日刊スポーツの二つのコラム【政界地獄耳/“土人”めぐる政治家の鈍感発言】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1727652.html)と、
【政界地獄耳/両論併記は危険なロジック】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1728603.html)。
《官房長官・菅義偉は…だが差別意識の表れとの指摘には「全くないと思う」と根拠なく否定した。…大阪府知事・松井一郎は…この問題を街のチンピラ同士のけんかのように扱うが、政治家であるとか、公務員だということを全く理解していない。この男が知事という公人として君臨していることの方が問題ではないか》。
《市民に機動隊員が「土人」と叫んだことについて大阪府知事・松井一郎は…。同様にネットでは「報道は正確に、中立に」と賛同の声があふれる…。あたかも両論併記が民主主義の根幹のような、中立の担保と誤解しているようだが立場も形も、趣旨も全く違うものを並べても意味がない。…両論併記は比較すべきものでもないものすら“論”に昇格させてしまう危険なロジックだ》。
沖縄差別・「歴史的暴言」…それに対して、鈍感なヘイトな人々。
『●沖縄差別、その究極の姿:「報道の自由」「知る権利」の
破壊に立ち向かわない「本土」マスコミの差別意識』
『●安田浩一さん「沖縄の新聞は本当に『偏向』」?
…沖縄への「思い込みによる差別で、それを許す日本社会」』
『●「第二の加害者」として「悪質なデマ」「事実関係を
無視した沖縄攻撃」「蔑視・差別」、沖縄イジメに加担』
『●沖縄出身脚本家上原正三さん、「民意を顧みず、
基地を押し付け…沖縄を植民地としてしか見ていない証拠」』
『●「歴史的暴言」、アベ様のシモベらの度の過ぎた
差別意識の酷さ…無数の「沖縄差別」の氷山の一角が露見』
『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々』
『●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、
無用な衝突を招いている張本人は誰か」?』
「「民意圧殺」=高江破壊での「歴史的暴言」とその周辺の酷い反応。
それを「歴史的暴言」と感じないヘイトな人々。ニッポンの
社会そのものが相当に歪んでいる…《今の日本の病んだ空気》。
《みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、無用な衝突を招いている張本人は
誰か》?、を理解できないようだ」
『●「差別意識に基づく、官憲による歴史的暴言」
…ガルトゥング氏「非常に深刻な状況となる兆候…」と警鐘』
『●前泊博盛さん「在日米軍は、本土から…
ウルトラマンに見えるが、沖縄から見ると怪獣でしかない」』
《両論併記を…『対立する異論を理解しあう形式』の1つ…》。それは、アレ(「ト」な壊憲草案)に対案出せってのも同じ構図かな?
『●争点は「壊憲」: 「ト」な自民党改憲草案は
「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」』
《それは、自民党の憲法改正草案とは、ずばり「国民主権、平和主義、
基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身だからだ。
先日発売された自民党改憲草案の批判本『あたらしい憲法草案のはなし』
(太郎次郎社エディタス)は、〈憲法草案、すなわちあたらしい憲法の三原則〉
について、その本質をこう指摘している。
〈一、国民主権の縮小
一、戦争放棄の放棄
一、基本的人権の制限〉》
『●「憲法九条…戦争放棄はGHQの指示ではなく、
当時の幣原喜重郎首相の発意だったとの説が有力」』
『●花森安治さんの「「武器を捨てよう」は
憲法押し付け論を批判し、9条の意義を説く一編」』
『●壊憲派の沈黙、押しつけ憲法論という思考停止:
「二項も含めて幣原提案とみるのが正しいのではないか」』
『●「ト」な自民党改憲草案の押し付け…
押し付けられた「押し付け憲法論は、賢明なる先人に対する冒涜」』
『●壊憲…「緊急事態という口実で、憲法が破壊される恐れが…
ヒトラーは非常事態を乱用して独裁を築いた」』
『●壊憲反対の不断の声を:
「戦後の歴史の岐路かもしれません。不断の努力こそ求められます」』
『●「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…
「国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限」』
『●「ト」な《党の公式文書》自民党壊憲草案…
「言論の府」で議論する価値など全く無し、を自ら認めた?』
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【http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1727652.html】
政界地獄耳
2016年10月22日9時15分
“土人”めぐる政治家の鈍感発言
★大阪府警の機動隊員が、沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場内のヘリパッド建設に反対する市民に対し、「土人」「シナ人」などと発したことについて19日、官房長官・菅義偉は「不適切な発言で大変残念だ。許すまじきこと」とした。だが差別意識の表れとの指摘には「全くないと思う」と根拠なく否定した。同日、沖縄に機動隊員を派遣させている大阪府知事・松井一郎は「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」とツイートした。
★また、松井は「その人を特定してね、大メディアが、テレビで鬼畜生のようにね、けだもののように、その個人を叩く。これは僕はね、違うんやないかなと思いますね。相手もむちゃくちゃ言ってるわけでしょ。相手はすべて許されるんかね」。松井はこの問題を街のチンピラ同士のけんかのように扱うが、政治家であるとか、公務員だということを全く理解していない。この男が知事という公人として君臨していることの方が問題ではないか。
★政治家として、権力や権限があるものは、まず順法精神に基づくべきだ。機動隊員の差別的発言が許されないという立ち位置に就くべきで、機動隊員の気持ちを忖度(そんたく)する側に立つことも、ヘイトスピーチにつながる差別意識を持つ者を擁護するような発言も、認めるべきではない。「琉球処分」など日本の沖縄への差別や蔑視の歴史的経緯に思いが至らない知恵のなさを憂う見識を持つべきだ。市民の言葉と知事や機動隊員など権力や権限を持つ者とを同一視することも直ちに改めるべきだろう。事の本質は表現の不適切さではない。差別感や植民地意識の中に沖縄を位置付けている政治家や公務員ら、この国の為政者の鈍感さだ。(K)※敬称略
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【http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1728603.html】
政界地獄耳
2016年10月24日9時50分
両論併記は危険なロジック
★沖縄の米軍ヘリパッド建設現場で抗議活動中の市民に機動隊員が「土人」と叫んだことについて大阪府知事・松井一郎は「(抗議する)相手もむちゃくちゃ言っている。相手は全て許されるのか。それをもって1人の警官が日本中からたたかれるのはちょっと違うと思う」と擁護。タレントのフィフィはツイッターで「1人の機動隊員による暴言をクローズアップするなら、反対派による機動隊員への暴言も報道するべき」とした。同様にネットでは「報道は正確に、中立に」と賛同の声があふれる。
★今国会の首相・安倍晋三の所信表明では、自衛隊、海上保安庁、警察の活動をたたえて「心からの敬意を表そう」と呼び掛け、自民党議員が起立して拍手した。民進、共産、日本維新の会の野党3党は「異常な事態」と抗議したが09年10月、当時の首相・鳩山由紀夫が所信表明を終えた後、民主党議員らが起立して拍手したからお互いさまだとの理屈でまぜかえされた。あたかも両論併記が民主主義の根幹のような、中立の担保と誤解しているようだが立場も形も、趣旨も全く違うものを並べても意味がない。
★今夏の参院選の前に発売された雑誌「通販生活」には「自民党支持の読者の皆さん、今回ばかりは野党に一票、考えていただけませんか」という特集が掲載され話題になった。最近発売されたその冬号では読者の総括が掲載された。172人の読者の批判はおおむね3つに集約されるとし、その1つに「政治的記事を載せるのなら両論併記型にするべき」があったという。
★編集部はその答えに両論併記を「『対立する異論を理解しあう形式』の1つと考えて実行してきた。これからも実行していく。しかし憲法学者の9割が違憲としたほどの『安倍内閣の集団的自衛権の行使容認に関する決め方』は両論併記以前の問題と考えた次第」と回答した。両論併記は比較すべきものでもないものすら“論”に昇格させてしまう危険なロジックだ。(K)※敬称略
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