Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●再審法改正…《法規定の不備が救済の障壁になっているのは明白だ。無実の人にとっては「法との闘い」が強いられている。何という非人道的なことか》

2024年07月19日 00時00分40秒 | Weblog

[↑ 飯塚事件 冤罪で死刑執行「再審請求…08年死刑執行」(朝日新聞 2024年06月3日[月])]


(2024年06月25日[火])
何という非人道的なことか》(桐山桂一さん)。《刑事訴訟法の再審規定再審法の改正》が全く進まないニッポン。《台湾では冤罪をなくすために、めざましい改革が進行中》だそうだ。羨ましい限りだ。《日本の司法は中世なみ》《日本の前時代的な刑事司法制度》…何の進歩も無く、《日本の刑事司法のガラパゴス化》(鴨志田祐美さん)。
 例えば、袴田冤罪事件、《日本の司法は中世なみ》《日本の前時代的な刑事司法制度》の例ではないか。《残酷で異常な出来事と欧米などでは受け止められている》、《日本でも放置し続けてきた再審法を整備すべきときが来ている法務・検察はそのことも自覚すべきである》(東京新聞社説)。何十年にも渡って無実の袴田巌さんを牢屋につなぎ、しかも証拠が捏造されていたとまで裁判所が指摘。再審裁判で、「有罪」を主張するのはいったいどういう神経か? しかも、検察は再び死刑を求刑した。なんという冷酷…。(大谷昭宏さん)《この期に及んでなお、「死刑を求刑する」と言い放つ検察官に、いまも背筋が凍りついている》。《いまも、死刑囚のまま》な袴田巖さん、一体どこまで人権侵害すれば気が済むのか。(東京新聞社説、2023年10月28日)《無実の訴えから半世紀日本の刑事司法の異様さをも表している。すでに87歳の高齢。残る人生と名誉をこれ以上、検察は奪ってはいけない》。

 東京新聞の【<視点>台湾に学ぶべき時だ 論説委員・桐山桂一】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/335746)。《つまり台湾では冤罪をなくすために、めざましい改革が進行中なのだ。日本では500条を超える刑訴法のうち、再審条文はわずか19しかない。かつ1949年の施行から一度も改正されていないだから無実を叫びつつ、40年、50年を経ても「無罪」とならない法規定の不備が救済の障壁になっているのは明白だ。無実の人にとっては「法との闘い」が強いられている。何という非人道的なことか。台湾に学んで早く法改正を実現せねば。》

 (鈴木耕さん)《日本司法の異常さが世界からの批判の的になっているということを、国連ですら認めているのだ。よく言われるように「日本の常識は世界の非常識」の実例である》…それ故の犠牲者が次々と。再審法改正も進まず。低「民度」なニッポンの《刑事司法はおそろしいほどに後進的代用監獄人質司法》…さらに、司法取引…。

   『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…
       代用監獄…人質司法》…さらに、司法取引まで投げ渡す大愚
   『●《えっ、じゃあ日本はフランスより民度が高いの?》(鈴木耕さん)
                 …金(カネ)色の五つの輪と刑事司法等々
   『●事件から五十七年。無実を訴え続けても、なぜこんなに歳月を費やしたのか。
     刑事訴訟法の再審規定(再審法)が大きな欠陥を抱えつつ放置されているからだ
   『●《冤罪を起こしてはならない。再審法の改正が待たれる。杉山さんや桜井
       さんらが残した人間の笑い泣き、そして袴田さんの思いを見逃すまい》
   『●再審法の改正を…桐山桂一さん《冤罪ほど人生や人権を踏みにじる不正義
     はない。…袴田巌さんの再審が決まった…大崎事件は…冤罪が疑われる》
   『●死刑台からの生還、島田事件・赤堀政夫さん「僕は無罪である以前に無実」
     「青春を返してほしい」…そして飯塚事件・久間さんの〝命を返してほしい〟
   『●鹿児島県警、呆れた…《「再審や国賠請求等において、廃棄せずに保管して
      いた捜査書類やその写しが組織的にプラスになることはありません!!」…》

 何度でも、飯塚事件…既に死刑執行してしまった。山口正紀さんの記事《「飯塚事件」をご存知だろうか。1992年、福岡県飯塚市で起きた2女児殺害事件で逮捕され、無実を訴えていた久間三千年(くま・みちとし)さんが死刑判決を受け、2008年に死刑が執行された(当時70歳)。…オンライン集会は、この第2次再審請求の意義・内容を報告し、支援の輪を広げていこうと企画され、飯塚事件再審の実現に向けて尽力してきた九州大学の大出良知・名誉教授、再審法改正をめざす市民の会木谷明代表(元裁判官)、布川事件の冤罪被害者・桜井昌司さんら幅広い支援者たちの呼びかけで開催された。…布川事件冤罪被害者桜井昌司さん…「こんなことを優秀な裁判官がなぜわからないのか日本の警察はこれまでも証拠を捏造してきました。そうして、どれだけの人が刑務所に入れられ、殺されてきたか。すべてが無責任です。冤罪事件で国家賠償しても、だれも懐が痛まない。そのお金も税金です。足利事件、布川事件、ゴビンダさんの事件東電事件)、東住吉事件だれもその責任を追及しない。再審法を改正しないといけない。税金で集めた証拠を法廷に出すのは当たり前じゃないですか。久間さんの無念は必ず果たせると確信しています。必ず勝ちます。一緒にがんばりましょう。無惨に殺された人の無念を晴らす殺したのは誰か検察庁です」》。
 鴨志田祐美さん《日本の刑事司法のガラパゴス化は、法務省が考えているよりも深刻です》。小泉龍司法相《「法律に不備はない」と言い放つ…果たして人の心はあるのだろうか耐えがたいほど正義に反する日々は、まだまだ続く》(大谷昭宏さん)

   『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…代用監獄…
          人質司法》…さらに、司法取引まで投げ渡す大愚
   『●検察による恣意的・意図的な証拠の不開示、証拠の隠蔽や
             喪失、逆に、証拠の捏造…デタラメな行政
   『●《良心に従い職権を行使する独立した存在》ではない
     大久保正道裁判長である限り、アベ様忖度な「行政判断」が続く
   『●《「自白の強要をされたという認識に変わりはない」と反論…
            いまだにこんな水掛け論になるのかと嘆かわしい》
   『●《判決後、大西直樹裁判長は、捜査の問題点と刑事司法の改善の必要性
      を説き、「西山さんの15年を無駄にしてはならない」と話している》
   『●木谷明さん《冤罪を回避するために法曹三者…
      無実の者を処罰しないという強い意志、意欲をもって仕事にあたること》
   『●山口正紀さん《冤罪…だれより責任の重いのが、無実の訴えに
            耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう》
   『●《「証拠は再審請求の段階でも捜査側に偏在している」…検察は掌中の
         証拠をあまねくオープン》にするよう裁判所は訴訟指揮すべきだ
   『●飯塚事件…鈴嶋裁判長《「…覚えているのは不自然」…女性の証言…「捜査
     機関が無理に記憶と異なる調書を作成する動機、必要性は見いだせない」》
   『●袴田事件、《捜査機関による証拠捏造》…《第三者は捜査機関の者である
      可能性が極めて高いと思われる》というのに、またしても検察は死刑求刑
   『●袴田冤罪事件 ――― 冤罪であるという《真実を明らかに》した時、
     被害者遺族は、捜査機関や検察にどう責任をとってもらうのだろうか?


=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/335746

<視点>台湾に学ぶべき時だ 論説委員・桐山桂一
2024年6月25日 06時00分

 刑事訴訟法の再審規定再審法の改正に向け、超党派の議員連盟が動き始めている。先月半ばに開かれた第4回の総会では、台湾の弁護士連合会理事長である尤美女さんが招かれて講演をした。

 台湾が実現した再審法改正を模範にすべきなのだ。もともと大正時代の日本の刑事訴訟法をお手本にし、1928年、台湾刑訴法ができた。

 だが、再審法は約87年間も改正されないまま放置されていた。近年になって台湾で再審法改正が現実化した契機は、2012年と14年の再審無罪判決だった。

 前者は集団強盗や殺人などの罪で起訴され、死刑判決となったが、虚偽自白などに基づいていた。

 後者は準強制性交罪の事件だったが、DNA型の再鑑定により再審無罪となった。

 これがきっかけとなり、15年と19年の2度にわたり台湾で再審法が改正された。

 注目すべき改正のポイントは、再審開始のためには従来、有罪判決を揺るがす「確実な新証拠」が必要だったが、これを「新証拠または新事実と改正したことだ。

 これで再審開始のハードルはぐっと下げられた。かつ新証拠や新事実のみを評価するのではなく、既に存在する各証拠と合わせて総合評価する方法を採用した。

 証拠開示も全面的に変わった日本では検察による証拠隠しが横行しているが、台湾では事件のすべての証拠や捜査機関が保有する記録を再審請求人や弁護人が入手できるようになった。つまり無罪方向の証拠を得られやすくなったわけだ

 再審請求審も原則公開の法廷で審理される。法廷で口頭でのやりとりが重視され、証拠調べの手続きも明文化されたことで、事件の真相がよりつかみやすくなった

 また、裁判所の内部規則によって、再審期日についても、4カ月に1回の頻度で開廷が必要になった。公判の迅速化が図られたわけだ。

 驚くべきことは、検察内部にも、冤罪が潜んでいないかチェックする検証機関ができたことだ。形式だけの組織ではなく、能動的に冤罪を探す審査委員会である。

 それらの結果、2022年には地裁で受理した再審請求568件のうち33件の再審開始決定が出た。13年の12件と比べると大きく改善した。

 つまり台湾では冤罪をなくすために、めざましい改革が進行中なのだ。

 日本では500条を超える刑訴法のうち、再審条文はわずか19しかない。かつ1949年の施行から一度も改正されていない

 だから無実を叫びつつ、40年、50年を経ても「無罪」とならない法規定の不備が救済の障壁になっているのは明白だ。無実の人にとっては「法との闘い」が強いられている。何という非人道的なことか。台湾に学んで早く法改正を実現せねば。

【関連記事】袴田巌さんに検察が再び死刑を求刑 再審公判、9月に判決 「5点の衣類」証拠捏造めぐり主張は対立したまま
【関連記事】飯塚事件の再審認めず、福岡地裁 92年の2女児殺害で死刑執行
【関連記事】「名張毒ぶどう酒事件」再審認めず 最高裁、第10次請求棄却確定へ 1人が初の反対意見
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●黒川弘務氏定年延長に関する文書の開示を国に命令…上脇博之さん「特定の人物のために法解釈をねじ曲げた事実を、裁判所が認めた意義は大きい」

2024年07月18日 00時00分20秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


// (2024年07月15日[月])
数多のアベ様案件の一つ…違法な黒川弘務氏定年延長問題。これまた上脇博之さん。
 (こちら特報部)《東京高検検事長だった黒川弘務氏の定年延長に関する文書の開示を国に命じた627日の大阪地裁判決。…「特定の人物のために法解釈をねじ曲げた事実を、裁判所が認めた意義は大きい。国が大問題だと分かっていたから、かたくなに認めてこなかった経過があぶり出された」 今回の判決を、原告の上脇博之・神戸学院大教授…》。

   『●《安倍政権は、官邸に近い黒川検事長を検察トップである検事総長に
        就け、検察組織を官邸の支配下に置くつもりだ》、あぁ………
   『●アベ様は検事総長人事までも私物化…《それならば「三権分立は
      絵に描いた餅で政界では実現しない」と閣議決定すべきだろう》
   『●《官邸の番犬》黒川弘務氏を《論功行賞として検察トップに据える》
          のみならず、カジノ汚職捜査を止めるという目的があった
   『●《政界の不正を摘発するのが特捜部の使命》のはずが…行政府の長・
      アベ様が《従来の法解釈》を恣意的に変更! アベ様による独裁…
   『●アベ様らの数々の不正や無能っぷりは、自公お維支持者や眠り猫な
        間接支持者も持つ共通認識…それを許容するかどうかが大問題
   『●《安倍政権にはどうしても、官邸に近い黒川氏を検察トップに据え
      たい訳がある…検察が政権に私物化されれば、「首相の犯罪」は…》
   『●《検察官というのは法を犯した人を起訴できる唯一の仕事であるはず
     なのに、その人が、かけ麻雀…しかも事実を伝えるべき仕事の新聞記者と》
   『●アベ様により法治主義国家でなくなってしまう日…《与党の議員は
     自分たちが独裁政治の中のユーゲントであることに気付いていない…》
   『●《検察は行政機関でありながらも政治からの中立性と独立性が求めら
     れる。しかし、安倍官邸は法務省を通じて検察の捜査に介入していた…》

 数多のアベ様案件の一つ。《検察は行政機関でありながらも政治からの中立性と独立性が求められる。しかし、安倍官邸は法務省を通じて検察の捜査に介入していた…》。
 西田直晃山田祐一郎両記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/法解釈の変更は「安倍政権の守護神」の「定年延長が目的」…黒川弘務元検事長をめぐる衝撃判決、その舞台裏】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/337526)。《東京高検検事長だった黒川弘務氏の定年延長に関する文書の開示を国に命じた627日の大阪地裁判決国家公務員法の解釈変更を「黒川氏の定年延長が目的と断じた判断は、安倍政権への批判が渦巻いた当時の記憶を呼び覚ました。衝撃の判決はどのように導かれ、検察OBはどう受け止めているのか。(西田直晃山田祐一郎)》。

 dot.の記事【安倍派の裏金問題を暴いた“名コンビ”がまた勝利 黒川元東京高検検事長の定年延長関連文書も「開示」へ 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/articles/-/227530)。《6月27日、あるニュースを見て驚いた。大阪地方裁判所が出した、法務省の公文書不開示決定を覆す判決に関するものだ》。

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/337526

こちら特報部
法解釈の変更は「安倍政権の守護神」の「定年延長が目的」…黒川弘務元検事長をめぐる衝撃判決、その舞台裏
2024年7月3日 12時00分

 東京高検検事長だった黒川弘務氏の定年延長に関する文書の開示を国に命じた6月27日の大阪地裁判決国家公務員法の解釈変更を「黒川氏の定年延長が目的と断じた判断は、安倍政権への批判が渦巻いた当時の記憶を呼び覚ました。衝撃の判決はどのように導かれ、検察OBはどう受け止めているのか。(西田直晃山田祐一郎


◆大問題だと国も分かっていたから「かたくなに認めてこなかった」

     (黒川弘務氏)

 「特定の人物のために法解釈をねじ曲げた事実を、裁判所が認めた意義は大きい。国が大問題だと分かっていたから、かたくなに認めてこなかった経過があぶり出された」

 今回の判決を、原告の上脇博之・神戸学院大教授(憲法学)が振り返る。自民党派閥の裏金問題を告発してきたキーパーソンだ

 発端は2020年1月。改正前の検察庁法で、検察官の定年は63歳(検事総長は65歳)と決まっていた。ところが31日、当時の安倍晋三政権は閣議決定で、63歳の誕生日を控えた黒川氏の定年を半年間延長歴代政府が「適用されない」とみなしてきた国家公務員法の定年延長制について、安倍氏は「(検察官にも)適用されるように法解釈を変えた」と国会で述べた。政権に近いとされる黒川氏を次の検事総長に据えるための「政治介入」と物議を醸した。


◆「アベノマスク」訴訟を断じた裁判長

 法務省はこれまで「黒川氏個人のためではない」という姿勢を示してきたが、今回の判決は「(理由は)黒川氏の勤務延長しかあり得ないと断じた。解釈変更の閣議決定は黒川氏の退官予定日のわずか7日前。対象が黒川氏に限られ、他の検察官への周知がなかった点も考慮された。

 上脇氏が「大きな分岐点だった」と振り返るのが、元法務次官の辻裕教氏に対する昨年12月の証人尋問だ。「他の検察官への解釈変更の周知の有無を原告側が尋問した際、辻氏が『やっていません』と答えた。法解釈を一般化するのが行政の仕事だが、全く逆で、特定の人物のために動いていた事実が鮮明になった」

     (上脇博之氏)

 今回の裁判長は、安倍政権がコロナ禍対策で全国に配布した「アベノマスク」を巡る訴訟で、政府に行政文書の開示を命じる判決を出した徳地淳氏。徳井義幸主任弁護士によると、証人尋問で「第三者として見れば、定年退職に間に合わせたように見えなくはない」と問いかけたという。「口ぶりから不信感がにじんでいた。当たり前の市民感覚を持っていた」


◆控訴したら「政府は批判を浴びるだけ」

 訴訟を通じ、法務省側は「黒川氏のためではない」との主張に終始。徳井氏は「証人尋問も拒否。うそを貫き通す構えだった」とみる。上脇氏は「出廷した官僚の胸中は分からない。『安倍政権の後始末だ』という思いもあったのかもしれない」と推し量る。

 一方、判決では、法務省と安倍内閣の相談に関わる文書の開示請求が、「折衝があった証拠がない」として退けられた。徳井氏は「記録の開示を求める訴訟では、文書の存在を原告側が立証する必要がある。相談があったかどうかは『職務上の秘密』とかわされるため、ハードルは非常に高い」と唇をかむ。上脇氏は「今後は国会の仕事だ。証人喚問でも、第三者委員会の設置でもいい。判決を受け止め、疑惑にふたをしないでほしい」と強調する。

 控訴期限は11日。原告側は訴訟の目的は達成したとして、控訴する意向はない。徳井氏は語る。「誰が見ても、間違いない判決だ。国は控訴しても、あらためて批判を浴びるだけだ」


◆「どんなに有能でも定年には勝てない」政府は簡単に覆した

 判決は、検察官の定年にかかわる国家公務員法の解釈変更について「目的は黒川氏の定年を延ばすことにあった」と踏み込んで指摘した。検察OBはどうみているのか。

 元特捜検事の坂根義範弁護士は「裁判長の誠実さが見られる」と話す。徳地裁判長とは、司法試験合格後に研修する司法修習の同期。「短期間で解釈が変更され、黒川氏の退官に間に合うように進められたことの不自然さを指摘した。素直に事案を見て、国民の視点も踏まえた判断だ」と強調する。

     (2019年4月、「桜を見る会」であいさつする安倍元首相
      =東京・新宿御苑で)

 長年にわたり、63歳(検事総長は65歳)と定められていた検察官の定年。黒川氏と同期で元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は「検事の世界では、どんなに有能でも定年には勝てないというのがあった。退官間近の検事はこの高い壁を意識してきた。それが政治的な動きの中でいとも簡単に変更された。これでは特定の目的のために恣意(しい)的な運用を許すことになる」と改めて問題視する。


◆「それだけ政権に便利な人だった」黒川氏

 黒川氏の定年が閣議決定で延長された2020年1月前後は、相次ぐ安倍政権の疑惑への検察の対応に批判が高まった時期。森友学園に関する財務省の文書改ざん国有地の値引きについて、佐川宣寿元国税庁長官らを不起訴とし、検察審査会の不起訴不当議決を受けた再捜査でも再び不起訴とした。

 安倍氏の後援会による「桜を見る会前日の夕食会を巡る疑惑で公設第1秘書が略式起訴されたが、安倍氏は不起訴に。河井克行元法相と妻の案里元参院議員の公選法違反事件も発覚していた。

     (参院予算委で検察庁法改正について答弁する
      安倍首相(当時)=2020年5月)

 「安倍政権の守護神」とやゆされることもあった黒川氏。元東京地検検事の落合洋司弁護士は「特定の検事の定年が職務に支障を来すことは通常考えられず、定年延長の必要性はなかった。それでも延長されたのは、黒川氏がそれだけ政権に便利な人だったということだ」と指摘する。


◆「メンツもある」から国側も控訴せざるを得ない?

 今回の判決に対し、国側は「メンツもあり、控訴せざるを得ないのではないか」と落合氏は見通す。「控訴しなければ、これまでの主張がうそだったことになる。組織として認めることはしないはずだ」

 22年7月に安倍氏が死去し、昨年末には自民党派閥の裏金疑惑が浮上。東京地検特捜部が安倍派など派閥事務所を捜索したが、幹部議員の立件は見送られた。今回の大阪地裁判決の翌日に検事総長就任が閣議決定されたのが検察ナンバー2の畝本直美東京高検検事長で、SNSでは一連の処分への批判が出ている

 前出の若狭氏は、大川原化工機事件や大阪地検特捜部が捜査した業務上横領事件で冤罪(えんざい)が相次いでいることなどを挙げ、強調する。「いま検察は岐路に立たされている。危機的状況の検察の信頼回復へ畝本新総長の手腕が問われる」


◆デスクメモ

 アベノマスク単価黒塗りを巡る訴訟で、国は「ない」としていたメールを「ある」に修正。「公にすると国の利益を害する」等の主張は退けられ、控訴も断念した。情報隠しは政権への忖度(そんたく)」と識者。約3億枚調達され、約500億円が支払われた政策の結末だった。(本)


【関連記事】政権に近い黒川東京高検検事長 「異例」の定年延長の背景は
【関連記事】「軽い気持ちで賭けマージャン続けた」…黒川元東京高検検事長が後悔の供述
【関連記事】「アベ政治」が終わらない? 閣僚更迭→強制捜査でも裏金の責任「問うのは難しい」派閥政治のゆがみ
=====================================================

=====================================================
https://dot.asahi.com/articles/-/227530

安倍派の裏金問題を暴いた“名コンビ”がまた勝利 黒川元東京高検検事長の定年延長関連文書も「開示」へ
古賀茂明
政官財の罪と罰
2024/07/09/ 06:00

 6月27日、あるニュースを見て驚いた。大阪地方裁判所が出した、法務省の公文書不開示決定を覆す判決に関するものだ。

 ことの経緯から解説を始めよう。

 安倍晋三元首相には、守護神と言われる検察官がいたのを覚えているだろうか。

 黒川弘務東京高等検察庁検事長(当時)だ。安倍氏が、「モリ・カケ・サクラ」など「絶体絶命」と思われたスキャンダルを無傷で切り抜けられたのは、この黒川氏のおかげだと噂されたものだ。

 その黒川氏が検察官としての定年となる63歳の誕生日(2020年2月8日。ただし、定年退職の日はその前日)の直前の1月31日に、突然黒川氏の定年を6カ月延長する閣議決定が行われた。

 一般の公務員には、国家公務員法で定年延長を認める規定があるが、検察庁法という特別法では、検察官には定年延長を認める規定はないので、検察官の定年延長は認められないというのが過去40年以上にわたる政府の解釈だった。

 この解釈に従えば、安倍氏は大事な守護神である黒川検事長を定年退職でまもなく失う状況に陥っていたことになる。

 そこで、安倍政権は、それまでの政府(法務省)の解釈を180度変えて、国家公務員法の定年延長の規定を検察官にも適用できることにした。そして、黒川氏の定年を20年8月まで6カ月間延長することを閣議決定してしまったのだ。

 6カ月の延長にしたのは、8月までには、検察庁のトップである検事総長の交代が予想されていたためだ。検事総長の定年は、一般の検察官の定年(63歳)と異なり、65歳とされている。夏までに黒川氏を次期検事総長に任命すれば、黒川氏の定年は検事総長の定年である65歳となる。それまでの間は、黒川氏が検察トップとして安倍氏を守ることができる。安倍氏としては、自分を守る万全の体制ができるという算段をしていたのだろう。

     (黒川弘務・元東京高検検事長=19年1月)


■安倍氏の「地に落ちた倫理観」

 安倍氏の倫理観は、国の指導者に求められる倫理観、「李下に冠を正さず」、すなわち、「単に悪いことをしないというのでは足りない疑われることもしてはならない」というものではなく、「捕まらなければ、何をしても良い」というものだった。それは、さらにエスカレートし、「悪いことをして、証拠が見つかっても、捕まらないように検察を支配すれば良い」ということになっていった。私は、これを安倍氏の「地に堕ちた倫理観」と名付けた。

 安倍政権による検察官の定年延長に関する「ミエミエ」の恣意的解釈変更には日本中で批判が湧き起こった。

 しかしそこで意外な事態が生じる。黒川氏が、20年5月にたまたま賭け麻雀賭博問題で辞任に追い込まれたのだ。黒川氏の定年延長による検事総長就任という安倍氏の策謀はあえなく頓挫した。

 こうした政府による恣意的な定年延長に関する解釈変更がどのような過程を経て行われたのかについては、多くの国民が真相を知りたいと考えた。中でも、安倍官邸側から何らかの働きかけがあったのか、法務省や検察庁内部でどのような検討が行われ、同省や検察の幹部がどのような考えを示したのかは、日本の民主主義の根幹である司法の独立に関わる話だ。知りたいと思うのは当然だろう。

 そうした国民の声を代弁すべく立ち上がったのが、上脇博之神戸学院大学教授だ。上脇教授は、21年9月に黒川氏の定年延長のために行われた法解釈の検討や決裁などの関連文書を、法務省に開示するよう求めた。

 しかし、法務省は同年11月、上脇教授が開示請求した文書のほとんどについて、「いずれも作成していない」として、不開示決定を行った。

 これに対して、上脇教授は、不開示決定の取り消しを求めて、大阪地裁で裁判を起こした。


■公式には作成していないことにする「危ない文書」

 ちなみに、私の30年余の官僚経験に照らせば、法務省や検察庁などが法律の解釈変更に関する文書を作成しないことはあり得ない。印刷物にすれば、厚さ20センチを超えるような資料が作成され、その重要性に鑑みて、事実上永久保存扱いとなっているはずだ。

 また、黒川検事長個人の定年延長に関する検討経緯などについても、かなり詳細な記録が作成保存されたのは確実だ。

 ただし、森友学園問題で、財務省の公文書改竄が明るみに出た後に改定された公文書に関するガイドラインによって、その表向きの趣旨とは正反対に、後から問題になる可能性のある「危ない文書」を公文書として残すことは極力避けるように各省庁が注意するようになっていることはあまり知られていない。危ない文書は、作成しても公式には作成していないことにしているのだ。

 また、危ない文書が仮に複数の官僚の間で利用されるなど、公文書の定義に当てはまるようなことがあっても、それを絶対に記録として残さず、万一、後になって文書の存在が暴露された時も、必ず、それは個人メモにすぎず、公文書ではないから開示しないと答えるという暗黙のルールができている。

 こうした背景があるため、法務省は、特に問題とされる恐れのない「検察官の定年延長一般についての文書」は作成し保存していたとして、当たり障りのない文書を上脇教授に提出した。その一方で、我々が一番知りたい、「黒川検事長個人の」定年延長のために行った解釈変更についての文書は、暗黙のルールの通り、「そんなものは作成していないし、作成していない以上保存もしていない。したがって開示することはできない」と主張し続けた。

 しかし、前述のとおり、検事長個人の定年延長という前代未聞の事柄について、その理由や検討経緯などを記した文書を全く作成しないことなどあり得ない。


■政府の「真実隠し」を断罪した地裁判断

 100人の官僚に聞けば、100人全員が、「作成していないというのは嘘だ」と答えるだろう。

 しかも、上脇教授が主張した通り、公文書管理法によりこのような資料は作成しなければならないこととされているので、作成しなければ、公文書管理法違反となるから、なおさら、作成されていたと考えるべきである。

 しかし、いざ裁判所が判断するとなった場合、作成すべき主体が絶対に作成していないと言い張ると、作成した証拠がない以上、開示を命じるわけにはいかないとして、上脇教授の請求を棄却する判決が出るのではないかということが危惧された。

 検察庁と裁判所は身内意識が強く、個別検察官の不祥事ならともかく、検察庁や法務省の組織全体の不祥事だとなりかねない本件のような事案について、「一介の大学教授」の訴えをそう易々と認めるわけにはいかないと考えても不思議ではなかった

 しかし、今回の大阪地裁の判断は違った。

 法務省側の主張とは正反対に、被告側は文書を作成していたはずだと結論づけ、国の不開示決定の大半を取り消す判決を出したのだ。

 裁判の過程では、定年延長の閣議決定当時に法務事務次官だった辻裕教氏の証人尋問まで実施し、裁判長自らが、辻氏に対して、「第三者的にみると、2月8日の黒川さんの定年に間にあわせるように、1月の半ばから急いで準備をしたようにみえなくはないと思うんですが」と上脇教授が主張する趣旨に沿った補充尋問を行っている。一般市民の常識に沿った裁判の進め方だった。

 私は今回の判決文全文を読んでみたが、そこには、大阪地裁が、検察庁や法務省が組織ぐるみで、黒川氏の定年延長のための法律解釈変更についての真実を隠そうとしたことを断罪する判断が示されていた。


■政府は控訴するのか

 法務・検察側が、法律の解釈変更は、決して黒川氏の定年を延長するためではなく、一般的な必要性に基づいて行ったものだと強弁し続けたのに対して、我々の日常用語に翻訳すれば、「そんな主張は世の中では通用しない。本当は黒川氏のために慌てて解釈変更したとしか考えられない」と裁判所は言ったのだ。これは、「いい加減に嘘をつくのはやめろ」と言ったに等しい。法務・検察側から見れば、屈辱的かつ驚天動地の判決だった。

 やや技術的な話になるが、普通に裁判を進めると、この種の裁判では、文書の開示をするか否かが争点となり、それらの文書が黒川検事長の定年延長を目的としたものか否かということまで確定する必要はない。判決にもその点の判断が示されない可能性もあった。

 しかし、上脇教授は、巧みな作戦により、「黒川検事長個人の定年延長のために法律の解釈変更を行ったのか否か」を争点にすることに成功した。検察もその罠にかかって、いくつかの失策を犯し、裁判官もその点を見逃さずに、判決の中で、「黒川検事長個人のための法律解釈の変更だったと認定したのだ。

 今後は、政府側が控訴するかどうかが焦点だ。検察と法務当局が嘘をついたと宣言したに等しい今回の判決を控訴せずに確定させることは、通常は考えられない。

 しかし、控訴すれば、引き続きこの問題に世の中の関心が集まる。それよりも、静かに負けを確定したほうが得策だと法務省側が考えてもおかしくはない。

 仮に控訴せずにこの判決が確定した場合、「黒川検事長個人の定年延長のために解釈変更を行った」ことを具体的に示す新たな文書の開示がなされるかが次の注目点だ。


■日本社会の闇を暴く勇者たち

 仮に新たな文書が出てこなくても、検察・法務が組織ぐるみで嘘をついていたと裁判所が公に宣言したことの意味は非常に大きい。

 なぜなら、そんな大嘘をついた関係者の処分はどうするのかが問われるし、そうした嘘を重ねることになった経緯、この定年延長劇の主役が誰かなどが国会で追及されることになるからだ。証人喚問や第三者委員会による調査の要求などもなされることが予想される。

 ちなみに、上脇教授は、自民党安倍派などの裏金問題を暴き、刑事告発をして自民党の政治資金の闇にメスを入れたことで知られる。岸田文雄首相率いる自民党を瀕死の状態に追い込んだ立役者だ

 さらに、判決文を見て発見したのだが、本件の代理人弁護団には、阪口徳雄氏ら、私が尊敬してやまない切れ者の弁護士が名を連ねていた。阪口氏は、森友学園事件における財務省と赤木雅子さんの訴訟でも代理人弁護士を務め、アベノマスクに関する訴訟などでも国と戦っている。

 上脇教授や阪口弁護士らの献身的な活動がなければ、日本の社会で起きているいくつもの闇を暴くことはできていなかったかもしれない

 あらためて、この勇者たちに敬意を表するとともに、ますますの活躍を期待したい


古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『分断と凋落の日本』(日刊現代)など
=====================================================

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●赤木雅子さん「この60日間、どんな裁決が出るのか待っていましたが、結局これまでと同じでした…長引かせて私があきらめるのを待っている…」?

2024年06月08日 00時00分28秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2024年06月01日[土])
《公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れ》!? 誠実さのかけらもない財務省。《捜査などに支障》ってどういうこと? 相澤冬樹さん《情報公開法が施行されて22年、情報公開・個人情報保護審査会の答申を受けて官庁が裁決を出したケースは1万5070件。そのうち答申と異なる結論は24件しかない。つまり答申通りが99.8と大半を占め、従わないのはわずか0.16%だ。雅子さんの請求は常識外の0.16%にされてしまった》…《だが今回の財務省の裁決はその理由を一切示していない違法な裁決だ》。
 東京新聞の記事【森友文書巡る審査請求を棄却 赤木さん妻「国の茶番劇」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/330526)によると、《森友学園問題に関する決裁文書改ざんを巡り、自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(53)は30日、関連文書の情報公開請求を不開示とした財務省などの決定を不服として行った審査請求が棄却されたと明らかにした。棄却の裁決は28日付。》

 総務省の情報公開・個人情報保護審査会による正論な答申決定を取り消すべきだ」を無視…誠実さのかけらもない財務省。開示すると、そんなにまずいことが明らかになるのですか?
 毎日新聞の記事【森友関連文書、財務省が再び不開示 「公共の安全に支障及ぼす恐れ」】(https://mainichi.jp/articles/20240530/k00/00m/040/316000c)によると、《文書は改ざんを捜査した大阪地検などに財務省が提出した資料。財務省は2021年10月、存否を明らかにせず不開示とする決定を出した。総務省の情報公開・個人情報保護審査会が「決定を取り消すべきだ」としたが、財務省は「公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れがある」として請求を退けた。28日付。【土田暁彦】》。

 国の審査会の答申を無視する誠実さのかけらもない財務省。
 2か月前の2024年04月02日の日刊ゲンダイのコラム【相澤冬樹 森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記/「財務省は不開示決定を取り消すべき」審査会から赤木雅子さんに届いたうれしい知らせ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/338353/2)。《敗訴続きでいささかめいっているさなかに届いた弁護士からのメールが、良い知らせだとは一瞬気づかなかった。でもよく見ると、財務省に不開示決定の取り消しを求める答申だとわかった。やった、これは素晴らしい知らせだ!》、《■国の審査会が答申 もちろん、これは正真正銘、国の審査会の答申だ》。

 《負けっぱなしの赤木雅子さんの裁判。この答申が流れを変える“追い風”となるだろうか?》…期待もむなしい、冷酷な財務省。
 日刊ゲンダイのコラム【相澤冬樹 森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記/:赤木雅子さんの願い届かず…財務省が“違法”裁決「不開示決定取り消し」の答申を無視】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/340972?utm_source=x&utm_medium=sns)。《「この60日間、どんな裁決が出るのか待っていましたが、結局これまでと同じでした。これなら60日前でも出せたと思います。長引かせて私があきらめるのを待っているんでしょうか?」》。
 残酷すぎる。冷酷過ぎる。雅子さんに、「長引かせて私があきらめるのを待っているんでしょうか」なんて言わせないでほしい。相澤冬樹さん《政府がきちんと説明責任を果たす日はいつ来るのだろう?》 政権交代しかない。

   『●赤木雅子さん「また見捨てられたという気持ちがした。夫が受けたつらい、
      つらい思いを考えると負けていられない。裁判を続けるしか私には…」
   『●赤木雅子さん「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直し
      て、本当のことを明らかにしてもらえる」はずだ…政権交代が希望の光
    《そして、こうも付け加えた。「自民党以外の人が財務大臣に
     なったら、全てを調査し直して、本当のことを明らかにして
     もらえるのではないかと考えることもあります」と。私は、
     その言葉を聞いて、そのとおりだと思った。裏金疑惑で絶体絶命の
     ピンチにある自民党政権が倒れて政権交代が起きれば、雅子さんの
     夢が叶うかもしれない。私は、心の底からそうなることを祈っている

   『●あのタンカが引き金なのに、アベ様は「改ざんのターニングポイントとなっ
     たのは2月17日の発言だったとは手記のなかには(書かれて)ない」と…
    「【ザ!世界仰天ニュース 命をかけた赤木ファイル“文書改ざん”
     の謎/日テレ】…〝2017年2月17日のアベ様のタンカ〟以降、
     何が起きたのか? 日テレで「ニュース」として報じられたことに
     大変な驚き。まさに《仰天》! #赤木俊夫さんを忘れない。」

   ●大阪地裁は《検察の捜査手法などが推測されると「同種事件で罪証隠滅が
      容易になる可能性がある」などと指摘し、不開示決定は妥当と結論…》
   『●誠実さのかけらもない財務省《存否を明らかにせずに不開示決定》、それを
      支持する裁判所…法的拘束力のない答申ではあるが総務省の審査会が正論

=====================================================
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/338353/2

相澤冬樹 ジャーナリスト・元NHK記者
1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。

森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記
「財務省は不開示決定を取り消すべき」審査会から赤木雅子さんに届いたうれしい知らせ
公開日:2024/04/02 10:35 更新日:2024/04/02 10:48

     (国の答申書(*下線は編集部)/(提供写真))

「審査会の答申書が届きました。何と取り消しです

 森友学園への国有地巨額値引きを巡り、財務省の公文書改ざん事件で命を絶った赤木俊夫さん。その妻、雅子さんに1日昼過ぎに届いた代理人の生越照幸弁護士からのメールだ。

 財務省は事件当時、背任などの疑いで捜査にあたった大阪地検特捜部に関係文書を任意提出したが、全員不起訴。雅子さんは真相解明のため、提出文書の開示を財務省に求めたが拒否された。雅子さんの不服申し立てを受け、国の情報公開・個人情報保護審査会で審査が行われていた。それから2年、忘れたころになって答申が届いた。

 財務省は、検察に提出した文書があるかないかを明らかにするだけで、将来の同種事案の捜査に影響を与えるとして開示を拒否した。「将来の同種事案」って、また公文書を改ざんするつもりなの? とあきれる。これについて審査会は、「文書の存否を答えても文書を任意提出した事実がわかるだけで、捜査の“手の内”の情報がわかるわけではなく、将来の類似事件の捜査に支障を及ぼすものではない」と指摘。財務省の不開示決定は取り消すべきだと判断した。

 雅子さんはこれまでに、公文書改ざんを主導したとされる佐川宣寿元財務省理財局長への裁判を起こしたが、1審.2審で相次いで敗訴し、最高裁に上告。この裁判と並行して、財務省が文書開示を拒否したのは不当だと訴える裁判も起こしたが、1審でやはり敗訴し、控訴審で争っている。

 敗訴続きでいささかめいっているさなかに届いた弁護士からのメールが、良い知らせだとは一瞬気づかなかった。でもよく見ると、財務省に不開示決定の取り消しを求める答申だとわかった。やった、これは素晴らしい知らせだ!

 だが、ちょっと待てよ。ふと気づいたが、きょうは4月1日ではないか……念のため雅子さんは弁護士にメールを送った。

「まさかエープリルフールじゃないですよね」


■国の審査会が答申

 もちろん、これは正真正銘、国の審査会の答申だ。弁護団はさっそく、進行中の情報開示訴訟の証拠として提出することを決めた。

「訴えを退けた1審の裁判官にも、この答申をよく読んでほしい」

 そんな声も弁護団の間から出た。負けっぱなしの赤木雅子さんの裁判。この答申が流れを変える“追い風”となるだろうか?
=====================================================

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/330526

森友文書巡る審査請求を棄却 赤木さん妻「国の茶番劇」
2024年5月30日 17時28分 (共同通信)

 森友学園問題に関する決裁文書改ざんを巡り、自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(53)は30日、関連文書の情報公開請求を不開示とした財務省などの決定を不服として行った審査請求が棄却されたと明らかにした。棄却の裁決は28日付。

 30日に大阪市内で記者会見した雅子さんは「最初から用意していたような答え国の茶番劇と思った」と批判した。

 財務省などは2021年10月、連文書の存否を明らかにせず不開示を決定。雅子さんが「存否応答拒否は認められない」として、22年1月に審査請求していた。

 今年3月には総務省情報公開・個人情報保護審査会が「不開示決定を取り消し、存否を明らかにして改めて決定を出すべきだ」とする答申書を財務省に提出したが、法的拘束力はなかった。

 財務省の裁決書では「文書の存否を回答すれば捜査などに支障を及ぼす恐れがあると認める相当の理由があるといえる」とした。

 雅子さんの弁護団は「答申と異なる裁決が出るのはまれ」とし、裁決取り消し訴訟などを検討する。

 雅子さんはこれまでに、公文書改ざんを主導したとされる佐川宣寿元財務省理財局長への裁判を起こしたが、1審.2審で相次いで敗訴し、最高裁に上告。この裁判と並行して、財務省が文書開示を拒否したのは不当だと訴える裁判も起こしたが、1審でやはり敗訴し、控訴審で争っている。
=====================================================

=====================================================
https://mainichi.jp/articles/20240530/k00/00m/040/316000c

森友関連文書、財務省が再び不開示 「公共の安全に支障及ぼす恐れ」
2024/5/30 19:58(最終更新 5/30 19:58)

     (財務省の正門=東京・霞が関で、赤間清広撮影)

 学校法人「森友学園」を巡る決裁文書改ざん問題で、関連文書の情報開示を認めなかった決定を不服とする審査請求について、財務省が棄却する裁決を出した。文書は再び不開示となった。改ざんを苦に自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54歳)の妻雅子さん(53)が請求。雅子さん側が30日明らかにした。

 文書は改ざんを捜査した大阪地検などに財務省が提出した資料。財務省は2021年10月、存否を明らかにせず不開示とする決定を出した。総務省の情報公開・個人情報保護審査会が「決定を取り消すべきだ」としたが、財務省は「公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れがある」として請求を退けた。28日付。【土田暁彦
=====================================================

=====================================================
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/340972?utm_source=x&utm_medium=sns

相澤冬樹 ジャーナリスト・元NHK記者
1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。

森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記
赤木雅子さんの願い届かず…財務省が“違法”裁決「不開示決定取り消し」の答申を無視
公開日:2024/05/31 14:35 更新日:2024/05/31 14:35

     (怒りの記者会見(撮影)筆者)

 またも財務省の壁にはじかれた。情報開示を求める赤木雅子さんの願いは届かなかった。

 森友学園との土地取引を巡る財務省の公文書改ざん事件で命を絶った赤木俊夫さん。大阪地検特捜部の捜査で財務省は関係資料を任意提出したが全員不起訴に。俊夫さんの妻、雅子さんは真相解明のため資料の開示を財務省に求めたが拒否された。不服申し立てを受け国の情報公開・個人情報保護審査会は不開示決定を取り消すよう答申を出した。4月2日発行の日刊ゲンダイで報じた通り、これまでの流れを覆す答申だ。これを受け財務省がどう裁決を出すのか注目された。

 それから2カ月、法が定める期限ぎりぎりで雅子さんのもとに裁決書が届いた。結論は「審査請求を棄却する」。資料があるかないかも明らかにせず、開示しないとした当初の決定をいささかも変えない内容だった。

 情報公開法が施行されて22年、情報公開・個人情報保護審査会の答申を受けて官庁が裁決を出したケースは1万5070件。そのうち答申と異なる結論は24件しかない。つまり答申通りが99.8と大半を占め、従わないのはわずか0.16%だ。雅子さんの請求は常識外の0.16にされてしまった


理由を一切示さない“違法裁決”

     (財務省の裁決書(撮影)筆者)

 これには雅子さん本人より弁護団の方が怒った。裁決書が届いた当日の30日、急きょ記者会見を開いた。

「これまでの財務省の主張の焼き直しで、審査会の答申がまるでなかったかのような裁決です」

 そもそも国の審査会は答申で、「文書の存否を答えても捜査の“手の内”がわかるわけではなく、将来の類似事件の捜査に支障を及ぼすものではないと指摘し、不開示決定を取り消すよう求めた。ところが財務省の不開示裁決はそれについて何の説明もしていないまるで答申などなかったかのように

 行政不服審査法は、審査会の答申と異なる結論を出す場合、なぜ答申に従わないのか説明するよう定めている。だが今回の財務省の裁決はその理由を一切示していない違法な裁決だ。これでは答申という制度自体、何の意味もないことになってしまう


■「私があきらめるのを待っているのか?」

 雅子さんは語った。

「この60日間、どんな裁決が出るのか待っていましたが、結局これまでと同じでした。これなら60日前でも出せたと思います。長引かせて私があきらめるのを待っているんでしょうか?

 政府がきちんと説明責任を果たす日はいつ来るのだろう?
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●誠実さのかけらもない財務省《存否を明らかにせずに不開示決定》、それを支持する裁判所…法的拘束力のない答申ではあるが総務省の審査会が正論

2024年04月07日 00時00分09秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2024年04月02日[火])
誠実さのかけらもない財務省、《存否を明らかにせずに不開示決定》、そして、それを裁判所が支持する冷酷。

   『●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実の
      隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》
    (東京新聞)【<社説>森友文書判決 「不開示」で真相隠すな】
     《学校法人森友学園を巡る文書不開示決定の取り消しを求めた
     裁判で、大阪地裁は国の対応を適法とした。公文書改ざんの
     真相を闇に埋もれさせる判決だ文書「不開示」は決して
     許されない国有地の約8億円の値引きから始まった森友問題。
     財務省の報告書には改ざんの指揮系統などに関する記載はなく、
     開示された「赤木ファイル」には黒塗り部分が約400カ所も
     
あった。肝心な部分は隠されて不明のままだ

 川内博史さん《裁判所は、権力への忖度をすべきではない権力への奉仕ではなく民主主義に奉仕すべき》と。古賀茂明さんも《あまりにも酷い》《信じ難い判決》《日本の司法は、一般市民の側には立たないことがよくわかる》《この資料を公開すると、どれだけ財務省や自民党政権に都合が悪い情報が出てくるのか》《裁判所が権力のためになりふり構わず尽くす》《やはり自民党政権と霞ヶ関を守る用心棒なのだ》と。
 大阪高裁への当然の控訴。でも、大阪高裁でも絶望的な気分...。

   ●大阪地裁は《検察の捜査手法などが推測されると「同種事件で罪証隠滅が
      容易になる可能性がある」などと指摘し、不開示決定は妥当と結論…》

 デタラメにも、2023年9月、大阪地裁・徳地淳裁判長は《検察の捜査手法などが推測されると同種事件で罪証隠滅が容易になる可能性があるなどと指摘し、不開示決定は妥当と結論づけた》(アサヒコム)。
 再度の引用。山本逸生記者による、アサヒコムの記事【赤木さん妻側、財務相や元検事の尋問請求 森友文書不開示巡る控訴審】(https://www.asahi.com/articles/ASS3W25CWS3WPTIL00LM.html?iref=pc_ss_date_article)によると《雅子さん側はこの日の弁論で、元東京地検検事の郷原信郎弁護士の尋問も請求。文書の内容が公になったとしても、同種事件の捜査に支障は生じないことを明らかにしたいとした。また、俊夫さんが改ざんの経緯をまとめた「赤木ファイル」や、同局の決裁文書などが地検に提出されたことは周知の事実だとし、「存否の回答を拒否することは許されない」と改めて主張した》。

 誠実さのかけらもない財務省《存否を明らかにせずに不開示決定》、そして、それを支持する大阪地裁…法的拘束力のない答申ではあるが、総務省の審査会が正論。《総務省情報公開・個人情報保護審査会が不開示決定を取り消し、存否を明らかにして改めて決定を出すべきだとする答申書を財務省に出した審査会は存否を明らかにしても捜査内容や捜査機関の関心事項が推知されるとは言えないとした》…まさに正論。
 東京新聞の記事【総務省審査会、存否明示せず不当 財務省決裁文書改ざんで答申書】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/318692)。《財務省が2021年10月、決裁文書改ざん問題の関連文書の情報公開請求に対して存否を明らかにせずに不開示決定を出したのは不当として、総務省情報公開・個人情報保護審査会が不開示決定を取り消し、存否を明らかにして改めて決定を出すべきだとする答申書を財務省に出したことが1日、分かった。3月29日付。改ざんを苦に自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(53)が開示請求し、不開示決定を受けて審査請求していた。法的拘束力はなく、財務省は「対応を検討する」とコメントした。審査会は存否を明らかにしても捜査内容や捜査機関の関心事項が推知されるとは言えないとした》。
 山本逸生記者による、アサヒコムの記事【森友文書、財務省の非開示決定は「理由ない」 総務省の審査会が答申】(https://www.asahi.com/articles/ASS413W2TS41PTIL00HM.html?iref=pc_ss_date_article)。《学校法人森友学園国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題改ざんを強いられ、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(53)が行政文書の開示を求めたところ、存否も明かさずに不開示とした同省の決定について、総務省の情報公開・個人情報保護審査会が取り消すよう答申したことがわかった》。

   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》
   『●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実
     の隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》
   『●赤木俊夫さんの死の真相の解明を! 森友問題の公文書を開示したり、元
     理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか?
   『●赤木雅子さん《1%でも勝てる可能性があるんだったら、諦めたくあり
      ません。…夫が亡くなった理由を知りたい。ただ、それだけです》
   『●赤木俊夫さんが肌身離さず持っていた「国家公務員倫理カード」には
      「倫理行動規準セルフチェック」として5つの項目が書かれている
   『●赤木雅子さん「また見捨てられたという気持ちがした。夫が受けたつらい、
      つらい思いを考えると負けていられない。裁判を続けるしか私には…」
   『●赤木雅子さん「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直し
      て、本当のことを明らかにしてもらえる」はずだ…政権交代が希望の光
    《そして、こうも付け加えた。「自民党以外の人が財務大臣に
     なったら、全てを調査し直して、本当のことを明らかにして
     もらえるのではないかと考えることもあります」と。私は、
     その言葉を聞いて、そのとおりだと思った。裏金疑惑で絶体絶命の
     ピンチにある自民党政権が倒れて政権交代が起きれば、雅子さんの
     夢が叶うかもしれない。私は、心の底からそうなることを祈っている

   『●あのタンカが引き金なのに、アベ様は「改ざんのターニングポイントとなっ
     たのは2月17日の発言だったとは手記のなかには(書かれて)ない」と…
    「【ザ!世界仰天ニュース 命をかけた赤木ファイル“文書改ざん”
     の謎/日テレ】…〝2017年2月17日のアベ様のタンカ〟以降、
     何が起きたのか? 日テレで「ニュース」として報じられたことに
     大変な驚き。まさに《仰天》! #赤木俊夫さんを忘れない。」

   ●大阪地裁は《検察の捜査手法などが推測されると「同種事件で罪証隠滅が
      容易になる可能性がある」などと指摘し、不開示決定は妥当と結論…》

=====================================================
https://www.asahi.com/articles/ASS413W2TS41PTIL00HM.html?iref=pc_ss_date_article

森友文書、財務省の非開示決定は「理由ない」 総務省の審査会が答申
山本逸生 2024年4月1日 21時26分

     (故赤木俊夫さんの妻の雅子さん=2022年11月25日
      午後3時36分、大阪市北区、飯塚悟撮影)

 学校法人森友学園国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題改ざんを強いられ、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(53)が行政文書の開示を求めたところ、存否も明かさずに不開示とした同省の決定について、総務省の情報公開・個人情報保護審査会が取り消すよう答申したことがわかった。3月29日付で、雅子さん側の代理人が明らかにした。


  赤木さん妻側、財務相や元検事の尋問請求 森友文書不開示巡る控訴審


 雅子さんは2021年8月、財務省が大阪地検に任意提出した文書などの開示を求めたが、捜査への支障を理由に不開示とされたため、同省に不服申し立てをしていた。

 審査会は答申で「存否を答えても、判明するのは財務省が文書を提出した事実の有無などにとどまり、そのことは一般に想定されている事柄だ」と指摘。捜査に支障はないとして、同省の決定には「相当の理由がない」と結論づけた。

 雅子さん側代理人の坂本団弁護士は朝日新聞の取材に、「当然の結論ではあるが、正しい判断をしてくれた。財務省には速やかに不開示決定を取り消し、文書開示をするよう求める」と話した。

 不開示決定を巡っては、雅子さんが裁判でも国に取り消しを求めて係争中。昨年9月の一審・大阪地裁は、同種事件で罪証隠滅が容易になる可能性があるとして決定は妥当と判断したため、雅子さん側が控訴した。(山本逸生)
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●大阪地裁は《検察の捜査手法などが推測されると「同種事件で罪証隠滅が容易になる可能性がある」などと指摘し、不開示決定は妥当と結論…》

2024年04月06日 00時00分49秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(20240329[])
#赤木俊夫さんを忘れない。《「私や妻が関与していれば総理大臣も国会議員も辞める」と言い放った安倍晋三元首相や、財務相だった麻生太郎氏、公文書が改ざんされた当時の財務省理財局長だった佐川宣寿氏》(リテラ)…何の説明もせず、何の責任も取らない人たち。

 デタラメにも、2023年9月、大阪地裁・徳地淳裁判長は《検察の捜査手法などが推測されると同種事件で罪証隠滅が容易になる可能性があるなどと指摘し、不開示決定は妥当と結論づけた》(アサヒコム)。古賀茂明さん《国側の主張を全面的に肯定する判決》《果たして、1審の大阪地裁の判決は、雅子さん敗訴だった。しかも、真相を闇に葬りたいという国の意向を汲んで、その審理の過程で佐川氏への尋問などは全く行わないまま判決を出した》。《学校法人森友学園を巡る文書不開示決定の取り消しを求めた裁判で、大阪地裁は国の対応を適法とした。公文書改ざんの真相を闇に埋もれさせる判決だ文書「不開示」は決して許されない国有地の約8億円の値引きから始まった森友問題。財務省の報告書には改ざんの指揮系統などに関する記載はなく、開示された「赤木ファイル」には黒塗り部分が約400カ所もあった。肝心な部分は隠されて不明のままだ》(東京新聞)。大阪高裁でも絶望的な気分...。
 山本逸生記者による、アサヒコムの記事【赤木さん妻側、財務相や元検事の尋問請求 森友文書不開示巡る控訴審】(https://www.asahi.com/articles/ASS3W25CWS3WPTIL00LM.html?iref=pc_ss_date_article)によると《雅子さん側はこの日の弁論で、元東京地検検事の郷原信郎弁護士の尋問も請求。文書の内容が公になったとしても、同種事件の捜査に支障は生じないことを明らかにしたいとした。また、俊夫さんが改ざんの経緯をまとめた「赤木ファイル」や、同局の決裁文書などが地検に提出されたことは周知の事実だとし、「存否の回答を拒否することは許されない」と改めて主張した》。

   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》
   『●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実
     の隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》
   『●赤木俊夫さんの死の真相の解明を! 森友問題の公文書を開示したり、元
     理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか?
   『●赤木雅子さん《1%でも勝てる可能性があるんだったら、諦めたくあり
      ません。…夫が亡くなった理由を知りたい。ただ、それだけです》
   『●赤木俊夫さんが肌身離さず持っていた「国家公務員倫理カード」には
      「倫理行動規準セルフチェック」として5つの項目が書かれている
   『●赤木雅子さん「また見捨てられたという気持ちがした。夫が受けたつらい、
      つらい思いを考えると負けていられない。裁判を続けるしか私には…」
   『●赤木雅子さん「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直し
      て、本当のことを明らかにしてもらえる」はずだ…政権交代が希望の光
    《そして、こうも付け加えた。「自民党以外の人が財務大臣に
     なったら、全てを調査し直して、本当のことを明らかにして
     もらえるのではないかと考えることもあります」と。私は、
     その言葉を聞いて、そのとおりだと思った。裏金疑惑で絶体絶命の
     ピンチにある自民党政権が倒れて政権交代が起きれば、雅子さんの
     夢が叶うかもしれない。私は、心の底からそうなることを祈っている

   『●あのタンカが引き金なのに、アベ様は「改ざんのターニングポイントとなっ
     たのは2月17日の発言だったとは手記のなかには(書かれて)ない」と…
    「【ザ!世界仰天ニュース 命をかけた赤木ファイル“文書改ざん”
     の謎/日テレ】…〝2017年2月17日のアベ様のタンカ〟以降、
     何が起きたのか? 日テレで「ニュース」として報じられたことに
     大変な驚き。まさに《仰天》! #赤木俊夫さんを忘れない。」

 再度引用する。リテラの記事【『仰天ニュース』“赤木ファイル”特集で安倍政権・公文書改ざん事件の卑劣があらためて注目! 中居正広も「あってはならない」と】、《9日に日本テレビで放送された『ザ!世界仰天ニュース』が大きな反響を呼んでいる。なんと、森友学園への国有地売却をめぐる公文書の改ざんを強いられ、自殺に追い込まれた近畿財務局職員・赤木俊夫さんが改ざんの経緯をまとめた「赤木ファイル」について、「命をかけた赤木ファイル“文書改ざん”の謎」と題し約1時間にわたって大々的に取り上げたからだ。しかも、VTRはおもに再現ドラマを軸としながら、「私や妻が関与していれば総理大臣も国会議員も辞める」と言い放った安倍晋三元首相や、財務相だった麻生太郎氏、公文書が改ざんされた当時の財務省理財局長だった佐川宣寿の国会答弁の様子など、実際のニュース映像も使用。さらに、改ざんを強要され心身ともに蝕まれていった当時の俊夫さんの映像や、妻・雅子さんの証言が織り交ぜられ、バラエティ番組とは思えない、しっかりとした構成となっていた》。

=====================================================
https://www.asahi.com/articles/ASS3W25CWS3WPTIL00LM.html?iref=pc_ss_date_article

赤木さん妻側、財務相や元検事の尋問請求 森友文書不開示巡る控訴審
山本逸生 2024年3月27日 17時21分

     (口頭弁論後に記者会見する、赤木雅子さん側代理人の
      生越照幸弁護士(左)=2024年3月27日午後2時14分、
      大阪市北区、山本逸生撮影)

 学校法人森友学園の国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(53)が、改ざんに絡む行政文書を存否も明かさずに不開示としたのは不当として、国に取り消しを求めた訴訟の控訴審第2回口頭弁論が27日、大阪高裁であった。雅子さん側は「不開示決定の経緯を聞く必要がある」として、鈴木俊一財務相と当時の同局局長の尋問を請求した。

   森友文書不開示めぐる赤木さん妻の訴訟、控訴審始まる 大阪高裁 ➙

 雅子さんは2021年8月、同省や同局が大阪地検に任意提出した文書などの開示を求めたが、捜査への支障を理由に不開示とされた。財務相らの尋問は一審・大阪地裁でも求めたが認められず、昨年9月の地裁判決は、検察の捜査手法などが推測されると同種事件で罪証隠滅が容易になる可能性があるなどと指摘し、不開示決定は妥当と結論づけた

 雅子さん側はこの日の弁論で、元東京地検検事の郷原信郎弁護士の尋問も請求。文書の内容が公になったとしても、同種事件の捜査に支障は生じないことを明らかにしたいとした。また、俊夫さんが改ざんの経緯をまとめた「赤木ファイル」や、同局の決裁文書などが地検に提出されたことは周知の事実だとし、「存否の回答を拒否することは許されない」と改めて主張した。(山本逸生)
=====================================================

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●アベ様周辺が忖度という種を蒔き、すがっち元最低の官房長官・元首相とキシダメ首相が違法状態を《継承》…日本学術会議事件《権力が介入》

2024年03月05日 00時00分32秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(2024年02月21日[水])
アベ様周辺(“菅政権のゲッペルス”、当時の杉田和博官房副長官)が忖度という種を蒔き、すがっち元最低の官房長官・元首相とキシダメ首相が違法状態を《継承》…日本学術会議事件《「外すべき者」…権力が介入》。《「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか」…国民に「説明できないこと」をやる「国民のために働く」違法オジサン》、《現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ》。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…決済印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い』(2020年10月26日 00時00分51秒

 …最後に、日刊ゲンダイの記事【菅首相「6人排除」の裏に“官邸ポリス”杉田副長官が暗躍】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/279915)。《日本学術会議の会員候補の任命拒否問題で衝撃の新事実だ。菅首相が先週、6人が“排除”される前の105人のリストを「見ていない」と発言。ならば実際に排除したのは誰なのかという疑問が生じていたが、杉田和博官房副長官が関与していたことが分かった。菅首相も6人を外すことを決裁前に把握していた菅政権は本気で学者を力でねじ伏せる気だ。…実は、任命拒否問題が発覚した当初から、6人除外に“官邸ポリス”が暗躍していた可能性が囁かれていた。…杉田副長官の関与については、元文科事務次官の前川喜平氏もツイッターで〈おそらくこんな経緯〉と前置きし、興味深い投稿をしていた。〈学術会議から推薦者名簿が内閣府に届いた→内閣府が杉田官房副長官に名簿を説明→杉田副長官が全員の身辺調査を内調に指示→身辺調査の結果を携えて杉田副長官が菅首相・加藤官房長官と相談→菅首相が6人の排除を決定→6人を除いて起案するよう杉田副長官から内閣府に指示〉》。
 また、リテラの記事【日本学術会議任命拒否の主犯・杉田和博官房副長官「公安を使った監視と圧力」恐怖の手口! 菅政権が狙う中国並み監視・警察国家】(https://lite-ra.com/2020/10/post-5671.html)によると、《日本学術会議の任命拒否問題に、やはり、あの男が関与していた。杉田和博官房副長官だ。…いったい、誰がどのようなプロセスで、どんな理由で、6人の学者を任命拒否の判断をしたのかそれが焦点となっていたが、12日になって、杉田和博官房副長官の関与を複数のメディアが報じたのだ。杉田官房副長官が菅首相の決裁前に排除する6人を選別、菅首相も「今回任命できない人が複数いる」などと報告を受け6人の名前を確認していたことを政府関係者が明かしたという。…官房長官時代から菅首相が官僚支配に力を注いできたことは周知のとおりだが、その中心的役割を担ってきたのが、杉田官房副長官だ。2017年からは官僚人事を掌握する内閣人事局の局長も兼務しているが、こうした表向きの人事にとどまらず、実は安倍・菅官邸は、公安警察を使って勤務時間外の役人をも監視下に置いてきた。しかも、監視や尾行、周辺の聞き込み等の行為も行われてきたといわれる。もっとも有名なのが、前川喜平・元文科事務次官に対する監視・謀略攻撃だろう。2017年5月、加計問題を告発しようとしていた前川氏は、読売新聞に“出会い系バー通い”という謀略記事を書かれたが、これは官邸からのリークによるものだった。この報道の前年秋に事務次官在職中の前川氏はこの件で厳重注意を受けていたが、当時、前川氏を呼び出し注意したのは杉田官房副長官だった。また、2017年6月には、韓国・釜山の森本康敬総領事が、任期途中に電撃更迭されるという異例の人事が行われたが、この異例人事の裏にも官邸による官僚監視があった。2016年12月、慰安婦問題を象徴する少女像が釜山日本総領事館前に設置されたことに対し、安倍政権は報復措置として、森本氏と長嶺安政・駐韓大使を2017年1月から約3カ月間帰国させた。電撃更迭は、森本氏がこの政権の対応について不満を持ち、官邸を批判したことが原因だったのだ》。
 (金子勝さん)《公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》ことも《継承》…というか、その本丸が元・最低の官房長官スガ様だった訳です。恐ろしい…。

   『●金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…
      公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質が》
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


   『●《安倍政権から菅政権まで一貫する偽装・隠蔽体質が浮き彫りに》…決済
       印は「見て了承した」ことを意味しない――閣議決定しそうで怖い

 違法を放置したおかげで、こんな無駄な裁判を起こさざるを得ず、関係の研究者らの貴重な能力・時間が浪費される。壮大な無駄を強いられた学術会議候補6人や関係の研究者らがお気の毒で仕方ない。カルトとヅボヅボな「利権」「裏金」「脱税」「不明」党  #自民党に投票するからこうなる。自公お維コミに投票して直接的に支持する、選挙に行かないことで間接的に支持するから、こんなデタラメがまかり通る。法を犯す行政って、ニッポンとは一体全体どんな国? いまこそ、《まともな国に生まれ変わることを切に願う ――― 素晴らしい国にならなくてもいいので、〝まともな国〟になってほしいだけ》。
 太田理英子記者による、東京新聞の記事【学術会議候補6人の名にバツ印、「外すべき者」の文字 権力がどう介入したか、文書開示求め学者らが提訴】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/310440)。《菅義偉(すがよしひで)前首相による2020年の日本学術会議会員の任命拒否を巡り、任命を拒否された学者6人や法学者ら計169人が20日、国が判断過程を記した公文書を開示しないのは違法だとして、不開示決定の取り消しなどを求める訴えを東京地裁に起こした。提訴後に東京都内で記者会見した原告らは、「外すべき者との文字の下に6人の名前や肩書が列記された公文書を初めて公開し、「権力が介入した過程を裁判で明らかにする」と語った》。

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

   『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
     下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね
     「日本学術会議事件の原点は、なぜ6人「だけ」を任命拒否したの
     ですか?、です。質問は非常にシンプル。さっさと答えてください
     よ、元文科相殿。「全く問題と考えていない選択できるのは当然
     ならば、なぜ6人「だけ」を任命拒否したのかを教えてください。
     いま議論すべきは、そこだけ。違法・違憲オジサンを、いつまで
     放置しておくのですか。任命権や諸外国云々を持ち出す前に、
     政調会長には、いま、違法が放置されている認識は無いの?」

   『●現在の日本学術会議法を遵守せず、その違法状態を放置しておいて改悪
      って、バカなのか? 憲法を遵守せず、違憲に壊憲する愚劣さと同じ
   『●《研究者使い捨てを容認する社会は許されない》…《あの理化学研究所で
      97人雇い止め》という理不尽、かたや軍事費倍増し、軍事研究せよ…
   『●「監視社会ならん!市民ネット沖縄」《…国民に不安と不信をもたらす
     マイナンバーの制度そのものを根本的に見直し廃止することを求めます》
   『●(東京新聞)《学業や研究とは関係のないマイナカードの使用状況で、教育
     施設に与えるカネの多寡を決めるというのだ。道理が通る手法だろうか》
    「この政府は正気なのか? 
     妄想=《デジタル社会にマイナカードは必須》とばかりに馬鹿な
     《デジタル施策》を連発…こんなことを唯々諾々と最高学府は
     受け入れるのか? 今も違法状態な学術会議問題の意趣返し
     あるんじゃないのかね? また、
     《軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき》ということも?
     こんなバカな「無理」を通して、最高学府が「道理」を引っ込め
     ていいのか? (東京新聞)《学業や研究とは関係のない
     マイナカードの使用状況で、教育施設に与えるカネの多寡を
     決めるというのだ道理が通る手法だろうか。》
     学生だけでなく、教職員も出席・入退館《管理》する気満々だね。
     そのうち、学内は監視カメラだらけになるんじゃないの?」

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/310440

学術会議候補6人の名にバツ印、「外すべき者」の文字 権力がどう介入したか、文書開示求め学者らが提訴
2024年2月20日 20時21分

 菅義偉(すがよしひで)前首相による2020年の日本学術会議会員の任命拒否を巡り、任命を拒否された学者6人や法学者ら計169人が20日、国が判断過程を記した公文書を開示しないのは違法だとして、不開示決定の取り消しなどを求める訴えを東京地裁に起こした。提訴後に東京都内で記者会見した原告らは、「外すべき者との文字の下に6人の名前や肩書が列記された公文書を初めて公開し、「権力が介入した過程を裁判で明らかにする」と語った。

     (提訴後の会見で原告側が初めて公開した公文書)


◆「恣意的な任命拒否を隠そうとするもの」

 訴状などによると、判断過程を記した公文書の開示請求に対し、内閣官房や内閣府は「不存在」「公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼす恐れ」を理由に、ほぼ「不開示」と決定した。原告側は「恣意(しい)的な任命拒否を隠そうとするもの」と主張。「重大な政治判断をした以上、判断過程や基準が明らかにされないのは不合理で許されない」と開示を求めている。

     (自身への任命を拒否をされ、情報開示を求め提訴した
      小沢隆一氏(右)ら=東京・霞が関の司法記者クラブで)

 提訴に先立ち、原告側は不開示決定を不服として、総務省の情報公開・個人情報保護審査会に審査請求。審査会は大半の文書について「不開示は妥当」としたが、一部を開示すべきと答申した。これを受けて内閣府などが開示したのが、「外すべき者」と記載された公文書。問題発覚後の2020年12月に政府が参院予算委理事らに示し、当時の杉田和博官房副長官が9月に内閣府への伝達内容を記した文書と説明していたが、当時は6人の名前や肩書は黒塗りにされていた。


◆安倍政権当時、官邸側からの伝達

 6人の氏名と肩書、「R2・6・12」の文字、全体に大きくバツ印が書かれた別の公文書も同時に開示され、記者会見で公開した。菅前首相が20年9月に任命決裁をする約3カ月前、安倍政権時代の同6月に官邸側から学術会議事務局への伝達内容を記録した文書という。

 任命拒否された1人で東京慈恵会医科大の小沢隆一教授(憲法学)は会見で「政府は説明責任を果たしていない。裁判で真相を明らかにすることは、国民主権を守るためでもある」と強調した。

 内閣官房や内閣府は「訴状を確認できていないことからコメントは差し控える」などとの声明を出した。(太田理英子


【関連記事】旧統一教会系団体が学術会議を「反体制的」「解散せよ」 その背景とは
【関連記事】学術会議の次期会員選考 政府が「有識者懇談会」設けて「学問の独立性」はどうなる?
【関連記事】自民党が学術会議の民間化を提案 「自分たちで人事を決めたいなら、ご自由に」 実は70年前から議論があった
【関連記事】菅首相が学術会議の任命を拒否した6人はこんな人 安保法制、特定秘密保護法、辺野古などで政府に異論
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●あのタンカが引き金なのに、アベ様は「改ざんのターニングポイントとなったのは2月17日の発言だったとは手記のなかには(書かれて)ない」と…

2024年01月15日 00時00分01秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2024年01月12日[金])
【ザ!世界仰天ニュース 命をかけた赤木ファイル“文書改ざん”の謎/日テレ】(https://tver.jp/episodes/epo8b41mdg)。
 赤木ファイル…〝2017年2月17日のアベ様のタンカ〟以降、何が起きたのか? 日テレで「ニュース」として報じられたことに大変な驚き。まさに《仰天》! #赤木俊夫さんを忘れない

   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》
   『●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実
     の隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》
   『●赤木俊夫さんの死の真相の解明を! 森友問題の公文書を開示したり、元
     理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか?
   『●赤木雅子さん《1%でも勝てる可能性があるんだったら、諦めたくあり
      ません。…夫が亡くなった理由を知りたい。ただ、それだけです》
   『●赤木俊夫さんが肌身離さず持っていた「国家公務員倫理カード」には
      「倫理行動規準セルフチェック」として5つの項目が書かれている
   『●赤木雅子さん「また見捨てられたという気持ちがした。夫が受けたつらい、
      つらい思いを考えると負けていられない。裁判を続けるしか私には…」
   『●赤木雅子さん「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直し
     て、本当のことを明らかにしてもらえる」はずだ…政権交代が希望の光

 アベ様亡き後も、司法がとにかく酷い。何度、ニッポンの司法に絶望すればいいのだろうか…。赤木雅子さん《夫が亡くなった理由を知りたいただ、それだけ》だというのに。森友問題の公文書を開示したり、元理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのかね? 裁判所は何を怖れているのか? 本当にこれは司法判断と言えるのか? 古賀茂明さん《なんと残酷な判決だろう》。

 赤木雅子さんのコメントが辛すぎる。「また見捨てられたという気持ちがした夫が受けたつらい、つらい思いを考えると負けていられない裁判を続けるしか私には道が残っていない」。
 既にアベ様も亡く、《あまりにもアホすぎるド「アホウ節」な元財務相も閣内には居ないし、一方、キシダメ首相も「認諾」というデタラメ(東京電力核発電人災被害者に石原カネメノビテル君が口にしたような、「カネメでしょ」というような卑怯な国の卑しい態度が許せない。赤木雅子さんが求めているのはそんなことではない)を行う…そろそろ裁判所も目覚め、マトモな司法に戻ってはくれまいか。《法と良心に基づく判決》《裁判官が時の権力におもねるような判断ばかりを示すならば、司法に対する信頼は失墜する。裁判官は良心に従い職権を行使する独立した存在であることを改めて強調しておきたい》(琉球新報)。赤木雅子さんの求めていることは《夫が亡くなった理由を知りたいただ、それだけ》なのに。森友問題の公文書を開示したり、元理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか? 《佐川氏が改ざんの方向性を決定付けたとする財務省の調査報告書を踏まえ、同省が組織的な改ざんをしたと認めた》(東京新聞)だけではダメで、何故に佐川宣寿氏に法廷で証言させないのか。大阪高裁・黒野功久裁判長、《佐川氏個人の賠償責任を否定》って、なぜ?? 納得いかない。#赤木俊夫さんを忘れない し、忘れてはならない。

 《そして、こうも付け加えた。「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直して、本当のことを明らかにしてもらえるのではないかと考えることもあります」と。私は、その言葉を聞いて、そのとおりだと思った。裏金疑惑で絶体絶命のピンチにある自民党政権が倒れて政権交代が起きれば、雅子さんの夢が叶うかもしれない。私は、心の底からそうなることを祈っている》(古賀茂明さん)。
 検察のさじ加減で政権が左右されていはいけない。韓国のように、ファシズムの萌芽となる。だからこそ、民主的な方法で政権交代を達成しなければいけない。傍観者ではいけない。単なる野党批判に堕していてはいけない。#選挙に行かないとこうなる #自民党に投票するからこうなる ← 諸悪の根源はコレ。赤木雅子さんの仰るように、「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直して、本当のことを明らかにしてもらえる」はずだ。政権交代で、数多のアベ様案件の一つに希望の光が見えてくる。《アベノリンリ》(古賀茂明さん)のままではいけないのだ。(リテラ)《安倍元首相のように政治の私物化やメディアへの圧力体質を持った政治家が権力を握れば、公文書改ざんという国家的犯罪がおこなわれても、徹底した追及がないまま権力を維持するという異常な状況が再び起こるだろうだからこそ、赤木俊夫さんのことを忘れるわけにはいかないし、森友問題の真相解明を求めつづけなければならない。そして、同じことを繰り返させないためにも、裏金問題を有耶無耶にさせるわけにはいかないだろう》。

 リテラの記事【『仰天ニュース』“赤木ファイル”特集で安倍政権・公文書改ざん事件の卑劣があらためて注目! 中居正広も「あってはならない」と】(https://lite-ra.com/2024/01/post-6314.html)。《9日に日本テレビで放送された『ザ!世界仰天ニュース』が大きな反響を呼んでいる。なんと、森友学園への国有地売却をめぐる公文書の改ざんを強いられ、自殺に追い込まれた近畿財務局職員・赤木俊夫さんが改ざんの経緯をまとめた「赤木ファイル」について、「命をかけた赤木ファイル“文書改ざん”の謎」と題し約1時間にわたって大々的に取り上げたからだ。しかも、VTRはおもに再現ドラマを軸としながら、「私や妻が関与していれば総理大臣も国会議員も辞める」と言い放った安倍晋三元首相や、財務相だった麻生太郎氏、公文書が改ざんされた当時の財務省理財局長だった佐川宣寿氏の国会答弁の様子など、実際のニュース映像も使用。さらに、改ざんを強要され心身ともに蝕まれていった当時の俊夫さんの映像や、妻・雅子さんの証言が織り交ぜられ、バラエティ番組とは思えない、しっかりとした構成となっていた》。

=====================================================
https://lite-ra.com/2024/01/post-6314.html

『仰天ニュース』“赤木ファイル”特集で安倍政権・公文書改ざん事件の卑劣があらためて注目! 中居正広も「あってはならない」と
2024.01.11 07:19

     (赤木ファイルを取り上げた『ザ!世界仰天ニュース』)

 9日に日本テレビで放送された『ザ!世界仰天ニュース』が大きな反響を呼んでいる。なんと、森友学園への国有地売却をめぐる公文書の改ざんを強いられ、自殺に追い込まれた近畿財務局職員・赤木俊夫さんが改ざんの経緯をまとめた「赤木ファイル」について、「命をかけた赤木ファイル“文書改ざん”の謎」と題し約1時間にわたって大々的に取り上げたからだ。

 しかも、VTRはおもに再現ドラマを軸としながら、「私や妻が関与していれば総理大臣も国会議員も辞める」と言い放った安倍晋三元首相や、財務相だった麻生太郎氏、公文書が改ざんされた当時の財務省理財局長だった佐川宣寿氏の国会答弁の様子など、実際のニュース映像も使用。さらに、改ざんを強要され心身ともに蝕まれていった当時の俊夫さんの映像や、妻・雅子さんの証言が織り交ぜられ、バラエティ番組とは思えない、しっかりとした構成となっていた。

 実際、SNS上では番組を評価する声が多数寄せられ、たとえば劇作家の鴻上尚史氏は〈ザ・世界仰天ニュース。よくぞ地上波のプライムタイムで「森友学園・赤木ファイル」問題を取り上げたなと唸る。約50分のドラマが、まるでオリバーストーンの映画を見るような衝撃と迫力。いやあ、凄い。実写の映像が挟まるので、余計、衝撃が倍化される〉と投稿。作家の平野啓一郎氏も〈必見。公務員の鑑のような赤木さん追いつめた愚かな首相と、忖度不正官僚知らないという若者が多いことにもショックを受けた〉と感想を綴った。

 平野氏も言及しているように、番組では「赤木ファイル」を知っているかどうか、若者を中心に街頭インタビューしていたのだが、ほとんどが「知らない」「聞いたこともない」と回答。だが、そうした意味でも今回の放送が果たした役割は大きかったはずだ。

 というのも、「赤木ファイル」の内容を知った若者たちは「そんなにすごいことが起きているとは」「許せない」「とんでもない事件」「もっと広めるべき事件」と口にし、旧Twitter上にも「問題を初めて知った」という視聴者による憤りの感想や雅子さんへの応援メッセージが溢れたからだ。


■卑劣すぎる安倍晋三! 赤木俊夫さんの手記、妻・雅子さんの言葉、赤木ファイルをことごとく冒涜

 番組でも紹介されていたが、生前の赤木俊夫さんは「私の雇用主は国民と話すほど国家公務員という仕事に誇りを持っていた。そんな人が、公文書改ざんという国家的犯罪を強いられ、自死にまで追い詰められる──。森友問題についても「赤木ファイル」についてもよく知らなかった人たちが、真実を知れば、強い怒りを覚えるのは当然だろう。

 しかし、だとしたら、この公文書改ざん事件でもっと知ってほしいことがある。当時、安倍氏や政権が俊夫さんや雅子さんに対しておこなったことは、今回の『ザ!世界仰天ニュース』で触れられていたようなレベルではないもっと酷いことがおこなわれていた

 その最たるものが、2020年3月に赤木俊夫さんの遺書と手記が公開されたときの安倍首相の言動だ。

 安倍首相は、国会で俊夫さんの遺書と手記について問われた際、「胸が痛む」などと言いながら、「麻生大臣のもとで徹底的に調査し明らかにした」として再調査を拒否。改ざんのきっかけが2017年2月17日に安倍首相がおこなった私や妻がかかわっていたら総理も国会議員も辞めるという国会答弁だったと指摘されると、「改ざんのターニングポイントとなったのは2月17日の発言だったとは手記のなかには書かれてない」と言い出した。

 この安倍首相の卑劣な態度に対し、雅子さんは直筆の文書を公表。そこにはこう書かれていた。

〈安倍首相は、2017年2月17日の国会の発言で改ざんが始まる原因をつくりました。麻生大臣は墓参に来てほしいと伝えたのに国会で私の言葉をねじ曲げましたこの2人は調査される側で、再調査しないと発言する立場ではないと思います。〉

 しかし、信じがたいことに、雅子さんから反論がおこなわれたあとも安倍首相は「手記には書かれていない。(手記を)読まれたんですか?」「赤木夫人の手記と赤木氏本人の手記と、これは別々のもの」などと発言。赤木さんの苦悩をいちばん近くで感じ、生前の言葉を聞いてきた妻・雅子さんの反論を突っぱねたのだ

 そればかりか、この国会での追及の最中、安倍首相はニヤニヤと笑いながら答弁したり、大臣席で隣に座る麻生財務相と談笑。当時、ネット上では安倍首相のこの態度に大きな批判の声もあがった。

 さらに、安倍氏は首相在任中、「赤木ファイル」を開示してほしいという雅子さんの要求を完全無視していたにもかかわらず、首相を辞めたあとの2021年6月に「赤木ファイル」が開示されると、とんでもない卑劣な行動に出る

 安倍元首相と昵懇の産経新聞記者・阿比留瑠比氏が「赤木ファイル」を歪曲して書いた安倍擁護記事の画像とともに、安倍元首相のTwitterアカウントがこう投稿したのだ。

〈赤木氏は明確に記している。「現場として(森友学園を)厚遇した事実はない」この証言が所謂「報道しない自由」によって握り潰されています。《秘書アップ》〉

 たしかに、「赤木ファイル」には、「現場として厚遇した事実はない」という文言があるが、正確には、以下のような財務省と近畿財務局の改ざんをめぐるやりとりの「備忘記録」として出てきたものだ。

〈本省において、議員説明(提出)用に、決裁文書をチェックし、調書の内容について修正するとの連絡受。本省の問題意識は、調書から相手方(森友)に厚遇したと受け取られるおそれのある部分は削除するとの考え。現場として厚遇した事実もないし、検査院等にも原調書のままで説明するのが適切と繰り返し意見(相当程度の意思表示し修正に抵抗)した。〉

 そもそも赤木氏は国有地売却には一切かかわっておらず、上司から「(森友に)厚遇した事実はない」という虚偽の説明を聞かされていたと思われる。にもかかわらず、財務省から「厚遇したと受け取られる部分は削除せよ」と公文書改ざんを迫られたため、拒否のロジックとして“厚遇した事実がないのなら、削除は不要だ”と主張したにすぎない

 ところが、安倍元首相はその記述を切り取り、あたかも森友学園への国有地売却に特別扱いがなかった客観的根拠であるかのように、歪曲してしまったのだ。自分が引き起こした問題で自殺にまで追い込まれた俊夫さんが必死の思いで書き残した記録を、自己正当化のために利用するとは、もはや鬼畜の所業だ


■公文書改ざんに関与した官僚は安倍・菅政権で次々出世! 三浦瑠麗、小川榮太郎ら安倍応援団は安倍擁護し追及封じ

 だが、さらに下劣なのは、安倍・菅政権が改ざんに関与した官僚たちを事件発覚後に相次いで昇進させたことだろう。

 実際、改ざん問題が発覚した当時の理財局長で、俊夫さんも遺した手記のなかで「前任の佐川理財局長の答弁を踏襲することに終始し、国民の誰もが納得できないような詭弁を通り越した虚偽答弁を続けている」と指摘した太田充氏は、2018年7月に理財局長から主計局長に昇進し、2020年7月には財務省事務方トップの事務次官に。ちなみに現在は退職し、昨年、日本政策投資銀行の副社長に就任している。

 また、俊夫さんは手記のなかで〈刑事罰、懲戒処分を受けるべき者〉として〈佐川理財局長、当時の理財局次長、中村総務課長、企画課長、田村国有財産審理室長ほか幹部 担当窓口の杉田補佐(悪い事をぬけぬけとやることができる役人失格の職員)〉と具体的に列挙していたが、この全員が不起訴になったばかりか、中村稔総務課長は2019年8月に駐イギリス公使に栄転し、現在は国税庁官房審議官。「当時の理財局次長」だった中尾睦氏も横浜税関長などを経て内閣官房内閣審議官に(2021年7月に退職)。当時、理財局国有財産企画課長だった冨安泰一郎氏も内閣官房内閣審議官などを経て現在はデジタル庁戦略・組織グループ長として岸田文雄首相とも頻繁に面談をおこなっている。こうした人事はあからさまな論功行賞であるだけでなく、森友学園を優遇するよう財務省に依頼していた安倍昭恵夫人付きの秘書だった経産省の谷査恵子氏を在イタリア大使館の1等書記官へと栄転させ口封じしたのと同じ構図だ。

 俊夫さんが自死したあとも、なんら反省の色を見せることもなく、むしろ太田氏を財務省事務方トップに据えるという、露骨な人事をおこなった安倍首相。……あまりに非道すぎてやり場のない怒りを覚えるが、赤木さん夫妻を冒涜してきたのは安倍元首相だけではない。「安倍応援団」と呼ばれた御用ジャーナリストやネトウヨインフルエンサーらも、赤木さん夫妻を踏みにじったり、デマで事実を捻じ曲げようとした共犯者だ。

 たとえば、テレビ番組に出演してはアクロバティックな安倍政権擁護を繰り広げていた国際政治学者の三浦瑠麗氏は、俊夫さんが自殺したことが報じられた2018年3月9日、当時放送されていた夕方のニュース番組『みんなのニュース』(フジテレビ)に出演すると、「この問題っていうのは人が死ぬほどの問題じゃないんですよ」と発言。また、自民下野時に安倍氏を再び総理にするための草の根運動で事務局的な役割を担い、2012年秋の自民党総裁選直前に『約束の日 安倍晋三試論』(幻冬舎)という安倍礼賛本でデビューした熱心な安倍応援団だった自称文芸評論家の小川榮太郎氏は、俊夫さんが自殺したことが報じられた翌日、〈誰もはっきり言わないなら、私が言う。近畿財務局職員を自殺に追いやったのは朝日新聞と反日野党だ〉などとFacebookに投稿した。

 さらに、映画『Fukushima50』の原作者であり、やはり安倍応援団のひとりであるジャーナリストの門田隆将氏は、2020年10月25日付の産経新聞のコラムにおいて俊夫さんが自殺した件に言及し、立憲民主党の小西洋之参院議員と杉尾秀哉参院議員が〈財務省に乗り込み、約1時間、職員をつるし上げている。当該職員の自殺は翌日だった〉と記述。あたかも両議員が問責したことが自殺の要因であるかのように主張したのだ。

 また、自民党の関与が囁かれているデマや切り取りによるフェイクで野党やマスコミ叩きを繰り返してきたフォロワー数約16万人のネトウヨ匿名アカウント「Dappi」は、この門田隆将のコラムを貼り付けた上で〈杉尾秀哉や小西洋之が1時間吊るしあげた翌日に自殺〉と投稿。これにより、ネット上では「赤木俊夫さんは野党議員の吊し上げで自殺した」という言説が広がったのだ。

 だが、小西・杉尾両議員が近畿財務局の職員と面談した事実はなく、昨年10月には東京地裁が「Dappi」の発信元であるワンズクエスト社に計220万円の支払いと問題の投稿の削除を命じた。また、門田氏の産経コラムについても東京地裁は両議員への名誉毀損を認め、2022年10月に東京地裁が門田氏と産経新聞社に計220万円の支払いを命じ、昨年4月の控訴審判決でも東京高裁は一審判決を支持し、産経と門田氏側の控訴を棄却した。


■安倍政権の引き起こした“森友公文書改ざん事件”は歴史的犯罪! このまま風化させてはならない

 本来は、職員を自死にまで追い込んだ公文書の改ざんという犯罪行為を厳しく批判し、その政治的責任はもちろん、問題の端緒である異常な値引きがおこなわれた国有地売却と安倍夫妻の関与について徹底した追及がおこなわれるのが正常な言論・報道のあり方だ。しかし、露骨な安倍擁護を展開していた御用メディアでは、安倍応援団が夕方のニュース番組で「人が死ぬほどの問題じゃない」などと暴言を吐いて公文書改ざんを矮小化し、ネトウヨが蔓延るSNS上では「朝日のせい」「野党議員のせい」などという暴論がまかり通るという異常な状況だったのだ。

 しかも、真相解明のために野党が問題追及をおこなっても「野党はモリカケばかり」などという批判が巻き起こり、政権からの圧力を恐れたテレビでは報道もどんどんとフェードアウトすることが常態化。こうして安倍政権下では森友加計や「桜を見る会」問題などの疑惑追及が封じ込められていった。『世界仰天ニュース』のインタビュー取材を受けていたほとんどの若者たちが、「赤木ファイル」について知らなかったのも当然の話だろう。

 いや、そもそもプライムタイムの日本テレビの人気番組で「赤木ファイル」が取り上げられること自体、安倍元首相が存命であれば、ありえなかったはずだ。いま、メディアは安倍派裏金問題を批判的に報じているが、これも安倍元首相が存命であれば、報道以前に特捜部が捜査に動いていたかどうかも疑わしい。

 番組では、VTRを受けて中居正広が「あってはならないね。今後同じようなことがあっても蓋をされるという前例をつくってしまうと、同じことを繰り返してしまうんじゃないか」とコメントしていたが、これは十分考えられることだ。安倍元首相のように政治の私物化やメディアへの圧力体質を持った政治家が権力を握れば、公文書改ざんという国家的犯罪がおこなわれても、徹底した追及がないまま権力を維持するという異常な状況が再び起こるだろう

 だからこそ、赤木俊夫さんのことを忘れるわけにはいかないし、森友問題の真相解明を求めつづけなければならない。そして、同じことを繰り返させないためにも、裏金問題を有耶無耶にさせるわけにはいかないだろう

(編集部)
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●赤木雅子さん「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直して、本当のことを明らかにしてもらえる」はずだ…政権交代が希望の光

2024年01月13日 00時00分56秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]

最近のつぶやき (240110水) ―――――― 「■赤木ファイル…〝2017年2月17日のアベ様のタンカ〟以降、何が起きたのか? 日テレで「ニュース」として報じられたことに大変な驚き。まさに《仰天》! #赤木俊夫さんを忘れないhttps://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/6df8ae0a9286f7caa11254d214dceea8) 【ザ!世界仰天ニュース 命をかけた赤木ファイル“文書改ざん”の謎/日テレ】(https://tver.jp/episodes/epo8b41mdg)」

……この《仰天》「ニュース」の件、リテラが記事にしています。このブログの〝自己〟コメントをご覧ください。少し先になりますが、改めて、ブログに書きます。1月末かな…。



(2023年12月26日[火])
何度、ニッポンの司法に絶望すればいいのだろうか…。赤木雅子さん《夫が亡くなった理由を知りたいただ、それだけ》だというのに。森友問題の公文書を開示したり、元理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのかね? 裁判所は何を怖れているのか? 本当にこれは司法判断と言えるのか? 古賀茂明さん《なんと残酷な判決だろう
 dot.の記事【元財務省・佐川氏をかばい続ける絶望的な司法 「上級国民」なら故意の犯罪も許されるのか 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/articles/-/209854)。《また日本の司法に絶望する人が増えそうだ。「森友学園」への国有地売却に関連し、安倍晋三元首相の夫人・昭恵氏の名前などが書かれた決裁文書が財務省の官僚によって改ざんされた。国有地の管理を所管する財務省理財局の当時の局長だった佐川宣寿氏が、その立場を利用して改ざんを指示した疑いが濃厚だ。この指示を受けて、現場でその実行を強制された近畿財務局職員の赤木俊夫さんは、それが原因で2018年3月に自殺に追い込まれた。この事件は、当時、多くの国民に衝撃を与えた》。

 赤木雅子さんのコメントが辛すぎる。「また見捨てられたという気持ちがした夫が受けたつらい、つらい思いを考えると負けていられない裁判を続けるしか私には道が残っていない」。
 既にアベ様も亡く、《あまりにもアホすぎるド「アホウ節」な元財務相も閣内には居ないし、一方、キシダメ首相も「認諾」というデタラメ(東京電力核発電人災被害者に石原カネメノビテル君が口にしたような、「カネメでしょ」というような卑怯な国の卑しい態度が許せない。赤木雅子さんが求めているのはそんなことではない)を行う…そろそろ裁判所も目覚め、マトモな司法に戻ってはくれまいか。《法と良心に基づく判決》《裁判官が時の権力におもねるような判断ばかりを示すならば、司法に対する信頼は失墜する。裁判官は良心に従い職権を行使する独立した存在であることを改めて強調しておきたい》(琉球新報)。赤木雅子さんの求めていることは《夫が亡くなった理由を知りたいただ、それだけ》なのに。森友問題の公文書を開示したり、元理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか? 《佐川氏が改ざんの方向性を決定付けたとする財務省の調査報告書を踏まえ、同省が組織的な改ざんをしたと認めた》(東京新聞)だけではダメで、何故に佐川宣寿氏に法廷で証言させないのか。大阪高裁・黒野功久裁判長、《佐川氏個人の賠償責任を否定》って、なぜ?? 納得いかない。#赤木俊夫さんを忘れない し、忘れてはならない。

   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》
   『●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実
     の隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》
   『●赤木俊夫さんの死の真相の解明を! 森友問題の公文書を開示したり、元
     理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか?
   『●赤木雅子さん《1%でも勝てる可能性があるんだったら、諦めたくあり
      ません。…夫が亡くなった理由を知りたい。ただ、それだけです》
   『●赤木俊夫さんが肌身離さず持っていた「国家公務員倫理カード」には
      「倫理行動規準セルフチェック」として5つの項目が書かれている
   『●赤木雅子さん「また見捨てられたという気持ちがした。夫が受けたつらい、
      つらい思いを考えると負けていられない。裁判を続けるしか私には…」

 《そして、こうも付け加えた。「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直して、本当のことを明らかにしてもらえるのではないかと考えることもあります」と。私は、その言葉を聞いて、そのとおりだと思った。裏金疑惑で絶体絶命のピンチにある自民党政権が倒れて政権交代が起きれば、雅子さんの夢が叶うかもしれない。私は、心の底からそうなることを祈っている》。
 検察のさじ加減で政権が左右されていはいけない。韓国のように、ファシズムの萌芽となる。だからこそ、民主的な方法で政権交代を達成しなければいけない。傍観者ではいけない。単なる野党批判に堕していてはいけない。#選挙に行かないとこうなる #自民党に投票するからこうなる ← 諸悪の根源はコレ。赤木雅子さんの仰るように、「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直して、本当のことを明らかにしてもらえる」はずだ。政権交代で、数多のアベ様案件の一つに希望の光が見えてくる。

=====================================================
https://dot.asahi.com/articles/-/209854

元財務省・佐川氏をかばい続ける絶望的な司法 「上級国民」なら故意の犯罪も許されるのか 古賀茂明
政官財の罪と罰
2023/12/26/ 06:00

 また日本の司法に絶望する人が増えそうだ

【写真】裁判所から「謝罪があってしかるべき」と指摘されたのはこの人

 「森友学園」への国有地売却に関連し、安倍晋三元首相の夫人・昭恵氏の名前などが書かれた決裁文書が財務省の官僚によって改ざんされた。国有地の管理を所管する財務省理財局の当時の局長だった佐川宣寿氏が、その立場を利用して改ざんを指示した疑いが濃厚だ。この指示を受けて、現場でその実行を強制された近畿財務局職員の赤木俊夫さんは、それが原因で2018年3月に自殺に追い込まれた。この事件は、当時、多くの国民に衝撃を与えた

 何しろ、財務省という最強の役所の局長(改ざん発覚時はさらに出世して国税庁長官)という高い地位にある者が、時の首相を守るために、よりによって、国有地売却の決裁文書という非常に重要な公文書を「故意」に改ざんするよう部下に指示し、それが組織ぐるみで実行されたというのだから、普通の人が驚くのは当たり前だ。しかも、その結果、改ざんに涙ながらに反対した赤木氏を死に追いやるという重大な結果をもたらした。これほどまでの悪質な犯罪行為に対して、国民が強い憤りを感じたのは極めて自然なことだ。安倍内閣の支持率は急落し、政権は危機を迎えたと報じられた。

 だが、国民の驚きと憤りとは裏腹に、佐川氏らへのペナルティは非常に軽いもので終わった。明らかな公文書改ざんだから、佐川氏を含めこれに深く関わった財務省関係者は、公文書改ざんの罪で罰せられると思ったが、結局誰一人起訴されないまま闇の中に葬られてしまった

 また、これほどの犯罪行為を故意に行った場合、人事院の懲戒のルールでは懲戒免職になるはずだが、財務省は佐川氏に普通に辞職を認めた後、「停職3カ月相当」という「なんちゃって処分」で終わらせた。懲戒免職であれば、退職金はゼロになるが、この軽い処分のおかげで、退職金はわずか513万円減額されただけで、4500万円近くの大金が佐川氏に支払われた

 こんなことで終わりにして良いのか。国民の誰もがそう思ったが、赤木氏の妻・雅子さんの思いは、その何万倍も強かったのではないか。

 赤木氏が死に追いやられたのは、どう考えても佐川氏始め財務官僚らの責任だが、それがどういう経緯で行われたのかという事実関係は全くわからないままだ。財務省の説明では、赤木氏は、反対はしたものの、結局改ざんの中心的役割を果たし、それを苦にして精神を病み、それが原因で自殺したというようなストーリーになっている。まるで、赤木氏が精神的に弱い人間だったのが悪かったかのような説明だ。

 しかし、普通に考えれば、鉄の規律を誇る財務省に対して、赤木氏がたった一人で上司に直訴して間違いを正そうとした行為は、非常に勇気を必要とする賞賛すべきことだった

 赤木氏は「強い人間」で、公務員の鑑と呼ぶべき人物である。

 その赤木氏がどのような経緯で改ざんを強制されたのかは依然として闇の中というのでは、赤木氏があまりにもかわいそうだ。「真相の解明は、本来は国の責任だが、それが果たされないなら、私がやるしかない」。そういう気持ちで雅子さんは、止むに止まれず、国と佐川氏の双方を相手取って損害賠償責任を問う訴訟を起こした。

 その後、この訴訟において、佐川氏の尋問が行われる段階になると、国は突然争う姿勢を翻し、全面的に負けを認めて事件の真相究明に入らないまま敗訴(1億700万円の支払い)という道を選んだ。卑怯なやり方ではないか

 そこで残ったのが本件佐川氏への損害賠償請求訴訟である。

 だが、佐川氏への損害賠償請求には、国への請求とは違って高いハードルがある。

 それは、公務員が職務上他人に損害を与えた場合は、その賠償責任は国または公共団体が負うこととされており(国家賠償法第1条第1項)、公務員個人は故意・重過失の場合に国または公共団体から求償されることはあっても(同法同条第2項)、直接被害者に対して責任を負うことはない(最高裁の判例)というルールがあるからだ。

 このルールを何も考えず単純に当てはめると、国が1億円余りの求償権を行使して佐川氏に支払いを求めることはあり得ても、雅子さんの佐川氏への直接の請求は認められないということになってしまう。

     (佐川宣寿氏)

 果たして、1審の大阪地裁の判決は、雅子さん敗訴だった。しかも、真相を闇に葬りたいという国の意向を汲んで、その審理の過程で佐川氏への尋問などは全く行わないまま判決を出した

 もちろん、雅子さんは控訴した。ここで諦めては夫の俊夫さんに申し訳ないという気持ちがその背中を押したのだろう。

 その判決が維持されれば、佐川氏は、公文書改ざんという罪を犯して一人の善良かつ優秀な公務員を死に追いやっておきながら、公務員法上はほんのかすり傷程度の処分で退職金もほとんど満額受け取り、刑法上もお咎めなし、民事責任も問われないということになる。しかも、国は、1億円余の損害を受けているのに、佐川氏にこれを一円たりとも求償請求していないその負担を国民に押し付けているのだ

 そして、佐川氏は、これまで一度も公の場で、公文書改ざんを主導し赤木さんを死に追いやったことについて謝罪もせず、説明もしていない

 こんなことが許されて良いはずがない

 だが、今回の控訴審では、大阪高裁が1審の判決をそのまま維持し、雅子さん側の敗訴となった。なんと残酷な判決だろう

 私は、今月19日にあった判決の翌日の午後、雅子さんに電話した。雅子さんの声はいつもながら明るい。それは、周囲を心配させないようにという気遣いとともに、自分を鼓舞しなければ生きていけないという雅子さんの差し迫った心情から出たものだ。

 酷い判決でしたねと問いかけると、

 「本当に酷いです」と答えながらも、

 「それでも、私、生きていかなくちゃいけないんですまだ諦めるわけにいかないですから」と健気に語ってくれた。

 さらに、雅子さんはこう付け加えた。

「今回、裁判長が、佐川氏に謝罪や説明の法的責任はないと言いながら、『一人の人間として誠意を尽くした説明や謝罪があってしかるべきだ』と言ってくれたことを、一つの救いとして、年末年始を乗り越えていきたい」

 裁判所が、佐川氏がとんでもなく酷い人間だという宣告をしてくれたと雅子さんは受け取ったのだ。雅子さんの思いと同じなんだと思いたい、とも言った。

 雅子さんは、この判決で大きなショックを受けたが、すぐに、それでも頑張ろうと思い直した。判決後、関係者と食事をして慰められ、また励まされている間は、自分を奮い立たせることができたという。

 だが、一人で家に帰り、トイレに入った途端、張り詰めた気持ちが解け、悲しさと悔しさで涙が溢れて止まらなくなったと、その時を思い返しながら涙声で教えてくれた。私もその光景を思い浮かべて、言葉に詰まった。

 今回の判決は、違法行為をした公務員個人には、直接の損害賠償請求はできなくても、「懲戒処分や刑事処分などで」制裁が加えられるはずだと述べたが、それが全く実現していないことへの言及はなかった。

 また、国から佐川氏への求償権の行使もなされていない

 つまり、本来法律が想定した公務員への制裁は空振りになっているのだ。

 ここでよく考えてみよう。

 仮に、会社に雇われた運転手が職務中に事故を起こして人を死なせてしまった場合、その遺族は、会社に対して損害賠償を請求することもできるが、運転手個人にも同様の請求ができる。それは運転手に故意や重大な過失がなくても認められる。

 ところが、今回の判決をそのまま放置すれば、完全な故意によって犯罪行為を指示し、公文書改ざんをさせた上に、それによって一人の人間を死に追いやった公務員は、なんのお咎めもなしで、謝罪すらしなくても良いということになる

 「公務員」だから、罪を犯しても特別に法律によって守られているのだ。

 繰り返して言おう。

 「一般市民は、悪意なく単なる過失で損害を与えたら、被害者側に直接損害賠償責任を負うのに対して、公務員だけは、悪意を持って罪を犯しても損害賠償しなくて良い」というのが裁判所の考えなのだ。

 どう考えてもおかしいだろう法律もそんなことを想定したとは到底思えない。故意に損害を与え、特に悪質な場合で、しかも十分な懲戒処分も刑事処分もまた国による求償権の行使もなされない場合に限っては、例外的に、被害者が公務員個人に直接損害賠償を求めることを認めるべきではないのか。

 高裁の判決は、公務員個人への損害賠償を認めれば、公務員が萎縮してしまうと言ったが、判決により、犯罪行為を行うことについて公務員が萎縮することになるのなら、むしろ望ましいことだ

 裁判長は、この判決が「公務員は、罪を犯しても法律で守られているので心配ないですよ」というメッセージを出して犯罪を助長していることを全く理解していない極めて愚かな判断だ

 法律や最高裁の判例を形式的に当てはめると結論が著しく不公正なものになる場合には、そのような結論に至らない解釈論を考えるのが国民に寄り添う裁判官である。

 今回の裁判長は残念ながら、そこまでの知恵と勇気を持っていなかった

 雅子さんが最初に訴訟を提起してから来年3月で丸4年になる。その間、裁判ではがっかりすることが続いたが、

 「もし、その結果を4年前に予測できたとしても、私は裁判を起こしたと思う」と雅子さんは話してくれた。

 なぜなら、「自分には夫のためにできることはそれしかないし、自分が生きていく上でも、真実を知ることがどうしても必要なことだから」というのだ。

 そして、こうも付け加えた。

 「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直して、本当のことを明らかにしてもらえるのではないかと考えることもあります」と。

 私は、その言葉を聞いて、そのとおりだと思った。裏金疑惑で絶体絶命のピンチにある自民党政権が倒れて政権交代が起きれば、雅子さんの夢が叶うかもしれない

 私は、心の底からそうなることを祈っている


古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『分断と凋落の日本』(日刊現代)など
=====================================================

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●赤木雅子さん「また見捨てられたという気持ちがした。夫が受けたつらい、つらい思いを考えると負けていられない。裁判を続けるしか私には…」

2023年12月23日 00時00分43秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年12月20日[水])
赤木雅子さん「また見捨てられたという気持ちがした夫が受けたつらい、つらい思いを考えると負けていられない裁判を続けるしか私には道が残っていない」。
 既にアベ様も亡く、《あまりにもアホすぎるド「アホウ節」な元財務相も閣内には居ないし、一方、キシダメ首相も「認諾」というデタラメ(東京電力核発電人災被害者に石原カネメノビテル君が口にしたような、「カネメでしょ」というような卑怯な国の卑しい態度が許せない。赤木雅子さんが求めているのはそんなことではない)を行う…そろそろ裁判所も目覚め、マトモな司法に戻ってはくれまいか。《法と良心に基づく判決》《裁判官が時の権力におもねるような判断ばかりを示すならば、司法に対する信頼は失墜する。裁判官は良心に従い職権を行使する独立した存在であることを改めて強調しておきたい》(琉球新報)。赤木雅子さんの求めていることは《夫が亡くなった理由を知りたいただ、それだけ》なのに。森友問題の公文書を開示したり、元理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか? 《佐川氏が改ざんの方向性を決定付けたとする財務省の調査報告書を踏まえ、同省が組織的な改ざんをしたと認めた》(東京新聞)だけではダメで、何故に佐川宣寿氏に法廷で証言させないのか。

 大阪高裁・黒野功久裁判長、《佐川氏個人の賠償責任を否定》って、なぜ?? 納得いかない。#赤木俊夫さんを忘れない し、忘れてはならない。
 東京新聞の記事【佐川氏賠償認めず、財務省改ざん 二審も赤木さん妻敗訴、大阪高裁】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/296900)。《森友学園に関する財務省の決裁文書改ざんを苦に自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(52)が、佐川宣寿元国税庁長官に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が19日、大阪高裁であった。黒野功久裁判長は請求を退けた一審判決を支持し、雅子さんの控訴を棄却した。雅子さんは2020年3月、国と佐川氏を提訴。国は当初争う姿勢を見せていたが、21年12月に一転して賠償責任を認め、約1億円の請求を受け入れる「認諾」をして訴訟が終結。佐川氏との訴訟だけが続いている。昨年11月の一審大阪地裁判決は「国家公務員が職務で損害を加えた時は国が賠償責任を負う」とする国家賠償法の規定に基づき、佐川氏個人の賠償責任を否定した。一方、佐川氏が改ざんの方向性を決定付けたとする財務省の調査報告書を踏まえ、同省が組織的な改ざんをしたと認めた》。

   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》
   『●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実
     の隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》
   『●赤木俊夫さんの死の真相の解明を! 森友問題の公文書を開示したり、元
     理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか?
   『●赤木雅子さん《1%でも勝てる可能性があるんだったら、諦めたくあり
      ません。…夫が亡くなった理由を知りたい。ただ、それだけです》
   『●赤木俊夫さんが肌身離さず持っていた「国家公務員倫理カード」には
      「倫理行動規準セルフチェック」として5つの項目が書かれている

 森下裕介・堀之内健史両記者による、アサヒコムの記事【二審も敗訴の赤木さん「また見捨てられた気持ち」 公文書改ざん訴訟】(https://www.asahi.com/articles/ASRDL51YZRDGPTIL00T.html)。《学校法人森友学園への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(52)が改ざん当時、同省理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)氏に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が19日、大阪高裁であった。黒野功久裁判長は、請求を棄却した一審・大阪地裁判決を支持し、雅子さん側の控訴を棄却した。雅子さん側は上告する方針。》

=====================================================
https://www.asahi.com/articles/ASRDL51YZRDGPTIL00T.html

二審も敗訴の赤木さん「また見捨てられた気持ち」 公文書改ざん訴訟
森下裕介 堀之内健史 2023年12月19日 19時42分

     (赤木雅子さんが判決傍聴時に持参した夫の俊夫さんの写真。
      2016年に夫婦で旅行した際に撮影したものという=2023年
      12月19日午後3時47分、大阪市北区、堀之内健史撮影)

 学校法人森友学園への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ、自死した近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻雅子さん(52)が改ざん当時、同省理財局長だった佐川宣寿(のぶひさ)氏に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が19日、大阪高裁であった。黒野功久裁判長は、請求を棄却した一審・大阪地裁判決を支持し、雅子さん側の控訴を棄却した。雅子さん側は上告する方針

 赤木さん「夫のような人を生まないよう」 公文書改ざん、あす判決

 「訴訟の目的」を加え徹夜で書いた訴状 夫が自死した赤木さんのため

 国家公務員が職務で損害を与えた場合、賠償責任は公務員個人ではなく、国が負うとの最高裁判例がある。高裁は一審・大阪地裁判決を踏襲し、佐川氏についても判例が当てはまると判断した。

 雅子さん側は、佐川氏が理財局長の地位を利用して改ざんを指示しており、「民主主義の根幹を崩した今回のような場合まで責任を否定すべきではない」と訴えた。

 しかし高裁は、公務員個人に賠償責任を認めれば、国に比べて組織的な対応ができず、訴訟が大きな負担になると指摘。公務員への萎縮効果につながることから、最高裁判例は不合理ではないとした。また、違法行為をした公務員個人への制裁は「懲戒処分や刑事処分などでの実現が想定されている」とも述べた。

 俊夫さんは国有地売却問題が明らかになった2017年2月以降、対応に追われた。当時の安倍晋三首相は国会で国有地売却について「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員もやめる」と答弁。俊夫さんは理財局の指示で改ざんに関わり、同年7月にうつ病と診断され、休職した。18年3月に公文書の書き換え疑惑を朝日新聞が報じた5日後、自宅で亡くなった。

 雅子さん側は、佐川氏には改ざんの経緯を説明し、謝罪する義務があるとも訴えた。高裁は「一人の人間として誠意を尽くした説明や謝罪があってしかるべきだが、法的責任があるとまではいえない」とした。財務省は改ざん問題の調査報告書を公表した18年6月、佐川氏を停職3カ月相当の懲戒処分としたが、「処分が不十分だったとしても、公務員個人は賠償責任を負わないとの解釈を変更すべきではない」とした。

 雅子さんの代理人弁護士は判決後の記者会見で、「無責任な言いぶりだ」と高裁判決を批判。佐川氏側の代理人に今年11月、雅子さんの手紙を送ったが、返事がなかったことも明らかにした。

 雅子さんは判決後、報道陣の取材に応じ、「また見捨てられたという気持ちがした夫が受けたつらい、つらい思いを考えると負けていられない裁判を続けるしか私には道が残っていない」と述べた。

 雅子さんは20年3月、国と佐川氏を提訴。国が21年12月に突如、賠償責任を受け入れて終結させる「認諾」をしたため、佐川氏との訴訟が残っていた。(森下裕介、堀之内健史)
=====================================================

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●パー券キックバック・裏金疑惑…いつまで《自民党内はまだ人ごとのよう》でいられるか? 西村経産相「膿を出さなければいけない」って…

2023年12月14日 00時00分17秒 | Weblog

[※ 《#素淮会(そわいかい)…麻生太郎財務相…「会合費」として約二千万円…支払先は料亭や会員制サロンなど》(東京新聞 2018年12月1日)↑]


(2023年12月11日[月])
カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党、デタラメの限りを尽くしてきた。この間、「政治とカネ」「自民党とカネ」の問題が何一つ解決していなかったし、政治部記者も知っていて口をつぐんでいたのではないか? 




   『●どういう神経? ウルトラ差別主義者な財務相・副首相が大量密集
     《カネ集めパーティ》の強欲。《夜の街》は御控えになっているのか?
   『●《派閥というより党としての脱税指南があったのではないかと疑いたく
     なる。それでいて議員の給料を上げる法律は通す厚顔ぶり》(政界地獄耳)
   『●パー券キックバック疑惑…カルト協会とヅボヅボな「利権」党の政治資金
     収支報告書への支出記載無しのキックバック、議員の受領記載無しの裏金
   『●キックバックして裏金化、党(派閥)も議員サイドもどちらも収支報告書
     不記載…カルト協会とヅボヅボな「利権」「裏金」党が《脱税指南》?


 政治資金規正法の〝穴〟を通すことなく、それを堂々と《裏金》化していたという退廃。(西村康稔経産相)「膿を出さなければいけない」…泥棒が「犯罪を撲滅しなければいけない」。ウミが膿を出す。市民・主権者は随分と舐められているし、検察もバカにされているのではないか? 一方で、「不記載」ということだけしか刑事罰を問えない、ということで決着させていいのだろうか…。(日刊ゲンダイ)《薗浦健太郎元衆院議員は昨年12月、政治資金の過少記載で略式起訴され、裁判所は公民権停止の命令を出した。きっかけは、上脇教授の告発だった》。せめて、《公民権停止》まで持って行けるかどうか。
 #選挙に行かないとこうなる #自民党に投票するからこうなる ← 諸悪の根源はコレ。「1/4」が自公に投票し、「2/4」が投票に行かないことで間接的に自公を支持しているこの構図、何とかならないものか。自公お維コミは、決して投票率を上げる動きは見せない。ならば、投票率を上げることが最も重要なことなのではないか。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/松野辞任必至なのにまだ人ごとの自民党内】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202312090000036.html)によると、《衆参本会議と両予算委員会でこの件での安倍の答弁は計33件、118回の「虚偽」があったという。本人は不起訴になったものの、後援会代表で公設第1秘書の配川博之を政治資金規正法違反(不記載罪)で略式起訴した。この件の延長線上に何かが横たわってはいまいか。》《今大阪では東京高検検事長だった黒川弘務定年を延長した20年の安倍内閣の閣議決定を巡り、関連文書を不開示とした国の決定の取り消しを求めた訴訟があり、1日、口頭弁論が大阪地裁であった。まさに政治の影響で法務人事に影響があったか否かが問われている裁判だ。この裁判と今回の政治資金キックバック疑惑は関係がないのだろうか。》

=====================================================
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202312090000036.html

コラム
政界地獄耳
2023年12月9日7時59分
松野辞任必至なのにまだ人ごとの自民党内

★今思えば元首相・安倍晋三後援会が主催した「桜を見る会前夜の夕食会費用について、後援会が費用の一部を補填(ほてん)しながら政治資金収支報告書に記載していなかった問題で、20年に東京地検特捜部から安倍自身が事情聴取を受けていた。この件で国会での野党の質問に安倍は「私がうそをついているというのであれば、うそをついているということを説明するのはそちら側ではないのか」と抗弁。安倍の有名な発言に「私がうそを言うわけがないじゃないですか」(19年2月)があるが、衆参本会議と両予算委員会でこの件での安倍の答弁は計33件、118回の「虚偽」があったという。本人は不起訴になったものの、後援会代表で公設第1秘書の配川博之を政治資金規正法違反(不記載罪)で略式起訴した。この件の延長線上に何かが横たわってはいまいか

★今大阪では東京高検検事長だった黒川弘務定年を延長した20年の安倍内閣の閣議決定を巡り、関連文書を不開示とした国の決定の取り消しを求めた訴訟があり、1日、口頭弁論が大阪地裁であった。まさに政治の影響で法務人事に影響があったか否かが問われている裁判だ。この裁判と今回の政治資金キックバック疑惑は関係がないのだろうか。タイミングとしては、法務行政は政治に左右されていないことを証明するための検察の活発な動きとみて取る向きもある。

★8日の衆参の予算委員会を見れば、官房長官・松野博一は追い込まれたとみていいだろう。党内は後任人事予想であわただしいが、安倍派からでは具合が悪そうだし、なかなかなり手もいないかもしれないが、会期内の松野辞任は必至。安倍派のみならず、自民党内や岸田内閣にも激震が走る。それどころか、要職辞任や議員辞職も相次ぎ、4月は補選ラッシュになるのではないかと心配する声も上がる。それなら解散になるのではないか、いや政権がそこまで持つかと自民党内はまだ人ごとのようだ。(K)※敬称略
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●赤木俊夫さんが肌身離さず持っていた「国家公務員倫理カード」には「倫理行動規準セルフチェック」として5つの項目が書かれている

2023年12月05日 00時00分53秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(20231028[])



赤木俊夫さんの死の真相の解明を! 森友問題の公文書を開示したり、元理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのかね? 小塚かおるさん《国側には、1億円超を支払ってでも法廷で明らかにされたくない、何かやましい、不都合な事情があるわけだ》。
 小塚かおるさん《雅子さんがインタビューで吐露したのは、安倍首相、麻生太郎財務相、佐川元理財局長そして財務省の面々は「どこを向いて仕事をしているのか」という疑問だった》。

   『●《森友学園問題…五年かかろうと十年かかろうと真実は明るみに出さ
     なければならない。僕は最後まで雅子さんに味方する》(前川喜平さん)

 もう一度。前川喜平さんのつぶやき、《森友学園問題を「いつまでやっているのか」とか「批判や追及ばかりではだめだ」とか、したり顔で語る輩は畢竟悪事の隠蔽の共犯者にほかならない五年かかろうと十年かかろうと真実は明るみに出さなければならない僕は最後まで雅子さんに味方する》。

   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》
   『●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実
     の隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》
   『●赤木俊夫さんの死の真相の解明を! 森友問題の公文書を開示したり、元
     理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか?

 小塚かおるさん《佐川氏は何のために改ざんを指示したのかいまだ真実は藪の中だ》。
 日刊ゲンダイの記事【公文書改ざん問題で、自死した赤城俊夫さんの苦悩を、妻・雅子さんが無念とともに明かす/安倍晋三 VS. 日刊ゲンダイ 小塚かおる】(https://dot.asahi.com/articles/-/204522)。《今年9月、森友学園への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん関与させられ、自死した近畿財務局の赤木俊夫さんの妻・雅子さんが、元理財局長の佐川宣寿氏に賠償を求めた訴訟は、佐川氏らへの尋問を認めず結審した。小塚かおる・日刊現代第一編集局長が、俊夫さんの苦悩と雅子さんの無念を綴る。朝日新書『安倍晋三 VS. 日刊ゲンダイ 「強権政治」との10年戦争』から一部を抜粋、再編集して紹介する》。

   『●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に
     提訴》…《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?
   『●森友公文書改ざんという犯罪を強要…《誰のために何をまげて何を
     守ったか》? 《自分たちはこの件の犠牲者だ…》気取りの犯罪者たち
   『●大阪地裁・中尾彰裁判長は、赤木雅子さんが申請していた「…証人
     尋問はすべて必要ないと判断します」と…どうしたらそんな判断に?
   『●もう一つの裁判《財務省に情報開示を求める裁判》…前川喜平さん
     《五年かかろうと十年かかろうと真実は明るみに出さなければならない》
   『●#赤木俊夫さんを忘れない…《私たちは、声を上げ続けなければならない
      …希望を捨てず、雅子さんを支え続けようではないか》(古賀茂明さん)
   『●【赤木俊夫さんを忘れない/前川喜平】《公文書改竄事件…菅官房長官
       の指示があったと思うし、…安倍首相も了解していたと見ている》
   『●《財務省では多くの人がかかわっていたのに、何故誰も異論を唱え
     なかったのか、官僚の倫理観はどうなっているのか》?(古賀茂明さん)
   『●#赤木俊夫さんを忘れない …《雅子さんによると、今年の命日は、
     マスコミの取材がほぼゼロだという…ここにも「風化」が忍び寄る。》
   『●赤木雅子さん《きょうの佐川 (宣寿) さんの代理人の言葉を聞いて、
     裁判をやめるわけにはいかないと強く感じました》(MBSニュース)

=====================================================
https://dot.asahi.com/articles/-/204522

公文書改ざん問題で、自死した赤城俊夫さんの苦悩を、妻・雅子さんが無念とともに明かす
安倍晋三 VS. 日刊ゲンダイ #5
2023/10/26/ 06:00
小塚かおる

     (森友文書改ざん問題で記者会見に応じる赤木雅子さん)

 今年9月、森友学園への国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん関与させられ、自死した近畿財務局の赤木俊夫さんの妻・雅子さんが、元理財局長の佐川宣寿氏に賠償を求めた訴訟は、佐川氏らへの尋問を認めず結審した。小塚かおる・日刊現代第一編集局長が、俊夫さんの苦悩と雅子さんの無念を綴る。朝日新書『安倍晋三 VS. 日刊ゲンダイ 「強権政治」との10年戦争』から一部を抜粋、再編集して紹介する。(肩書は原則として当時のもの)


*  *  *


■銃撃の2日後、赤木雅子さんとの電話

「亡くなる前日に、安倍さんに会って手紙を渡したんです」

 赤木雅子さんから連絡をもらったのは、安倍晋三氏が銃撃された2日後だった。

 雅子さんは、森友学園問題で財務省の上層部から指示された公文書改ざんに苦しみ、自ら命を絶った近畿財務局職員、赤木俊夫さん(享年54)の妻。取材を通じて私は交流がある。

 雅子さんとは銃撃当日の夜にも電話で話していた。突然のことで、衝撃は大きかった。

 「こんなことが起きるなんて」と少し動揺した様子で、2、3分短く会話して終わっていた。

 2日後は別件で連絡をもらい、その会話の流れで、「安倍さんに会った」という話を聞いた。その日の電話口の雅子さんは落ち着いていた。

「参院選の応援で安倍さんが三宮(神戸市)に来られて。たまたま当日の昼に三宮を通りがかった時に、その日の夕方に来られるのを知り、喫茶店で手紙を書いて持っていったんです」

「でも、1000人ぐらいが集まっていて、とても手紙を渡せるような状況ではなくて。もういいや、と諦めていたら、演説を終わられた安倍さんが聴衆の中に入ってグータッチを始めた。そして、偶然こっちに近づいてきたので、私も安倍さんとグータッチをして、『手紙を書いてきました』と言ったら、安倍さんは『えー、手紙』って大きな声を出して。SPの人が受け取ります、と」

「手紙には『私はこういうものです。再調査をして下さい』とだけ書きました。SPの人が中を見たら赤木雅子だとわかるので、安倍さんには伝わらなかったかもしれませんが……。そうしたら翌日……。手の温かみを感じたばかりの人が……。本当に驚きました」

 雅子さんは、夫がなぜ自ら命を絶たなければならなくなってしまったのか、公文書の改ざんは誰の命令だったのか、「真実が知りたい」と裁判を起こして戦っている

「真実」は当事者である安倍氏が存命の時に明らかにされるべきだった

 偶然が重なり、雅子さんが手紙を渡せたのはよかった。でも……。

「残念です。もう再調査できないというか、再調査をして下さいと訴える相手が1人いなくなってしまいました。国会で『私や妻が関係していたら総理大臣も議員も辞める』とおっしゃったことがきっかけで財務省の公文書改ざんが始まったのは間違いないと思うので、その原因を作った当事者がこの世からいなくなるのは残念です」


■俊夫さんの苦悩、雅子さんの無念

 私が赤木雅子さんと初めて会ったのは、夫・俊夫さんの自死の真相解明を目指して国と佐川宣寿元財務省理財局長を提訴した民事裁判が始まった頃の2020年夏だった。

 その年の3月に俊夫さんの残した遺書と財務省による改ざんを告発する手記をスクープしたジャーナリスト・相澤冬樹氏が、ゲンダイで雅子さんの「法廷闘争記」をスタートさせていたこともあり、直接会って、インタビューをする機会を得た。

 雅子さんは名前こそ実名で取材に応じているが、顔出しはNG。初めて会った際の印象は、「こんな華奢な女性が1人で国を相手に戦うのか」という感慨と同時に、雅子さんの語る言葉が自然体かつ当たり前の庶民感覚から発せられるものばかりで、国家やエリート官僚機構という巨大権力との対比をより感じさせ、強い怒りが込み上げてきた。救われたのは、雅子さんが「キャッ、キャッ」と声を出して笑うようなとても明るくユーモアのある女性だったことだ。

 「私の趣味は赤木俊夫」と公言するほど、雅子さん夫婦は仲がよかった。あんな不幸がなければ、今も当たり前に2人で幸せに暮らしていただろう。財務省職員は誰一人、起訴されることはなかったが、公文書改ざんは犯罪行為だ。公務員として絶対にやってはならないし、マトモな感覚ならやらない。だから、俊夫さんは苦しんだ。

「近所の方に『僕の雇用主は国民です国民のために誇りを持って働いています』ということを恥ずかしげもなく表現する人でした」

 インタビュー時に雅子さんは、俊夫さんが肌身離さず持っていた「国家公務員倫理カード」を見せてくれた。クレジットカード大の大きさで、ずっと持ち歩いていたからシワができ、文字や色もかすれていた。

 カードには「倫理行動規準セルフチェック」として5つの項目が書かれている。

国民全体の奉仕者であることを自覚し、公正に職務を執行していますか?
職務や地位を私的利益のために用いていませんか?
国民の疑惑や不信を招くような行為をしていませんか?
公共の利益の増進を目指し、全力を挙げて職務に取り組んでいますか?
勤務時間外でも、公務の信用への影響を認識して行動していますか?

 雅子さんがインタビューで吐露したのは、安倍首相、麻生太郎財務相、佐川元理財局長そして財務省の面々は「どこを向いて仕事をしているのか」という疑問だった。働いていた大学生協で商品のポップにイラストをつけていたほど似顔絵が上手な雅子さんが描いた安倍氏ら3人には、「黒目」がなかった。どこを向いているのかわからないからだ

 中でも、財務省の組織の論理と保身は異様だった。雇用主は国民ではないのか? どこを向いて、誰のために働いているのか? 雅子さんの話を聞けば聞くほど、「財務省職員よもう一度、倫理カードを読み返せ」と叫びたくなった。

 2020年8月13日発行のゲンダイからインタビューを一部抜粋する。

──俊夫さんのお葬式で近畿財務局の人たちが記帳しなかった、というのにも驚きました。

 義理の姉から「雅子ちゃん、おかしいよ。記帳してくれなかったのよ」って言われて、「えーっ」となって。以前所属していた中国財務局は、来てくれた代表の人が住所も書いた名簿を渡して下さったんですけど、近畿財務局は誰ひとり記帳もせず跡を残したくなかったんじゃないかと思います。


──酷い組織ですね。本(『私は真実が知りたい』(文藝春秋)相澤冬樹氏との共著)でも、「嫉妬深い男社会」「男ってつまらんな」って。

 財務局の人が家に来て、帰られた後、「私は生まれ変わっても絶対に女に生まれたい」というのが一番の感想だったんです。なんか、へこへこしていてつまらない、って。


──へこへこ。どういう状況ですか?

(近畿財務局の)局長がお付きの人2、3人と共にやって来て、「赤木君はこういう人だった」って褒めてくれるんですけど、お付きの人が首を上下に振るんですよ。特に一番首を振る人は、しゃべる時に私ではなく、局長を見てしゃべるわけです。何しに来たんやろって思うくらい。そして、局長が「麻生さんのお墓参りを断ったそうだね」「うん、よしよし」ってことを言われて。


──うん、よしよし?

 私が黙ってて意思を出さないから、「それでいいんだよ。それなら公務災害を認めてあげるからね」っていう空気をバンバン出してました。まさか私が裁判をするなんて想像もしていなかったと思います。


──自死した遺族に、そんな対応なんですか。

 どこまでも組織の一員として扱われるんです。「あなたはこのランク」と、家族も組織の中の夫のいる場所に入れられる。


請求を受け入れて「臭いものにフタ」

 亡くなる前の俊夫さんは、「これは戦争と同じで、上司に指示されれば、白いものを黒と言わなきゃいけない」とまで言うほど追い詰められていたという。犯罪行為に対しては、民間企業以上に清廉潔白であるはずの官僚組織のモラルが、なぜそこまで堕ちてしまったのか。

 安倍政権時に「内閣人事局」ができたことなどで官邸主導の恐怖人事が行われ、イエスマン官僚や忖度が広がった。官僚は「何が正しいか」ではなく、安倍首相にとって何が都合がいいかを探し、政権にシッポを振るようになっていったのだ。

 赤木雅子さんの裁判は、2021年12月、国側が突如「認諾」を申し出て、強制的に終わらせた。原告の請求を丸ごと認めて賠償金を支払い、裁判を終結させたのである。

 いよいよ関係者が証人として呼ばれる可能性がという段階だったのに、国側はそこから逃げ、幕引きを図った

 「認諾」された翌日、雅子さんは夫・俊夫さんにこう報告したと私に話した。

「謝りました。ごめんね、としか言えなくて。ごめんね、こんな結果にしてしまいました、と伝えました」

 雅子さん側は、国の認諾を警戒して請求金額を1億1000万円余りにまで引き上げていたが、それでも国側は認諾した雅子さんが欲しいのは巨額の賠償金ではない。訴訟という形を取るうえで、損害賠償の請求が必要なので金額を設定しただけで、欲しいのは真実を知ることだけだ。

 国側には、1億円超を支払ってでも法廷で明らかにされたくない、何かやましい、不都合な事情があるわけだ。国側の最高責任者である岸田文雄首相が安倍氏に配慮し、臭いものにフタをした。

 言うまでもなく、国側が支払う1億円は税金だ真実を“隠蔽”するために通常の国家賠償では考えられないほどの額を支払うのは、国民の納得を得られるものではないし、筋が通らない。

 残る佐川宣寿氏との裁判は一審で雅子さん側の訴えが棄却された後、23年9月13日、控訴審が結審した。被告の佐川氏本人は一度たりとも出廷していないそれどころか、「再就職のために裁判を早く終わらせたい」と代理人が主張する図々しさで、雅子さんの心を傷つけてもいる。赤木俊夫さんの死に対する懺悔や後悔の気持ちはないのだろうか

 佐川氏は何のために改ざんを指示したのかいまだ真実は藪の中だ


小塚かおる(こづか・かおる)
日刊現代第一編集局長。1968年、名古屋市生まれ。東京外国語大学スペイン語学科卒業。関西テレビ放送、東京MXテレビを経て2002年、「日刊ゲンダイ」記者に。19年から現職。激動政局に肉薄する取材力や冷静な分析力に定評があり、「安倍一強政治」の弊害を追及してきた。著書に『小沢一郎の権力論』(朝日新書)などがある。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●赤木雅子さん《1%でも勝てる可能性があるんだったら、諦めたくありません。…夫が亡くなった理由を知りたい。ただ、それだけです》

2023年11月13日 00時00分16秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年10月21日[土])
#赤木俊夫さんを忘れない し、忘れてはならない。
 森友問題の公文書を開示したり、元理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか?

   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》
   『●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実
     の隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》
   『●赤木俊夫さんの死の真相の解明を! 森友問題の公文書を開示したり、元
     理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか?

 赤木雅子さん「裁判長は、私が倒れても一言も声をかけることもなく、手元の判決文をただ読み上げて、法廷を後にしました」
 dot.の記事【「棄却理由がコピペ、裁判官と国はグルだ」 森友改ざん訴訟敗訴を赤木雅子さんに聞く/野村昌二】(https://dot.asahi.com/articles/-/203969)。《森友改ざん訴訟で、故・赤木俊夫さんの妻・雅子さん(52)の請求が棄却された。負けるはずのない裁判でなぜ負けたのか。雅子さんが胸の内を明かす》。
──914日、大阪地裁で「請求を棄却する」という判決が出ました。原告席で聞いた時、どう思いましたか?
「えっ? いま『棄却』って言いました!?」って、耳を疑いました。本当にびっくりして、頭の中が真っ白になりました。》

 またしても大阪地裁(徳地淳裁判長)、大阪高裁(黒野功久裁判長)は権力に忖度…赤木雅子さんの切なる願いを叶えず。司法判断しているのだろうか? 政権に忖度して政治判断してばかりなのではないか? (琉球新報)《裁判官が時の権力におもねるような判断ばかりを示すならば、司法に対する信頼は失墜する裁判官は良心に従い職権を行使する独立した存在である》べきなのではないのか? 川内博史さん《裁判所は、権力への忖度をすべきではない権力への奉仕ではなく民主主義に奉仕すべき》とつぶやき、古賀茂明さんも《あまりにも酷い》《信じ難い判決》《日本の司法は、一般市民の側には立たないことがよくわかる》《この資料を公開すると、どれだけ財務省や自民党政権に都合が悪い情報が出てくるのか》《裁判所が権力のためになりふり構わず尽くす》《やはり自民党政権と霞ヶ関を守る用心棒なのだ》とも。
 《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにしてほしい――雅子さんの切なる願い》(毎日新聞)、《佐川元理財局長…「ここに来てほしいのですの願い》(相澤冬樹さん)…この切なる願いがなぜ叶えられないのか? 赤木雅子さんをイジメる法廷・裁判所。ニッポンの《裁判官は良心に従い職権を行使する独立した存在》ではなくなってしまっている。「認諾」というデタラメな手段で真相に蓋をした無責任者たち……タンカを切りトリガーとなった(いまは亡き)当時の首相、まだ自民党オオモノ議員である当時の財務相当時の官房長官に対しても、激しい怒りを覚える。
 文書(← 市民の財産、公のもの)を開示したり、佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのだろうか?

   『●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に
     提訴》…《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?
   『●森友公文書改ざんという犯罪を強要…《誰のために何をまげて何を
     守ったか》? 《自分たちはこの件の犠牲者だ…》気取りの犯罪者たち
   『●大阪地裁・中尾彰裁判長は、赤木雅子さんが申請していた「…証人
     尋問はすべて必要ないと判断します」と…どうしたらそんな判断に?
   『●もう一つの裁判《財務省に情報開示を求める裁判》…前川喜平さん
     《五年かかろうと十年かかろうと真実は明るみに出さなければならない》
   『●#赤木俊夫さんを忘れない…《私たちは、声を上げ続けなければならない
      …希望を捨てず、雅子さんを支え続けようではないか》(古賀茂明さん)
   『●【赤木俊夫さんを忘れない/前川喜平】《公文書改竄事件…菅官房長官
       の指示があったと思うし、…安倍首相も了解していたと見ている》
   『●《財務省では多くの人がかかわっていたのに、何故誰も異論を唱え
     なかったのか、官僚の倫理観はどうなっているのか》?(古賀茂明さん)
   『●#赤木俊夫さんを忘れない …《雅子さんによると、今年の命日は、
     マスコミの取材がほぼゼロだという…ここにも「風化」が忍び寄る。》
   『●赤木雅子さん《きょうの佐川 (宣寿) さんの代理人の言葉を聞いて、
     裁判をやめるわけにはいかないと強く感じました》(MBSニュース)

=====================================================
https://dot.asahi.com/articles/-/203969

「棄却理由がコピペ、裁判官と国はグルだ」 森友改ざん訴訟敗訴を赤木雅子さんに聞く
2023/10/18/ 11:00
野村昌二

     (真実を知りたい──。その思いで、裁判を闘っている
      赤木雅子さん。国側が「認諾」を表明した書面を読む
      雅子さん。2022年1月撮影)

 森友改ざん訴訟で、故・赤木俊夫さんの妻・雅子さん(52)の請求が棄却された。負けるはずのない裁判でなぜ負けたのか。雅子さんが胸の内を明かす。AERA2023年10月23日号より。

     (【写真】改ざんを強いられ自死した、財務省近畿財務局
      職員だった赤木俊夫さん)

*  *  *

──9月14日、大阪地裁で「請求を棄却する」という判決が出ました。原告席で聞いた時、どう思いましたか?

「えっ? いま『棄却』って言いました!?」って、耳を疑いました。本当にびっくりして、頭の中が真っ白になりました。


──学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る財務省の公文書改ざんを苦にして2018年3月、夫で近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)が自死されました。


■改ざんの経緯知るため

 私は、国と、国有地管理に責任を持つ財務省理財局のトップだった佐川宣寿(のぶひさ)氏を相手に提訴しました。その裁判の過程で、財務省が検察に任意提出した資料を開示するよう求めましたが国は拒否しました。そこで、不開示とした国の決定の取り消しを求め、訴訟を起こしたのです。


──裁判を起こしたのが21年10月でした。

 その年の6月に、国は、夫が改ざんを強いられた経緯を記した「赤木ファイル」を開示しました。これによって、決裁文書から安倍昭恵さんの名前が全て消されたことなど、重要な新事実が明らかになりました。

 けれど、財務省内で改ざんを決めた詳しい経緯は不明でした。財務省が検察に任意提出した書類には、夫が知らなかったことが書かれているはず。それを知りたいと思ったのです。


──十分に勝てる訴訟だと言われていました。

 だって、私が(開示を)求めたのは普通の行政文書で、「公開が原則」です。国のもんやから、みんなのものでもあると思うんです。それが見られないって、おかしな話です。


──判決を聞いた直後、法廷で崩れ落ちました。

 もともとその日は朝から体調が悪かったのですが、判決を聞いてショックで。耳に膜が張ったみたいになり、周囲の音がはっきり聞こえなくなりました。

 裁判長は、私が倒れても一言も声をかけることもなく、手元の判決文をただ読み上げて、法廷を後にしました。あっという間の3、4分の出来事やったと思います。

     (改ざんを強いられ自死した、財務省近畿財務局職員
      だった赤木俊夫さん。写真は、2016年に展覧会を見に
      東京国立博物館を訪れた時のもの(写真:赤木雅子さん提供))


■「コピペや」と弁護士

──棄却の理由が、「(文書を開示すると)将来の事件捜査に支障が及ぶ恐れがある」ということでした。

 まったく理解できません。そもそも「今後の事件捜査に影響が出る云々(うんぬん)」というのは、これまで国側が言ってきた主張とうり二つです。後で私の弁護士が「コピペや」と批判してましたが、本当にその通りです。


──この判決の前日には、元理財局長の佐川氏に損害賠償を求めた控訴審の審理が行われましたが、雅子さんが求めていた佐川氏本人への法廷での尋問がかないませんでした。

 夫は、「(改ざんで)一番悪いのは佐川さんだと手記に残しています。やはり佐川さん自身から直接、改ざんの理由を聞きたいという思いが強いです。


──裁判所に言いたいことはありますか。

 特に9月14日の裁判で感じたのは、裁判所って、正しいことは正しくジャッジしてくれる場所だと思っていたのがそうじゃなかったということです。勝てるはずの裁判に負けて、裁判所は国の方を見て判決を出しているんじゃないか、裁判官と国はグルなんじゃないかって、初めて思いました。


──判決を不服として、大阪高裁に控訴しました。

 正直、控訴しても負けるんじゃないかっていう弱気な気持ちもあります。だけど、1%でも勝てる可能性があるんだったら、諦めたくありません


──長い闘いです。そこまで頑張れるのはどうしてでしょう。

 夫が亡くなった理由を知りたいただ、それだけです

(構成/編集部・野村昌二
※AERA 2023年10月23日号


あわせて読みたい
自殺した近畿財務局職員の遺書公開…そもそも「森友学園問題」はどう始まったのか
https://dot.asahi.com/articles/-/92666
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●地方自治を蔑ろにした沖縄イジメ、沖縄差別…それを助長する最「低」裁は司法判断を放棄し、政権に忖度した政治判断を乱発してばかり

2023年10月09日 00時00分11秒 | Weblog

[↑ 三上智恵監督/最新作『沖縄、再び戦場 (いくさば) へ(仮)』製作応援のお願い (https://okinawakiroku.com/images/hero_pc_l.png)]


(2023年09月16日[土])
偶にはマトモな判決もする最「低」裁。極稀にだけれども。

   『●《私は自分の被害をあざ笑うようなイラストを見た日の朝のことを、
     今でも忘れられません。そのイラストは私の魂を深く傷つけました》
    《性暴力被害を公表したジャーナリスト伊藤詩織さん…が、
     自身を誹謗ひぼう中傷するイラストをツイッターに投稿されたとして、
     漫画家はすみとしこさんに550万円の損害賠償と投稿の削除などを
     求めた訴訟の第1回口頭弁論が17日、東京地裁(小田正二裁判長)で
     あった。伊藤さんは「今でも忘れられない
     イラストは私の魂を深く傷つけた」と意見陳述した》

   『●小田正二裁判長《伊藤詩織さん…の主張を認め、「社会通念上許容される
       限度を超えた侮辱行為」…はすみさんに損害賠償の支払いを命じた》
   『●《そんななか伊藤さんの告発は、この現状に一石を投じ、社会を改善へと
      向かわせるものとして…その勇気を全面的に支持したい》(リテラ)

 太田理英子記者による、東京新聞の記事【伊藤詩織さんを中傷、110万円の賠償確定 最高裁、漫画家はすみとしこさんの上告を棄却】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/277611)。《性暴力被害が虚偽だとするイラストなどをツイッター(現「X」)に投稿され名誉を傷つけられたとして、ジャーナリスト伊藤詩織さん(34)が漫画家はすみとしこさんに損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は、はすみさんの上告を棄却する決定をした。14日付。名誉毀損きそんを認め、はすみさんに110万円の賠償を命じた二審の東京高裁判決が確定した。二審判決によると、はすみさんは2017年6月〜19年12月、伊藤さんと似た人物のイラストなどをツイッターに5件投稿し、「枕営業大失敗」といった文言を記載した。一審東京地裁判決と同様にうち4件が名誉毀損に当たると認定した上で、別の訴訟の判決で伊藤さんの性被害が認定された後も投稿していたことを考慮し、賠償額を一審の88万円から22万円増額した。(太田理英子)》。

   『●最「低」裁の政治判断…新基地は決して完成しないし、決して普天間飛行場
      も返還されない。N値ゼロで、工期と費用は∞、血税を日々ドブガネ…
   『●最「低」裁の政治判断…新基地は決して完成しないし、決して普天間飛行場
      も返還されない。N値ゼロで、工期と費用は∞、血税を日々ドブガネ…
   『●「憲法の番人」が聞いて呆れる最「低」裁…《「臨時国会を開かなくても
      違憲でない」という新しい規範が生じたに等しい。憲法が死文化…》

   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》
   『●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実
     の隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》
   『●辺野古新基地建設: 国が寄って集って沖縄をイジメ、司法が沖縄イジメ
      にお墨付きを与える…野党議員は団結して立ち上がってくれないのか?

 さて、ホントに最「低」裁による政治判断。そももそ、《不服審査請求など論外》だったはずだのに。さらに、目取真俊さんの重要な指摘 ――― 《ただ、判決が9月4日に出されることを知って以来、怒りを抱き続けていた9月4日は1995年に米兵3人がレイプ事件を起こした日だ。辺野古新基地建設問題の原点にあるのはこの事件だ》。地方自治を蔑ろにした沖縄イジメ、沖縄差別…それを助長する最「低」裁は司法判断を放棄し、政権に忖度した政治判断を乱発してばかり。アベ様や最低の官房長官らがやってきたこと…古賀茂明さん《既成事実の積み重ね、いかなる反対運動も踏み潰して成果を出させない、金をばら撒いて一部の住民を黙らせる。それらが続くことにより、抵抗疲れが生まれ、あるいは住民間に分断が生まれて反対の力が弱くなる。やがて、「まだ反対しているのか」という空気が漂い始めるのを岸田政権は待っている》…キシダメ首相はしっかりと継承。
 東京新聞のコラム【<ぎろんの森>住民自治の視点に立って】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/276170?rct=discussion)。《本紙は国の仕事であることは十分に理解しつつ、地方自治の視点をより大切にしたいと考えます。今回の社説の主張も、そうした視点や論説室内の議論に基づいています。この問題がいまだ解決に至っていない要因は、国が地元の反対を押し切って、辺野古沿岸部の埋め立て工事を強行したことです。2019年の県民投票では7割以上が辺野古埋め立てに反対し、昨年の知事選でも辺野古の新基地建設に反対する玉城氏が再選されました。安全保障がいくら国の仕事だとしても、こうした地元の反対を押し切って強引に進めていいわけはありません》。

   『●「思いやり予算」として小さく生んで、いまや「同盟強靱化予算」
    として大きく育った番犬様の「お財布」、とっても気前の良いニッポン
   『●日刊ゲンダイ【卑劣すぎる! 玉城知事憎しの岸田政権「沖縄振興予算」
       330億円削減の非情】…破壊「損」な辺野古にはドブガネしつつ…
   『●玉城デニー沖縄県知事の再選の一方で、自公政権はまだ「辺野古移設が
      唯一の解決策」と嘯く…《民主主義や…地方自治の原則》はどこに?
   『●畠山理仁さん《沖縄県民は民主主義の手続きに則って民意を示し続けて
      いる…愛のある沖縄は、間違いなく民主主義の最先端を行っている》
   『●ダースレイダーさん《愛国心から「日本の国土である尖閣諸島や竹島は大事」
       と言う人は多い。ならば、どうして辺野古は大事じゃないんだろう》?

 最早沖縄イジメ沖縄差別。最「低」裁の政治判断…新基地は決して完成しないし、決して普天間飛行場も返還されない。N値ゼロで、工期と費用は∞、血税を日々ドブガネして美ら海に土砂をぶちまける愚行。
 dot.の記事【辺野古基地移設「最高裁」判決は沖縄差別 国が司法と組んで「黙らせる」狡猾手口 古賀茂明】(https://dot.asahi.com/articles/-/201089)。《工事は当初試算した3500億円を超過する4312億円を支出しても、まだ埋め立ての14%程度しか終わっていない(2022年度末時点)。予想外の軟弱地盤の存在が判明し、工事見積額は9300億円と当初の2.7倍弱に膨れ上がっているがそれでも足りなくなるのは必至だ。そもそも軟弱地盤の工事自体無理だという見方のほうが強い。さらに、ドローンやミサイルが主力になる今日の戦争で、海兵隊を沖縄に置くことはかえってリスクを高めるとの米軍関係者の声もあり、26年も前に構想された辺野古基地建設は、もはや完全に陳腐化している》。
 ただし、《少し残念なのは、沖縄でも本土でも大きなデモが起きないことだ。これでは玉城知事が可哀想。一人で闘っているように見えてしまう》…これは誤解ではないかな? 目取真俊さんのブログ『海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊』(https://blog.goo.ne.jp/awamori777)を是非見て欲しい。

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/276170?rct=discussion

<ぎろんの森>住民自治の視点に立って
2023年9月9日 07時59分

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を日本側に返還するため、名護市辺野古沿岸部を埋め立てて代替施設を建設することを巡る裁判で、最高裁が県の上告を退けました

 東京新聞は7日の社説「辺野古判決 『沖縄の自治』はどこへ」で、最高裁判決について「沖縄の民意を切り捨てる司法判断だ。政府は『辺野古ノー』の地元の声を聞かぬまま、工事を強行してはならない」と指摘しました。

 外交や安全保障は国の仕事であり、地方自治体は従うべきだとして、社説で玉城デニー県知事に協力するよう求めた在京紙もありました

 本紙は国の仕事であることは十分に理解しつつ、地方自治の視点をより大切にしたいと考えます。今回の社説の主張も、そうした視点や論説室内の議論に基づいています。

 この問題がいまだ解決に至っていない要因は、国が地元の反対を押し切って、辺野古沿岸部の埋め立て工事を強行したことです。

 2019年の県民投票では7割以上が辺野古埋め立てに反対し、昨年の知事選でも辺野古の新基地建設に反対する玉城氏が再選されました。

 安全保障がいくら国の仕事だとしても、こうした地元の反対を押し切って強引に進めていいわけはありません

 特に沖縄では、激しい地上戦で多くの県民が犠牲になりました。県内にはいまだ多くの在日米軍基地が残り、事故や騒音、事件などの基地負担を強いられています

 危険な普天間飛行場をなくすことは喫緊の課題でも、同じ県内に移設しても基地負担は減りませんし、米軍の機能が強化されれば攻撃される可能性が高まるかもしれないとの不安が県民に募ります。

 国はこうした県民の思いにどれだけ寄り添ってきたというのか。法律は国と地方自治体を対等な立場としているのに、国が決めたことには従えというのでは自治を軽視しているとしか思えません。

 国は埋め立て工事をいったん中止し、県民の思いと誠実に向き合うべきです。それが地方自治を大切にすることにもなるはずです。 (と)
=====================================================

=====================================================
https://dot.asahi.com/articles/-/201089

辺野古基地移設「最高裁」判決は沖縄差別 国が司法と組んで「黙らせる」狡猾手口 古賀茂明
政官財の罪と罰
2023/09/12/ 06:00

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設に関連する訴訟で、最高裁が沖縄県の上告を退けた

     (【写真】青い海の中、かさ上げ工事が進む辺野古の
      キャンプ・シュワブはこちら)

 防衛省の基地設計の変更申請を沖縄県が不承認としたことに対して、国土交通相が県に承認するよう是正指示を出した。県がその取り消しを求めた訴訟で敗訴が決まったのだ。

 これにより、沖縄県は、「法的には」、設計変更を承認するしかなくなった。

 辺野古の埋め立てについては、県は絶対反対の立場で一貫し、沖縄県民も住民投票における7割の多数で反対の民意を示したほか、累次の選挙で基地反対派の議員を当選させてきた

 元々、沖縄ばかりに基地の負担が押し付けられている上に、普天間飛行場移設に名を借りた巨大な新基地建設でさらに負担の上乗せだ。どう考えても不公平ではないか。県民の反対は当然のことである。

 工事は当初試算した3500億円を超過する4312億円を支出しても、まだ埋め立ての14%程度しか終わっていない(2022年度末時点)。予想外の軟弱地盤の存在が判明し、工事見積額は9300億円と当初の2.7倍弱に膨れ上がっているがそれでも足りなくなるのは必至だ。そもそも軟弱地盤の工事自体無理だという見方のほうが強い。

 さらに、ドローンやミサイルが主力になる今日の戦争で、海兵隊を沖縄に置くことはかえってリスクを高めるとの米軍関係者の声もあり、26年も前に構想された辺野古基地建設は、もはや完全に陳腐化している。

 それにもかかわらず、この計画がなお推し進められる背景には、沖縄に対する自民党政権の「差別」があるからだということを指摘したい。

 実は、特定の地域のみに適用される法律を作る際には、憲法95条で「一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない」と定められている。

 これは、「法律を作る」場合に限定されているが、一つの県だけに異常な数の基地を押し付ける場合なら、それ以上にその県の住民の同意が必要だと考えるべきではないだろうか。少なくとも、憲法95条の趣旨に鑑み、県民投票による承認を求めるべきだ。もちろん、県民投票を改めて行えば、反対多数で基地建設は葬り去られるだろう。

 ところが、自民党政権にはそんな考え方のかけらもない。そして、今回、最高裁は、県の主張を聞く機会さえ持たないまま、門前払いで上告棄却の判決を下した

     (かさ上げ工事が進む辺野古のキャンプ・シュワブ
      南側(手前)。奥の大浦湾側には軟弱地盤が
      見つかっている(2023年4月8日撮影))

 最高裁が最終判断を下したので、法的には、県知事は計画変更の申請を承認せざるを得なくなった。しかし、それは、沖縄県民の意思を踏みにじる決定だ。これが民主主義と言えるだろうか

 最高裁は、常に正しいかというと、そんなことはない。冤罪にいくつも加担してきたし、先の福島第一原発事故の裁判では、国に責任なしという驚くべき判決も出している誰が見ても間違った判断だ

 最高裁は、国の重要な政策について、国の主張が間違っている場合でも必ず政府の側についてきた最高裁は、そういう機関なのだ

 県知事は、計画変更の承認を拒否し続けるべきだ。最高裁の決定に従わないのは、民主主義の否定だとか、憲法無視の行為だとか批判されるだろう。しかし、知事は県民に選ばれた代表だ。県民の声を正面から否定する司法に従うことは、法形式上は正しくても、政治的には正しい行動だとは言えない

 もし、これが欧米であれば、市民が立ち上がって大規模なデモに発展し、暴動にまでエスカレートするだろう。そのような大規模デモで社会に混乱が起きれば、それを受けて議会で議論が始まり、あるいはその前に政府は態度を変えるなど、なんらかの形で民意を汲もうとするのが普通だ

 しかし、日本では、市民があまりにもおとなしい。特に最近はほとんど大きなデモは起きなくなった。そして、政府は、デモなどの民意を表す行動に非常に冷淡、というより敵対的だ

 このような態度は、自民党政権固有の特徴ではあるが、特に、安倍晋三政権の時からよりあからさまになってきた。

 しかも、そこには、市民の声を無視することに関する確固たる哲学があるように思える。それを4つの柱にまとめてみた。

 第一に、「市民、国民は馬鹿だ」という哲学だ。その前提として政府は間違いを犯さないという「無謬性」の考え方がある。特に、官僚にはこの考えが根強い。自分たちが一番優秀だ。自分たちが徹夜で考えた方針に間違いがあるはずがない。市民が一時の感情に流されて要求することなど間違っているに決まっている。いちいち取り合う必要は全くないと考える

 第二は、「最後は金目でしょ」という哲学。福島の中間貯蔵施設に関連してつい本音を漏らして大顰蹙を買った石原伸晃元環境相の言葉だ。「理不尽な要求の裏にはたかりの構造がある。だから金さえ出せば、解決するはずだ。逆に金を出さないぞと脅せば、最後は折れてくる」と考える

 第三は、「既成事実を作れば勝ち」という哲学だ。辺野古基地新設工事をどんなに反対が強くても構わず進めてしまえば、もう後戻りはできないと県民が諦めるということだ。原発でも同じ考え方でやってきた

 第四は、「希望を与えるな」という哲学である。住民運動によって何かが変わるのではと希望を持たせてはいけない。どんなに小さな譲歩もだめだ。少しでも結果を得られたと思えば、「自分たちの力で何かができる」という「勘違い」が広がり、運動を勢いづかせてしまう。だから一切妥協せず、「何をやっても無駄だ」という徒労感を与える。それによって住民を諦めさせる。そこまで持ってくれば政府自民党の勝ちということになるのだ

 このような哲学は、安倍政権の時に確立し、岸田文雄首相もそのままこれを受け継いでいるように見える。

 このような考え方で臨んでくる岸田政権に対して、我々は、どう対峙すれば良いのだろうか。

 まず、国民は馬鹿だという第一の哲学に対しては、基地の現状や今日に至るまでの経緯、基地がないほうが経済が良くなるというデータの提示などでかなりの程度、沖縄県民の言っていることのほうが正しいという理解が進んでいるように見える。辺野古基地建設が不可能なこと、海兵隊の必要性に変化が出てきたことなどについては、さらなるPRが必要かもしれない。

 次に、最後は金目でしょという考えには、歯を食いしばって、補助金と基地建設のリンクを切り離すように頑張ることが必要だ。さらに重要なのは、沖縄の経済的自立を目指すことが、政府のこの哲学を無力化することにつながる。県の経済産業政策が実は非常に大事だということだ。

 第三の既成事実化については、とにかくいかなる手段を使っても工事を止めるということが大事だ。それは知事の働きに頼る部分が大きいが、その知事を県民がサポートすることも非常に重要だ。

 第四の希望を与えないということに対しては、逆に、県民が希望を捨てないということで対抗する。小さなことでも成果につながることはないかを考えてみることも必要だろう。

 当面は玉城デニー知事の行動が非常に重要になる

 牢屋に入る覚悟でできることはなんでもやるべきだ

 例えば、県が発注する工事において、辺野古基地建設を請け負っている工事業者は指名停止にするとか、米軍に対する県の水道の水供給を止めるとかを知事に義務付ける条例の制定を議会に求めてはどうか。条例ができれば、知事はそれに従う義務がある。それが法律や憲法に反するという議論は出るだろうが、それも全て最高裁まで争えば良い。

 繰り返しそれを続ければ、防衛省もその都度法的な対応を続ける必要があり、それによって工事の進捗を遅らせることができる。

 少し残念なのは、沖縄でも本土でも大きなデモが起きないことだ。これでは玉城知事が可哀想。一人で闘っているように見えてしまう。

 これほど基地を沖縄に押し付け、さらに新基地を造る。県民投票や選挙で反対の意思を示しているのにそれを無視する。

 こんなことが東京や大阪でできるだろうか?

 絶対にできないはずだ。

 つまり、これは沖縄県民に対する差別と言って良い。前述の通り、憲法95条の精神にも真っ向から反する。

 政府が行っているのは、沖縄県民の「尊厳を踏みにじる行為」だ。日本が過去の植民地支配で、朝鮮・中国の人々に対して行ったことに似ている。そこから生まれる負の感情は決して消えない。

 沖縄に対して、ここまで酷い仕打ちをしているのだから、普通なら独立闘争が始まってもおかしくない。しかし、沖縄の人々は忍耐強く、元来、争うことが嫌いな民族なのだ。なんとか友好的に本土の政府と折り合いをつけられないかと努力し、あるいは多くの場合我慢してきた。

 しかし、そんな沖縄県民の善意を逆手に取った自民党政権の哲学は見事なほどに効果をあげている

 既成事実の積み重ね、いかなる反対運動も踏み潰して成果を出させない、金をばら撒いて一部の住民を黙らせる。それらが続くことにより、抵抗疲れが生まれ、あるいは住民間に分断が生まれて反対の力が弱くなる。

 やがて、「まだ反対しているのか」という空気が漂い始めるのを岸田政権は待っている

 だが、私たちは、決して諦めてはいけない辺野古基地建設は必ず失敗に終わる。それが見えてくるのは時間の問題だ。

 その時まで、県民が反対の立場を守り、本土の市民がこれを応援する。そして、経済的自立の道を歩む。それによって、基地新設を頓挫させる日が必ず来ると私は確信している。
=====================================================

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●赤木俊夫さんの死の真相の解明を! 森友問題の公文書を開示したり、元理財局長・佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのか?

2023年09月30日 00時00分42秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年09月26日[火])
#赤木俊夫さんを忘れない し、忘れてはならない。
 またしても大阪地裁(徳地淳裁判長)、大阪高裁(黒野功久裁判長)は権力に忖度…赤木雅子さんの切なる願いを叶えず。司法判断しているのだろうか? 政権に忖度して政治判断してばかりなのではないか? (琉球新報)《裁判官が時の権力におもねるような判断ばかりを示すならば、司法に対する信頼は失墜する裁判官は良心に従い職権を行使する独立した存在である》べきなのではないのか? 川内博史さん《裁判所は、権力への忖度をすべきではない権力への奉仕ではなく民主主義に奉仕すべき》とつぶやき、古賀茂明さんも《あまりにも酷い》《信じ難い判決》《日本の司法は、一般市民の側には立たないことがよくわかる》《この資料を公開すると、どれだけ財務省や自民党政権に都合が悪い情報が出てくるのか》《裁判所が権力のためになりふり構わず尽くす》《やはり自民党政権と霞ヶ関を守る用心棒なのだ》とも。
 《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにしてほしい――雅子さんの切なる願い》(毎日新聞)、《佐川元理財局長…「ここに来てほしいのですの願い》(相澤冬樹さん)…この切なる願いがなぜ叶えられないのか? 赤木雅子さんをイジメる法廷・裁判所。ニッポンの《裁判官は良心に従い職権を行使する独立した存在》ではなくなってしまっている。「認諾」というデタラメな手段で真相に蓋をした無責任者たち……タンカを切りトリガーとなった(いまは亡き)当時の首相、まだ自民党オオモノ議員である当時の財務相当時の官房長官に対しても、激しい怒りを覚える。
 文書(← 市民の財産、公のもの)を開示したり、佐川宣寿氏が法廷で証言すると、何か拙いことでもあるのだろうか?

   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》
   『●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実
     の隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》

 dot.のコラム【国に忖度して森友事件を隠蔽する裁判所の愚 赤木雅子さんが私に送った「決意のメール」古賀茂明】(https://dot.asahi.com/articles/-/202212)。《ましてや、公文書改ざんを行ったという汚名だけを着せられトカゲのしっぽ切りという政権の意図によって、夫を「殺された」赤木雅子さんが「真実を知りたい」と心の底から思うのは当然のことだ国民のほとんどは雅子さんの思いを実現してあげたいと思うだろう。そこで、最も期待がかかるのが司法である。雅子さんが、いくつかの訴訟に一縷の望みをかけ続けてきたのも、自民党が牛耳る国会や内閣には期待できず司法しか頼るところがないからだ。しかし、司法は、か弱き雅子さんに味方することをせず、巨大な権力の側につく姿勢をとり続けている》。

   『●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に
     提訴》…《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?
   『●森友公文書改ざんという犯罪を強要…《誰のために何をまげて何を
     守ったか》? 《自分たちはこの件の犠牲者だ…》気取りの犯罪者たち
   『●大阪地裁・中尾彰裁判長は、赤木雅子さんが申請していた「…証人
     尋問はすべて必要ないと判断します」と…どうしたらそんな判断に?
   『●もう一つの裁判《財務省に情報開示を求める裁判》…前川喜平さん
     《五年かかろうと十年かかろうと真実は明るみに出さなければならない》
   『●#赤木俊夫さんを忘れない…《私たちは、声を上げ続けなければならない
      …希望を捨てず、雅子さんを支え続けようではないか》(古賀茂明さん)
   『●【赤木俊夫さんを忘れない/前川喜平】《公文書改竄事件…菅官房長官
       の指示があったと思うし、…安倍首相も了解していたと見ている》
   『●《財務省では多くの人がかかわっていたのに、何故誰も異論を唱え
     なかったのか、官僚の倫理観はどうなっているのか》?(古賀茂明さん)
   『●#赤木俊夫さんを忘れない …《雅子さんによると、今年の命日は、
     マスコミの取材がほぼゼロだという…ここにも「風化」が忍び寄る。》
   『●赤木雅子さん《きょうの佐川 (宣寿) さんの代理人の言葉を聞いて、
     裁判をやめるわけにはいかないと強く感じました》(MBSニュース)

=====================================================
https://dot.asahi.com/articles/-/202212

国に忖度して森友事件を隠蔽する裁判所の愚 赤木雅子さんが私に送った「決意のメール」 古賀茂明
政官財の罪と罰
2023/09/26/ 06:00

 森友学園事件のことを思い出す機会が減った。そう言われると、そうだなと思う人は多いのではないか。

     (【写真】「1億円を支払うべき」と指摘された元官僚はこの人)

 そもそもの発端は、森友学園に財務省が国有地を不当な安値で販売したことだった。その過程で安倍晋三元首相の夫人昭恵氏が財務省に対して、森友側に便宜を図るように働きかけた疑いが濃厚なのだが、安倍元首相は、国会で、「私や妻が関係していたということになれば(略)間違いなく総理大臣も国会議員もやめる」と答弁した。

 この答弁により、財務官僚は、安倍元首相夫妻の関与を徹底的に否定せざるを得なくなった。認めれば安倍氏辞任、政権崩壊に直結するからだ。

 そこから、昭恵夫人の名前などが記された公文書の改ざんが始まった。その陣頭に立ったのが当時の理財局長の佐川宣寿氏だ。

 佐川氏の責任は、財務省の調査報告書でも認められたが、具体的にどのような形で改ざんが行われたのか、財務省や政権幹部の関与があったのかなどは一切明らかにされていない

 組織ぐるみの犯罪なのだが、財務省は近畿財務局職員の赤木俊夫さん一人に責任を負わせようとした。赤木さんは、本件に関わった数十人の財務官僚の中で、唯一、改ざんに異を唱えて上司に直訴した。しかし、他の官僚は同調せず赤木さんは孤立。結局、改ざんを強要された。深い自責の念に囚われてうつ状態に陥った赤木さんを追い詰めたのは、財務省と結託した検察当局だった。本件を小さな事件で終わらせるという政権の意思が明確に働いた。主治医が止めたのにもかかわらず、検察は赤木さんに接触し、その結果、赤木さんは、自分が全ての責任を負わされるのだと悟り、「最後は下部がしっぽを切られる」というメモを残して命を絶った。

     (元財務省理財局長の佐川宣寿氏)

 財務省の望み通りの展開だ。改ざんに唯一反対した赤木さんがいなくなれば、死人に口なしで、好きなように口裏合わせができる。財務省が流したのは、赤木さんが非常に心の弱い人間だったこと、そして改ざんに手を染めた罪の意識で勝手にうつになり命を絶ったというシナリオである。

 私は、経済産業省の官僚時代に会計課や経済産業政策局の課長などの立場で財務省主計局の官僚と嫌になるほど折衝を行った。同年代の主計局の官僚との「懇親会」などにもよく参加した。佐川氏もよく見かけた。

 私がそこで得た財務官僚のイメージは、「鉄の規律を守る軍隊組織」である。ただし、この規律を支えるのは高邁な使命感ではなく、出世と他の官僚たちが羨む退官後に用意された高級天下り生活への期待である。決済文書をときの首相のために改ざんするという「犯罪行為」を行えという上からの指示抵抗した者が、赤木さんただ一人しか出なかったのは、この鉄の規律によるところが大きい。

 改ざんが行われた当時だけでなく、赤木さんという尊敬すべき同僚が命を絶った後でも、さらには、安倍元首相が凶弾に倒れた後でさえ、なお、口を開く人が出ない。鉄の規律がいかに強力なものかを物語る。逆に言えば、それに立ち向かった赤木さんがいかに勇敢だったのかもわかる。

 こうした背景を知れば知るほど、なんとかして鉄の規律を打ち砕き、真相を明らかにして欲しいと思う国民は増えるはずだ。民主主義がどうのこうのと言う前に、人間ならこんな不公正をそのままにしておくわけにはいかないという気持ちが湧き上がってくるだろう。

 ましてや、公文書改ざんを行ったという汚名だけを着せられ、トカゲのしっぽ切りという政権の意図によって、夫を「殺された」赤木雅子さんが「真実を知りたい」と心の底から思うのは当然のことだ国民のほとんどは雅子さんの思いを実現してあげたいと思うだろう。

 そこで、最も期待がかかるのが司法である。

 雅子さんが、いくつかの訴訟に一縷の望みをかけ続けてきたのも、自民党が牛耳る国会や内閣には期待できず司法しか頼るところがないからだ。

 しかし、司法は、か弱き雅子さんに味方することをせず、巨大な権力の側につく姿勢をとり続けている

 雅子さんは、公文書改ざんを強要して俊夫さんを死に至らしめた国(財務省)の責任を問い、損害賠償請求訴訟を起こした。しかし、国と裁判所は驚くような対応をした

 当初、責任を全面否定していた国がある日突然1億700万円の損害賠償請求の支払いに全面的に応じた(認諾という)。国が自ら責任を認めて1億円もの損害賠償に応じることは異例中の異例である。

 では、どうしてそんなことをしたのか。

 実は、審理が本格化して佐川氏や他の財務官僚への証人尋問により、様々な事実関係が明るみに出るタイミングだったので、それを防ぐために訴訟を終わらせたのだ。

 このとき私は、政府の卑劣な仕打ちを批判するツイートをした。すると、雅子さんから「心にぽっかり穴が開いたみたいです。一つ終わりましたが肩の荷は一層重くなった気がします」というショートメールが入った。彼女がどれだけ落胆したのかが伝わってきた。

 国が責任を認めたということは、誰かその責任者がいたということになる。責任者不明だが、責任があるというのはおかしい。そして、その責任者に対して、国は雅子さんに支払った1億円を請求して然るべきである。

 国家賠償法第1条第1項では、「公務員が職務で他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が賠償責任を負う」という内容の規定がある。公務の執行にあたり、ちょっとした過失で他の人に損害を与えた場合に大きな賠償義務を課すのでは、公務員が安心して職務を執行できないからという趣旨である。

 しかし、一方で、同じ法律の第1条第2項には、「故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する」と書いてある。公務員に故意や重大な過失があれば、国がとりあえず払った賠償額を本当に責任がある公務員に弁償させる求償)という意味だ。「わざと悪いことをしたのなら、国ではなく、そいつに払わせろ!」という自然な国民感情を表した条文である。

 公文書改ざんには、明確な「故意」それも重大な犯罪行為の故意がある。財務省の報告書では、当時の理財局長だった佐川氏に責任があることを事実上認めている。だとすれば、国は、赤木さん側に支払った1億700万円を佐川氏に求償すべきだ。その求償権が行使されなければ、赤木さん側の被害者感情を著しく損なうことになる。したがって、これほどの例外的な悪質事例では、赤木さん側が直接損害賠償請求をする道を認めるべきだと考えられる。そこで、雅子さんは、佐川氏に対しても損害賠償訴訟を起こしていた。もちろんお金のためではない。訴訟で佐川氏に真実を語ってもらいたいという願いがあるからだ。

 しかし、大阪地裁は、佐川氏への尋問を行うことを認めず、何も明らかにしないまま、雅子さんの訴えを全面的に退けた。真相を隠したいと考える国に忖度した訴訟の進め方だった。雅子さんは再び落胆した。それでも気を取り直して、控訴したが、高裁でも厳しい戦いが予想される。

 そんな状況にある雅子さんだが、最後の望みとも言えるもう一つの裁判がある。

 公文書改ざんは犯罪だ。検察庁はその捜査の過程で財務省に大量の文書を提出させた。そこで、雅子さんは情報公開法に基づいてその文書の開示を請求したが、財務省は、どういう文書があるのかも含めて開示できないと答えた。これに対して、雅子さんが開示を求めて訴訟を起こしたのだ。

 これは十分勝てる訴訟だと思われた。雅子さんが求めたのは、捜査当局が作った供述調書などではなく、財務省の通常の行政文書であり、そもそも公開が原則である。政府側は、どのような文書があるかを答えるだけでも今後の犯罪捜査に支障があるという理由を挙げて拒否したのだが、そんな理由で文書の存否すら隠せるのであれば、刑事事件に関わる可能性がある行政文書は全て出せないと言っているに等しい。そんな理屈が通るはずはない。したがって、全面開示は無理でも、部分開示が認められるだろうというのが大方の見方だった

 ところが9月14日、大阪地裁は、国側の主張を全面的に肯定する判決を出した。赤木さん側完全敗訴だ。

 この判決を聞いた雅子さんは、聞いているうちに耳に膜がかかったようになり、判決後、床に倒れ込んでしまった。それほどショックだったのだ

 心配になった私がその夜メールすると、こんな返信があった。

〈もー本当に酷い判決でした。傍聴席から抗議の声がすごく上がりましたが、裁判長は判決文を無理やり読み上げて、傍聴席を静止することもなく退廷しました。
でも私は負けません
控訴審に向けて委任状にサインしてきました。
もう先に進んでいます!〉

 床に倒れ込むほどのショックを受けても、すぐに心を立て直して再び戦いに挑む雅子さんの凄まじいと言っても良いこの闘争心。一人の戦いのように見えるが、彼女にとっては、夫の俊夫さんとの二人の戦いだから決して折れることがないのだろう。いつもながら感服してしまう。

 それにしても、日本の司法はどうなっているのか

 9月12日の本コラムに書いたとおり、最高裁は、国の重要な政策について、国の主張が間違っている場合でも必ず政府の側についてきた。最高裁は、そういう機関である。そして、その最高裁の姿勢は、末端の地方裁判所のレベルにも蔓延しているということが、森友関連の訴訟にも表れている。

 森友学園問題は、時間の経過とともに真実に近づくどころか、全てが闇のまま、国民の関心も薄れつつある。

 実は、雅子さんが恐れているのはその点だ。頼れるものがどこにもない彼女にとって、国民が関心を持ち、頑張れと励ましてくれることが心の支えになっている。それがなくなったとき、この戦いは、本当に彼女と天国の俊夫さん二人だけの戦いになってしまう。

 雅子さんの戦いは、日本の民主主義を守る戦いでもある彼女が負けたとき、それは我々国民の敗北でもあるのだ

 それを心にしっかり留めて、雅子さんの戦いを応援していこうではないか
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●赤木雅子さんが大阪高裁に控訴: デタラメの連鎖…《権力による事実の隠蔽》「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》

2023年09月29日 00時00分32秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2023年09月22日[金])
「認諾」、公文書「不開示」、《佐川元理財局長の尋問認めず》…政権忖度するばかりの司法。司法判断を放棄し、政治判断をしてばかり。文書開示や佐川氏尋問をすることで、何を恐れているのか? アベ様らの悪事が露見することを恐れてなのか?

   『●またしても、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにして
      ほしい――。(赤木)雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》

 またしても、大阪地裁(徳地淳裁判長)で、《公文書改ざんを苦に自殺した夫の死の真相を明らかにしてほしい――雅子さんの切なる願いは裁判所に届かなかった》(毎日新聞)。一方、大阪高裁(黒野功久裁判長)でも、《佐川元理財局長の尋問認めず控訴審判決へ…「ここに来てほしいのですの願いかなわず》(相澤冬樹さん)。
 赤木雅子さんをイジメる法廷・裁判所。ニッポンの《裁判官は良心に従い職権を行使する独立した存在》なのかね? 「認諾」というデタラメな手段で真相に蓋をした無責任者たち……亡くなってしまった当時の首相、まだ自民党オオモノ議員である当時の財務相当時の官房長官に対しても、激しい怒りを覚える。

 川内博史さん《裁判所は、権力への忖度をすべきではない権力への奉仕ではなく民主主義に奉仕すべき》と。古賀茂明さんも《あまりにも酷い》《信じ難い判決》《日本の司法は、一般市民の側には立たないことがよくわかる》《この資料を公開すると、どれだけ財務省や自民党政権に都合が悪い情報が出てくるのか》《裁判所が権力のためになりふり構わず尽くす》《やはり自民党政権と霞ヶ関を守る用心棒なのだ》と。
 東京新聞の【<社説>森友文書判決 「不開示」で真相隠すな】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/279003?rct=editorial)。《学校法人森友学園を巡る文書不開示決定の取り消しを求めた裁判で、大阪地裁は国の対応を適法とした。公文書改ざんの真相を闇に埋もれさせる判決だ文書「不開示」は決して許されない国有地の約8億円の値引きから始まった森友問題。財務省の報告書には改ざんの指揮系統などに関する記載はなく、開示された「赤木ファイル」には黒塗り部分が約400カ所もあった。肝心な部分は隠されて不明のままだ》。

 当然の控訴。
 関西テレビの記事【【速報】赤木さんが控訴 「森友文書改ざん」文書開示を求める裁判で 自殺した近畿財務局の職員の妻】(url)。《森友学園をめぐる「公文書改ざん問題」で、自殺した近畿財務局の職員の妻が国に関連する文書の開示を求め訴え、退けられた裁判で、職員の妻が控訴しました。近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん(当時54歳)は、学校法人森友学園に関する公文書の改ざんを苦に自殺しました。妻の赤木雅子さんは、夫の自殺の理由を知りたいと、検察の捜査に財務省などが任意で提出した資料の開示を求めましたが、国は応じず、開示を求める裁判を起こしていました。大阪地方裁判所は9月14日、「文書を公開すれば捜査の手法などがわかり、同じような行政が関わる事件の捜査で証拠隠滅が簡単になる」などと国の主張を認め、雅子さんの訴えを退けていました。この判決を不服として雅子さんは20日付で大阪高等裁判所に控訴しました。雅子さんの代理人は「今回の地裁判決は、赤木さんの“何があったか知りたいという望みを否定するものですし、国の森友学園事件に関する説明責任や、同事件に対する国民の的確な理解と批判を封じるものであって、公正で民主的な行政の推進を著しく害するものですので、控訴をするに至りました」とコメントしています。赤木雅子さんは関西テレビの取材に、「きのう、プレサンスコーポレーションの元社長の山岸忍さんの冤罪事件で、大阪地検に文書を提出するよう命令が出たことも考えると、やっぱり、『今後の捜査に支障があるという判決理由は成り立たないと思います」とコメントしています》。


   『●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に
     提訴》…《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?
   『●森友公文書改ざんという犯罪を強要…《誰のために何をまげて何を
     守ったか》? 《自分たちはこの件の犠牲者だ…》気取りの犯罪者たち
   『●大阪地裁・中尾彰裁判長は、赤木雅子さんが申請していた「…証人
     尋問はすべて必要ないと判断します」と…どうしたらそんな判断に?
   『●もう一つの裁判《財務省に情報開示を求める裁判》…前川喜平さん
     《五年かかろうと十年かかろうと真実は明るみに出さなければならない》
   『●#赤木俊夫さんを忘れない…《私たちは、声を上げ続けなければならない
      …希望を捨てず、雅子さんを支え続けようではないか》(古賀茂明さん)
   『●【赤木俊夫さんを忘れない/前川喜平】《公文書改竄事件…菅官房長官
       の指示があったと思うし、…安倍首相も了解していたと見ている》
   『●《財務省では多くの人がかかわっていたのに、何故誰も異論を唱え
     なかったのか、官僚の倫理観はどうなっているのか》?(古賀茂明さん)
   『●#赤木俊夫さんを忘れない …《雅子さんによると、今年の命日は、
     マスコミの取材がほぼゼロだという…ここにも「風化」が忍び寄る。》
   『●赤木雅子さん《きょうの佐川 (宣寿) さんの代理人の言葉を聞いて、
     裁判をやめるわけにはいかないと強く感じました》(MBSニュース)

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/279003?rct=editorial

<社説>森友文書判決 「不開示」で真相隠すな
2023年9月22日 07時07分

 学校法人森友学園を巡る文書不開示決定の取り消しを求めた裁判で、大阪地裁は国の対応を適法とした。公文書改ざんの真相を闇に埋もれさせる判決だ文書「不開示」は決して許されない

 国有地の約8億円の値引きから始まった森友問題。財務省の報告書には改ざんの指揮系統などに関する記載はなく、開示された「赤木ファイル」には黒塗り部分が約400カ所もあった。肝心な部分は隠されて不明のままだ

 裁判は、財務省の公文書改ざんにより自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さんの妻雅子さんが、その実態を明らかにしようと起こした。財務省側が検察に任意提出した関連文書を国が不開示と決定したため、その取り消しを求めて争った。

 しかし大阪地裁判決は「請求棄却」だった。「事件の捜査における手法や対象などが推知される恐れがある」などと指摘し、国側の不開示判断は妥当と判断した。

 確かに情報公開法は、犯罪捜査など公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす場合には「不開示」と規定している。だが、これは例外規定であり、森友文書がこれに該当するかは大いに疑問がある。

 佐川宣寿元国税庁長官ら財務省幹部は刑事告発されたが、検察は全員を不起訴とし捜査は終結している。文書を公開しても捜査に影響しないのは明白だ。「将来の捜査に支障が及ぶ恐れ」という、あいまいな概念を持ち出すのは詭弁(きべん)と考える。情報公開法の原則は「公開」である

 情報公開法公文書管理法は両輪となって、行政が公正かどうか監視する仕組みのはずだ。国民がどんな手段を使っても真相にたどり着けない状況を、司法までもが追認すれば、行政監視のこれらの法律は骨抜きにされてしまう。

 雅子さんが国に損害賠償を求めた訴訟では、国が請求を全面的に受け入れる「認諾」をして裁判は終了した。権力による事実の隠蔽(いんぺい)そのものだ。

 公文書改ざんは、安倍晋三元首相が「私や妻が関わっていれば総理も国会議員も辞める」と国会答弁した後に始まったとされる。政権内でどんな意思決定があったのか。それを明らかにすることは国民の「知る権利」に直結する。

 国会をも欺いた、国家権力による公文書改ざんという横暴を見逃すわけにはいかない。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする