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●赤木雅子さん「この60日間、どんな裁決が出るのか待っていましたが、結局これまでと同じでした…長引かせて私があきらめるのを待っている…」?

2024年06月08日 00時00分28秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日)↑]


(2024年06月01日[土])
《公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れ》!? 誠実さのかけらもない財務省。《捜査などに支障》ってどういうこと? 相澤冬樹さん《情報公開法が施行されて22年、情報公開・個人情報保護審査会の答申を受けて官庁が裁決を出したケースは1万5070件。そのうち答申と異なる結論は24件しかない。つまり答申通りが99.8と大半を占め、従わないのはわずか0.16%だ。雅子さんの請求は常識外の0.16%にされてしまった》…《だが今回の財務省の裁決はその理由を一切示していない違法な裁決だ》。
 東京新聞の記事【森友文書巡る審査請求を棄却 赤木さん妻「国の茶番劇」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/330526)によると、《森友学園問題に関する決裁文書改ざんを巡り、自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(53)は30日、関連文書の情報公開請求を不開示とした財務省などの決定を不服として行った審査請求が棄却されたと明らかにした。棄却の裁決は28日付。》

 総務省の情報公開・個人情報保護審査会による正論な答申決定を取り消すべきだ」を無視…誠実さのかけらもない財務省。開示すると、そんなにまずいことが明らかになるのですか?
 毎日新聞の記事【森友関連文書、財務省が再び不開示 「公共の安全に支障及ぼす恐れ」】(https://mainichi.jp/articles/20240530/k00/00m/040/316000c)によると、《文書は改ざんを捜査した大阪地検などに財務省が提出した資料。財務省は2021年10月、存否を明らかにせず不開示とする決定を出した。総務省の情報公開・個人情報保護審査会が「決定を取り消すべきだ」としたが、財務省は「公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れがある」として請求を退けた。28日付。【土田暁彦】》。

 国の審査会の答申を無視する誠実さのかけらもない財務省。
 2か月前の2024年04月02日の日刊ゲンダイのコラム【相澤冬樹 森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記/「財務省は不開示決定を取り消すべき」審査会から赤木雅子さんに届いたうれしい知らせ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/338353/2)。《敗訴続きでいささかめいっているさなかに届いた弁護士からのメールが、良い知らせだとは一瞬気づかなかった。でもよく見ると、財務省に不開示決定の取り消しを求める答申だとわかった。やった、これは素晴らしい知らせだ!》、《■国の審査会が答申 もちろん、これは正真正銘、国の審査会の答申だ》。

 《負けっぱなしの赤木雅子さんの裁判。この答申が流れを変える“追い風”となるだろうか?》…期待もむなしい、冷酷な財務省。
 日刊ゲンダイのコラム【相澤冬樹 森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記/:赤木雅子さんの願い届かず…財務省が“違法”裁決「不開示決定取り消し」の答申を無視】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/340972?utm_source=x&utm_medium=sns)。《「この60日間、どんな裁決が出るのか待っていましたが、結局これまでと同じでした。これなら60日前でも出せたと思います。長引かせて私があきらめるのを待っているんでしょうか?」》。
 残酷すぎる。冷酷過ぎる。雅子さんに、「長引かせて私があきらめるのを待っているんでしょうか」なんて言わせないでほしい。相澤冬樹さん《政府がきちんと説明責任を果たす日はいつ来るのだろう?》 政権交代しかない。

   『●赤木雅子さん「また見捨てられたという気持ちがした。夫が受けたつらい、
      つらい思いを考えると負けていられない。裁判を続けるしか私には…」
   『●赤木雅子さん「自民党以外の人が財務大臣になったら、全てを調査し直し
      て、本当のことを明らかにしてもらえる」はずだ…政権交代が希望の光
    《そして、こうも付け加えた。「自民党以外の人が財務大臣に
     なったら、全てを調査し直して、本当のことを明らかにして
     もらえるのではないかと考えることもあります」と。私は、
     その言葉を聞いて、そのとおりだと思った。裏金疑惑で絶体絶命の
     ピンチにある自民党政権が倒れて政権交代が起きれば、雅子さんの
     夢が叶うかもしれない。私は、心の底からそうなることを祈っている

   『●あのタンカが引き金なのに、アベ様は「改ざんのターニングポイントとなっ
     たのは2月17日の発言だったとは手記のなかには(書かれて)ない」と…
    「【ザ!世界仰天ニュース 命をかけた赤木ファイル“文書改ざん”
     の謎/日テレ】…〝2017年2月17日のアベ様のタンカ〟以降、
     何が起きたのか? 日テレで「ニュース」として報じられたことに
     大変な驚き。まさに《仰天》! #赤木俊夫さんを忘れない。」

   ●大阪地裁は《検察の捜査手法などが推測されると「同種事件で罪証隠滅が
      容易になる可能性がある」などと指摘し、不開示決定は妥当と結論…》
   『●誠実さのかけらもない財務省《存否を明らかにせずに不開示決定》、それを
      支持する裁判所…法的拘束力のない答申ではあるが総務省の審査会が正論

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/338353/2

相澤冬樹 ジャーナリスト・元NHK記者
1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。

森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記
「財務省は不開示決定を取り消すべき」審査会から赤木雅子さんに届いたうれしい知らせ
公開日:2024/04/02 10:35 更新日:2024/04/02 10:48

     (国の答申書(*下線は編集部)/(提供写真))

「審査会の答申書が届きました。何と取り消しです

 森友学園への国有地巨額値引きを巡り、財務省の公文書改ざん事件で命を絶った赤木俊夫さん。その妻、雅子さんに1日昼過ぎに届いた代理人の生越照幸弁護士からのメールだ。

 財務省は事件当時、背任などの疑いで捜査にあたった大阪地検特捜部に関係文書を任意提出したが、全員不起訴。雅子さんは真相解明のため、提出文書の開示を財務省に求めたが拒否された。雅子さんの不服申し立てを受け、国の情報公開・個人情報保護審査会で審査が行われていた。それから2年、忘れたころになって答申が届いた。

 財務省は、検察に提出した文書があるかないかを明らかにするだけで、将来の同種事案の捜査に影響を与えるとして開示を拒否した。「将来の同種事案」って、また公文書を改ざんするつもりなの? とあきれる。これについて審査会は、「文書の存否を答えても文書を任意提出した事実がわかるだけで、捜査の“手の内”の情報がわかるわけではなく、将来の類似事件の捜査に支障を及ぼすものではない」と指摘。財務省の不開示決定は取り消すべきだと判断した。

 雅子さんはこれまでに、公文書改ざんを主導したとされる佐川宣寿元財務省理財局長への裁判を起こしたが、1審.2審で相次いで敗訴し、最高裁に上告。この裁判と並行して、財務省が文書開示を拒否したのは不当だと訴える裁判も起こしたが、1審でやはり敗訴し、控訴審で争っている。

 敗訴続きでいささかめいっているさなかに届いた弁護士からのメールが、良い知らせだとは一瞬気づかなかった。でもよく見ると、財務省に不開示決定の取り消しを求める答申だとわかった。やった、これは素晴らしい知らせだ!

 だが、ちょっと待てよ。ふと気づいたが、きょうは4月1日ではないか……念のため雅子さんは弁護士にメールを送った。

「まさかエープリルフールじゃないですよね」


■国の審査会が答申

 もちろん、これは正真正銘、国の審査会の答申だ。弁護団はさっそく、進行中の情報開示訴訟の証拠として提出することを決めた。

「訴えを退けた1審の裁判官にも、この答申をよく読んでほしい」

 そんな声も弁護団の間から出た。負けっぱなしの赤木雅子さんの裁判。この答申が流れを変える“追い風”となるだろうか?
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/330526

森友文書巡る審査請求を棄却 赤木さん妻「国の茶番劇」
2024年5月30日 17時28分 (共同通信)

 森友学園問題に関する決裁文書改ざんを巡り、自殺した近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(53)は30日、関連文書の情報公開請求を不開示とした財務省などの決定を不服として行った審査請求が棄却されたと明らかにした。棄却の裁決は28日付。

 30日に大阪市内で記者会見した雅子さんは「最初から用意していたような答え国の茶番劇と思った」と批判した。

 財務省などは2021年10月、連文書の存否を明らかにせず不開示を決定。雅子さんが「存否応答拒否は認められない」として、22年1月に審査請求していた。

 今年3月には総務省情報公開・個人情報保護審査会が「不開示決定を取り消し、存否を明らかにして改めて決定を出すべきだ」とする答申書を財務省に提出したが、法的拘束力はなかった。

 財務省の裁決書では「文書の存否を回答すれば捜査などに支障を及ぼす恐れがあると認める相当の理由があるといえる」とした。

 雅子さんの弁護団は「答申と異なる裁決が出るのはまれ」とし、裁決取り消し訴訟などを検討する。

 雅子さんはこれまでに、公文書改ざんを主導したとされる佐川宣寿元財務省理財局長への裁判を起こしたが、1審.2審で相次いで敗訴し、最高裁に上告。この裁判と並行して、財務省が文書開示を拒否したのは不当だと訴える裁判も起こしたが、1審でやはり敗訴し、控訴審で争っている。
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https://mainichi.jp/articles/20240530/k00/00m/040/316000c

森友関連文書、財務省が再び不開示 「公共の安全に支障及ぼす恐れ」
2024/5/30 19:58(最終更新 5/30 19:58)

     (財務省の正門=東京・霞が関で、赤間清広撮影)

 学校法人「森友学園」を巡る決裁文書改ざん問題で、関連文書の情報開示を認めなかった決定を不服とする審査請求について、財務省が棄却する裁決を出した。文書は再び不開示となった。改ざんを苦に自殺した近畿財務局職員、赤木俊夫さん(当時54歳)の妻雅子さん(53)が請求。雅子さん側が30日明らかにした。

 文書は改ざんを捜査した大阪地検などに財務省が提出した資料。財務省は2021年10月、存否を明らかにせず不開示とする決定を出した。総務省の情報公開・個人情報保護審査会が「決定を取り消すべきだ」としたが、財務省は「公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼす恐れがある」として請求を退けた。28日付。【土田暁彦
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/340972?utm_source=x&utm_medium=sns

相澤冬樹 ジャーナリスト・元NHK記者
1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。

森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記
赤木雅子さんの願い届かず…財務省が“違法”裁決「不開示決定取り消し」の答申を無視
公開日:2024/05/31 14:35 更新日:2024/05/31 14:35

     (怒りの記者会見(撮影)筆者)

 またも財務省の壁にはじかれた。情報開示を求める赤木雅子さんの願いは届かなかった。

 森友学園との土地取引を巡る財務省の公文書改ざん事件で命を絶った赤木俊夫さん。大阪地検特捜部の捜査で財務省は関係資料を任意提出したが全員不起訴に。俊夫さんの妻、雅子さんは真相解明のため資料の開示を財務省に求めたが拒否された。不服申し立てを受け国の情報公開・個人情報保護審査会は不開示決定を取り消すよう答申を出した。4月2日発行の日刊ゲンダイで報じた通り、これまでの流れを覆す答申だ。これを受け財務省がどう裁決を出すのか注目された。

 それから2カ月、法が定める期限ぎりぎりで雅子さんのもとに裁決書が届いた。結論は「審査請求を棄却する」。資料があるかないかも明らかにせず、開示しないとした当初の決定をいささかも変えない内容だった。

 情報公開法が施行されて22年、情報公開・個人情報保護審査会の答申を受けて官庁が裁決を出したケースは1万5070件。そのうち答申と異なる結論は24件しかない。つまり答申通りが99.8と大半を占め、従わないのはわずか0.16%だ。雅子さんの請求は常識外の0.16にされてしまった


理由を一切示さない“違法裁決”

     (財務省の裁決書(撮影)筆者)

 これには雅子さん本人より弁護団の方が怒った。裁決書が届いた当日の30日、急きょ記者会見を開いた。

「これまでの財務省の主張の焼き直しで、審査会の答申がまるでなかったかのような裁決です」

 そもそも国の審査会は答申で、「文書の存否を答えても捜査の“手の内”がわかるわけではなく、将来の類似事件の捜査に支障を及ぼすものではないと指摘し、不開示決定を取り消すよう求めた。ところが財務省の不開示裁決はそれについて何の説明もしていないまるで答申などなかったかのように

 行政不服審査法は、審査会の答申と異なる結論を出す場合、なぜ答申に従わないのか説明するよう定めている。だが今回の財務省の裁決はその理由を一切示していない違法な裁決だ。これでは答申という制度自体、何の意味もないことになってしまう


■「私があきらめるのを待っているのか?」

 雅子さんは語った。

「この60日間、どんな裁決が出るのか待っていましたが、結局これまでと同じでした。これなら60日前でも出せたと思います。長引かせて私があきらめるのを待っているんでしょうか?

 政府がきちんと説明責任を果たす日はいつ来るのだろう?
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●もう一つの裁判《財務省に情報開示を求める裁判》…前川喜平さん《五年かかろうと十年かかろうと真実は明るみに出さなければならない》

2022年06月21日 00時00分32秒 | Weblog

森友学園を巡る経緯 (東京新聞 2019年4月24日)↑]


(2022年06月05日[日])
日刊ゲンダイのコラム【相澤冬樹 森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記/まだ情報開示裁判がある「私は真実が知りたい」…赤木雅子さん反撃へ弁護団を拡充】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/305878)。

 《夫はなぜ死に追い込まれたのか? 財務省の公文書改ざん事件で命を絶った赤木俊夫さんの妻、雅子さんの「真実が知りたい」という願い。そのために裁判で元財務省理財局長・佐川宣寿氏ら5人の証人尋問を申請したが、大阪地裁で退けられたという衝撃。これですべてが終わってしまった……ように思える。だが、実は裁判はもう一つある財務省に情報開示を求める裁判が。》

   『●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に
     提訴》…《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?
    《刮目すべきは、「手記」の中で佐川氏以下、改ざんを主導した財務省
     幹部らの実名を〈刑事罰、懲戒処分を受けるべき者〉として、
     次のように記していることだ。
      〈佐川理財局長、当時の理財局次長、中村総務課長、企画課長、
     田村国有財産審理室長ほか幹部 担当窓口の杉田補佐
     (悪い事をぬけぬけとやることができる役人失格の職員)〉
      佐川氏をはじめ幹部職員らは、国有地を8億円もダンピングして
     売却した背任や公文書を改ざんした虚偽公文書作成の疑いで告発
     されたものの大阪地検は不起訴誰も刑事責任を負っていない

   『●森友公文書改ざんという犯罪を強要…《誰のために何をまげて何を
     守ったか》? 《自分たちはこの件の犠牲者だ…》気取りの犯罪者たち
   『●大阪地裁・中尾彰裁判長は、赤木雅子さんが申請していた「…証人
     尋問はすべて必要ないと判断します」と…どうしたらそんな判断に?

 赤木俊夫さんの《「手記」と題した遺書》には、「元は、すべて、佐川理財局長の指示です」「刑事罰、懲戒処分を受けるべき者 佐川理財局長」と。大阪地裁・中尾彰裁判長は、赤木雅子さんが申請していた「…証人尋問はすべて必要ないと判断します」と…どうしたらそんな判断になったのだろう? 赤木雅子さんの《真実を知りたいという》望みに、裁判所は答える気は毛頭無いらしい。

 前川喜平さん《五年かかろうと十年かかろうと真実は明るみに出さなければならない。僕は最後まで雅子さんに味方する》。
 《捜査は佐川氏をはじめ全員不起訴で刑事責任を問わずに終わったから、提出された資料は返還されたはずだ。赤木雅子さんは、財務省と近畿財務局が検察に任意提出した資料の開示を求めて裁判を起こしている》…まさか廃棄したなんてことはないでしょうね? 国は「存否応答拒否」しており、まさか無かったことにするつもりでは? でも「赤木ファイル」の一部開示の経緯から、《「赤木ファイル」がその後、財務省から雅子さんに開示されたのは、捜査が終わって資料が検察から戻ってきたことを指している財務省は検察に資料を任意提出したし、その資料は返ってきている》。
 雅子さんは《ここから反転攻勢に出る》。

   『●損害賠償費用、佐川さんが払うの? アベ様? 昭恵様? 麻生
     元財務相? いえ、税金です。こんなふざけた話があるでしょうか?
   『●「認諾」という卑劣な手…《岸田政権は、真相を明らかにしたくない
     ために国民の税金である札束で赤木さんの頬を張ったのだ》(リテラ)
   『●卑怯・卑劣な「認諾」―――《「報道機関が声を上げてほしい」》し、
     野党も《批判》してほしい。そして《人々の「許せない」という声》も
   『●《森友学園問題…五年かかろうと十年かかろうと真実は明るみに出さ
     なければならない。僕は最後まで雅子さんに味方する》(前川喜平さん)
   『●【大嘘つきの後始末/狙撃兵】《彼らがかばっているのは、他ならぬ
     お友だちの森友学園に国有地をタダ同然で払い下げようとした…安倍晋三》
   『●《今回の「認諾」は法的にも、また政治的にも、非常に多くの問題を
     孕んでいる…日本の民主主義の根幹に…》(ビデオニュースドットコム)
   『●公開の法廷で、堂々と《認諾》できるのか? ――― 公文書改ざん…
     《大阪地裁の山地修裁判長が告げた。異例の宣言に法廷がどよめいた》
   『●卑劣・卑怯にも札束で頬を張るように国は《認諾》したけれど、
     同裁判は継続中…佐川宣寿氏に、法廷で《最大の武器「証人尋問」》を!
   『●卑劣・卑怯にも札束で頬を張るように国は《認諾》したけれど、
     同裁判は継続中…赤木雅子さん「やっぱり佐川宣寿さんの話が聞きたい」
   『●Netflixドラマ『新聞記者』…《綾野剛演じる官邸官僚が最後は事実を
      明かす内容だ。それは、赤木さんの周辺では起きていないことだ》
   『●《大阪地検特捜部に任意提出した文書を開示するよう求めている。…
     …国は…「存否応答拒否」を行い、それが妥当だと書面で主張した》
   『●《認諾》で終わりではない、佐川宣寿氏への《本人尋問を実施する
     よう大阪地裁に申請…改ざんに関わった同省幹部ら計4人の証人尋問も》
   『●大阪地裁・中尾彰裁判長は、赤木雅子さんが申請していた「…証人
     尋問はすべて必要ないと判断します」と…どうしたらそんな判断に?

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/305878

相澤冬樹 ジャーナリスト・元NHK記者
1962年宮崎県生まれ。東京大学法学部卒業。1987年NHKに記者職で入局。東京社会部、大阪府警キャップ・ニュースデスクなどを歴任。著書『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)がベストセラーとなった。

森友遺族・夫の死を巡る法廷闘争記
まだ情報開示裁判がある「私は真実が知りたい」…赤木雅子さん反撃へ弁護団を拡充
公開日:2022/05/29 06:00 更新日:2022/05/29 06:00

     (赤木俊夫さんの手帳 2017年6月28日に「任ガサ」
      「18:30特捜部来庁」の文字(撮影)相澤冬樹

 夫はなぜ死に追い込まれたのか? 財務省の公文書改ざん事件で命を絶った赤木俊夫さんの妻、雅子さんの「真実が知りたい」という願い。そのために裁判で元財務省理財局長・佐川宣寿氏ら5人の証人尋問を申請したが、大阪地裁で退けられたという衝撃。これですべてが終わってしまった……ように思える。だが、実は裁判はもう一つある財務省に情報開示を求める裁判が

 ◇  ◇  ◇

 財務省による森友学園への国有地の巨額値引き売却と、取引の経緯を記した公文書の改ざん。これら森友事件の捜査の過程で、大阪地検特捜部は財務省から様々な関連資料の任意提出を受けた。捜査は佐川氏をはじめ全員不起訴で刑事責任を問わずに終わったから、提出された資料は返還されたはずだ。赤木雅子さんは、財務省と近畿財務局が検察に任意提出した資料の開示を求めて裁判を起こしている

 だが国はそもそも、検察に資料を任意提出したかどうかを答えない。答えると捜査に支障を及ぼす恐れがあるとして、そういう資料があるかどうかも答えない。これは法律用語で「存否応答拒否」、あるいはアメリカでの類似事案の名前から「グローマ-拒否」と呼ばれる。だが、それっておかしくないか? 財務省が森友事件の捜査で検察に資料を任意提出したというのは繰り返し報道された事実なのだ。

 この情報開示の裁判をめぐって重要な動きがあった。赤木雅子さんが弁護団を拡充することになったのだ。これまでの松丸正弁護士、生越照幸弁護士に加え、森友事件の真相追及で知られる阪口徳雄弁護士と高須賀彦人弁護士、それに情報公開に詳しい坂本団弁護士が参加することになった。

 5月25日の午後4時、佐川氏相手の裁判で証人尋問の申請が退けられた、まさにその日、メンバー全員による会議が開かれた。坂本弁護士は「情報公開・開示請求実務マニュアル」という著書がある。この日の会議で、ある提案をした。

「本を証拠提出しましょうよ。財務省が任意提出したって書いてあるでしょ」

 ここで言う「本」とは、赤木雅子さんと私の共著「私は真実が知りたい」(文藝春秋)のことだ。その154ページから155ページにかけて、赤木俊夫さんの直属の上司だった近畿財務局の池田靖 統括国有財産管理官(当時)が雅子さんに打ち明けた話が出てくる。

 大阪地検特捜部が近畿財務局に資料の任意提出を受けに訪れた際のこと。池田氏は強制捜査と混同して「ガサ入れに来た」と表現しているが、俊夫さんが池田氏に「これも出していいですか?」と示したのが、後に「赤木ファイル」として知られることになる、改ざんの詳細を記録した書類だった。池田氏は「全部出してください」と答えたという。

     (亡くなった赤木俊夫さん(赤木雅子さん提供))

 池田氏の話から、財務省近畿財務局が大阪地検に資料を任意提出したこと、その中に「赤木ファイル」も含まれていたことは明らかだ。当時の担当者がそう話していて、その録音データまであるのだから事実に間違いない。俊夫さんの手帳にも、2017(平成29)年6月28日に「任ガサ」という文字が残っている。これは「任意のガサ」つまり「任意提出」を指す。「18:30特捜部来庁」の文字もある。

 「赤木ファイル」がその後、財務省から雅子さんに開示されたのは、捜査が終わって資料が検察から戻ってきたことを指している財務省は検察に資料を任意提出したし、その資料は返ってきている。だから、任意提出の経緯を記した本を証拠として裁判に出して、国の主張を覆そうという狙いだ。原告本人の著書を裁判で証拠にしようという奇手と言えよう。真実につながる情報は開示されるだろうか?

 ◇  ◇  ◇

 今までやってきたことを無にされるような証人尋問の却下。何もかも虚しく思えてもしょうがない。でも、無駄なことはないと思いたい。赤木雅子さんは、この情報開示の裁判にかけてみようと考えている。総勢5人になった弁護団で、ここから反転攻勢に出るんだ。そんな気持ちがLINEで届いた。

ここまで叩き落とされ叩き潰されたから、あとはもう上がるしかないと思いますこれからどう生きるかですね
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●損害賠償費用、佐川さんが払うの? アベ様? 昭恵様? 麻生元財務相? いえ、税金です。こんなふざけた話があるでしょうか?

2021年12月17日 00時00分16秒 | Weblog

[※ 2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日というトリガー(『報道特集』、2021年06月26日、ブログ主が改変)↑]



赤木雅子さんのど正論 ――― 「私の夫は財務省に改ざんをさせられて亡くなったんですよ!

――― 「あんたらがトロトロしとるからこうなるんじゃ!」「裁判が遅いのは国のせいじゃないですか私たちの責任じゃないですそれで裁判を終わらせようなんて、とんでもありません

――― 「きちんと謝罪してくれる議員もいるんや麻生大臣も財務省の人たちも謝ってくれないのに

――― 「夫に起きたことは皆さんの周りで起きてもおかしくありません真相を知るためには世論の力が大事なんです皆さん、関心を持ってください

――― 「安倍首相は、2017年2月17日の国会の発言で改ざんが始まる原因をつくりました麻生大臣は墓参に来てほしいと伝えたのに国会で私の言葉をねじ曲げましたこの2人は調査される側で、再調査しないと発言する立場ではないと思います


[※ 【赤木俊夫さんの妻の自筆メモ】(東京新聞 2020年3月24日)↑]


(2021年12月16日[木])
《代理人弁護士は「非公開の協議の場で訴訟を終わらせてしまった国は隠したい事実があるのではないか」と批判》。
 東京新聞によると【森友改ざん、国が損害賠償を受け入れ 赤木さん妻「負けたような気持ち」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/149008)によると、《森友学園問題に関する財務省の決裁文書改ざんを苦に自殺した財務省近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(50)が、国と同省理財局長だった佐川宣寿元国税庁長官に損害賠償を求めた訴訟の進行協議(非公開)が15日、大阪地裁であり、国が請求を受け入れる書面を提出した。訴訟は今後、佐川氏のみを被告として続く見通し。雅子さん側が明らかにした。雅子さん側によると、国からの事前の通告はなかった真相解明を求めていた雅子さんは大阪市内で開いた記者会見で「負けたような気持ちだ」と話した。代理人弁護士は「非公開の協議の場で訴訟を終わらせてしまった国は隠したい事実があるのではないか」と批判した。国側は地裁に提出した書面で、赤木さんの自殺原因を「決裁文書改ざんを含め、森友学園案件への対応に忙殺された」と説明した。請求を受け入れた理由は「いたずらに訴訟を長引かせるのは適切ではない」とした》。

 雅子さん「ふざけんな国は誰のためにあるのか」。
 東京新聞の記事【「夫はまた国に殺された」 赤木雅子さん、涙浮かべ怒り】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/149066)によると、《夫が命を絶った理由は何だったのか―。財務省の決裁文書改ざんを巡り、自殺した赤木俊夫さん=当時(54)=の妻雅子さん(50)が真実を知りたいと起こした訴訟は15日、国から明確な説明がないまま打ち切られた。「夫は国にまた殺された」。提訴から約1年9カ月での突然の幕切れに、雅子さんは目に涙を浮かべ、国の対応を強い口調で非難した。「ふざけんな国は誰のためにあるのか」。雅子さんは大阪市内で開いた記者会見で声を張り上げた。財務省が赤木さんに苦しい改ざん作業を強いたと語り「ひきょうなやり方で裁判を終わらされた。夫はなんと言うんだろう」と口にすると、うつむいた》。

 雅子さん「ひきょうなやり方で裁判を終わらされた」。
 【【全文】森友改ざん 鈴木財務相、赤木雅子さんの訴訟お金目的でないこと「聞いている」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/149077)によると、《Q であれば、上司がどのように赤木さんに影響を与えたのか、とかそういうことをおそらく知りたがっていると思うんですけど、お金を払って結局幕引きになるっていうことに対して、大臣ご自身は個人としてどうお考えですか。》

 リテラの記事【赤木さんへの国賠で森友改ざんを強引幕引き!元凶・安倍夫妻の責任が闇に赤木さんへの1億円国賠で森友改ざんを強引幕引き! 改ざんの元凶・安倍元首相夫妻を守り雅子さんの頰を金ではたく卑劣】(https://lite-ra.com/2021/12/post-6099.html)によると、《これほど下劣な話があるだろうか。森友公文書改ざん問題で自殺に追い込まれた赤木俊夫さんをめぐる国家賠償請求訴訟で、昨日16日、国側がいきなり認諾し、1億700万円の賠償金を支払うことで裁判での真相究明を強引に幕引きし、都合の悪い事実に蓋をした件だ》。
 いやぁ、本当にこのタイトルの通り。あまりに醜悪な幕引き。原因の一つ安倍昭恵氏、トリガー=アベ様、責任者の一人麻生太郎前財務相…彼らを庇うためにこの国・ニッポンは何をやってしまったのか…。

 東京新聞の記事【赤木さん妻「不意打ち、ひきょうだ」 政府、森友改ざん真相究明させず】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/149108)によると、《公文書改ざんを強いられ自殺した財務省近畿財務局の元職員赤木俊夫さんを巡る訴訟で、財務省は改ざんの詳細な経緯を明らかにしないまま突然の終結に持ち込んだ。国が訴訟の仕組みを逆手に取り真相究明への道をふさいだ格好。「不意打ちだ」。俊夫さんの妻雅子さんは本紙の取材に、説明責任を果たそうとしない財務省に憤りをあらわにした。…◆賠償急きょ受け入れ 裁判官騒然  雅子さんによると、15日に行われた訴訟の進行協議で、損害賠償請求を受け入れる書面を国が示すと、当日までそれを知らされていなかった裁判官を含めて騒然となった。「あっけにとられた裁判官が別室に持ち帰り、手続きに違反はないことを確かめてから(国の書面が)認められた」と振り返る。雅子さんがこの訴訟を起こした狙いは、俊夫さんの自殺の原因となった公文書改ざんの詳細な経緯を国から説明させることだった。国はそれを拒んだ形で「国は国民に対しても夫の死の原因についての説明責任がある非公開の場で臭い物にふたをするようなやり方は、ひきょうだ」と語った》。


 赤木雅子さんによる森友訴訟、何もかも放り投げ、国が逃げ出す。白旗。国は何の説明もせず…誰も責任取らず。何の再調査もせずに〝蓋〟。裁判での証拠調べも無しで〝幕〟。
 損害賠償費用1億700万円、佐川さんが払うの? アベ様? 昭恵様? 麻生元財務相? いえ、税金です。我々がニッポン国にお預けしている血税です。こんなふざけた話があるでしょうか? 雅子さんをも激しく傷つけるデタラメな行為。《改ざんの元凶・安倍元首相夫妻を守り雅子さんの頰を金ではたく卑劣》(リテラ)。
 この1億円強の国の支出に対して国を訴える術がないようだ。では、国会は何をやっているのか。今後、どうするのか。「批判ばかり」というデマにビビり、「提案型」野党に愚かにも〝脱皮〟しようとしている立憲民主党は? もともとこの問題に大きく関与している癒着党・お維には何の期待も出来ない。(批判されるようなことばかりをしている国や与党自公、ゆ党お維を批判することが大きな役割のはずの)真の野党は徹底的にこの支出に関して堂々と「批判」すべきだ。国は、財務省は、与党自公・ゆ党お維は、一人の素晴らしい公務員の死を何だと思っているのか。雅子さんを、そして、我々主権者をあまりにバカにしている。この裁判はおカネじゃないんだよ」!!


【デモクラシータイムス/<森友訴訟、国が「認諾」!>【山田厚史の週ナカ生ニュース】】
https://youtu.be/7UWgzAFoEFQ
 《・赤木森友訴訟、1億払って隠蔽か、請求「認諾」》


 つぶやきから:

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https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1471018148925444097

清水潔@NOSUKE0607

すげえな今度は税金使って裁判まで口封じなのか?

赤木雅子さんと国の裁判突然終わる 原告の訴えをすべて認める「認諾」と呼ばれる手続きをとり、裁判を終わらせた。賠償は請求通り1億1000万円余りが満額支払われるが、求めていた上司らの証人尋問は行われない

news.yahoo.co.jp
赤木雅子さんと国の裁判突然終わる 国が訴えを認める認諾の手続き 真相解明にはほど遠く(相澤冬樹) - 個人 - Yahoo!ニュース
財務省の公文書改ざん事件で命を絶った赤木俊夫さんの妻、雅子さんが国などを訴えた裁判で、国は15日、原告の訴えをすべて認める「認諾」と呼ばれる手続きで裁判を終わらせた。真相解明に程遠い幕引きとなった

午後4:23 2021年12月15日
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https://twitter.com/kotarotatsumi/status/1471057619830046720

たつみコータロー 前参議院議員@kotarotatsumi

認諾して真相解明にフタをしたって事。それだけ払っても表に出来ないことがあるって事だよね。岸田首相は総裁選で「森友の更なる説明が必要とか言ってたのにね。菅政権より酷いわ。

asahi.com
森友公文書改ざん巡る国賠訴訟 国側が赤木さん側の請求を認めて終結:朝日新聞デジタル
 学校法人森友学園(大阪市)の国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ自死した同省近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻・雅子さん(50)が、国に損害賠償を求めた訴訟は15…

午後7:00 2021年12月15日
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https://twitter.com/pioneertaku84/status/1471048955136188421

山添拓@pioneertaku84

森友公文書改ざん国賠訴訟、国が請求「認諾」で終結。
認諾は原告の言い分を認めるものだが、裁判所が判決で事実認定することはなく、したがって証人尋問も行わない
事実を明らかにしたいというご遺族に対し、岸田政権は説明も再調査もせず金で終わらせる。「聞く力」とは。

asahi.com
森友公文書改ざん巡る国賠訴訟 国側が赤木さん側の請求を認めて終結:朝日新聞デジタル
 学校法人森友学園(大阪市)の国有地売却をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、改ざんを強いられ自死した同省近畿財務局職員の赤木俊夫さん(当時54)の妻・雅子さん(50)が、国に損害賠償を求めた訴訟は15…

午後6:26 2021年12月15日
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https://twitter.com/brahmslover/status/1471138719839428610

前川喜平(右傾化を深く憂慮する一市民)@brahmslover

赤木さんの裁判で国側がやった禁じ手隠蔽のための認諾。岸田首相は誰を庇っているのか? 裁判で真実を明らかにできないなら、やっぱり国会で明らかにするしかない公文書改竄の首謀者は誰だ!

午前0:22 2021年12月16日
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https://twitter.com/tjimbo/status/1471091386812407815

神保哲生@tjimbo

国が1億円払ってでも隠したかったことが何だったのかを追求する責任が司法から国会と市民社会の側に移ったっつうことよ。賠償金は税金なんだぜ人の金を払うとか勝手に決めてんじゃねえぞ。/「卑劣な打ち切り」 森友文書改竄訴訟 国対応に怒り

sankei.com
「卑劣な打ち切り」 森友文書改竄訴訟 国対応に怒り
 学校法人「森友学園」をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題で、自殺した近畿財務局の元職員、赤木俊夫さん=当時(54)=の妻、雅子さん(50)が国に損害賠償…

午後9:14 2021年12月15日
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/149077

【全文】森友改ざん、鈴木財務相「国の責任明らか」赤木雅子さんの訴訟お金目的でないこと「聞いている」
2021年12月15日 20時12

 森友学園問題に関する財務省の決裁文書改ざんを巡る訴訟で、鈴木俊一財務相は15日、近畿財務局の元職員赤木俊夫さん=当時(54)=の自殺について、「国の責任は明らか」と認めた。財務省内で記者団の取材に応じた。

【関連記事】森友改ざん、国が損害賠償を受け入れ 赤木さん妻「負けたような気持ち」

 鈴木財務相の発言と記者団との主な質疑応答は次の通り。


鈴木財務相 森友学園案件に関し亡くなられました赤木俊夫さんのご遺族から提起されている国家賠償訴訟について、先刻の進行協議期日において、国として、認諾する旨を表明させていただきました。
 本件訴訟では、赤木俊夫さんが、いかなる心理的、肉体的負荷を原因として亡くなられたかについて、裁判所の訴訟指揮のもと審理が行われて参りました。国としても、裁判所の訴訟指揮に従いつつ、公務災害認定に関連する資料や、いわゆる赤木ファイルなど、訴訟審理に必要な資料を裁判所に提出するなど真摯対応してまいりました。
 その上で本年10月、これまで国が提出した資料を踏まえた原告側の主張の全体像が示され、その内容も踏まえて方針を検討した結果、赤木俊夫さんが当時、森友学園案件にかかる情報公開請求など様々な業務に忙殺され、ご自身も強く反発された本省からの決裁文書改ざん指示への対応も含め、厳しい業務状況に置かれる中、精神面、肉体面において、過剰な負荷が継続したことにより病気休職、さらには自死に至ったことについて国の責任は明らかとの結論に至りました。
 そうである以上、いたずらに訴訟を長引かせるのは適切ではなく、また決裁文書の改ざんという重大な行為が介在している事案の性質などに鑑み、認諾するとの判断に至ったものであります。
 この度、国の責任を認めるにあたり、財務省を代表して、高い志と倫理観を持ち、真面目に職務に精励していた赤木俊夫さんに、改めて哀悼の誠を捧げるとともに、ご遺族に対しては公務に起因して自死という結果に至ったことにつき、心よりおわびを申し上げますとともに謹んでお悔やみを申し上げます。
 今後、二度とこうしたことを起こさないよう、文書管理の徹底はもちろん、組織風土の改革などを、引き続き、全力で推進し、信頼回復に努めていくとともに、説明については引き続き、しっかりと行わせていただく所存であります。
 冒頭私からは以上です。


◆裁判がお金目的でないこと「聞いている」

Q
 赤木雅子さんは、賠償金が欲しくてこの裁判を始めたわけではないというのは大臣も認識はありますでしょうか。
A そういう話は聞いております。

Q であれば、上司がどのように赤木さんに影響を与えたのか、とかそういうことをおそらく知りたがっていると思うんですけど、お金を払って結局幕引きになるっていうことに対して、大臣ご自身は個人としてどうお考えですか。
A 原告の方が内容に不満を持っていることに対する私の受け止めでございますが、本件訴訟は、赤木氏が公務による心理的・肉体的負荷を原因として亡くなったことに関する損害賠償請求にかかる訴訟であり、あくまでこうした観点から、裁判所の訴訟指揮のもと、審理が行われてきたと承知している。
 その上で申し上げますと、国としては、これまでも裁判所の訴訟指揮に従いつつ、公務災害認定に関連する資料や、いわゆる赤木ファイルなどの訴訟審理に必要な資料を裁判所に提出して、今般の認諾に関しても、赤木氏の自死の経緯について、国側の認識をできる限り詳細にお示しした準備書面を提出するとともに、原告の資料等の求めにも、新たな資料の提出を含め、可能な限り対応するなど、できる限り丁寧な対応に努めてきた。
 国としては、誠意をもって対応してきたところですが、現在、ご遺族が国に対して提起している別の訴訟が継続中ですが、その訴訟につきましても引き続き、真摯な対応をして参りたいと思います。


◆改ざん指示との因果関係認める

Q
 こういう形で裁判を幕引きされるということは、ご遺族にとってもかなり心外だと思うが、大臣ご自身はどう思われますか、この終わりかたっていうのは。
A 先ほども申しあげましたけれども、今回の訴訟は、これは、損害賠償についての訴訟でありました。
 そこに、自死にいたった経過、原告側の主張を認め、国の非を認めて、認諾したということになりました。一つの訴訟についての判断をさせていただいたということでございます。

Q 今回財務省本省から、上司を通じて改ざんの指示があったことと赤木さんの死亡の因果関係を、国が認めたという理解でよろしいでしょうか。
A 赤木さんが公務による心理的・肉体的な、原因として亡くなられたことに対する損害賠償請求についての訴訟であります。認諾ということは、そうしたことも含めて国の責任を認めたということであります。

Q 麻生前財務相は、係争中であることを理由に、お墓参りに行かない、消極的であると仰っておりました。先ほど、奥様とお話ししましたが、鈴木さんにはぜひ来てほしいと。大臣の見解は。
A お墓参り等について、ご遺族が別途提起をされている訴訟においても原告と被告という立場。それを踏まえて慎重な検討が必要だと思ってございます。その今、行われております訴訟につきましても、真摯に対応をさせてしたい。誠意をもって対応させていただきたいと思っております。

Q 具体的にどれを指しているのか。
A 公文書の情報開示のもの。


◆国の態度急変、「原告の全体像がでたから」

Q
 これまでの訴訟について、争う姿勢を示したことについて。何が変わったのか。
A 先ほど来申しあげておりますけれども、本件訴訟において、国としては裁判所の訴訟指揮に従いつつ、公務災害認定に関連する資料や、いわゆる赤木ファイルなど、訴訟審理に必要な資料を裁判所に提出するなど真摯に対応してまいりました。
 その上で、これまで国が提出した資料を踏まえた原告側の主張の全体像が、本年10月に示されました。前回の口頭弁論期日であったわけですが、国として原告側の主張の全体像が出たこと、その内容も踏まえて方針を検討した結果、国の責任は明らかであると。今回の期日で認諾するとの判断に至った。

Q 訴訟資料で提出したものは、全て国が持っていたものだったわけで、そうした判断はできたと思う。あらためて、なぜこんなに時間がかかってしまったのか。
A 最後まで、原告側の主張の全体像を踏まえなければいけないわけで。その原告側の主張の全体像が示されたのが、今年の10月だった。そうした全体像が示されたので、その内容を踏まえて検討いたしまして、その国の責任は明らかであるという判断をしたということであります。


◆岸田首相に事前報告「丁寧に対応を」

Q
 10月に全体像が示されたとおっしゃいましたけれども。首相の交代があった。岸田首相は赤木雅子さんの手紙を読まれたと思うが、総理の判断は影響しているのか。
A 事実関係で言いますと、まず私がこの件について相談を受けましたのは12月10日でございます。12月13日月曜日に財務省組織としての意思決定を致しました。
 そして総理には、12月14日に事務方を通じて事前にご報告しました。総理からは、事務方を通じて、ご遺族とは別件の訴訟が継続中であり、引き続き丁寧に対応するように。それから、森友問題については今後もさまざまな場にて、真摯に説明を尽くしていくようにと指示があった。

Q 原告側の請求額は、国としては妥当だと認識したということか。
A 結論からいうと、そういうことでございます。あの10月にですね。原告の主張の全体像が示されました。国としての方針を検討をしたわけでありますが、赤木さんが公務による心理的・肉体的負荷を原因として自死されたことについて、国の責任は明らかであるという結論に至ったわけでございます。
 損害賠償額については、決裁文書改ざんという重大な行為が介在しております本件の事案の特殊性に鑑み見れば妥当なものであるという判断をしたところであります。


◆打ち切り?「さまざまな事柄、真摯に答えた」

Q
 裁判の過程を考えれば、これから赤木さんの上司にあたる方々が、裁判所に出てきてどういうことがあったのか説明する段階だったんじゃないかと思うんですけど、やはりその前に認諾をされたということなんでしょうか?
A 別に、そのことを念頭に置いて、そのためにこのタイミングで認諾をしたということではありません。

Q ここで打ち切るのは卑劣じゃないか、という強い反発もあります。この裁判の終わらせ方、あるいは国民も、赤木さんがどのように亡くなられたのか経緯を知りたかったと思うが、説明を閉ざしてしまうことになるんじゃないかと思うんですけど、どう考えるか。
A 冒頭に申しあげたように、今回の訴訟を通じてですね、新たな資料の提出を含めまして可能な限り対応して、訴訟を通じて、できる限り丁寧な対応に努めてきたと思っております。
 そういう中において、かなり資料の提出とかそういうこと訴訟を通じて、原告のさまざまな事柄に真摯に答えた、という風に思っております。
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コメント
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●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に提訴》…《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?

2020年03月21日 00時00分40秒 | Weblog

森友学園を巡る経緯 (東京新聞 2019年4月24日)↑]



相澤冬樹さん(大阪日日新聞編集局長・記者(元NHK記者))による2つの記事。大阪日日新聞の記事【佐川元局長と国提訴へ 森友事件、遺書に局長の指示】(https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200318/20200318028.html)と、
YAHOO!ニュースの記事【「佐川さんもかわいそう…」森友事件改ざんで財務省職員自殺 妻が佐川氏と国をきょう提訴】(https://news.yahoo.co.jp/byline/aizawafuyuki/20200318-00168352/)。
日刊ゲンダイの記事【森友問題で自殺の財務省職員手記「許せないリスト」の中身】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/270617)。

 《裁判を通し夫の死の真相を究明し、責任を追及したい考え。併せて夫がのこした「手記」と題した遺書の全文を本紙記者に初めて公開。そこには「すべて、佐川理財局長の指示です」と記されている》。
 《「この幸せそうな街に住んでいる佐川さんは、きっともう幸せではないんでしょうね…」…「佐川さんもこの家に住むご家族も、もう幸せではないんでしょうね。何だか佐川さんもかわいそう…」…「…森友(事件)に巻き込まれた人はみんな不幸になっていますよね」…「佐川さん、どうか改ざんの経緯を、本当の事を話してください。よろしくお願いします。」》。

   『●《改ざんを命じられたときも相当抵抗…。やっているのは犯罪。
               自分の信念や理に反して悔しかっただろう》
    「《「勝手にやったのではなく財務省からの指示があった
     「このままでは自分1人の責任にされてしまう」》…自殺された職員の
     方も、苦しかったでしょうね…。《「改ざんを命じられたときも
     相当抵抗したようだやっているのは犯罪自分の信念や理に反して
     悔しかっただろう」とおもんぱかる》。《前代未聞の改ざんなのに、
     最高責任者の麻生太郎財務相が辞任しないのはおかしい》」
    「2018年5月のリテラの記事【麻生太郎財務相が
     「改ざんは個人の資質」! 自殺者が出ているなかで個人に責任を
     押し付ける鬼畜ぶり】…によると、《「改ざんが組織全体で
     日常茶飯事で行われているということは全くない」》…だってさ。
     《自殺者が出ているなかで個人に責任を押し付ける鬼畜ぶり》ですね、
     本当に。元経産省出身の岸博幸慶大教授によると「どうやら経産省では
     文書書き換え・改ざんは日常茶飯事」だったそうです。
     財務省もそうなのでは? 罪無相でいいの?」
    《安倍首相が一七年二月十七日に「私や妻が関係していたなら首相も
     議員も辞める」と答弁したのを機に、本省理財局が記録や文書の確認を
     開始。近畿財務局も本省の指示を受けて、政治家関係者との応接録などを
     廃棄した。首相答弁の九日後には、本省理財局の要請で近畿財務局職員が
     政治家関係者の照会状況削除などの改ざんも行った》

   『●《2018年…森友学園にかんする決裁文書の改ざん》…素淮会という
       カラクリを通して税金で愛人の店で豪遊《締めて650万8000円》
    「《2018年…森友学園にかんする決裁文書の改ざん》…自殺者まで
     出しておきながら、その裏で、素淮会という〝カラクリ〟を通して
     〝税金〟で愛人の店で豪遊、《締めて650万8000円》、《政治活動
     を口実にして、非課税の政治資金で豪遊を繰り返していた》という訳。
     「福岡8区の皆さん、いい加減に落選させてください」な」
    《2018年といえば、3月に森友学園にかんする決裁文書の改ざん問題が
     発覚。当初、安倍首相も麻生財務相も「捜査中」を盾にして逃げて
     いたが、近畿財務局の職員が自殺していたことが判明すると一転して
     公文書改ざんの事実を認めた。しかし、それでも麻生財務相は、
     公文書改ざんをどの組織だってありうる。個人の問題だ
     「(改ざんの動機がわかりゃ苦労しない」「悪質なものではない
     のではないか。答弁に合わせて書き換えたというのが全体の流れ
     などと無責任発言を連発していた》

 《森友問題をめぐっては、安倍首相の「私や妻がかかわっていれば首相も議員も辞める」との答弁(2017年2月17日)をキッカケに、財務省の佐川宣寿理財局長(当時)が改ざんを指示。改ざん前の文書に「安倍昭恵首相夫人」と繰り返されていたからだ。18年3月に改ざん事件が発覚し、赤木さんは自殺に追い込まれた》。
 「2017年2月17日はアベ様のタンカ記念日」をキッカケに、《文書に「安倍昭恵首相夫人」》とあったために、ウルトラ差別主義者の麻生太郎財務相の下、公文書の改ざんが強要された。様々な〝種〟を撒きまくる「私人」のアベ昭恵様が〝タマ〟を込め、アベ様の啖呵がトリガーとなり、財務相の下で官僚が忖度して…。
 同省のOBは《「改ざんを命じられたときも相当抵抗したようだやっているのは犯罪自分の信念や理に反して悔しかっただろう」とおもんぱか》っておられました。《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相が辞任しないのはおかしい》とも正論を。

 いまも、アベ様や麻生財務相はのうのうと大臣、議員で居続けています。アベ様の御妃も「私人」として好き勝手に振舞っておられます。自殺された近畿財務局元職員の方の無念が遺書・手記から伝わってきます。ご遺族の起こされた訴訟で、無念が晴らされることを祈るばかりです。

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https://www.nnn.co.jp/dainichi/news/200318/20200318028.html

佐川元局長と国提訴へ 森友事件、遺書に局長の指示
2020年3月18日

 森友学園が開設予定の小学校用地の国有地が不当に値引き売却された「森友事件」を巡り、売買の経緯を記した公文書の改ざんを迫られて命を絶った近畿財務局元職員の妻が18日、国有財産を所管する財務省理財局長だった佐川宣寿氏と国を相手に、総額1億円余の損害賠償を求め大阪地裁に提訴する。裁判を通し夫の死の真相を究明し、責任を追及したい考え。併せて夫がのこした「手記」と題した遺書の全文を本紙記者に初めて公開。そこには「すべて、佐川理財局長の指示です」と記されている。(3月18日19面に手記全文、22面に関連記事)

 提訴するのは、財務省近畿財務局管財部の上席国有財産管理官だった赤木俊夫氏(享年54)の妻。訴状や手記、妻の話などによると、赤木氏は2017年2月26日、森友事件が発覚し国会で厳しく追及されていたさなか、休日ながら上司から電話を受け急きょ出勤し、公文書を改ざんするよう求められた

 さらに3月にも何度も改ざんを求められ、相当抵抗したものの財務省理財局の中村稔総務課長(当時)らから電話があり、最後は美並義人近畿財務局長(当時)が「全責任を負う」と述べ、改ざんすることになった

 一連の改ざんについて赤木氏は手記で「すべて、佐川理財局長の指示です」「学園に厚遇したと取られる疑いの箇所はすべて修正するよう指示があったと聞きました」と記している。

 その後も会計検査院に虚偽の報告をさせられるなど精神的な負担が重なり、異動を希望したがかなわず、7月にうつ病と診断。休職することになった。さらに、改ざんを巡り大阪地検特捜部の捜査が始まると、すべて現場の自分に責任が押しつけられるのではないかと恐れて病状が悪化し、18年3月7日に自ら命を絶った。

 訴えでは、違法な改ざんを迫られ極めて強い心理的負荷を受け、常軌を逸した長時間労働や検察の捜査への恐怖などが重なり、死に至ったと指摘。国だけでなく佐川氏も違法な改ざんを指示した責任がある上、死後に妻が弔問を求めても誠実に応じなかった責任があるとして、国と佐川氏に総額1億1200万円余りの賠償を求める。

 赤木氏の妻は「なぜ夫が死ななければならなかったのか、裁判で追及して真相を明らかにしたい。賠償金は何らかの形で世の中のために役立てたい」と話している。

 森友事件では、問題の国有地に建つ小学校名誉校長安倍晋三首相の妻、昭恵氏が就任。さらに佐川理財局長(当時)が「交渉記録は廃棄した」と答弁したが、改ざん前の記録には昭恵夫人の名が繰り返し記されていた
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https://news.yahoo.co.jp/byline/aizawafuyuki/20200318-00168352/

「佐川さんもかわいそう…」森友事件改ざんで財務省職員自殺 妻が佐川氏と国をきょう提訴
相澤冬樹  | 大阪日日新聞編集局長・記者(元NHK記者)
3/18(水) 8:25

     (問題の国有地前で安倍昭恵夫人と籠池夫妻。
      改ざんで昭恵夫人の名は消された)

幸せそうな街で幸せではない人

 きのう17日のお昼、東京都内のとある駅前。私は赤木昌子さん(仮名)と待ち合わせていた。森友事件公文書の改ざんを上司に強要され、自ら命を絶った財務省近畿財務局の上席国有財産管理官、赤木俊夫さん(享年54歳)の妻だ。会うなり昌子さんはしみじみと口にした。

「ここって幸せそうな街ですね」

 確かに、そこは閑静な住宅街に近く、駅前商店街は家族連れの姿が多い。夫を亡くし、子どももいない昌子さんには辛く感じられるのかもしれない。「そうですね、そういう場所ですね」と答えると彼女は続けた。

「この幸せそうな街に住んでいる佐川さんは、きっともう幸せではないんでしょうね…」


「佐川さんもかわいそう」

 佐川さんとは、元財務省理財局長で元国税庁長官佐川宣寿氏。昌子さんは夫の死を巡り、佐川氏と国を相手に裁判を起こすつもりだ。その前に、一度佐川さんの自宅を見てみたいと望んだのだ。

 私たちは佐川さんの自宅へと徒歩で向かった。駅から10分余り歩いた住宅街の真ん中にある。前に到着すると、昌子さんはしばらくじっと建物を見つめていた。インターホンを押すでもなく、ただじっと。そして再びぽつりと言った。

「佐川さんもこの家に住むご家族も、もう幸せではないんでしょうね。何だか佐川さんもかわいそう…」

「これから佐川さんを訴えようっていうのに、同情するんですか?」私は思わず言った。「優しいんですね」

「そんなんじゃないんですけど、森友(事件)に巻き込まれた人はみんな不幸になっていますよね」

「それはそうですけど、亡くなった俊夫さんと昌子さんが一番不幸になっているでしょう」

「でも、かわいそうだなあって思っちゃうんです」

 そして踏ん切りをつけたかのように言った。

「うん、来てよかった。もういいです」


佐川氏と国の責任を裁判で問う

 昌子さんはきょう18日、佐川氏と国を相手に賠償を求め大阪地裁に裁判を起こす。夫は森友事件をめぐり公文書を改ざんするよう上司に迫られ、不正に手を染めたことを気に病み、命を絶った。自宅には詳細な「手記」が遺され、その中で「すべて、佐川理財局長(当時)の指示です。」と告発していた。

     (赤木俊夫さんが務めていた財務省近畿財務局が改ざんの舞台
      (撮影・相澤冬樹))

 昌子さんは、2年前、夫が亡くなった時のマスコミの取材攻勢が怖かった。今でも怖い。だから提訴後の記者会見は代理人の弁護士にお願いし、自らは出ないつもりだ。代わりに弁護士に、自分のコメントを託す。

 彼女が訴えたいのは、夫が死を選ぶ原因となった改ざんは誰が何のためにやったのか?、改ざんをする原因となった土地の売り払いはどうやって行われたか?、その真実を知りたいということ。そのために、職員が本当のことを話せる環境を財務省と近畿財務局には作ってほしいということ。


「佐川さん、本当の事を話してください」

 そしてそのために、まず佐川氏が話さなければならないと思っている。それが、佐川氏が真の意味で楽になる道だと。

 昌子さんは訴えるつもりだ。

佐川さん、どうか改ざんの経緯を、本当の事を話してください。よろしくお願いします。」

【執筆・相澤冬樹】

 なお、この件に関する記事はきょう18日の大阪日日新聞、日本海新聞に掲載されているほか、以下のサイトでも読めます。

………

     (問題の国有地に建つ小学校の名誉校長は安倍首相の妻、
      昭恵夫人だった(冒頭と末尾の画像は関係者提供))


相澤冬樹
大阪日日新聞編集局長・記者(元NHK記者)
1962年宮崎県生まれ。1987年NHK記者に。山口、神戸、東京、徳島、大阪で勤務。神戸で阪神・淡路大震災を取材。大阪でJR福知山線脱線事故を取材。大阪司法記者クラブ担当の2017年に森友事件に遭遇して取材を進めるが、2018年記者を外されてNHKを退職。この時の経緯を「安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由」(文藝春秋刊)という本にまとめた。現在、大阪日日新聞に務めながらYahoo!ニュースをはじめ日刊ゲンダイや週刊文春など様々な媒体で記事を書いている。
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/270617

森友問題で自殺の財務省職員手記「許せないリスト」の中身
2020/03/18 14:50

     (ダンマリを貫いている(佐川元財務局長)/(C)日刊ゲンダイ)

 森友問題をめぐる財務省の公文書改ざん事件は、本省から改ざんを強要された職員の自殺を招いた。事件発覚から2年、自殺した同省近畿財務局管財部の上席国有財産管理官だった赤木俊夫さん(享年54)の遺族が18日発売の「週刊文春」に、彼が死の直前につづった「手記」を公開した。事件の真相を知る“犯人”が改めてあぶりだされた。

 森友問題をめぐっては、安倍首相の「私や妻がかかわっていれば首相も議員も辞める」との答弁(2017年2月17日)をキッカケに、財務省の佐川宣寿理財局長(当時)改ざんを指示改ざん前の文書に安倍昭恵首相夫人」と繰り返されていたからだ。18年3月に改ざん事件が発覚し、赤木さんは自殺に追い込まれた。

 赤木さんは「手記」の中で、〈本省がすべて責任を負うべき事案ですが、最後は逃げて、近畿財務局の責任とするのでしょう〉〈怖い無責任な組織です〉――と、本省から改ざんの責任を押し付けられる恐怖を生々しく記している。森友問題の“本丸”である売却交渉の経緯は知らなかったが、森友問題の担当部署に所属していたため改ざんを強要された。

 肝心の売却経緯を知る直属の上司や職員は本省から改ざんを指示された後、他部署へ異動したという。

 刮目すべきは、「手記」の中で佐川氏以下、改ざんを主導した財務省幹部らの実名を〈刑事罰、懲戒処分を受けるべき者〉として、次のように記していることだ。

〈佐川理財局長、当時の理財局次長、中村総務課長、企画課長、田村国有財産審理室長ほか幹部 担当窓口の杉田補佐(悪い事をぬけぬけとやることができる役人失格の職員)〉

 佐川氏をはじめ幹部職員らは、国有地を8億円もダンピングして売却した背任や公文書を改ざんした虚偽公文書作成の疑いで告発されたものの大阪地検は不起訴誰も刑事責任を負っていない

 赤木さんの妻は自殺に追い込まれた真相を解明するため、国と佐川氏を相手取って約1億1000万円の賠償請求を18日、大阪地裁に提訴した。佐川氏が法廷に出てくるのか――。犠牲となった元職員のためにも、これ以上ダンマリは許されない。
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