の政治学者ヨハン・ガルトゥング博士は24日、沖縄タイムスの取材に対し、沖縄県米軍北部訓練場のヘリパッド移設工事の現場で機動隊員が抗議活動をしていた市民に対して「土人」と発言したことについて、「非常に深刻な状況となる兆候の一つだ」と警鐘を鳴らした。

     (ヨハン・ガルトゥング博士)

 ガルトゥング博士は、機動隊員の発言について「人種差別的な中傷は、沖縄の人々に対して偏見を持っているだけではく、(沖縄が置かれている状況に関する)合理的な議論の欠如をも示したものだ」と指摘。発言した機動隊員が若いことから、「大阪府警の上司がそうした話し方をしているのかもしれない」と述べ、「東京とワシントンの沖縄に対する姿勢が民主主義ではなく植民地主義だと知っていたのだろう」と懸念を示した。

 ガルトゥング氏は、1959年に世界初の平和研究の専門機関、オスロ国際平和研究所(PRIO)を創設。57年からこれまでに200以上の国家間、宗教間の紛争を調停し、87年にもう一つのノーベル賞と言われる「ライト・ライブリフッド賞」を受賞している。
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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/67667

何が「土人」発言を生み、誰が許しているのか 人権問題に詳しい識者3人の視点
2016年10月21日 21:00 土人発言問題 高江ヘリパッド ヘイトスピーチ
沖縄差別 シナ人 安田浩一

 大阪府警の機動隊員による「土人」「シナ人」発言について、ヘイトスピーチなど人権問題に詳しい識者は「不適切という言葉では済まない」と指摘。さらに同発言を擁護するような松井一郎大阪府知事の対応について「差別や偏見の助長につながる」と訴えた。

     ((左から)安田浩一さん、前田朗さん、谷口真由美さん)


■少数者をたたき楽しむ空気
  安田浩一さん(ジャーナリスト)

 「土人」発言を「不適切」とする政治家や官僚に憤りを覚える。社会の中でどんな文脈で使われてきた言葉なのか。その歴史的背景を考えれば、明確な差別発言で、不適切かどうかの問題ではない

 市民側の暴言を問題視する意見があるが、市民と公権力は対等ではない。人々を守るはずの警察が市民運動や社会運動を敵視し、排除の対象として監視する組織になっていることも大きな問題だ。

 ヘイトスピーチ対策法国や自治体に差別解消のための啓発や教育を求めている

 松井大阪府知事による差別発言の擁護は法の理念を無視するばかりか差別や偏見の助長につながる。首長として許されない

 社会的少数者や弱者をたたき、引きずり降ろすのを楽しむ空気が日本社会の一部に流れている社会を分断し壊そうとする勢力がいて、呼応する人々がいる。国や政治家は「差別は絶対許さない」と明確な言葉を発するべきだ。


■自治体の長なら非難すべきだ
  前田朗さん(東京造形大教授)

 「シナ人」「土人」の発言は、単に不適切な発言にとどまるものではない市民に対する侮辱罪にあたる可能性もある。さらに「シナ人」という言葉を差別と侮辱の意味で用いている。

 沖縄の人々だけでなく、中国人に対する侮辱としても忘れてはいけず、政治問題化しうる発言だ。基地問題など差別的な構図の中で、多くの県民が抗議の意思表示をしていることは政府も警察も知っているはずだ。その差別的な状況に乗っかり、今回の発言が出てきた。

 人種差別撤廃条約では、政府や要職にある人は、差別と受け止められる言葉を非難すべき立場にある。だが松井大阪府知事は発言した機動隊員をかばい、ねぎらった差別を助長し扇動することにつながり、自治体の長として差別をなくすための教育をしていないと疑われても仕方ない


■親玉はあんたたちちゃうん?
  谷口真由美さん(全日本おばちゃん党代表代行)

 沖縄県外に住んでいる人間は、自分が「土人」という言葉を発したと思わなければいけない。基地が集中しているのはしゃあないと言い、沖縄を低く見る感性が「土人」という言葉を生んだ。私自身も、人権教育をしている大阪府民として加害者性を感じている想像力の圧倒的な欠如。安全、安心に生きたいのはあなたも沖縄の人も同じだ、ということを伝えていくしかないのかもしれない。

 8月に高江に行き、機動隊員が上司にお尻を蹴られているのを見た。彼らもしんどいのだろう。今回の発言は許せないが、誰が彼らを高江に向かわせたのか見誤ってはいけないと思う。

 菅義偉官房長官が「許すまじきこと」などと第三者のようなことを言っている。親玉はあんたたちちゃうん? と言いたい。松井一郎府知事は「一生懸命職務を遂行していた」と言う。仕事に疑問を持たせず、思考させず、突っ込ませるのが良い指揮官ということか。

 今回の出来事は現代日本の意識レベルの象徴だ。幾重にも差別の構造があってどこから論点を出せばいいか迷うが、ここで傍観者になったら末代までの恥だと思っている。
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●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は誰か」?

2016年11月08日 00時00分37秒 | Weblog


東京新聞の生島章弘記者による記事【「高江の住民抗議10年続け」 映画「標的の村」三上監督に聞く】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016102302000115.html)。
琉球新報のコラム【<金口木舌>蔑視発言の本質】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-380879.html)。
沖縄タイムスの阿部岳氏のコラム【[大弦小弦]日本人の乗客の皆さまにおわびします…】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/67897)。

 《騒音被害や米軍の事故を懸念した住民は約十年前から抗議活動を続けてきた。その姿を記録した映画「標的の村」の監督、三上智恵さん(52)は「政府による住民弾圧は安倍政権であからさまになった」と指摘》。
 《▼Aさんを擁護した先生は、松井一郎大阪府知事である。松井知事が機動隊員を擁護する根底には「沖縄の人は差別されても仕方がないとの思いがありはしないか…▼辺野古や米軍北部訓練場などで基地を強化し、みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は誰か。見誤ってはいけない》。
 《▼大阪府の松井一郎知事が機動隊員の暴言を擁護した構図とそっくりだ。圧倒的な力の差を無視して、「相手もむちゃくちゃ言っている」とどっちもどっちに持ち込む。ヘリパッド建設を強行しているのは政府なのに、「混乱を引き起こしているのはどちらか」と事実の誤認を混ぜ込む問題の根本を差別と認めず、「不適切」で済ませるところも同じ ▼弱者をたたく。声を上げるなら、たたいて黙らせる。二つの事件の符合に、今の日本の病んだ空気を思い知らされる》。

 『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の記事【機動隊員の沖縄差別は「土人」発言だけじゃない!「バカ」「シナ人」…差別意識を助長させる安倍政権】(http://lite-ra.com/2016/10/post-2634.html)によると、《しかし、今回の差別発言は、ひとりの機動隊員が「うっかり言ってしまった」という問題ではない。実際、8月の時点から機動隊員が反対派市民に「バカ」「気持ち悪い」「おまえなんか殴る価値がない」などと暴言を吐いていることが確認されており、今回の…》。

 「民意圧殺」=高江破壊での「歴史的暴言」とその周辺の酷い反応。それを「歴史的暴言」と感じないヘイトな人々。ニッポンの社会そのものが相当に歪んでいる…《今の日本の病んだ空気》。《みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は誰か》?、を理解できないようだ。

   『●「歴史的暴言」、アベ様のシモベらの度の過ぎた
      差別意識の酷さ…無数の「沖縄差別」の氷山の一角が露見
   『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
     「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201610/CK2016102302000115.html

「高江の住民抗議10年続け」 映画「標的の村」三上監督に聞く
2016年10月23日 朝刊

 沖縄県の米軍北部訓練場(東村、国頭村)の一部返還を巡り、東村高江地区のヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)移設工事に反対する住民と警察当局の衝突が相次いでいる。集落から最も近いところで四百メートルしか離れておらず、騒音被害や米軍の事故を懸念した住民は約十年前から抗議活動を続けてきた。その姿を記録した映画「標的の村」の監督、三上智恵さん(52)は「政府による住民弾圧は安倍政権であからさまになった」と指摘する。 (生島章弘


 「まるでゴーカートの練習場のよう。耐えがたい騒音に見舞われている」。三上さんは、完成した二カ所のヘリパッドで米軍が新型輸送機オスプレイの訓練などを行う様子を表現した。

 北部訓練場の一部返還は一九九六年に日米両政府が合意した「沖縄に関する特別行動委員会」(SACO)最終報告に盛り込まれた。六カ所のヘリパッドを人口百数十人の集落を取り囲むように新設することを条件に、訓練場の約半分の四千ヘクタールが返還される。

 工事が始まったのは〇七年七月。高江地区は区民総会で二度にわたり建設反対を決議し、住民は工事車両や資機材の搬入を防ごうと道路に座り込んだ。だが、政府は〇八年に「通行妨害」だと訴え、八歳の少女を含む十五人の座り込み禁止を裁判所に求めるなどして、工事を続けた。

 三上さんは座り込みについて「金も権力も体力もない市民ができる最後の抵抗手段。戦後の沖縄では、多くの闘争で結果も出してきた」。それにもかかわらず「政府は、裁判にかけて脅せばやめるだろうと住民を見くびっていた。この弾圧を絶対、白日の下にさらそうと考えた」。映画は一三年に完成し、全国で自主上映され、反響を呼んだ。

 政府は今年中の返還に向け、七月から残る四カ所の工事に着手した。「古くなった基地を返す代わりに新しい基地を造らせるのは米国の常とう手段だ」と批判。日本政府は長く、オスプレイがヘリパッドで訓練する計画を伏せていたとして「沖縄はどうにでもなる、安全保障は専権事項で口出しさせない、という国の姿勢を象徴している」。

 三上さんは、政府が高江の工事の先に米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾市)移設に伴う名護市辺野古(へのこ)の新基地建設を見据えていると指摘する。辺野古が『本丸』で、高江で(住民の反対を抑え込む)前例をつくろうとしている沖縄で負けたら、全国でどんな問題にも反対の声を上げることさえできなくなる


 <みかみ・ちえ> 1964年、東京都生まれ。87年、毎日放送(大阪市)にアナウンサーとして入社。95年、琉球朝日放送(那覇市)に移る。2014年に退社した後、フリーのジャーナリスト、映画監督として活動。初監督作品の「標的の村」はキネマ旬報文化映画部門1位に選ばれるなど17の賞を獲得した。沖縄県在住。
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http://ryukyushimpo.jp/column/entry-380879.html

<金口木舌>蔑視発言の本質
2016年10月23日 06:00

 あるクラスで、Aさんが級友Bさんに対し、暴言を吐いてしまいました。多くの人がAさんの暴言をとがめました。しかし先生は「Aさんは日頃から授業を熱心に聞き、頑張っているんだから、いいじゃないか。勉強ご苦労さま」と言いました

▼暴言を吐かれたBさんは先生に抗議しました。すると、一部の人たちは「君も日頃から暴言を吐くことがあるじゃないか。自分のことは棚に上げて、Aさんをとがめるのか」とBさんを非難しました

▼架空の話だが、現実でも同じようなことが起きている。Aさんは「土人」発言をした機動隊員。Bさんは沖縄県民。Bさんを非難しているのは、ネット上の第3者だ

▼Aさんを擁護した先生は、松井一郎大阪府知事である。松井知事が機動隊員を擁護する根底には沖縄の人は差別されても仕方がないとの思いがありはしないか

▼架空の話に戻る。暴言を受けたBさんは、先祖代々みんなが嫌がるきつい仕事をしてきました。誰かにそろそろ代わってほしいと思っていますが、代わってもらえるどころか、さらに仕事を押し付けられそうになっています。「これ以上は無理」と訴える中、Aさんから差別的暴言を受けました

▼辺野古や米軍北部訓練場などで基地を強化し、みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は誰か。見誤ってはいけない。
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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/67897

[大弦小弦]日本人の乗客の皆さまにおわびします…
2016年10月24日 07:20 阿部岳

 「日本人の乗客の皆さまにおわびします。本日は多数の外人のお客さまにお乗りいただいており、大変ご迷惑をおかけしております」。今月10日、関西空港に向かう南海電鉄の車内で車掌がアナウンスした

▼たまたま、那覇市の横山知枝さん(45)が乗っていた。「なんだそれ?」。思わず声に出たという。会社に「明確な差別ですよ」と抗議したことをツイッターに投稿。それが広がり、各メディアが報じた

▼会社は「差別の意図はない」と釈明した。外国人客に「邪魔だ」と罵声を浴びせる乗客がいたため、トラブルを避けようとしたのだという

▼横山さんは怒る。「なぜ差別主義者の乗客を注意せず、『外人が迷惑』とマイノリティーをさげすむことになるのか」。ネット上でも外国人客への攻撃が目立った

▼大阪府の松井一郎知事が機動隊員の暴言を擁護した構図とそっくりだ。圧倒的な力の差を無視して、「相手もむちゃくちゃ言っている」と「どっちもどっち」論に持ち込む。ヘリパッド建設を強行しているのは政府なのに、混乱を引き起こしているのはどちらか事実の誤認を混ぜ込む問題の根本を差別と認めず、「不適切済ませるところも同じ

弱者をたたく声を上げるなら、たたいて黙らせる二つの事件の符合に、今の日本の病んだ空気を思い知らされる。(阿部岳
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●政治家の浅ましさ、政治の貧困: 「あたかも完璧な貧困者でないと許さないかのような社会」は病んでいる

2016年10月15日 00時00分42秒 | Weblog


沖縄タイムスの宮城栄作氏によるコラム【[大弦小弦]貧しさは時に罪なき子を叱り…】(http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/60268)。

 《▼さまざまな辛(つら)さを重ねている人たちを、さらに暗い気持ちに陥れる風潮が社会を覆っている。…▼日本の「相対的貧困率」は16・1%で、6人に1人が貧困という深刻さで、先進国の中でも最悪のレベルである。政策で対処すべきテーマで、特に政治家には心に刻んでほしい問題である》

   『●アベ様参院選公約「子育て…」: 「3歳児、おなかすいて盗んだ」
                      …アベ様のニッポン、病んでいないか?
   『●差別主義者を東京「ト」知事にできる、
      そんなニッポンの社会そのものが歪んでいる
   『●2016年報道の自由度ランキング72位: 
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪
    《森達也監督…政治が一流だけど、メディアは三流なんて国はありません
     メディアは二流ならば社会も二流なんです。相互作用ですから。
     「国境なき記者団」が発表する「報道の自由度ランキング」でも、
     上位に位置するノルウェーデンマークスウェーデンは、僕から見れば
     確かに政治も一流だし、社会も成熟していると感じます。
     2010年に自由度11位だった日本のメディアが、2016年には72位にまで
     下落しました。ならばメディアだけではなくて政治も国民も、同じように下落した
     ということです。今のこの国のレベルは途上国以下


 2016年7月参院選の自民党による公約の一つは「子育て支援など社会保障の充実を据える「1億総活躍社会」の推進」でした。公明党も「子育ての党」を謳っていました、散々子供や若者に「赤紙」を送るようなことをしておきながら…。そういった公約が、100兆を越える予算にどれほど反映されているのでしょうか?
 政治の貧困、与党・「癒」党政治家のココロの貧困・浅ましさを感じざるを得ません。ニッポン社会も歪みます。《あたかも完璧な貧困者でないと許さないかのような社会は、病んでいよう》。

   『●「歳出抑制が狙い」ならば、教育破壊ではなく、
      「害遊」のカネバラマキ「害交」こそ何とかしなさいよ
   『●未来に投資しない国: 「そういうせりふは、
      ハコモノではなく、子どもたちのために言ってほしいものだ」
   『●そもそも、子どもたちのためにこそ 
       「ドブガネしている」税金を使ったらどうなのか?
   『●残酷な現実・・・自公支持者や「眠り猫」の皆さんのお好きな「格差社会」
   『●沖縄県「子どもを育てている県内世帯の3分の1以上が貧困」
                   …アベ様らは「思いやる」先を間違ている
   『●室井佑月さん、アベ様らによる「勝ち組への贔屓は
                  政治家の仕事じゃない、逆だ、逆」
    《小池晃さんは、日本は貧困大国になったといっている》
    《小池さんがあげるのは、厚生労働省の国民生活基礎調査を基にした
     2012年の相対的貧困率16.1%という数字で、安倍さんが出してくるのは、
     総務省による09年の全国消費実態調査から算出した相対的貧困率10.1%
     という数字だからだそうだ》

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http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/60268

[大弦小弦]貧しさは時に罪なき子を叱り…
2016年9月2日 07:00 宮城栄作 子どもの貧困

 〈貧しさは時に罪なき子を叱り〉との川柳がある。ままならない暮らしにいら立つまま、子を叱ってしまった。情けない振る舞いを悔いる親の姿が浮かぶ

▼さまざまな辛(つら)さを重ねている人たちを、さらに暗い気持ちに陥れる風潮が社会を覆っている。NHKのニュースで「子どもの貧困」を特集したところ、実名で窮状を話した高校生に対する、バッシングがネットで“炎上”した

▼女生徒の部屋にアニメグッズがあった、千円のランチを食べたなどとあげつらう。「本当に貧困なのか」「甘えているだけでは」といった、悪意の声が巻き起こる

よってたかってのバッシングに、片山さつき参院議員も加担した。生徒の生活に「あれっと思う方もいらっしゃるでしょう」と同調し、「NHKに説明を求め、皆さんにフィードバックさせて頂きます!」ともコメントしている

▼日本の「相対的貧困率」は16・1%で、6人に1人が貧困という深刻さで、先進国の中でも最悪のレベルである。政策で対処すべきテーマで、特に政治家には心に刻んでほしい問題である

▼当事者の生活の一場面、言動の一部を切り取って論評し、あたかも完璧な貧困者でないと許さないかのような社会は、病んでいよう。十分な貧困対策をせず、問題をすり替えるのはもうやめて。そう叱るのが大人であろう。(宮城栄作)
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●「第二の加害者」として「悪質なデマ」「事実関係を無視した沖縄攻撃」「蔑視・差別」、沖縄イジメに加担

2016年10月04日 00時00分44秒 | Weblog


LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の安福泉氏の記事【「琉球新報」「沖縄タイムス」は「偏向」しているのか? ヘイトと闘ってきたジャーナリストが見た沖縄基地問題とメディア】(http://lite-ra.com/2016/09/post-2575.html)。

 《ジャーナリスト安田浩一の近刊『沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか』(朝日新聞出版)である。安田が本書の取材を始めたきっかけは、昨年6月に自民党の「文化芸術懇話会で作家の百田尚樹が発した「沖縄の2紙はつぶさなあかん」発言だった》。

   『●安田浩一さん「沖縄の新聞は本当に『偏向』」?
      …沖縄への「思い込みによる差別で、それを許す日本社会」

 《沖縄への「思い込みによる差別で、それを許す日本社会」》は相当に歪んでいる。
 安田浩一さんの取材に、沖縄タイムスの編集局長は…《新聞社だけの問題じゃないと思ったんです。なんていうか、愚弄されたように感じたんですよ。沖縄が。沖縄の人々が》《完全な誤解、というよりも悪質なデマでしょう。単純な罵詈雑言ではなく、事実関係を無視した沖縄攻撃ですよ。黙っていられるわけがありません》と答えたそうです。
 同様に、琉球新報の編集局次長は《問題の本質は沖縄に対する蔑視、差別だと思うんです。一作家の失言や暴言というレベルで捉えるべきものじゃない》《馬鹿にされているんだと思いますよ。政権にとって都合の悪い言論が、政権によって封殺されようとしている。そうした意図を感じるんです》と答えたそう。
 「本土」マスコミの堕落。《沖縄の新聞が特殊なのではない沖縄の置かれた環境が特殊なのだと安田は言う》、それを理解できない「本土」マスコミ。《政府を厳しく監視するのが「新聞の骨格であり、軸足」》ことを忘れ、アベ様らに擦り寄る情けなさ。

 アベ様や「沖縄負担軽減担当相最低の官房長官稲田朋美防衛相、鶴保庸介沖縄担当相らは、「沖縄差別」し、「住民分断」し、沖縄を「捨て石」にして恥じない人達。「本土」マスコミは、辺野古破壊や高江破壊など、沖縄で起こっていることをほとんど伝えようとはせず、ましてや、「ト」な人々が琉球新報や沖縄タイムスを攻撃しても見て見ぬふり。「本土」の皆さんは、自公議員や「癒(着)」党議員に投票して、彼らを支えている訳で、「第二の加害者」として沖縄イジメに加担。

   『●アホらしき税収不足! 日本の「報道の自由度」72位で、
          「パナマ文書を調査しない国は…と日本くらい」
   『●2016年報道の自由度ランキング72位: 
      「メディアは二流ならば社会も二流」、アベ政治も…粗悪

   『●むき出しの「言論弾圧政党」: 東京新聞社説
      「沖縄の二紙のみならず、報道機関全体で抗議すべきこと」
   『●「百田氏や自民党議員からの圧力はすべてのメディアの 
           言論の自由に対する挑戦・・・危機感を共有して」!
   『●「沖縄には明らかにおかしな新聞がある。
      本当に潰れた方がいい」…自民党には「ロクなヤツがいない」
   『●沖縄差別、その究極の姿:「報道の自由」「知る権利」の
           破壊に立ち向かわない「本土」マスコミの差別意識
   『●芸術家との意見交換を通じて「心を打つ『政策芸術』を立案し、
                    実行する知恵と力を習得・・・だそうです

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http://lite-ra.com/2016/09/post-2575.html

「琉球新報」「沖縄タイムス」は「偏向」しているのか? ヘイトと闘ってきたジャーナリストが見た沖縄基地問題とメディア
安福泉 沖縄 2016.09.21

     (『沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか』(朝日新聞出版))


 名護市辺野古の新基地建設をめぐり、沖縄県の埋め立て承認取り消しを「違法」と断じた福岡高裁那覇支部の判決。敗訴した同県の翁長雄志知事は「(裁判所が)政府の追認機関であることが明らかになった」「民意が一顧だにされないことが他の都道府県であり得るのか」と厳しく批判し、上告を決めたが、沖縄の民意を伝える地元紙の報道もまた怒りに満ちていた。

 「異常な恫喝と決めつけ」と社説に見出しを掲げたのは沖縄タイムス。「これほど、得るところのない判決は、めずらしい。裁判官の知的誠実さも伝わってこない」と痛烈に批判した。琉球新報は「県民世論を踏みにじり、県益を守る地方自治の知事権限を否定する判決であり、承服できない」と反発。「国益」をタテに沖縄を無視する政府と司法の姿勢に、両紙揃って地方自治の危機を訴えている。

 基地負担や安保政策をめぐって政府与党とことごとくぶつかり、その意を受けた政治家や文化人から「偏向報道」「事実を捻じ曲げている」「基地賛成派の意見を封殺している」などと攻撃を受けてきた2紙。安倍政権になって以来、「嫌沖」言説を背景とした圧力は強まる一方だが、沖縄の民意に立脚した論調はいささかも揺らいでいない

 その報道姿勢がどういうものであり、新聞の作り手は何を考えているのか。どこに原点があり、なぜそれが守られてきたのか。記者や編集幹部、OBへのインタビューと沖縄のメディア史を掘り起こして明らかにしたのが、ジャーナリスト安田浩一の近刊『沖縄の新聞は本当に「偏向」しているのか』(朝日新聞出版)である。。

 安田が本書の取材を始めたきっかけは、昨年6月に自民党の「文化芸術懇話会で作家の百田尚樹が発した「沖縄の2紙はつぶさなあかん」発言だった。本書は、百田と出席議員の発言内容を詳細に書き起こし、反証するところから始まる。たとえば、百田のこの発言だ。

   「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。周りに何もない。
    基地の周りが商売になるということで、みんな住みだし、
    いまや街の真ん中に基地がある。騒音がうるさいのはわかるが、
    そこを選んで住んだのは誰やと言いたくなる」

 安田は、地元の古老の証言や郷土史誌の記述から、この百田発言が全くの事実無根であることを示す。普天間基地の敷地内にはかつて10の集落があり、約9000人が住んでいた。住民が捕虜収容されている間に米軍が鉄条網で土地を囲い、「銃剣とブルドーザー」によって強制接収した。山口県の岩国基地から海兵隊が移転してきたのは1976年。その時には宜野湾市の人口は5万人を超えていた。市街地であった場所に、わざわざ海兵隊がやってきたのだ、と。

 沖縄の2紙は百田発言に対し、初めての共同抗議声明を出す。普段は熾烈なライバル関係にある両社を動かしたのは、日常茶飯事と化した新聞批判ではなく、基地の歴史をめぐるデマへの怒りだったという。沖縄タイムスの編集局長はこう語る。

   「新聞社だけの問題じゃないと思ったんです。なんていうか、
    愚弄されたように感じたんですよ。沖縄が。沖縄の人々が」
   「完全な誤解、というよりも悪質なデマでしょう。単純な罵詈雑言ではなく、
    事実関係を無視した沖縄攻撃ですよ。黙っていられるわけがありません」

 一方、琉球新報の編集局次長は憮然とした表情で安田の取材に答えている。

   「問題の本質は沖縄に対する蔑視、差別だと思うんです。一作家の失言や
    暴言というレベルで捉えるべきものじゃない」
   「馬鹿にされているんだと思いますよ。政権にとって都合の悪い言論が、
    政権によって封殺されようとしている。そうした意図を感じるんです」

 彼らには「偏向」と言われる理由がわからない。沖縄戦の犠牲者遺族や基地に追いやられた人びとの嘆きや脅えを直接聞き、その上にまた差別と偏見まみれのデマで攻撃される。それに対して抗議の声を上げることのどこが偏向なのか。差別の前提には必ず不平等な力関係がある。それを知りながら、「公正・中立」をお題目に両論併記でお茶を濁すことなどできない

 百田発言の直後、電話で本人に真意を質した沖縄タイムスの記者はこう書いた。

   〈ネットなどには沖縄タイムスに対して「偏向報道」という書き込みもある。
    権力側の思いを代弁し、権力側にすり寄る記事こそ偏向報道だと言いたい。
    そんなメディアに絶対に落ちぶれないと、あらためて思いを強くした〉

 安田はこうして記者たちを訪ね、資料を掘り起こしながら、さまざまな「嫌沖」の俗説・風説を覆す証言や記録を拾っていく。「沖縄経済は基地依存」という神話「米兵よりも沖縄人のレイプ犯罪率の方が高い」という中傷「沖縄の新聞は基地のことばかり書いている」という全国メディアからの揶揄「沖縄の新聞が反基地・政府批判を扇動している」という誤解……。

 それだけではない。新基地建設に賛成する市議、2紙を激しく批判する「愛国者」や保守運動の関係者、かつて存在した保守系紙──地元財界の支援で創刊し、第三の日刊紙を目指したが、数年で廃刊に追い込まれた──の元記者、現在では沖縄で唯一の保守系紙といわれる「八重山日報」の編集長ら正反対の立場の者も訪ね、丹念に話を聞いている。そのうえで安田は書く。

   〈異論は大事だ。異論から学ぶことだってある。(略)だが──国家という
    枠組みのなかで翻弄されてきた沖縄の歴史を考えるとき、その異論が
    国家に寄り添うことで、沖縄全体の歴史を捻じ曲げることがあれば、
    それは国家にとって都合の良いだけの存在にはなるまいか

 本書ではまた全国紙や保守系紙とはっきり異なるスタンスを示した記憶に新しい報道として、琉球新報の“オフレコ破り”の内幕が描かれている。

 2011年11月、当時の沖縄防衛局長が担当記者たちとの懇談会でこんな暴言を吐いた

   「犯す前に、これから犯しますよと言いますか

 辺野古新基地工事のゴーサインとなる環境アセスの評価書をめぐって「年内提出の明言を避けるのはなぜか」との記者の質問に答えたのだったが、この発言はオフレコとされていた。だが、沖縄を見下し、県民の尊厳を踏みにじるばかりか、性暴力を肯定するかのような下劣な発言に琉球新報の基地担当記者は怒りを抑えきれず、編集局次長に相談する。

   「僕自身はその時点で、記事にするつもりでいました。その覚悟はできていた。
    いや、絶対に書かなければならないと思ったんです」

 記者の報告を受けた同紙の編集幹部らは短い協議の後、「どんな嫌がらせがあってもいい。読者の知る権利に応えようと結論を出したのだという。記事は大きな反響を呼び、その日のうちに防衛局長の更迭が決まった。全国紙は後追いせざるを得なかったが、なかには「腑に落ちない」「疑問が残る」といった表現で、オフレコ破りを批判するところもあった

 安田は、この章を次のように結んでいる。

   〈問題はオフレコ破りの是非でもなければ、スクープの軽重でもない
    政府の立場を代表する官僚が、国と沖縄の関係を強姦のように例えたこと
    である。(略)主権も人権も、犯され、侵されているのが、沖縄という存在なのだ〉

 沖縄の新聞が特殊なのではない沖縄の置かれた環境が特殊なのだと安田は言う。その証拠に、本書に登場する記者たちは、ネトウヨが決めつけるような左翼思想に染まった者でも、運動家でもない。なんとなく記者になった者。進路に迷って転職してきた者。「寒くないところで仕事がしたかった」「本社が家の近所だった」と打ち明ける者もいる。普通の新聞記者が、地方紙がやるべき当たり前の仕事をしているだけなのだ。

   「早く基地問題以外のことを取材したい」という記者も多い。
    だが、今の沖縄で記者をする以上、この不条理を避けては通れない。
    県民にとって基地問題は安全保障ではなく人権の問題であり、
    政府を厳しく監視するのが「新聞の骨格であり、軸足」だからである。

 安田は本書の刊行後も沖縄・高江のヘリパッド建設現場に通って、自らのウェブマガジン(http://www.targma.jp/yasuda/)などにレポートを書き、その合間に沖縄の現状を伝える講演を各地で精力的に行っている。22日には大阪で、石丸次郎、松本創、西岡研介という3人のジャーナリストを迎え、『「ペンの力」とメディア~レイシズム、ポピュリズム、ナショナリズムと闘うには』と題したトークイベントを開くという(http://www.targma.jp/yasuda/2016/09/09/post643/)。おそらく、ここでもこの沖縄の問題が語られるはずだ。

(安福泉)
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●差別主義者を東京「ト」知事にできる、そんなニッポンの社会そのものが歪んでいる

2016年08月04日 00時00分43秒 | Weblog


琉球新報のコラム【<金口木舌>障がい者は「かわいそう」なのか】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-326632.html)。

 《▼容疑者の言葉で思い出したのが、都知事を務めていた時の石原慎太郎さんの発言だ。在任中、障がい者施設を訪れ「ああいう人ってのは人格があるのかね」などと発言した。強く追及されることはなく、ましてや進退問題にもならなかった》。

 容疑者の心理だけが歪んでいるのではなく、差別主義者東京「ト」知事にできるニッポンの社会そのものが歪んでいる。
 差別され、捨て石にされ、虐げられる沖縄。暴力で市民が排除されても、「本土」では見て見ぬふり。アベ様や「沖縄負担軽減担当相」を兼務する最低の官房長官ら『卑怯なコウモリ』と「似た類い」は、のほほ~んと政治家を続けられるニッポン。

 沖縄タイムスの社説【[障がい者の人権]社会で守る決意示そう】(http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=180859)でも、《ナチス・ドイツ優生思想に基づき障がい者20万人以上を虐殺した歴史がある。健康で理想的な社会をつくるために劣った人間を排除するとして「安楽死計画」を推進したのだ。障がい者の存在を否定する容疑者の危険な思想は、特定の属性を持つ集団を憎悪し、標的とする犯罪「ヘイトクライム」そのものである》。

 また、リテラによると【自民党のネット応援部隊が「植松容疑者の主張は間違ってない」「障がい者は死んだほうがいい」と障がい者ヘイト!】(http://lite-ra.com/2016/07/post-2459.html)では、《本サイトではその背景に、ヘイトスピーチなど排外主義の蔓延や、自民党による弱者切り捨て政策の影響があると指摘…。…容疑者は…などと主張していたとされるが、いま、ツイッター上ではその主張に同調する声が広がっている》…だそうです。
 救いようがありません、ニッポン。

   『●「容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は
      現在の日本社会において決して特殊なものではない」

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http://ryukyushimpo.jp/column/entry-326632.html

<金口木舌>障がい者は「かわいそう」なのか
2016年7月31日 06:00

 「障がい者なんていなくなってしまえばいい」。神奈川県の障がい者施設で19人が犠牲になった事件。容疑者の言葉に背筋が凍った。施設で働いた経験がある人物による犯行だけに、理解できない

▼容疑者の言葉で思い出したのが、都知事を務めていた時の石原慎太郎さんの発言だ。在任中、障がい者施設を訪れ「ああいう人ってのは人格があるのかね」などと発言した。強く追及されることはなく、ましてや進退問題にもならなかった

▼胎児がダウン症などの疑いがあるかどうか、妊娠中に調べる出生前診断を受診した人で、染色体異常が確定した妊婦の9割が中絶を選択しているという。1年目に8千人弱だった受診者は、診断が始まり3年目となった昨年は年間約1万3千人となった

▼社会の風潮として「障がい者はかわいそう」「家族は苦労する」などの偏見は根深い。その証左が石原発言への追及の弱さであり、出生前診断の受診者の増加につながってはいないか

▼車いすを利用している友人が言った。「かわいそうな子はいない。『障がいがあってかわいそうだから、みんな優しくしましょう』。そんな言葉こそが惨めにし、つらくする

ちょっとしたサポートがあれば前に進むことができる。しかしどうサポートしたらいいのか分からず、多くの人が戸惑っている。「かわいそう」の思い込みを、まずなくしていこう。
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●原発推進派がやっていることこそ「恥」

2013年06月20日 00時00分25秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/senkyo/senkyo2013/news/TKY201306090137.html)、gendai.netの記事(http://gendai.net/news/view/107657)、再びasahi.comの記事(http://www.asahi.com/politics/update/0614/TKY201306140034.html)。

 原発賛成が28%いることの方が驚き。そういった人の投票で自公政権が支えられてるの? だとすると、この国の選挙制度は一体どうなってんだ

  『●「成長戦略に「原発の活用」」: あ~恥ずかしい政権、恥ずかしい国
  『●再び原発人災が発生した時、原発推進派議員に何ができるのか?
  『●原発推進国同士が手を携えて原発輸出、
        さらに「死の商人」へ: どうやら「恥」という概念は無いらしい

 エネルギー「白書は政府が毎年度出す「公式の記録」だが、東日本大震災後の脱原発の動きをほぼ消し去っている」そうだ。まったく「」とか、「恥ずかしい」とかいう概念は無いのかな? 「TPPや原発に反対していた人たち」と、一体どっちが「恥ずかしい大人の代表たち」だ?

  『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
                  東京電力原発人災と自殺には因果関係あり

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http://www.asahi.com/senkyo/senkyo2013/news/TKY201306090137.html

2013年6月10日7時55分
経済成長に原発利用、「反対」59% 朝日新聞世論調査

 朝日新聞社が8~9日に実施した全国定例世論調査(電話)によると、日本経済の成長のためだとして原発を積極的に利用する安倍政権の方針について、反対が59%に上り、賛成27%を大きく上回った。

 停止している原発の運転再開の賛否も聞くと、やはり反対は58%で、賛成28%と大きく差がついた。

 安倍首相は5日、成長戦略の第3弾を発表。この中に「原子力発電の活用」や「安全と認められた原発の再稼働」を盛り込んだが、原発に対する有権者の抵抗感はなお根強いようだ。
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http://gendai.net/news/view/107657

暴言官僚と首相の『左翼』発言、何が違う?」の声
2013年06月14日 11:05

 ツイッターで「左翼のクソども」などと暴言を繰り返していた復興庁の水野靖久参事官(45)。すべてがマスコミ沙汰になった13日、水野氏は担当していた東日本大震災の被災者支援から外され、事実上の更迭処分となった。そんな中、ネット上で「この暴言官僚と何が違うの?」と疑問視されているのが、安倍晋三首相の“左翼”発言だ。

 渋谷・ハチ公前で都議選候補の応援演説を行った9日の夜、安倍首相はフェイスブックにこんな書き込みをしている。

   <聴衆の中に左翼の人達が入って来ていて、マイクと太鼓で
     憎しみ込めて(笑)がなって一生懸命演説妨害してましたが、
     かえってみんなファイトが湧いて盛り上がりました。ありがとう。
     前の方にいた子供に『うるさい』と一喝されてました。立派。
     彼らは恥ずかしい大人の代表たちでした>

 安倍首相はツイッターにも同様の書き込みをしたが、一部で「彼らは左翼ではなくTPPや原発に反対していた人たちでは?」といった指摘が出てくると、この書き込みはいったん削除され、その後なぜか復活した。

 14日午後10時現在、550近いコメントが寄せられるなど大きな反響を呼んでいる。賛否両論いろいろだが、首相の書き込みに対する批判コメントの一部を紹介すると……。

   「反原発と反TPP=サヨクか。認知が歪んでいる
   「一国の首相がレッテル貼りか・・・あきれるわ」
   「ここは民主主義の国です。左翼、右翼というのは古い」

 一方、首相擁護派からは「サヨクどもを一掃しなくては」「日本からとっとと出ていけ!カス共め!」といった過激なコメントが目立つ。

 また、ネット上の個人ブログなどにも続々と疑問の声があがっている。

   <復興庁幹部が市民団体を『左翼のクソ』、
     安倍首相が『彼らは恥ずかしい大人の代表』という思考停止>
   <復興庁幹部の『左翼』発言は、安倍首相の『左翼』発言と同じ>

 首相には暴言官僚との“違い”をぜひ説明してもらいたい。================================================================================

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http://www.asahi.com/politics/update/0614/TKY201306140034.html

2013年6月14日13時45分
前政権の原発ゼロ方針に触れず エネルギー白書閣議決定

【鈴木友里子】政府は14日、日本のエネルギー政策や現状をまとめた「エネルギー白書」の2012年度版を閣議決定した。民主党政権が進めようとした「30年代に原発ゼロの方針に触れず、昨夏の政府による世論調査で「30年に原発ゼロの支持が多かった事実も盛り込んでいない。白書は政府が毎年度出す「公式の記録」だが、東日本大震災後の脱原発の動きをほぼ消し去っている

 白書は経済産業省資源エネルギー庁がまとめている。安倍政権は「原発の活用」を掲げ、「原発再稼働」を急ぐ姿勢を強めており、政権の方針に沿わない事実をあえて記録に残さなかった可能性がある。

 12年度版白書は昨年8月~今年3月の動きが対象で、東京電力福島第一原発事故で野田政権(民主党)がエネルギー政策を「ゼロベースで見直す」と決めたことを紹介し、政府内の議論の経過を盛り込んだ。
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●マスコミと癒着する「司法・最高裁」の堕落ぶり

2012年02月09日 00時43分05秒 | Weblog


MY NEWS JAPANに出ていた黒藪哲哉さんの記事(http://www.mynewsjapan.com/reports/1563)。「押し紙による詐欺事件、どうも最近風向きが変わっているようで気になるところ。やはり司法の腐敗ぶりとも関係しているのか。

 堕落する司法と堕落するマスコミの癒着に関する興味深い記事。
 最高裁判事は、公正であろうとか、中立であろうとか、身綺麗であろうとか、そういう矜持はないものかね? 裁判員制度導入に際してのマスコミと共同してのタウンミーティングやらせ事件でも、恥じないその神経を疑う。

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http://www.mynewsjapan.com/reports/1563

ナベツネ&読売の代理人・TMI総合法律事務所に3人の最高裁判事が天下り 癒着するメディアと司法
黒薮哲哉
15:03 01/21 2012

 日本でトップ5に入る規模を誇るTMI総合法律事務所(東京・港区)に、最高裁の判事3人が天下っている事実が判明した。泉徳治、才口千晴、今井功の各氏だ。TMIは「読売VS清武」裁判で、読売側の代理人を務めている。さらに、最高裁は様々な研究会や懇談会を設置しているが、そこに2人の読売関係者が委員として抜擢されていることも分かった。読売から請求額が計約8千万円にのぼる訴訟を起こされている黒薮哲哉氏の裁判でも、そのうち1件でTMIが読売の代理人に入ってから、高裁まで勝ち進んでいたにもかかわらず、昨年12月、口頭弁論を開く旨の通知があり、最高裁で判決が覆る見通しとなるなど、異例の事態となっている。日本の司法制度に公平な裁判の土壌はあるのか、検証した。


Digest
裁判に固執する渡邉主筆
弁護士事務所への天下り
裁判官の任期は10年
内閣による最高裁長官の指名
最高裁と新聞業界の癒着
黒薮裁判、読売が逆転勝訴?
作曲家・穂口雄右さんの裁判



 読売の渡邉恒雄主筆とジャイアンツの清武英利代表が互いに宣戦布告して2カ月が過ぎた。提訴をほのめかした清武氏に対して、渡邉主筆は、

 「こっちが法廷に持っていくよ。10人の最高級の弁護士を用意している。法廷なら我が方の最も得意とするところだ。俺は法廷闘争で負けたことがない」

 と、自信のほどを示したのであった。

 発端は清武英利氏が、ジャイアンツのヘッドコーチの人事をめぐって渡邉恒雄会長のワンマンぶりを批判する声明を発表したことである。これに渡邉氏が応戦するかたちで係争が始まった。

 新聞人、それも大新聞の主筆が、ペンによる論争よりも、無条件に司法判断を求めるという姿勢は歪んでいるが、それ以前の問題として、そもそも彼らが過信している日本の裁判制度は、公平な土壌の上に成り立っているのか

 本稿では司法のタブーを検証してみたい。


裁判に固執する渡邉主筆

 渡邉主筆が代理人を依頼した「10人の最高級の弁護士」とは、次の方々である。(敬称略)

喜田村洋一、田中克郎、升本喜郎、高山崇彦、荻野敦史、宮下央、稲垣勝之、吉野史紘、金子剛大、谷口達哉


 このうち喜田村洋一氏は、薬害エイズ裁判で帝京大学の元副学長・安部英被告やロス疑惑事件の三浦和義被告を無罪にした著名な弁護士である。辣腕との評価が高い。読売新聞の代理人も務め、これまで一貫して読売には「押し紙」は存在しないと主張してきた。販売店に対する読売の強制改廃事件でも、改廃を正当とする複数の判決を勝ち取っている。

 また、伝統ある人権擁護団体・自由人権協会の代表理事も務めている。

 田中克郎弁護士らその他9名は、いずれもTMI総合法律事務所に所属している。この事務所に所属する弁護士は200名を超え、日本でも有数のマンモス弁護士事務所である。

 田中弁護士は創立メンバーのひとりで、現在は事務所の代表を務めている。

弁護士事務所への天下り
 裁判取材でわたしが着目する事柄のひとつが、裁判所と何か特別な関係を持った勢力が裁判に関与していないか、という点だ。たとえば、「原発は安全」判決書いた最高裁判事が東芝に天下りしていた事実は、マイニュースジャパンでも三宅勝久記者が報じた通りである。

 このような観点から、渡邉主筆が選んだ弁護士の大半が所属するTMI総合法律事務所について調査したところ、最高裁の元判事3名を含む、多数の官僚が天下りしている事実が判明した。

 TMI総合法律事務所に天下りしている元官僚は次の方々である。「」は元最高裁判事。

泉治:元最高裁判所判事・東京高等裁判所長官

 頃安健司:元大阪高等検察庁検事長

 三谷紘:元公正取引委員会委員・横浜地方検察庁検事正

 相良朋紀:元広島高等裁判所長官

今井功:元最高裁判所判事・東京高等裁判所長官

 塚原朋一:元知的財産高等裁判所長

 樋渡利秋:元検事総長

才口千晴:元最高裁判所判事


 さらに事務局長も天下りである。次の方である。

 松山隆英:元公正取引委員会事務総長


裁判官の任期は10年

 最高裁から特定の弁護士事務所への天下りは、現状では制限はないが、公平な裁判という観点からすると問題がある。最高裁が下級裁判所に対して甚大な影響力を持っているからだ。

 意外に知られていないが、裁判官には10年という任期がある(通常は再任され、裁判官を続ける)。一旦、裁判官になれば退職まで地位が保証されているわけではなく、勤務評定によっては、再任されないこともあるそれゆえ、下級裁判所の裁判官は、最高裁の動向に敏感になる.・・・・・・。

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●『新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環』読了(4/4)

2009年12月27日 06時33分25秒 | Weblog

【内橋克人著、新版 悪夢のサイクル/ネオリベラリズム循環

 「そうした「投機」のための金を、私は労働の対価や商品を買うためのおカネ」と区別する意味でマネー」と呼ぶことにしています。/そのマネーが自由に動ける市場を、アメリカは欲したのです」(p.163)。バブル前後。
 「ここいう「マネー」は「お金」とは違うものです。/・・・『モモ』・・・ミヒャエル・エンデも『エンデの遺言』・・・そのことを指摘しています。/・・・正当な労働の対価としていただくものである・・・。/ではマネーとは何かといえば、それはお金から出てきたものではあるけれども、元のお金とはすっかり姿を変え、投機のために使われ投機のために使われているもの。たとえば証券取引所で扱われているような、さまざまな金融商品がそうです」(pp.196-197)。

 なぜイラクは侵略されたのか? 「このマネー資本主義と唯一違う価値観の文化圏があります。それがイスラム諸国です。・・・/・・・日本と反対に市場原理主義を布教するアメリカにとって最も手ごわい障壁となっているのが、実はイスラム圏なのです。/イスラムの世界では、「正当な労働の対価以外は受け取ってはならない」という戒律があります。市場主義にとって最も脅威になる・・・」(p.170)。「・・・一種の道徳性、人間性、倫理性です。それに対する人々の信頼の面です。/日本、あるいはアメリカの銀行は違います。こうした国々では「お金は貸すよ、だけどそっちが失敗したら、そっちの責任だよ」というものです。さらに国家権力と結託して貯金金利をゼロにして、自分たちはコスト・ゼロで資金を集めながら、大変な金利で貸す。こういうことを平気でやります。/イスラム銀行は投機というものには乗りません。・・・投機はしない。/・・・/・・・イスラムはやはりマネー資本主義に対抗している現実であり、市場経済をより健全なものにしてゆく上で大きな価値を持つ対抗思潮であると考えています」(p.173)。「・・・アメリカが今、イラクでやろうとしていることは、イスラム世界の市場化だというわけです。・・・イスラム圏の市場化こそがイラク戦争の目的であったという意見は、この戦争の本質を突いていると私も感じます」(p.177)。

 教育にまで自由化の波が・・・、それは赤紙を意味した。「・・・安倍晋三氏は・・・公教育の場に市場原理を導入する・・・。・・・学校間競争が始まり、学校は効率化され、子どもたちも「選択の自由が得られる」とうたいました。しかし、実際に・・・アメリカの自治体や、イギリスなどでは、・・・その選択権を行使することさえできないという結果になっています。・・・これまでもあった学校格差がもっと激しいかたちであらわれ、階層化はよりいっそうすすみました。/・・・/・・・イラクで死んでいった若者の多くは、製造業が死に絶え、荒廃し、仕事もない地方の学歴の低い若者たちです。海兵隊、そうした仕事のない街に狙いをさだめてリクルーターを派遣します。/・・・軍隊は、階層社会を這いのぼる唯一の梯子です。/そのチャンスに賭けて、多くの若者が戦場にでかけ死んでいっているのです」(pp.179-180)。

 
フィンランドのノキア。「・・・自らの利益率を上げることだけを見てきた企業ではない・・・」(pp.212-213)。またしても北欧。教育においても「「規制緩和」をおこなっている日本とは反対の方向を向いているのです。/それでも日本より成績がいい、という点に注目してください。/・・・それを受け入れる国民的コンセンサスがあるのです。/・・・国民それぞれが共通して負担をおうことで、社会的な安定を選んでいるということになります。/・・・自分の利益のためではなく、公共のためとは何かということを考え行動しています。/・・・ネオリベラリズム的な循環の中では、格差が拡大し、大が小を呑み、少数の者に富と権力が集中してゆく、そうした中での人心の荒廃こそが最も問題なのです。」(p.218)。

 安全ネットのある社会システム(p.221)。
 OSを公共財ととらえたリナックス(p.222)。
 フェアトレード(p.229)。FEC地域自給自足圏(アウタルキー)(p.229)。「もともと地元に豊かにあるものを、輸送エネルギーを使って海外から運んでくるという社会は、どこか間違っている、歪んでいると感じます。/今の日本は、・・・まさに正反対の方向に向かっているのです」。見習うべきは、北欧諸国。たとえば、FECについてはデンマーク(p.231)。

 田原氏との違い。「田原総一郎氏は、「若い起業の志をつぶすな」・・・という文章を書いています。/・・・/しかし若者の夢とは、メイク・マネーだけでしょうか。/・・・/人間に対するインセンティブはマネーだけではないのです。/一人は万人のため、万人は一人のために、それを目指して努力する。自分が成功するのでなく、より多くの人のために役立つというのもやはり青年の夢であり、満足であり、インセンティブです。決してお金だけではありません」(p.225)。竹中氏などとは全く違う、真の意味での経済ジャーナリスト内橋さんの真骨頂。
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