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●適菜収さん《誤解と言うなら、この短い発言の正しい解釈は何なのか?》…ことごとくヅボヅボ自民党議員の「誤解を招いたなら謝罪する」

2023年02月27日 00時00分28秒 | Weblog

[※ 《#素淮会(そわいかい)…麻生太郎財務相…「会合費」として約二千万円…支払先は料亭や会員制サロンなど》(東京新聞 2018年12月1日)↑]


/ (2023年02月13日[月])
何も誤解などしていないのだけれども? 《誤解と言うなら、この短い発言の正しい解釈は何なのか?》…ことごとくヅボヅボ自民党議員の「誤解を招いたなら謝罪する」的、醜悪な言い訳。
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収「それでもバカとは戦え」/「誤解を招いたなら謝罪する」は自民党の常套句 更迭秘書官もステーキ会食首相もこのパターン】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/318562)によると、《謝罪するふりをして謝らない人は昔からいる。特に多いのが「誤解を招いたなら謝罪する」という言い方だ。要するに自分は悪くないが、発言を受け取った人が間違って理解したことに関しては「説明不足だった」と謝るということだ》。

 どいつもこいつもだ。(適菜収さん)《自民党はずっとこのパターン》、《菅は「国民の誤解を招くという意味で、真摯に反省している」と語ったが、意味不明。ステーキを食っていたという事実に誤解もクソもない》。

   『●麻生太郎氏「だれも気づかないでかわった。
            あの手口に学んだらどうかね」
    《発言を撤回した。「私の真意と異なり、誤解を招いたことは
     遺憾である」とか釈明していたが、驚いたことが2つある。
     ひとつは釈明文を読んだ際、「真意」を「しんし」と読み間違えた
     こと。もうひとつは、こんな紙切れ一枚で、幕引きが図れる
     と思っていることだバカにつける薬はない。さすがにヤバイ
     と思ったのか、1日の麻生は報道陣に囲まれると、いきなり、
     釈明文を読み上げ、発言を撤回した。ま、漢字の読み間違いは
     いつものこととして、釈明の理由は支離滅裂だ》

   『●確信犯なナチス擁護…ウルトラ差別主義者・麻生太郎殿の
         その体質は野中広務氏による大叱責でも変わらず
    《「あしき政治家の例として挙げた。真意と異なり誤解を招いた
     ことは遺憾だ」と釈明…「(政治家を志した)動機は問わない。
     結果が大事だ。何百万人を殺したヒトラーは、
     いくら動機が正しくても駄目だ」…「ヒトラーは動機においても
     誤っていたことも明らかだ。例示として挙げたことは
     不適切であり撤回したい」》

   『●上級「国民のために働く」カースーオジサン…《「国民の誤解を招いた
      のではないか…」…「自分は特別だが国民はダメよ」…上級国民思考》
    「ご自分や上級「国民のために働く。」カースーオジサン。
     「国民の誤解を招いたのではないかという指摘」って、誰が指摘?
     「国民の誤解を招くという意味」って、誰がそんな意味づけ?
     一体誰が、アレらの《事実について間違った理解や解釈を》したの
     でしょうね。自公お維支持者の皆さんだけでしょうかね?」
    《官房長官・加藤勝信は首相・菅義偉の大人数での会食について
     「国民の誤解を招いたのではないかという指摘は真摯(しんし)に
     受け止めなければならない」。その後、首相も「他の方との距離は
     十分にあったが国民の誤解を招くという意味においては
     真摯に反省している」》

   『●《国のトップとして未知のウイルスとどう戦うのか、どれほどの思い
     で自粛を要請しているのか――…明確なメッセージが伝わってこない》
    【<金口木舌>国民に目を向けて】…《…メルケル首相は昨年12月、
     「祖父母と過ごす最後のクリスマスになってしまうようなことは
     あってはならない」と感情をあらわにして不要不急の外出を控える
     よう訴えた。会食を批判され誤解を招いた」と釈明した菅義偉
     首相とは対照的だ ▼医療体制を維持し、国民の命を守るには
     自粛警察ではなく、国民に寄り添うリーダーのメッセージが必要だ。
     手元の資料を見て話すのではなく、国民にまなざしを向け、
     言葉を発してほしい

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/318562

適菜収 作家
近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中


適菜収「それでもバカとは戦え」
「誤解を招いたなら謝罪する」は自民党の常套句 更迭秘書官もステーキ会食首相もこのパターン
公開日:2023/02/11 06:00 更新日:2023/02/11 06:00

     (この短い(差別)発言のなか、一体いつ誰がどこの部分を
      誤解したのか?(岸田首相と荒井勝喜前首相秘書官=左)
      /(C)日刊ゲンダ)

 謝罪するふりをして謝らない人は昔からいる。特に多いのが「誤解を招いたなら謝罪する」という言い方だ。要するに自分は悪くないが、発言を受け取った人が間違って理解したことに関しては「説明不足だった」と謝るということだ。

 先日、首相秘書官の荒井勝喜が記者団とのオフレコのやりとりで、同性婚制度の導入について「社会が変わる。社会に与える影響が大きい」「隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」「同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」などと発言。これを毎日新聞が問題視し、荒井に通告した上で発言内容を報道した。荒井は会見で「誤解を与えるような表現で大変、申し訳ない」と述べたが、一体いつ誰がどこの部分を誤解したのか。誤解と言うなら、この短い発言の正しい解釈は何なのか?

 荒井は「首相に申し訳ない首相がそういうことを考えているわけでもないのに、私個人の意見で迷惑をかけた」とも発言。結局、謝ったのは岸田に対してだけだった。

 岸田は荒井発言について「国民に誤解を生じさせたことは遺憾だ」、官房長官の松野博一は「岸田政権は多様性のある包摂的社会を一貫して目指しており、国民に誤解を生じさせたことは遺憾であり、おわび申し上げる」と「誤解という言葉を繰り返した

 岸田は荒井を更迭したが、荒井の発言は、同性婚の法制化に関し「全ての国民にとっても家族観や価値観、社会が変わってしまう課題と述べた岸田を擁護する文脈の中で飛び出したものである。

 そもそも岸田は差別発言を繰り返す杉田水脈を総務政務官に起用した人物だ。岸田はLGBTアイヌ民族性暴力被害者侮辱し問題になった杉田を「適材適所」とかばい続けた。最終的に辞任に追い込まれた杉田は「(発言に対する)信念を貫きたいと思う一方で、内閣の一員として迷惑をかけるわけにはいかない」「差別とかもしておりませんし、ただ、その真意が伝わりづらいのであろう」と捨てぜりふを吐いた。

 自民党はずっとこのパターン。2020年12月、新型コロナの感染が拡大し、政府が4人以下の会食を呼び掛ける中、菅義偉は8人でステーキ店で会食。菅は「国民の誤解を招くという意味で、真摯に反省している」と語ったが、意味不明。ステーキを食っていたという事実に誤解もクソもない。(文中敬称略)
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●武田砂鉄さん《「やりますとも。だって感動するでしょう。そしたら、政治に活用できるから」という現在を、認めてはいけない》、絶対に

2021年05月16日 00時00分06秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]


(20210509[])
cakesのコラム【ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/丸川珠代と小池百合子が揉めている】(https://cakes.mu/posts/33715)。

 《五輪は中止すべきだ … 1:「選手生命をかけている人がたくさんいます!」 … 2:「中止したら、どれだけの損失が出ると思っているんだ!」 … 3:「成功か失敗かは、やってみなければわからないだろう」…》。

 《「やりますとも。だって感動するでしょう。そしたら、政治に活用できるから」という現在を、認めてはいけない》、《理由は「やりたいから」これでいいのだろうか。》(武田砂鉄)。《五輪は中止すべきだ》。ましてや、コロナを《チャンス》と嘯き、市民を壊憲へと誘う愚者たちの好き勝手も許してはいけない。

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》
    「オリンピックスポンサーになることの意味合い。中日新聞は、東京新聞の
     東京五輪批判を控えるよう「恫喝」されたらしい」

   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》
   『●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、3兆
     6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》
    《諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること
    《本間 諸悪の根源は、大手全国紙5社(朝日、毎日、読売、日経、
     産経)がすべてスポンサーになっていることだと思います。だから
     中止という論調が出てこない。最近はどの世論調査でも8割が
     オリンピック開催に反対しているのに、中止を求める社説は
     今のところどこの新聞も出していません。新聞が言わないので
     系列テレビも言わない。ワイドショーや報道番組でも、中止すべき
     という話が盛り上がりません。》

   『●《豚の卑しさ...猿の哀れ》――《世界のメディアから「『最悪の
     タイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」》
   『●《東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか》、メディアは
     分かっているのに書けない…だって、金(カネ)色の五つの輪のスポンサー

    《◆「救える命が救えていない」 「コロナに感染しても今や、
     入院もできずに家で亡くなるなど、救える命が救えていない
     こんな状況で五輪開催を強行されても、国民は歓迎できません」
     「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求めます」
     と題して…インターネット上での署名集めを始めた宇都宮健児弁護士
     …こう訴えた》

 「アスリートファースト」だってぇ? 一体どこが? 「社会ファースト」(有森裕子氏)ではなく、所詮、自公政権・自民党ファースト。まさに、《豚の卑しさ猿の哀れ》だ。

 《豚の卑しさ...猿の哀れ》――《世界のメディアから「『最悪のタイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」》と言われているのに、聞こえないらしい。さらには、ワシントンポスト紙は、《国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長を「ぼったくり男爵」と皮肉った上、「地方行脚で食料を食い尽くす王族」「開催国を食い物にする悪癖がある」と指弾。五輪開催の目的は「カネ」と断じ、五輪の中止は「苦痛を伴うが、浄化になる」》と。五輪貴族らに「ぼったくられて」でも、金(カネ)色の五つの輪を開催したいという自公お維の関係者ら。
 日刊スポーツのコラム【【政界地獄耳】世界中の世論を無視して五輪開催へ突っ走るのか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202105040000037.html)によると、《★ところが同日、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会会長・尾身茂は衆院厚労委員会で、開催について「そのときになって判断するのでは遅い。世界では発展途上国も含めて感染が非常に広がっているのは事実。リスクは当然ある。いろんなことを今から考え、組織委員会など関係者が感染のレベルや医療の逼迫(ひっぱく)状況などを踏まえて、国民に知らせるのが組織委員会、関係者の責任ではないか。五輪・パラリンピックに関する議論をしっかりやるべき時期に来た」と、開催の是非について言及した。 ★これに対して丸川は「国民の皆さまの中にも大会を開催することによって起きる人の流れが感染拡大を起こし、医療を逼迫すると懸念していることは十分承知しています」と世論の反対は承知しているとの認識を示した。また組織委員会会長・橋本聖子は5者協議後の会見で「今日の5者協議で開催をするということは合意した」と開催を再確認したことを強調し、コロナ逼迫を意識しているが中止の選択肢がないことを前提にIOCのバッハ会長来日を待つ構えだ。豪州では五輪キャスターの大会時訪日中止など、外堀は埋まりつつあるが、このまま突入すれば、五輪失敗の世界世論も生まれかねない》。

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https://cakes.mu/posts/33715

ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜
武田砂鉄

丸川珠代と小池百合子が揉めている
今だけ無料 武田砂鉄 2021年5月5日

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、3回目の緊急事態宣言が出されました。飲食店の営業や、さまざまなイベントが自粛されていますが、東京オリンピックだけは開催に向けて進んでいます。今回の「ワダアキ考」は、改めて武田砂鉄さんが考える五輪を中止すべき理由についてです。


五輪は中止すべきだ

もうずっと言っているけれど、もちろん、まだ言う。東京オリンピックは中止すべきだ。もし、学校のディベートの授業で行われるように、強制的に「賛成」「反対」に分けられ、「開催賛成派」の席に座らされたとしよう。一体どうやったら、「賛成」を主張することができるだろうか、と考えてみる。必死に考えて理由を並べてみるものの、でも、やっぱり無理だよ、と思う。ひとまず並べてみる。


1:「選手生命をかけている人がたくさんいます!」

確かにそうだ。100メートル走ならば、その場での10秒間にすべてをかける人たちがいる。その人たちの努力を踏み潰していいとは思わない。だが、「彼らの努力や思い」ではなく、「彼らの努力や思いを勝手に借りる人たちの思い」に対しては、今はそれどころではないだろう、と向ける。今、前者より後者が目立つのは、前者が、個別の意見を発しにくい環境に置かれているからだろう。定期的に明らかになるスポーツ界のハラスメント事案から想像するに、自分の意見を持つことが許されない人も多いのではないか

今この瞬間にしかできないこと、この時期にしかできないこと、というのは、それぞれの人生において異なる形で存在する。様々なメディアを通じて、あるいは直接的に、「30代に入り、競技者人生も後半と考えれば最後のオリンピックになる選手」や「大学に入ったと同時にコロナ禍になり、丸々1年間、友達さえ作れなかった大学2年生」や「1年以上前から会場をおさえていたのに舞台ができなくなった劇団」など、それぞれの窮地を知った。

「この瞬間・時期にしかできないこと」を失ってしまったのって、わかりやすい事情がある人だけではない。日々生きている人それぞれがそれぞれの形で失っているのであって、「そこまで年老いてはいない親だけど、年末年始は実家に帰って一緒に過ごしていたから残念という状態の人」と、「もし東京五輪が中止になったら引退すると決めている選手」の差異は、誰にもわからないのである。それは比べてはいけないはずなのだ。なのに、ワクチン接種にせよ、医療体制にせよ、国家が全力をあげて選手のほうだけを優先している現在にある。それは、やっていいことなのだろうか。やってはいけないことだ、と私は思う。


2:「中止したら、どれだけの損失が出ると思っているんだ!」

これもよく聞く意見である。五輪中止による経済損失の予測を算出し、それが失われると脅す。だが、どう考えても、新型コロナウイルスの感染拡大をいち早く抑え込み、経済活動を再開させる道を作り出すほうが、損失が少なくなることは明らかである。為政者は、五輪を「新型コロナに打ち勝った証」と言い続けてきたが、最近は言わなくなった。なぜ言わなくなったかというと、言えなくなったからだ7月までには打ち勝てないとわかったからだ。「7月までに必ず10キロ痩せます」と宣言し続けてきた人が、最近になって「7月をめどに、10キロ痩せる、という方向で調整しています。詳しくは専門家の皆さんと相談しながら、近日中に方向性をお伝えしたい」と言っている。その人に、痩せる気はあるだろうか

福島原発はアンダーコントロールされている」(安倍晋三前首相)と嘘をつき、「東京と福島は250キロ離れているので東京は安全」(竹田恒和JOC元会長)と被災地を切り捨てて招致した五輪が、いつのまにか「復興五輪」という名目で動き出したものの、ゼネコンの仕事が五輪関係に集中し、むしろ復興が後回しになるという事態に陥った。開催が1年延期になったことで、震災から10年の節目という意味合いも生まれた、と肯定的に捉えたのは橋本聖子JOC会長だが、うんうん、10年というのは確かにキリがいいですね、と整理したがるのは、被災地の人々ではなく、今年の東日本大震災10周年追悼式で二度ほど「復興の総仕上げ」という言葉を用いた菅義偉首相である。反対の声が高まる五輪を、なんとかして必要なものであると強引に変換しようとするために被災地を使う、その様子が、コロナ禍で浮き彫りになってしまった。


3:「成功か失敗かは、やってみなければわからないだろう」

猪瀬直樹が「いざオリンピックが始まれば、選手たちが頑張る姿を見て興奮し、応援するようになると思う」(『ABEMA Prime』3月25日)と述べている。猪瀬は「反対論者は開催時の感染リスクを主張するが、それは具体的なデータを伴わない、無責任な感情論に過ぎません」(「週刊ポスト」1月15・22日号)とも述べていた。始まってしまえば応援するはずで、今、反対している人たちは感情論にすぎない、と言っている。始まれば応援するという考え方こそ感情論で、移動によって感染が拡大するウイルスを警戒する中で、世界各国から大量の人がやってくる五輪をリスクだと考えないほうこそ「具体的なデータ」が未提出ではないか

五輪というのはいざ始まれば、誰かが順当に勝利し、誰かが奇跡的な勝利を収める。そこにはとてつもないドラマが広がるわけだが、このところ、「総選挙の日程は五輪後になりそうだ」といった、政治が五輪の高揚感を活用する前提の日程が見えてきている。そこで生まれた「感動」を、政治が最大限引き寄せて関連付けようとするのは、池江璃花子の復帰や、松山英樹のマスターズ優勝後の、政権中枢の反応をみれば一目瞭然である。

五輪というのは成功・失敗の指標が存在しているものではない。空気を管轄さえできれば、「なんだかんだで成功した」とまとめることができる。それを狙えると考えているからこそ、「やる」を譲らないわけだが、個々人がそれぞれの危機感の中でコロナと向き合い続けているなかで、「やりますとも。だって感動するでしょう。そしたら、政治に活用できるから」という現在を、認めてはいけない。「丸川珠代と小池百合子が揉めている」とタイトルを記して書き始めたのに、そのお題に入る前に、原稿な相当なボリュームになってしまったので、これにておしまい。それくらい、いくらだって問題が山積しているのに、「やる」と言っている。理由は「やりたいから」これでいいのだろうか
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●《東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか》、メディアは分かっているのに書けない…だって、金(カネ)色の五つの輪のスポンサー

2021年05月10日 00時00分02秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]


(20210508[])
佐藤直子榊原崇仁両記者による、東京新聞の記事【東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか 高まる一方の中止論「早く目を覚まして」「即刻決断を」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/102934)。

 《◆「救える命が救えていない」 「コロナに感染しても今や、入院もできずに家で亡くなるなど、救える命が救えていない。こんな状況で五輪開催を強行されても、国民は歓迎できません」 「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求めます」と題して、署名サイト「Change.org」でインターネット上での署名集めを始めた宇都宮健児弁護士(74)は7日、「こちら特報部」の取材にこう訴えた》。



[「わたしの一票、誰に入れる?」 Chose Life Project https://pbs.twimg.com/media/EbgxSPPVAAA9cHy?format=jpg&name=900x900)↑]

 「2,912,628票」「3,661,371票」、ホントに小池百合子「ト」知事でよかったの? COVID19禍の年末年始も弱者の支援や相談に応じていたのは誰? 「救える命が救えていない」と言っているのは誰? 五輪貴族を批判しているのは誰?

   『●「2,912,628票」「3,661,371票」、ホントに小池「ト」知事でよかった
      の? COVID19禍の年末年始も弱者の支援や相談に応じていたのは誰?

 《東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか》、メディアは分かっているのに書けない…だって、金(カネ)色の五つの輪のスポンサーだから。漸くの真っ当な指摘。どこからどう見ても《東京五輪、もはや「詰んだ」状況》です。無為無策無能な政権、自公お維。

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》
    「オリンピックスポンサーになることの意味合い。中日新聞は、東京新聞の
     東京五輪批判を控えるよう「恫喝」されたらしい」

   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》
   『●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、3兆
     6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》
    《諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること
    《本間 諸悪の根源は、大手全国紙5社(朝日、毎日、読売、日経、
     産経)がすべてスポンサーになっていることだと思います。だから
     中止という論調が出てこない。最近はどの世論調査でも8割が
     オリンピック開催に反対しているのに、中止を求める社説は
     今のところどこの新聞も出していません。新聞が言わないので
     系列テレビも言わない。ワイドショーや報道番組でも、中止すべき
     という話が盛り上がりません。》

 斎藤貴男さんの言葉は ―――《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》――― 激烈だけれども、頷くことばかりだ。どこまでも卑し過ぎるし、腐臭漂う。

 《五輪開催の目的は「カネ」と断じ》るべきで、まさに、金(カネ)色の五つの輪なんて開催してはいけない。《中止へ、そして検証と責任追及を》!

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは〝違約金説〟の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/102934

東京五輪、もはや「詰んだ」状況ではないのか 高まる一方の中止論「早く目を覚まして」「即刻決断を」
2021年5月8日 18時00分

     (JR新橋駅前に設置された東京五輪の残暦板=7日、東京都港区で)

 今夏の東京五輪開催をめぐり、中止を求める声がさらに強まっている。元日弁連会長の宇都宮健児氏が立ち上げたインターネット上の中止要望の署名は、開設から2日で22万筆(7日午後6時現在)を超え、まだ増加中だ。米有力紙は国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長を「ぼったくり男爵」と痛烈に批判した。緊急事態宣言も5月末まで延長。もはや「詰んだ」状況ではないのか。 (佐藤直子榊原崇仁


◆「救える命が救えていない」

 「コロナに感染しても今や、入院もできずに家で亡くなるなど、救える命が救えていない。こんな状況で五輪開催を強行されても、国民は歓迎できません」
 「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求めます」と題して、署名サイト「Change.org」でインターネット上での署名集めを始めた宇都宮健児弁護士(74)は7日、「こちら特報部」の取材にこう訴えた。

     (宇都宮健児氏)

 今や、コロナ感染は東京や大阪など都市部だけではない。全国で猛威をふるう。遅れたワクチン接種も一部地域で始まっただけで、現場では看護師や医師らの人手不足が指摘されている。にもかかわらず政府は五輪のために医療従事者の大量派遣要請まで言い出した
 宇都宮氏は「不足する医療従事者を五輪に割くことは、コロナ禍で疲弊した医療関係者をさらに苦しめ、五輪にかかわる人々の命も危険にさらす『平和の祭典』という五輪の理念にも反する」と指摘する。
 宇都宮氏は、昨夏の都知事選に3度目の出馬をした際にも、「当選後、専門家が五輪開催が困難だと判断した場合は、IOCに中止を働きかける」と語っている。当時の「公約」にも沿う今回の署名集めは、「バッハ会長が来日予定とされていた17日までに中止を求める国民世論を形にしたい」と、5日から始めた。
 署名サイトのバナーは、「進入禁止」の交通標識5つを五輪マークのように並べたデザイン。5日午後にスタートした署名は、1日で5万6312筆に上り、7日午後6時には22万筆を突破した。この賛同者の伸びは、2012年のChange.org日本語版開設以来、最速ペースだという。

     (元日弁連会長の宇都宮健児氏が立ち上げた東京五輪の
      開催中止を求める署名活動のページ(一部画像処理))

 署名集約を担うボランティアの「チーム宇都宮けんじ」によると、署名とともに寄せられたコメントには、「もう、医療は崩壊しているのに、オリンピックをやる意味がわからない」「国民の犠牲の上で開かれる祭典になります 早く目を覚まして」「オリンピック中止こそ最大のコロナ対策」などコロナ禍での開催への批判が目立つ。
 長年、反貧困を掲げて活動し、連休中もNPOなどが生活困窮者のために食糧配布や生活相談を行うイベント「大人食堂」会場で相談を受けていた宇都宮氏
 「コロナ禍で若者、女性、外国人の困窮者が増えた。2008年から09年に日比谷公園で開かれた『年越し派遣村』とは比べものにならないほど貧困が進んだと実感した」と言う。
 東京五輪にはすでに総額1兆6000億円が投じられた。「人々の命と暮らしを守ることが政府・自治体の本義なら、一刻も早く開催中止を宣言し、窮乏にあえぐ人々に資源を割くべきではないか」と語る。
 署名の宛先はバッハ会長や菅義偉首相、丸川珠代五輪相、小池百合子東京都知事、東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長ら。「政府や都がいまだに五輪中止の判断や要請をしていないのはあまりに遅いが、今からでも中止の即刻決断を」と訴えた。


◆バッハ会長の来日も暗雲

 日本国内で高まる五輪中止論。海外からも中止を促す声が相次ぐ。米有力紙ワシントン・ポスト(電子版)が今月5日に報じたコラムもその一つだ。

     (東京五輪開催に向けた5者協議に臨む大会組織委の
      橋本聖子会長とIOCのバッハ会長(モニター)=
      4月28日夜、東京都中央区で)

 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長を「ぼったくり男爵」と皮肉った上、「地方行脚で食料を食い尽くす王族」「開催国を食い物にする悪癖がある」と指弾。五輪開催の目的は「カネ」と断じ、五輪の中止は「苦痛を伴うが、浄化になる」と訴えた。
 そのバッハ会長は17~18日に来日する予定だったが、ここに来て雲行きが怪しくなっている。「こちら特報部」が大会組織委に問い合わせると、「バッハ会長の来日の意向は承知しており、実現すれば歓迎したい。ただし、具体的には決まっておりません」と返答があった。


◆遅れが目立つ国内のワクチン接種

 一方、IOCは五輪とパラリンピックに参加する各国・地域の選手団にワクチンを提供すると発表した。5月末にも供給が始まり、7月23日の五輪開幕までに2回の接種を目指す。
 ただ日本国内に目を向けると、接種の遅れが目立っている。首相官邸サイトによれば、医療従事者480万人のうち2回の接種を終えたのは110万人ほどで、全体の2割にとどまる。高齢者も3600万人のうち、初回の接種が済んだのは0.7%程度の24万人だけ。2回目は「0」と記されていた。
 3度目の緊急事態宣言が7日、今月末まで延長されるなど、コロナ禍がますます厳しさを増す中、理解しがたい選手優遇ではないかと、組織委に尋ねると、「国内の優先接種対象者への影響が出ないことを前提に、検討されるべきものと理解しております」と返ってきた。

 インターパーク倉持呼吸器内科の倉持仁院長は「医療現場は今でもコロナ対応に追われている。五輪のために医師や看護師を割けば現場はより深刻な状況に置かれる。人手が足りないばかりに重症化した人たちに手が回らず、救えるはずの命が救えないケースが増えかねない」と語る。
 さらに「選手の間で感染が広まったときに対処できるのか。医師や病棟が足りず、十分な医療が提供できない可能性もある。日本で対応できない場合に帰国するのか、移動手段をどうするかも各国と協議が必要なはずだが、具体的な話は聞こえてこない。準備不足が顕著な中で五輪を開くのは非現実的だ」と指摘する。
 長崎大感染症共同研究拠点の安田二朗教授は「各国から来日することで海外の変異株が今以上に入ってこないか」と懸念する。「既に全世界で1億数千万人が感染した。これだけ多くの人が感染するといろいろな形で変異しうる。既存のワクチンが効かない変異株があるかもしれない。もし持ち込まれたらワクチン接種の進め方を抜本的に見直さないといけなくなる」


◆中止のシナリオも政局を念頭?

 これだけマイナス材料がそろう中、政治ジャーナリストの泉宏氏は「菅首相も小池知事も中止のシナリオを考えているだろう」と語る。ただそれは「ポスト五輪の政局を念頭に置いたもの。『中止を切り出すと世論が自分になびくか』『中止しても権勢を保てるか』が焦点になっているはず。機を見るにたけた小池知事の場合、6月の都議選告示を前に五輪中止と知事辞職を打ち出した上、世論の関心を引きつけて国政復帰という道筋まで思い描いているかもしれない」とみる。
 そんなシナリオは国民が望むはずもない。泉氏は「利己的な振る舞いは政治に対する不信感を増幅させるだけ。感染防止の協力も得られなくなる。私利私欲を捨てて深刻な現状に向き合い、何を選択することが国民のためになるかを第一に考えるべきだ」と語った。


▽デスクメモ 菅首相は7日の記者会見で、五輪選手にはワクチンを優先接種し、PCR検査を毎日行うので、「安心安全な大会」になると述べたが、そんな優遇を受けられず、安心でも安全でもない状況の一般国民が、選手たちを素直に応援できるだろうか。首相の認識はあきれるほどズレている。 (歩)
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●《豚の卑しさ...猿の哀れ》――《世界のメディアから「『最悪のタイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」》

2021年04月22日 00時00分08秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


 (2021年04月17日[土])
週刊朝日のコラ【室井佑月「考えたって仕方ないのか?」】(https://dot.asahi.com/wa/2021041400017.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/世界から五輪は「最悪のタイミング」とまで言われ始めた】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104150000085.html)。

 《その中で日本が、聖火リレーからの東京五輪を決行するとはどういうことなのか? 以前もこのコラムに、2週間の祭りとあたしたちの命や健康は天秤(てんびん)にかけられていいものか、という話を書いたが、天秤にかけられて後者が軽く見られるって、現代の世の中で起きていることとは思えない。正直いって、この件についてのあたしの感想は、「怖い」のただ一言だ。感染するかもしれないというのも怖いが、それよりもじわじわと自分を取り巻く世の中が狂気へと突き進んでいくのが怖い》。
 《世界のメディアから「『最悪のタイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」(12日付、米ニューヨーク・タイムズ)とまで言われ始めた》。


   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》
   『●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、
     3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》

 斎藤貴男さんの言葉は ―――《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》――― 激烈だけれども、頷くことばかりだ。どこまでも卑し過ぎるし、腐臭漂う。
 本間龍さん《中止になって「万歳」でなく、3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならないこれこそもっとも重要な問題です》。
 金(カネ)色の五つの輪
なんて開催してはいけない。《中止へ、そして検証と責任追及を》! 

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
              聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
     何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま
   『●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火
     リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》

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https://dot.asahi.com/wa/2021041400017.html

室井佑月考えたって仕方ないのか?
連載「しがみつく女」
室井佑月 2021.4.15 07:00 週刊朝日 #室井佑月

【今週のイラストはこちら】
(イラスト/小田原ドラゴン)

 作家・室井佑月氏は、コロナ禍で東京五輪の開催を強行する国の姿勢に、怒りと恐怖を覚える。

*  *  *

 「それは社会的に許されることなのか」とか、「世界から日本がどう見られると思う?」などという考えは超えた。

 新型コロナウイルス、世界では286万人もの方が、日本では9229人の方がお亡くなりになった(4月6日時点)。後遺症の問題もある。

 その中で日本が、聖火リレーからの東京五輪を決行するとはどういうことなのか? 以前もこのコラムに、2週間の祭りとあたしたちの命や健康は天秤(てんびん)にかけられていいものか、という話を書いたが、天秤にかけられて後者が軽く見られるって、現代の世の中で起きていることとは思えない

 正直いって、この件についてのあたしの感想は、「怖い」のただ一言だ。

 感染するかもしれないというのも怖いが、それよりもじわじわと自分を取り巻く世の中が狂気へと突き進んでいくのが怖い

 聖火リレーでは、やはり人の密ができているようだ。

 そりゃそうだ。聖火リレーって五輪開催を盛り上げていくためのイベントだもの。

 日本はコロナ禍の真っただ中。感染症対策として、密を作らないようにするってのは、最低限守らなくてはいけない話ではないの?

 でも、国を挙げ、力を入れるのはそこではない。聖火リレーの観客を少なく見せるために、写真を切り取る東京五輪反対という街頭の声を消すため、無音にして流す

 東京五輪の闇をスクープした週刊誌が、回収しろと恫喝(どうかつ)された。

 聖火リレーのスポンサー車のDJが、

「もうウダウダ考えたって仕方ないんです! 何がいいか? 今を楽しむこと、それだけです!」

 そう叫んでいたのは驚いてしまったが、この動画をツイッターで公開した新聞社の人間は、公道で撮ったにもかかわらず、これから仲間が東京五輪の取材から外されると困るから、そういって動画を消した

 けれど、菅政権やどうしても東京五輪を開催したい一派が、「もう考えたって仕方ない。今を楽しめ!」とあたしたちにいっている事実は変わらない。

 「ワクチンがみんなに普及するから安全」といっていたが、そのワクチンがまったく間に合わないのに祭りは決行。1年以上経っても感染対策はまだあたしたちの意識に頼るばかりなのに、人が集まるイベントの強行。

 あたしたちの健康や命より大事とされた祭りは、もう完全な形での開催は無理である。賛成派がはじめにいっていた、経済効果や日本のすごさを世界に発信などということは、もはや起こりそうもない。

 逆じゃないか。あたしたちの子や孫に、世界から白い目で見られるこの国を残すことになるだろう。


室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

※週刊朝日  2021年4月23日号
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104150000085.html

コラム
政界地獄耳
2021年4月15日7時52分
世界から五輪は「最悪のタイミング」とまで言われ始めた

★コロナ禍は国民の安全を守るだけでなく東京オリンピック(五輪)・パラリンピックの実現という国内の国民の声のみならず、世界のメディアから「『最悪のタイミング』であり、日本と世界にとって『一大感染イベント』」(12日付、米ニューヨーク・タイムズ)とまで言われ始めた。半年以内に衆院の任期満了が迫る首相・菅義偉は前首相・安倍晋三の自民党総裁任期満了となる今年9月までの暫定任期でもあり、何としてでも衆院選で勝利して続投、安定政権につなげたい。

★そのためには五輪成功は必須だったものの、ここにきて世界世論もコロナ禍に無理してやるべきではないという風潮だ。何よりも各国メディアが東京五輪是非を問うたびに、各国五輪組織委員会や、その下部にいる各競技団体が、東京五輪に参加すべきか否かを議論することになり、北朝鮮以外の国も不参加表明をすることにでもなれば不参加ドミノは避けられないところだろう。無論、そのためにさまざまな工作がさまざまなチャンネルを通じて行われているだろうが、菅政権を守るためならば無理してでも参加しましょうという理屈にならないところがつらいところだ。

★また各国メディアはこれだけのカネをつぎ込んで採算は取れるのかという東京都や国の財政とともに東京マーケットの行方まで不安視する。13日、東京都医師会会長・尾崎治夫は都内の状況を「第4波に既に入っている」と指摘した上で、「これ以上感染が広がることがあれば現実的には従来通りのいろんな国から選手が来て開催される五輪というのは、例え無観客であってもなかなか難しい」と開催自体が危ういとの認識を示した。一方首相は14日の参院本会議で「専門家によれば、緊急事態宣言の解除後に人出が増えたことや変異株による感染者数が増加していることが指摘される」と説明し現時点で全国的な大きなうねりとまではなっていないと楽観論だ。そもそも今日から18日までの日米首脳会談のための外遊に行っている場合か、その時期なのかも問われている。(K)※敬称略
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●金(カネ)色の五つの輪、《中止になって「万歳」でなく、3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならない》

2021年04月21日 00時00分07秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


 (2021年04月17日[土])
マガジン9のインタビュー記事【この人に聞きたい 本間龍さんに聞いた:コロナ感染リスクと膨らむ予算、それでもオリンピック開催にこだわる理由】(https://maga9.jp/210310-6/)。
cakesのコラム【ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/結局、橋本聖子になったけれど】(https://cakes.mu/posts/33259)。
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/権力に寄り添い、自らをアジャストさせる橋本・丸川コンビ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285857)。

 《無観客でも海外から数万人。コロナ対策、できるの? … 3兆5000億円?!ふくらみ続ける経費 … 諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること … 続出するボランティア辞退 … 女性差別から女性の政治利用へ … 中止へ、そして検証と責任追及を …中止になって「万歳」でなく、36000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならないこれこそもっとも重要な問題です》。
 《なので、昨年11月にこの連載に書いた内容をそのままコピペしておく。自分で下記を読み直したが、考えは当然変わらない。東京五輪を中止すべきだ》。
 《その意味では、謝罪会見における森氏の「(老害という)老人が悪いかのような表現は極めて不愉快な話」という憤りは正しい。あられもない商業主義と国威発揚目的に徹した東京五輪そのものが、五輪の理念の対極にある。中止以外の道などあり得ないはずなのである》。

   『●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に
     「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》

 斎藤貴男さんの言葉は ―――《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》――― 激烈だけれども、頷くことばかりだ。どこまでも卑し過ぎるし、腐臭漂う。
 金(カネ)色の五つの輪なんて開催してはいけない。《中止へ、そして検証と責任追及を》!

 《福島はオリンピックどごでねぇ》。
 東京新聞の記事【「リレー聖火消すべき」米NBC 元五輪代表大学教授の寄稿掲載】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/93934)によると、《【ニューヨーク共同】米国内で東京五輪の放送権を持つNBCは25日、「リレーの聖火を消すべきだ」と題する寄稿を電子版に掲載した。「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のさなか、聖火リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している」とした。…ボイコフ氏は、聖火リレーの出発地に福島を選んだことは「この儀式の偽善や害悪、ばかばかしさを際立たせただけでなく、五輪に向けて突き進む日本の問題の縮図でもある」と主張》。
 マガジン9のコラム【言葉の海へ 第159回:東京五輪、日本国民であるということ(鈴木耕)】(https://maga9.jp/210407-4/)によると、《1.招致 … 2.竹田疑惑 … 3.膨れる予算 … 4.国立競技場 … 5.エンブレム … 6.会場変更 … 7.大会延期 … 8.世論 … 9.旧体制 … 11.ボランティア … 12.聖火リレー … 13.マスメディア …この国の政治のありようをこれほどリアルに映し出したこと、腐りきった傷口から漏れ出る腐臭をこれほどはっきりと示してくれた「東京オリンピック」に、ぼくらはむしろ感謝しなければならないのかもしれない。日本という国の国民であるという身の程を、嫌というほど知らされたのだから》。

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
              聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
     何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま
   『●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火
     リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》

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https://maga9.jp/210310-6/

この人に聞きたい
本間龍さんに聞いた:コロナ感染リスクと膨らむ予算、それでもオリンピック開催にこだわる理由
By マガジン9編集部 2021年3月10日

昨年、ギリギリになって2021年への開催延期が決定した、東京オリンピック・パラリンピック大会。しかし現在に至っても、世界中で新型コロナウイルス感染症は収束しておらず、ワクチン接種もまだ進んでいません。首都圏では、病床の逼迫を理由に緊急事態宣言も延長されたばかりです。コロナ対策が後手にまわるなか、この状況下で本当に開催することができるのでしょうか。オリンピックに関するさまざまな問題を追い続けてきた作家の本間龍さんに伺いました。
―――――――――――――――――――――――――――――――――

無観客でも海外から数万人。コロナ対策、できるの?

──2020年開催予定だった東京オリンピック・パラリンピック大会が延期されて早1年がたとうとしています。しかし、コロナの感染はいまだ収束したとは言いがたい状況で、日本国内でも新たな感染者が出続けています。それにもかかわらず、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会や政府、東京都などは「何が何でも今年の夏には開催する」と言い続けていますが、本当にできるのでしょうか。

本間 「開催できるかどうか」というだけなら、物理的にはできるでしょう。ただ、政府や組織委員会も言い出しているように、海外からの観客は入れない、無観客で開催するというなら、それはもうオリンピックとは言えないと思います。世界中からいろいろな人が会場に集まって熱気にあふれ、声援が飛び、歓声が上がる。会場の外でも外国人選手や観光客と日本人が交流する。そういうエモーショナルな感動があってこそのオリンピックでしょう。それが一切ないというなら、単なるスポーツイベントと何ら変わりません。
 オリンピックの理念や哲学など、すべてかなぐり捨ててそれでもとにかくやるんだと、「開催すること」だけが自己目的化している。そこに何兆円もの税金を投入していいのか、と言いたいですね。

──理念をさておいたとして、観客を入れず、選手だけならコロナの感染拡大を抑えることはできるでしょうか?

本間 観客は入れないとしても、選手と大会関係者だけで2〜3万人はいます。さらに世界中から数万人のメディア関係者がくる。メディアをシャットアウトしたらオリンピック自体が世界中に報道されなくなるので、それはありえません。ですから、すべて合わせると大会にあわせてやってくる人たちは5万人以上になるはずです。
 今は防疫対策として厳しく入国制限しているのに、オリンピックのために5万人以上の不特定多数の人が外国から入ってくる。それでいいんですか? 日本国民の安心安全はどうなるのでしょう。ワクチン接種も行き渡らない、特効薬もない状況で、オリンピックをやって感染が広がったら、いったい誰が責任をとるつもりなのでしょう。

──政府は、選手にはPCR検査の陰性証明を求め、厳しく行動制限するから大丈夫と言っています。

 

本間 JOC(日本オリンピック委員会)も、選手に関しては徹底管理すると豪語しています。感染していないことを担保する陰性証明を入国ビザと連動させて義務づける、出場予定の5日前に入国、滞在中の行動は厳しく管理し、競技が終わったら3日以内に帰国してもらうとか、いろいろ言っていますが、メディア関係者は対象外です。そもそもメディアの人たちは、あちこち動き回って取材するのが仕事なのですから、その自由を奪うことなんかできません。

 彼らは、24時間、競技場や選手村だけに張り付いているわけでなく、開催都市である東京の街の様子なども取材に回るでしょう。あちこち撮影したり、街頭インタビューしたりする。それが仕事ですから。で、その健康管理はどうなっているかといえば、73億円かけて感染追跡アプリを作ってるから大丈夫、というんですね。

──昨年できた新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAも、不具合が指摘されて使い物にならないと言われています。今から新しいシステムを作るって、大丈夫なんでしょうか?

本間 不可能でしょう。最大の問題点は、たとえそのアプリをメディア関係者のスマホに入れさせたとしても、それぞれがきちんと毎日データを入力してくれるか、何の保証もないことです。健康チェックにしろ、行動報告にしろ、嘘をつかないで正確に決められた通りにやっているか確かめようがないし、守らせるための法的な強制力もありません。

 たとえば、ちょっと熱がでてきたけど正直に報告したら取材ができなくなっちゃう、やばいから適当にごまかしておこう、という人が出てきてもおかしくない。それを誰がチェックするのか。違反したときに法的な罰則を加えることができるのか。できないでしょう。

──宿泊施設の問題もあります。選手の宿舎は個室ではないそうですね。そうすると誰かひとりでも陽性者が出たら、濃厚接触者が次々に出て、ついには選手村全体が閉鎖されるなどということもあり得るのでは?

本間 そうですよね。おそらく国ごとにフロアを割り当てるつもりなのでしょうが、もし感染者が出たらどう対処するのか。そのフロア全体の選手を2週間出場停止にするのか、そのなかに翌日の決勝戦に出場予定の金メダル候補がいてもそうするのか、あるいは検査で陰性と出ればその人だけ出場させるのか。いろいろなケースが想定されますが、それについてのマニュアルがまだ一切明らかにされていない。ぎりぎりになって決めるつもりなのでしょうが、そういう危機管理は事前にきちんと情報公開しなければ、まったく信用されません。

     (本間龍さん。インタビューはオンラインで実施)


35000億円?!ふくらみ続ける経費

──お金の問題も深刻です。招致の段階では、当時の猪瀬直樹都知事などは、これまでにない低予算のコンパクト五輪にする、7000億円でやれると言っていましたよね。

本間 オリンピックにいくらかかるのか、これはひと言では言えません。開催に直接かかる経費として組織委員会や政府が発表しているのは、1兆6400億円です。昨年の段階で1兆3400億円でしたが、延期したことでさらに3000億円が乗っかった数字です。
 ですが、実際の経費はこれだけか、というとそうではない。たとえば東京都はマラソンコースの道路整備などに8000億円使いました。マラソンは結局札幌でやることになって、無駄になったわけですが……。開催のためには膨大な環境整備費がかかるのに、組織委員会としてはそんなの東京都が勝手にやってることで、俺たちは知らないと予算に入れていないのです。でも国民からみれば同じ税金でしょう。
 まだまだあります。会計検査院の2019年12月の発表によると、招致が決まった2013年から19年の間に、国の機関がオリンピックのためとして使った予算は1兆400億円に上ります。

──具体的にはどんなことに使われているのでしょう。

本間 それがまた実にいい加減で、一例をあげれば「水素自動車の実証実験」というのがあります。オリンピックではトヨタが水素自動車を走らせる。その実証実験と称して、ある山村の一画に水素ガス供給センターを1億円かけて作ったのです。でもその村に水素自動車は2台しかないんですよ。そんなもの作って後々どうするんだ、という話です。
 ほかにもオリンピックに何の関係もない橋や道路の補修に使うなど、ここぞとばかり火事場泥棒的にあれこれ突っ込んでいるんですね。

──東日本大震災の復興予算と同じですね。

本間 そうなんです。そんなこんなで、すべて足すと3兆5000億円を超えてしまいます。それでもまだ済まない。コロナ対策費がさらに乗っかって来ます。一応、延期に伴う追加予算の3000億円のうち1000億円はコロナ対策費となっていますが、これはごく基本的な数字で、実際にやるとなったらこれで済むはずはなく、どこまで膨らむかだれにもわからないという状況です。

──空恐ろしいことです。

本間 結局いくらかかるのか、終わってみなければわからないと組織委員会の人も言っています。これまで一番金がかかったのはリオ大会の1兆5000億円と言われていますが、今回はそれを遙かに超えるはずです。


諸悪の根源はメディアがスポンサーになっていること

──膨大な税金の無駄遣い、それに加えてコロナ感染拡大によって国民の命を危険にさらすリスク。菅義偉首相は「人類がコロナに打ち勝った証としてのオリンピック」と繰り返しますが、それができないのは明々白々です。

本間 政府内でもまともに開催できると思っている人はひとりもいないでしょう。ただ、今まであまりにも多くの金をかけてきてしまったから、簡単には引き下がれないというのが正直なところだと思います。
 67社のオリンピックスポンサーに対しても、「今年は絶対開催するから」と言って、昨年12月で契約が切れたのを今年9月まで更新してもらって、それで200億円集めています。ただ、200億円といっても本当にそれだけの現金が集まっているわけではありません。業績が悪化している会社が多いので、航空会社なら選手移動のための航空券を提供しますとか、アパレル企業ならユニフォームを無料で作りますとか、バーターが多いのです。これも実際に現金があるように見せかける組織委員会のペテンですね。

──スポンサーには大手メディアも入っています。そのため中止せよという声が高まらないのではないでしょうか。

本間 諸悪の根源は、大手全国紙5社(朝日、毎日、読売、日経、産経)がすべてスポンサーになっていることだと思います。だから中止という論調が出てこない。最近はどの世論調査でも8割がオリンピック開催に反対しているのに、中止を求める社説は今のところどこの新聞も出していません。新聞が言わないので系列テレビも言わない。ワイドショーや報道番組でも、中止すべきという話が盛り上がりません。
 森喜朗組織委員会会長の辞任騒ぎはさすがに大きく取り上げましたが、では、そもそも開催する意味があるのかとか、そうした踏み込んだ問題はうまくスルーしごまかしています。世論調査では国民の8割が支持していない開催について、すべての新聞が口を閉ざしている、異様なことです。
 記者会見などでも、たとえばコロナ対策は具体的にどうなっているのか、国民の安心安全をどう担保するのかといった質問さえ出ない。戦争中の大政翼賛報道と同じです。

──オリンピックでは、スポンサーにならなければ取材ができないのですか?

本間 そんなことはないでしょう。ただスポンサー優先で、いい場所がとれないとか、後回しにされるという不利益はあるかもしれませんが……。
 僕が調べた限りでは、他国で開催された今までのオリンピックで、主な報道機関がすべてスポンサーになったという例は見あたりません。1社とか2社ならわかるけれど、全社横並びではまともな報道ができるはずはありません。

──ここまで来たら、スポンサーを降りて、はっきりものを言うマスコミが現れても良さそうなものですが……。

本間 どこの社も、そんな根性はないでしょうね。スポンサー契約の更新にしても多くの企業が年末ぎりぎりまで迷っていたのに、新聞各社はいの一番に更新したくらいですから。


続出するボランティア辞退

──オリンピックでのボランティアについても、本間さんはずっと以前から、その劣悪な待遇などについて警鐘を鳴らし続けておられました。コロナの問題などがあって、今ボランティアの状況はどうなっているのでしょう。

本間 組織委員会では延期後も、8万人のボランティア登録者に定期的にメールを出しているのですが、昨年12月のメールに返信が来たのは約2割、1万6000人だったと言われています。やるかやらないかの意思確認ではなかったようですが、2割の人からしか反応がなかった。ですから本当にやってくれるのか、蓋を開けてみなければわからないのです。
 さらに、例の森発言の後には、1000人くらいの辞退者が出たと言われています。それに対して組織委員会は、運用には問題ないとえらそうに言っているし、二階俊博自民党幹事長も「(ボランティアは)いくらでも補充できる」みたいな発言をした。まったく無神経な反応で、ボランティアに参加する人たちへの敬意が微塵も感じられません。
 ともかく、政府や組織委員会が慌てているのは確かで、今年1月にパソナが時給1650円で、ボランティアと同じ仕事内容のバイト募集を始めています。

──医療従事者にもボランティア要請が来ていると聞きます。ただでさえコロナ対応で疲弊しているのに、あり得ない話ですね。

本間 医療系スタッフだけで2万人は必要と言われていますが、今の医療逼迫状況ではオリンピックにボランティアを出す余裕なんてないのは明らかです。なのに森さんの後を継いだ橋本聖子会長は「何とかなる」みたいなことを言っている。今のところ、東京都医師会が関東全域の医師会に協力してもらってボランティアを集めることになっているのですが、それができなければ最後は国が何とかしてくれると、何の展望も無いのにたかをくくっているのだと思います。
 こうしたボランティアの問題一つとっても、本来ならメディアが徹底的に追及して、開催が不可能であることを暴き出さなければならないのに、ことごとくスルーしている。だから政府や組織委員会は「やるやる」と言い続けていられるのです。


女性差別から女性の政治利用へ

──橋本新会長の名前が出ましたが、今年2月、開催予定まで半年余りという時期に組織委員会の会長交代劇が起きました。橋本さんは本当はやりたくなかったと言われていますね? 森辞任は避けられないけれど、抗議の声を無視はできない。だから女性で、しかし森さんに近い橋本さんで何とか片をつけようという下心が透けて見えます。

本間 まあ、五輪担当相だった橋本さんが横滑りするのは、一番妥当な線だったのではないでしょうか。私はダークホース的には小谷実可子さんもありかなと思ってたけれど、行政手腕が問われる役職なので、橋本さんに落ち着いたのでしょう。
 それにしても、組織委員会というのは、オリンピックを開催してもしなくても、いずれにしろ年内で解散する組織です。会長など今さら誰がやっても同じです。橋本新会長の一番の仕事になると思われるのは、中止決断を下すこと。いわば敗戦処理です。
 にもかかわらず橋本さんは「男女平等への取り組み」として、理事会における女性理事の割合を40%に引き揚げると言って、新たに12人も理事を増やしました。今さら? 1カ月後には中止が決まるかもしれないこのタイミングで!? と思いました。
 理事を増やすと簡単に言いますが、ひとりあたり100万円くらいの月給を出すわけでしょう。そんな予算はもうどこにもないはずです。

──私たちにはわからない政治的な思惑があるんでしょうね。森さんの女性差別発言を反省して、女性を登用すると言っていますが、橋本さんも後任の五輪担当相の丸川珠代さんも、男性社会でうまくのし上がってきた「女性の皮を被った男性」という感じがします。問題から目をそらすために女性を政治利用しているとしか思えません。

本間 JOCだけでなくIOC(国際オリンピック委員会)だって、会長も副会長も男性ですよね。ジェンダー平等だのLGBTの人権だの、もっともらしいことを言って神聖化して、もはや「オワコン」であるオリンピックを存続させ、それで飯を食おうとしている人たちの集まりに過ぎません。

──オリンピックそのものが、すでに役目を終えたイベントだということですね。

本間 いわゆる「発展途上国」であれば、オリンピック開催をきっかけに経済を発展させ、「先進国」の仲間入りをするという意味で、利用価値はあるでしょう。あるいは2024年開催予定のパリやその次のロサンゼルスのように、すでにある「遺産」を使って、税金をほとんど使わないでできる、というならまだいいかもしれない。ですが、東京のような過密都市が、既存の施設をぶっ壊し、膨大な金を使って新たに作り直してまでやる意味はまったくないと思います。


中止へ、そして検証と責任追及を

──2月半ばには、島根県の丸山達也知事が、オリンピック開催には賛同できない、県内での聖火リレーの中止を検討すると発言し、注目されました。こうした声が広がって「何が何でも開催」の流れが変わる可能性はありませんか?

本間 丸山知事の発言は、非常に核心を突いていると思います。島根県は聖火リレーのために7200万円を計上しています。一つの県でたった2日くらいの聖火リレーに、これほど巨額の県民の税金を使っていいのか、という疑問は当然のことでしょう。
 しかも、聖火リレーというのは人を集めてなんぼなのに、コロナだから集めすぎるな、密になるなと、めちゃくちゃな指令を組織委員会から投げられるわけです。異議を申し立てるのは首長として当然のことで、ほかの首長もみんなそう思っているのではないでしょうか。丸山知事ひとりの発言で開催を阻止できるとは思いませんが、あとに続く知事や政治家が出てくることを期待したいところです。
 野党にしても、開催中止を明確に主張しているのは共産党だけです。立憲民主党など他の野党もいい加減に見切りをつけて、中止へと舵を切るべきです。世論の8割が開催に反対している、その風を捕まえなくてどうするんだと言いたい。

──やるにしろやめるにしろ、招致からこれまで何があったのか、いくらお金がかかって、どう使われたのかなど、しっかり検証しなくてはいけないと思います。原発事故後の事故調査委員会のような組織を作って、きちんと後始末をつけなければいけません。

本間 その通りです。僕は中止になると思っていますが、そうなったら、さらにひどいことになる。関わっていた人間は沈没船から我先にと逃げ始めるでしょうから、そのときにどれだけ証拠資料を押さえられるか、今から準備しておかねば大変なことになります。僕らのような一般人が資料開示請求しても黒塗りされたものが出てくるだけですから、会計検査院など国権を持つ機関が強制力を持って調査をできるようにしなければだめです。
 中止になって「万歳」でなく、3兆6000億円をどぶに捨てたのは誰だと責任追及しなければならないこれこそもっとも重要な問題です

(聞き手/鈴木耕、構成/板倉久子)





ほんま・りゅう ●著述家。1962年、東京生まれ。博報堂で18年間、一貫して営業を担当。2006年同社退職後、在職中に発生した損金補填にまつわる詐欺容疑で逮捕・起訴され、1年間服役。出所後、その体験をつづった『「懲役」を知っていますか?――有罪判決がもたらすもの』(学習プラス)で作家デビュー。その後、博報堂時代の経験から、原発安全神話を作った広告を調査し原発推進勢力とメディアの癒着を追及。また、東京オリンピックなど、様々な角度から大手広告代理店のメディアへの影響力の実態を発信するなど、幅広く活動している。『メディアに操作される憲法改正国民投票』(岩波ブックレット)、『原発広告』(亜紀書房)、『原発プロパガンダ』(岩波新書)、『ブラックボランティア』(角川新書)など著書多数。
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https://cakes.mu/posts/33259

ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜
武田砂鉄

結局、橋本聖子になったけれど
武田砂鉄
2021年2月24日


森喜朗の女性蔑視発言から二十日、新しい東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長に就任した橋本聖子。冬夏計7回のオリンピックに出場したトップアスリートから政治家に転身、2014年には男性フィギュアスケート選手へキスしたことが問題視されたこともあります。今回の就任について、武田砂鉄さんが考えます。


みんなで集まってリセットボタンを押す

 さあ、これで仕切り直して、東京五輪ですね、というムードに切り替わっているのが本当に不可思議だ。わずか20日ほど前の2月頭に吐かれた森喜朗の女性蔑視発言は、そもそも無理だらけの東京五輪にプラスされる形で新たに浮上した問題だった。森が辞め、川淵三郎がやると言い、やっぱやらないと言い、透明性を高めた上で次を決めますと述べた後で非公開の会議を行うという、国民を小馬鹿にした方法で、橋本聖子が新たに組織委員会の会長に就任した。密室では決めません、と宣言した直後に、密室で決める。この常習犯の手口に対し、「女性が就任したのは期待できる」と受け止め、メディアの人たちまで鏡割りのように集まってリセットボタンを押す光景というのは、運営する側にとっては「いやぁ、マジでチョロいなー」ってなもんだろう。


「森先生はやはり私にとっては大変特別な存在」

 橋本聖子の母の大叔父は、昭和初期に政治家をしており、母の父親は北海道で農家を営みながらその人の書生をしていた。二番目の姉の夫も政治家で、その義兄から「自分が引退したら後を継いでくれ」と言われていた。30歳の時に政治の世界に誘ったのが、当時の自由民主党・森喜朗幹事長だった。最近も、森と橋本は「今もお父さんという感じでご指導いただいております(橋本)」「私にとっても娘みたいな、そう思って大いに厳しくやろうと(森)」と、疑似親子関係を率先して周知させてきた。さすがに今回の件で「娘」が見切りをつけたかと思えば、就任会見で力強く「私自身の政治の師でもあります前会長、森先生はやはり私にとっては大変特別な存在」と述べ、来週早々にも会いに行きますと、親子関係の継続を強調したのだった。

 橋本聖子の著書『オリンピック魂 人間力を高める』には、自分が選挙に出馬できたのは、党がイメージアップを図っていたためだったことが冷静に書かれている。1995年、その直前に野党を経験していた自民党は、スポーツ選手を擁立しようと動いた。そこで白羽の矢が立ったのがメキシコ五輪サッカー日本代表だった釜本邦茂と、スピードスケート選手の橋本聖子だった。「夏と冬のオリンピックから一人ずつということだったらしいです」という一文に、そんなに適当なものなのかと呆れるが、この呆れ方は、この数週間の私たちの呆れと成分が似通っている。


「子どもを産むなら離職しろ」と言われた

 
出馬時、30歳×女性×高卒という属性やキャリアに対し、露骨なバッシングが向けられた。ある演説会で、自分の出番の前に、古参の議員が「次に挨拶する人は元オリンピック選手だから、どんな話をするか、わかりませんけどね。自民党もこういう人を招かなきゃいけなくなって、本当に力が落ちたもんだ」と言い、自分が当選した選挙では、落選した自民党の大ベテラン議員がテレビカメラの前で「橋本聖子みたいのが当選して、自分が落ちたのは……」と言われた。最悪だ。

 現職の国会議員として50年ぶりに出産すると、男性の国会議員から「国会議員は片手間にできるものではない。子どもを産むなら離職しろ」と言われた。そういうプレッシャーもあって、なんと、出産して1週間で仕事に戻ったところ、今度は「橋本聖子は一週間で職場復帰した。君もそれくらいで復帰できるだろう、と雇用主から言われた。アスリートと一般の女性は違うのに」といった意見が届いたという。超のつく男性社会に翻弄されながら、その中で女性としていかにキャリアを重ねようかと模索し続ける中で、「アスリートだから」「特別だから」という目線を内外から浴びてきた。


選手に謝らせたと認めたようなもの

 今回の森発言とその後の逆ギレや開き直りは、まさに橋本がこれまでの政治家としてのキャリアを積み重ねるなかで浴びてきた女性軽視・蔑視・無視そのものだったのに、結果的に、「森先生」と立てることを優先してしまった。

 2014年、冬季ソチ五輪閉会式後のパーティーで、男性フィギュアスケーターに抱きついてキスを強要した件については、就任会見で「軽率な行動について、当時も今も深く反省している。厳しい声は受け止めている」と述べている。7年も前のことをわざわざ引っ張り出すメディアを批判する向きもあったが、思い出さなければいけないのは、あの時、キスをされた選手側に謝らせ、同意の上だったと誤魔化そうとする動きがあったこと。極めて権限の強い日本選手団団長と、一人の選手という立場の差を考えれば、ハラスメント行為を被害者側の声明によって無効化させる手口は卑劣である。

 個人同士が同意の上でキスをするのは、どんな間柄であれ、他人に反省を表明することではない。今回、「あれは同意の上でした」ではなく、「深く反省している」と橋本は言った。反省を述べたということはつまり、選手が謝ったのではなく、選手に謝らせたと認めたようなものではないか。それって、とても重い事実だと思うのだがどうか。


問題が解決したわけではない

 今月初頭の森発言から橋本聖子就任までの20日間は、「これで五輪に向けての問題が解決した」ではなく、「新たに生じた問題をどうにかして消そうとした」だけであって、つまり、その直前まで山積していた問題が解決したわけではない。なので、昨年11月にこの連載に書いた内容をそのままコピペしておく。自分で下記を読み直したが、考えは当然変わらない。東京五輪を中止すべきだ。

 「今、メディアで、東京五輪開催への賛成・反対が問われる際、コロナ感染拡大が止まらない中で開催するべきなのかに議論が絞られているが、この絞り方では、これまでの経緯がすっぽ抜ける。議論すべきは、コロナだけではない。『東京は安全』(竹田恒和JOC元会長)などと被災地を踏み潰しておきながら『復興五輪』を名乗ってきたこと。シンガポールのペーパーカンパニーへの賄賂疑惑を放置していること。暑さ対策やボランティアの体制不備などの問題が解決されているとはいえないこと。従来の想定から膨らみ続ける開催費について根本的な検証が行われていないこと。などなど、理由はいくつもある。『コロナだけど、五輪できるの?』を議論する前に、いつの間にか外されている議題の存在を再度戻して問う必要があるし、それらを並べれば、答えはすぐに出ると思う」
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285857

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
権力に寄り添い、自らをアジャストさせる橋本・丸川コンビ
公開日:2021/03/03 06:00 更新日:2021/03/03 06:00

     (橋本聖子新組織委会長(右、=共同)と
      丸川珠代新五輪相(C)日刊ゲンダイ)

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長に橋本聖子氏、彼女の後任の五輪担当相に丸川珠代氏が就任して、そろそろ2週間。あれだけ騒いだマスコミが、もう何も言わない。何もなかったことにして“新型コロナウイルスに打ち勝った証しとしての五輪”とやらを、勝ってもいないのに強行したい政府の妄執の反映だ。

 こんな幕引きでよいはずがない。例の森喜朗・前組織委会長の「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」発言は確かに、第一義的には女性蔑視であり、五輪の理念に反していた。

 そのことだけが問題なら、小池百合子東京都知事も合わせて女性ばかりの新体制で一件落着、でも結構。しかし、森氏の嘲弄は男性を含めた市民全体にも向けられていたことを忘れられては困る。

 あの発言は、“上位の力に隷従するのが正しい人間”だとする尺度が共有されていて初めて成立する。たとえば首相の汚職に手を貸して部下を自殺に追い込み、それでも偽証を繰り返すような卑劣漢こそが、この国では“期待される人間像”であり、“男の中の男”なのだ。

 その伝でいけば、橋本、丸川の両氏は申し分ない人材だろう。ともに絶えず権力の中枢に寄り添い、彼らの都合に自分自身をアジャストさせる能力で群を抜く。けれども女性であるのは確かだ。とすれば彼女らによって切り開かれていく世界とは、いわゆる“男社会”の封建構造に世の中全体が埋め尽くされる悪夢を意味してしまう。

 他方、作家の林真理子氏が「週刊文春」のエッセーで森発言に触れて、〈人々は今、根こそぎ社会を変えたいのではなかろうか〉と書いていたのが印象的だ。なるほど、最近、古いと見なされた価値観やその持ち主に対する風当たりは、かつてなく激しい。もっと言えば、高齢者の存在そのものを一掃したい集合意識さえ、私は感じている。

 では、そうして根こそぎ変えられていく社会は、どんな姿をしているのか。GAFAによる人間支配。生産性で採点される命の選別……。コロナ禍を奇貨として強行されつつある現実が完成した暁の、政治権力と巨大資本のユートピア、私たち人間にとってのディストピア。

 その意味では、謝罪会見における森氏の「(老害という)老人が悪いかのような表現は極めて不愉快な話」という憤りは正しい。あられもない商業主義と国威発揚目的に徹した東京五輪そのものが、五輪の理念の対極にある。中止以外の道などあり得ないはずなのである
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コメント
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●《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと…中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》

2021年04月09日 00時00分31秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


(20210404[])
日刊ゲンダイのコラム【斎藤貴男 二極化・格差社会の真相/聖火リレー強行 私たちは世界の笑いもの、憎悪の的である】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/287211)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「病院船」建造計画の末路】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104020000233.html)。
 《とうとう米国NBCのニュースサイトにまで書かれてしまった。「東京五輪の聖火リレーを消すべきだ」と。バルセロナ五輪に出場した元プロサッカー選手で政治学者J・ボイコフ氏による寄稿。そのような人物の悲痛な願いを、五輪を実質的に支配しているとされるNBCの編集者が、おそらくは職を賭す覚悟で公にした》。
 《★コロナ禍で脚光を浴び、昨年の今頃、防災相(現総務相)・武田良太が「関係省庁と意見交換しながら、どのようなものが現実的なのか検討したい」と発言。時の官房長官・菅義偉にも超党派の「病院船・災害時多目的支援船建造推進議連」が建造の要請をしている。当時の計画は全長200メートルの船体に500床を備え、23年の完成を目指す計画だった。ところが政府は今週の30日、当面は建造しない方針を示した。理由は「災害時の医療従事者の確保が難しいことや、平時の有効な活用法がない」などが理由で「感染症対応のために新たな船舶を建造する必要性は乏しい」とした。…首相はできることはすべてやると豪語防衛費やコロナ対策費にはポンポンと税金を投入するが、病院船は不要という。1年前の「海洋国家として必要」という声の末路は寂しい》。

 斎藤貴男さんの言葉は ―――《五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性》――― 激烈だけれども、頷くことばかりだ。どこまでも卑し過ぎるし、腐臭漂う。
 金(カネ)色の五つの輪の中止を!

 COVID禍の最中、「#打つ手なし」…アベ様・武田良太元防衛相(現総務相)・カースーオジサンは、この1年、一体何をやっていたの? 病院船の一つも建造する能力も無く、やる気も無し。ここでも、無為無策無能。

 金(カネ)色の五つの輪誘致の際の《ウラアリ》な《オモテナシ》、何が一体《アンダーコントロール》だったのか? 何が一体《復興五輪》なのか? ましてや、いまや、福島の「ふ」、復興の「ふ」の字もなく、COVID19人災の下、人類が新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪として、出来もしないのに…開催を目指すと嘯くあり様だ。

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
              聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、老害」「老残だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
     何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま
   『●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火
     リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》

 こんな「う・ら・あ・り」な「オ・モ・テ・ナ・シ」による、「アンダーコントロール」などというデマを使ってまでも五輪開催権を獲得…最初から開催権など獲得していなければ、こんな恥を世界に曝すこともなかったのに。

   『●放射能汚染で「太平洋は終わり」との声が出るほどの
              重大事故だというのに、この国は……
   『●世界に向けて「汚染水漏えい問題はない」と言い切ってしまったょ……
   『●金(カネ)色の五つの輪…《問題点を検証できる新聞のような
           メディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては…》
   『●《安倍晋三首相は…「まったく問題はない。汚染水の影響は、
             港湾内で完全にブロックされている」と強調した》
   『●「アンダーコントロール」な訳がない…そもそもウソにウソを
      重ねて、金(カネ)色の五つの輪をニッポン誘致しておいて

 金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造。
 以下は、最近のつぶやきから。

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは〝違約金説〟の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に『一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/287211

斎藤貴男 ジャーナリスト
1958年生まれ。早大卒。イギリス・バーミンガム大学で修士号(国際学MA)取得。日本工業新聞、プレジデント、週刊文春の記者などを経てフリーに。「戦争経済大国」(河出書房新社)、「日本が壊れていく」(ちくま新書)、「『明治礼賛』の正体」(岩波ブックレット)など著書多数。

二極化・格差社会の真相
聖火リレー強行 私たちは世界の笑いもの、憎悪の的である
公開日:2021/03/31 06:00 更新日:2021/03/31 06:00

     (聖火リレーは世界各国からも非難(C)JMPA)

 とうとう米国NBCのニュースサイトにまで書かれてしまった。「東京五輪の聖火リレーを消すべきだ」と。

 バルセロナ五輪に出場した元プロサッカー選手で政治学者J・ボイコフ氏による寄稿。そのような人物の悲痛な願いを、五輪を実質的に支配しているとされるNBCの編集者が、おそらくは職を賭す覚悟で公にした

 福島県で東京五輪の聖火リレーがスタートしたのは先週25日だ。「日本と世界の皆さんの希望が詰まった大きな光となることを祈念する」と橋本聖子大会組織委員会会長は述べたそうだが――。

 もはや東京五輪など世界最低の厄介事でしかありはしない。予定通りの開催を望んでいない国民が8割を超える世論調査の結果は当然でも、国際世論も同様である現実は、ほとんど知られていないのではないか。

 公益財団法人「新聞通信調査会」が米仏中韓タイで実施した最新の調査では、5カ国とも70%以上の人が「中止」か「再延期」を求めている。韓国の94.7%には日韓関係の歪みを割り引く必要もあるとして、同じ調査で最高の親日感情が示されたタイでも95.6%を占めた状況に、私たちはよほど謙虚でなければならないはずである。

 3日付の英紙「タイムズ」電子版のコラム「今年の五輪を中止する時が来た」も想起されたい。世界にもたらされるリスクが大き過ぎる、と説くリード部で、この五輪は“a super-spreading event in Tokyo”とまで糾弾されていた。「ウイルスを大規模に拡散させる催し」だというのだ。

 早い話、迷惑だからやめてくれと、世界中に悲鳴を上げられている。それでも政府はコロナに打ち勝った証しとして」強行する気だが、頼みの綱のワクチンは副反応の報告が相次ぎ、そもそも行き渡ってもいない。

 五輪利権をむさぼり尽くさずにはいられない豚の卑しさと、来年の北京冬季五輪を控える中国に「証し」とやらのマウントを取られたくないド腐れ猿の哀れすぎる性。後のほうのホンネはいわゆる保守系雑誌にあふれている。

 恥ずかしい見苦しい悲しくてやりきれない
 本来であれば、コロナに負けっぱなしの事実をさっさと認め、早々に中止を決めて、武士は食わねど高楊枝を気取っていれば、それなりの敬意も払ってもらえたろうに

 私たちはもう世界の笑いものであり、憎悪の的なのである。後はせめて、負けを勝ちだと強弁するための統計偽装だけはご勘弁。救いがなさ過ぎる
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202104020000233.html

コラム
政界地獄耳
2021年4月2日9時46分
「病院船」建造計画の末路

★ご記憶だろうか。1年前、コロナの脅威がこれほどになるとは世界中で考えられていないころ、国内では病院船の建造を訴える声が国会内に響いた。そもそも病院船は阪神・淡路大震災の直後から議論があった。その後東日本大震災直後にも機運が高まり「病院船建造推進、超党派議員連盟」も生まれた。当時は民主党政権で第三次補正予算では3000万円の調査費がついたが、安倍内閣ができたころには民主党時代の計画には冷たい扱いが待っていて立ち消えになっていく。

★コロナ禍で脚光を浴び、昨年の今頃、防災相(現総務相)・武田良太が「関係省庁と意見交換しながら、どのようなものが現実的なのか検討したい」と発言。時の官房長官・菅義偉にも超党派の「病院船・災害時多目的支援船建造推進議連」が建造の要請をしている。当時の計画は全長200メートルの船体に500床を備え、23年の完成を目指す計画だった。ところが政府は今週の30日、当面は建造しない方針を示した。理由は「災害時の医療従事者の確保が難しいことや、平時の有効な活用法がない」などが理由で「感染症対応のために新たな船舶を建造する必要性は乏しい」とした。

★米国の2隻の病院船は中古のタンカーを改装した大型船で、出動時には60人程度の民間人、約1000人の海軍医療要員、それに200人程度の海軍支援将兵が乗り込む。病院船マーシーはカリフォルニア州のサンディエゴ海軍基地を、コンフォートは東海岸のバージニア州ノーフォーク海軍基地が母港。そして同規模の病院を海軍が保有して成立させている。結局、医療従事者と同規模の病院の建設が我が国にはできないという現実だ首相は「できることはすべてやると豪語防衛費やコロナ対策費にはポンポンと税金を投入するが、病院船は不要という。1年前の「海洋国家として必要」という声の末路は寂しい。(K)※敬称略
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●ボイコフ教授《新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している》

2021年04月08日 00時00分25秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


(2021年04月04日[日])
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/五輪は首相の勇み足で開くものではない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202103290000093.html)。
野尻民夫氏による、リテラの記事【五輪放映権持つ米NBCが聖火リレーを「ナチスの伝統」と批判 一方、日本ではリレーのスポンサーバカ騒ぎに批判が殺到もマスコミは沈黙】(https://lite-ra.com/2021/03/post-5836.html)。
田原牧 記者による、東京新聞のコラム【私説・論説室から/敗戦と東京五輪】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/94431?rct=opinion)。

 《一方、日本政府は聖火リレーを世界の反発を買いながらも推し進め、首相・菅義偉は26日の参院予算委員会でオリンピック(五輪)の開会式に米バイデン大統領を招待する考えを述べたものの、同日、間髪を入れず米ホワイトハウスのサキ大統領報道官は「まだ(菅からの招待を)受けていない。大統領の今夏の外遊がどうなるかは予測できない」と困惑の表情を見せた。…首相は絶えず「仮定の話にはお答えしない」としているが、この仮定の話にはすらすらと答えた五輪は首相の勇み足で開くものではない》。
 《今夏の開催に中止や延期を求める声が高まるなか、25日からついにはじまった東京五輪の聖火リレー。そんななか、米の3大ネットワークのひとつである大手テレビ局NBCが「リレーの聖火を消すべきだ」と題した寄稿文を電子版に掲載し、大きな話題となっている》。
 《子どものころ、大人にこう尋ねた。この国が先の戦争ですぐに敗戦を決断できなかったのはなぜか。客観的には制空権も制海権も失えば、負けである。それなのに最後は特攻作戦にまでのめり込んだ。名答は記憶にない》。

 当初の懸念が現実に。《言論・メディア企業各社がスポンサーになって、五輪の不祥事や問題点をきちんと報じることができるのか。そうした懸念は当初から指摘されてきたし、実際、大会組織委が報道に“圧力”をかけようとしたこともある。組織委は朝日、日経、毎日、読売の4社と契約した後、中日新聞、北海道新聞、西日本新聞などのブロック紙と交渉を進めてきたが、そうした最中に中日新聞東京本社が発行する東京新聞は新国立競技場の建設問題をはじめとして五輪絡みの不祥事を追及。そのことに当時の組織委会長の森喜朗氏が立腹し、契約交渉のなかで「東京新聞を外せ」と圧力をかけたのだ》。《放映権を独占していても、きっぱりと聖火リレーの問題点を批判したNBCに対し、国内メディアのこの体たらく……》。《まずは報道機関の看板を下げるべきだろう》。

 何が一体《復興五輪》《コロナ克服五輪》なのか? ――― 金(カネ)色の五つの輪の中止を! 《そもそも何のための五輪なのか。》

 日刊ゲンダイのコラム【ラサール石井 東憤西笑/東京五輪は本当にやるの?開会式に利権や出世が絡む理不尽】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/287293)によると、《嘘をついてでも自分の意見を通したいのは、そこに何か利権や出世が絡んでいるからだ。物事を創造する過程に、政治的な動きをする人間は、得てして獅子身中の虫である。開会式一つとってもこのようないかにも日本的自民党的理不尽がある。きっとこれからも出てくる。本当にやるんですかオリンピック。》
 cakesのコラム【ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜 武田砂鉄/聖火リレーがスタートしちゃった】(https://cakes.mu/posts/33518)によると、《「人がたくさん出歩いている」という状態としては同じなのに、なぜか聖火リレーについてはポジティブに報じられている。ランナーそれぞれが背負う物語を引き出しながら、その家族らのインタビューを交えてイイ感じに仕立てる手法は予想通りなのだが、あまりに予想通りにやられると、マジでこんな感じでいくのかと、しっかり呆れてしまう。各番組のコメンテーターによる色々ありましたけど、こうなったら応援しましょうよという無責任な声も、その物語のバトンを受け継いでいく》。

   『●「広域行政一元化」なんて言い始めた《大阪の3バカが活動拠点を
     国政に移せば、日本は目も当てられなくなるだろう》(適菜収さん)

 お維の現大阪「ト」知事から初めてマトモな御コトバを聞いたょ…でも、《それでもバカとは戦》わなければならない、お維非支持者の皆さんには深く同情します…。
 日刊スポーツの記事【吉村知事「大阪市内の聖火リレーは中止すべき」】(https://www.nikkansports.com/general/news/202104010000387.html)によると、《「まん延防止等重点措置」を大阪市内に適用した場合、「外出自粛をお願いすることになる」として「大阪市内の(東京五輪の)聖火リレーは中止すべきだ」》。

 金(カネ)色の五つの輪誘致の際の《ウラアリ》な《オモテナシ》、何が一体《アンダーコントロール》だったのか? 何が一体《復興五輪》なのか? ましてや、いまや、福島の「ふ」、復興の「ふ」の字もなく、COVID19人災の下、人類が新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪として、出来もしないのに…開催を目指すと嘯くあり様だ。

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
              聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題
   『●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましい
        ほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
     何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま

 こんな「う・ら・あ・り」な「オ・モ・テ・ナ・シ」による、「アンダーコントロール」などというデマを使ってまでも五輪開催権を獲得…最初から開催権など獲得していなければ、こんな恥を世界に曝すこともなかったのに。

   『●放射能汚染で「太平洋は終わり」との声が出るほどの
              重大事故だというのに、この国は……
   『●世界に向けて「汚染水漏えい問題はない」と言い切ってしまったょ……
   『●金(カネ)色の五つの輪…《問題点を検証できる新聞のような
           メディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては…》
   『●《安倍晋三首相は…「まったく問題はない。汚染水の影響は、
             港湾内で完全にブロックされている」と強調した》
   『●「アンダーコントロール」な訳がない…そもそもウソにウソを
      重ねて、金(カネ)色の五つの輪をニッポン誘致しておいて

 金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造。
 以下は、最近のつぶやきから。

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは〝違約金説〟の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に『一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202103290000093.html

コラム
政界地獄耳
2021年3月29日7時38分
五輪は首相の勇み足で開くものではない

★ブラジルでは26日、新型コロナウイルスの変異種が猛威を振るい、新規感染者数が24時間で10万158人に達し、累積感染者は1240万4414人。同日発表の死者数は3650人。1日の平均死者数は2400人を超える。累計の死者数は24日に30万人を突破し、米国に次ぐ多さとなっている。その米国の新型コロナウイルス感染者数は24日、累計で3000万人を超えた。死者数は55万人弱。インド政府は27日、前日からの24時間の新規感染者が6万2000人を超えたと発表した。今年は2月末までは連日1万人台で推移してきたが、今月11日に2万人を上回るなど拡大が続く。米国、ブラジル、インド、フランスの順で感染者が多い。

★そのフランスもパリなどで20日から4週間の外出制限がスタート。3度目のロックダウンとなる。変異ウイルスが広がるドイツでは23日、ロックダウンを延長した。イタリアも15日から国の半分でロックダウンが始まり、学校も閉鎖された。新たな変異ウイルスはPCR検査で検知されず欧州は苦しんでいる。本来ならワクチンで先行する欧州や米国に落ち着きが出始めてもいいはずだが、米国の新規感染者が横ばいになった程度で効果は見えていない。

★一方、日本政府は聖火リレーを世界の反発を買いながらも推し進め、首相・菅義偉は26日の参院予算委員会でオリンピック(五輪)の開会式に米バイデン大統領を招待する考えを述べたものの、同日、間髪を入れず米ホワイトハウスのサキ大統領報道官は「まだ(菅からの招待を)受けていない。大統領の今夏の外遊がどうなるかは予測できない」と困惑の表情を見せた。また首相は同委員会で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)労働党副部長が東京五輪開会式に出席した場合「拉致問題の解決に資することであれば、私の仕事だと思っている。あらゆる可能性を考えて対応したい」と応じた。首相は絶えず「仮定の話にはお答えしない」としているが、この仮定の話にはすらすらと答えた五輪は首相の勇み足で開くものではない。(K)※敬称略
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https://lite-ra.com/2021/03/post-5836.html

五輪放映権持つ米NBCが聖火リレーを「ナチスの伝統」と批判 一方、日本ではリレーのスポンサーバカ騒ぎに批判が殺到もマスコミは沈黙
2021.03.27 08:08

     (東京新聞・原田記者Twitterより)

 今夏の開催に中止や延期を求める声が高まるなか、25日からついにはじまった東京五輪の聖火リレー。そんななか、米の3大ネットワークのひとつである大手テレビ局NBCが「リレーの聖火を消すべきだ」と題した寄稿文を電子版に掲載し、大きな話題となっている。

 寄稿したのは、米五輪代表に選ばれたこともある元プロサッカー選手で、米パシフィック大で政治学を専門とするジュールズ・ボイコフ教授。寄稿文のなかでボイコフ氏は、「新型コロナウイルスのパンデミックのさなか、聖火リレーは五輪の虚飾のため、公衆衛生を犠牲にする危険を冒している」と批判し、聖火リレーを福島県から出発したことについても「この儀式の偽善や害悪、ばかばかしさを際立たせただけでなく、五輪に向けて突き進む日本の問題の縮図でもある」と喝破。さらに「聖火リレーは、福島が復興していない現実を隠蔽するために設計された政治的偽装だという地元・福島の抗議者の言葉も紹介した。

 また、ボイコフ教授は、日本国内の世論調査では8割の国民が中止や延期を求めていることにも触れ「ワクチン接種は進んでおらず、人々が不安を募らせるのは当然だ」とし、さらには、そもそも聖火リレー自体が五輪をナチスドイツがプロパガンダに利用した1936年のベルリン五輪で、アーリア人の血統を主張する方法として生み出されたものであることにも言及し、「ナチスの宣伝活動に由来するような伝統は廃止されるべきだ」と訴えたのだ。

 聖火リレーを「五輪の虚飾」と指摘し、国内でも美談のように取り上げられている「復興五輪という錦の御旗の本質を見破って偽善」「害悪と言い切る──。ようするに、コロナ感染拡大のなかで五輪を強行開催するべく、国民の不安もよそに聖火リレーをおっぱじめたことの滅茶苦茶さは海外にもバレバレだというわけだが、この寄稿文が大きな話題となったのは、掲載したのが東京五輪の米国内向け放映権を独占するNBCだったからだ。

 実際、NBCユニバーサルと国際オリンピック委員会(IOC)は、ソチ五輪から2032年の夏季五輪まで、総額にして約120億3000万ドル(約1兆3076億円)もの長期契約を結んでいる。しかも、リオ五輪でNBCが得た利益は2億5000万ドル(約262億5000万円)にものぼり、東京五輪のCM枠も2020年3月時点で9割を販売済みで、CM料も過去最高となる12億5000万ドル(約1313億円)を売り上げていたという。

 つまり、NBCにしてみれば東京五輪は大きな収入源であり、開催されなくても損失は保険でカバーできるとはいえ、利益はまったく得られなくなってしまうのだ。にもかかわらず、東京五輪の開催に水を差すことになる批判を、こうして堂々と掲載したのである。


■コカ・コーラやTOYOTAのスポンサー企業が列をなし大音量、車上にはマスクなしのDJ

 そして、このNBCの報道によって浮き彫りとなったのが、日本国内メディアのだらしなさだ

 実際、テレビのワイドショーは、出発式でおこなわれた公式アンバサダーを務める石原さとみやサンドイッチマンの挨拶や、第一走者のなでしこジャパンの様子を伝え、「復興」というテーマを強調。せいぜい「感染防止のために対策が大事」などと言及する程度で、大手新聞も、温度差はあれど、NBCの「リレーの聖火を消すべきだ」というような批判は皆無だった

 だが、25日におこなわれた聖火リレーでは、報じられなかった問題が多々ある。

 じつは、25日に福島県でおこなわれた聖火リレーをめぐっては、ある投稿がTwitter上で物議を醸していた。それは東京新聞の原田遼記者が個人アカウントで投稿したものだ。

〈聖火よりも、ランナーよりも目立ってたのは先導するスポンサー車両のどんちゃん騒ぎ。大音量の音楽を響かせ、踊るわ、グッズを配るわ、マスクをしていないDJがウェウェイ叫ぶわ。どこが復興五輪?どこがウィズコロナ?
 車両に隠されランナーが見えるのは少しだけ。〉

 実際、この投稿に貼り付けられた動画を見ると、センターラインのない狭い道路にコカ・コーラやTOYOTAなどのスポンサー企業による巨大なデコレーショントラックが大音量で音楽を流しながら何台も列をなして通り、トラックの上ではマスクなしのDJが「密を避けながら、密を避けながら、最高の思い出をつくってまいりましょう!」「がんばってくださいね!」などと声を上げていた。それは、「復興」などというテーマが微塵も感じられないどころか、しっかり感染対策がとられているのか甚だ疑問なものだった。

 聖火リレーではなく、まさしくスポンサーの広告リレーのためのバカ騒ぎ……。この光景には「こりゃひでぇ」「あまりの酷さにびっくり」「本当に下品。しばらくコカ・コーラは飲みません。オリンピックは企業の利権のためのものなんですね」「密を避けながらと言いつつ、密を助長してるパレード」などのコメントが寄せられ、27日17時現在で1.4万件もリツイートがなされている。

 こうした反響を受け、東京新聞はネット版で26日に、この原田記者の沿道取材リポートを掲載。しかもこの記事では、日本コカ・コーラやトヨタ自動車、日本生命、NTTグループといった聖火リレー最上位スポンサーにその演出についてどう考えるのかも取材をおこない、「25日はDJが沿道と十分な距離が取れていると判断してマスクをしていなかったが、沿道の安心を重視し、26日からマスクを着用させている。現時点で批判の意見が届いているかについては答えられない」(日本コカ・コーラ)、「今後批判が届けば、意見として受け止めたい」(トヨタ自動車)などというコメントも載せている。


■五輪オフィシャルパートナーの新聞各社は聖火リレーでのスポンサーのバカ騒ぎを報道できず

 聖火リレーのスタート時点には記者が集まり、取材をおこなっていたのだから、こうした記事や映像が出て当然だ。しかし、それはまったくといっていいほど報じられなかった。テレビの場合、五輪や聖火リレーの最大手スポンサーはテレビ局にとっても大口のスポンサー企業であり、問題として取り上げることなど不可能だろうが、リベラルな論調の新聞までもが無視したのはどうしてなのか。その答えは簡単で、大手新聞5社は東京五輪のスポンサーであるからだ。

 これまで五輪のスポンサーは読売新聞1社が独占契約をおこなう交渉がつづいていたが、そのオフィシャルパートナー契約は少なくとも50億円といわれ、読売単独では巨額すぎた。そのため日本新聞協会がスポンサー契約をする案が浮上したが、計130社が加盟する協会では足並みが揃うことはなかった。そこで新聞各社が個別契約することになり、2016年1月に「オフィシャルパートナー」として朝日新聞、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞東京本社の4社が契約を締結。2018年1月に「オフィシャルサポーター」として産経新聞社、北海道新聞社が新たに契約しているのだ。

 言論・メディア企業各社がスポンサーになって、五輪の不祥事や問題点をきちんと報じることができるのか。そうした懸念は当初から指摘されてきたし、実際、大会組織委が報道に“圧力”をかけようとしたこともある。組織委は朝日、日経、毎日、読売の4社と契約した後、中日新聞、北海道新聞、西日本新聞などのブロック紙と交渉を進めてきたが、そうした最中に中日新聞東京本社が発行する東京新聞は新国立競技場の建設問題をはじめとして五輪絡みの不祥事を追及。そのことに当時の組織委会長の森喜朗氏が立腹し、契約交渉のなかで「東京新聞を外せ」と圧力をかけたのだ。

 こうした露骨な圧力を受けたこともあり、中日新聞はスポンサーから撤退したと見られているが、実際に系列の東京新聞だけが、聖火リレーがスポンサー企業のお祭り騒ぎになっていることを記事にし、そのほかの大手紙がスルーしてしまったことを見ても、あきらかにスポンサーであることの悪影響が出ていると言っていいだろう。

 放映権を独占していても、きっぱりと聖火リレーの問題点を批判したNBCに対し、国内メディアのこの体たらく……。しかもいまは菅義偉首相の国民の安全を無視したコロナ対応によって再び感染拡大の状況下にある。それでもなおスポンサーとして 「盛り上げ役」を買って出ようと言うのであれば、まずは報道機関の看板を下げるべきだろう。

野尻民夫
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/94431?rct=opinion

私説・論説室から
敗戦と東京五輪
2021年3月29日 07時31分

 子どものころ、大人にこう尋ねた。この国が先の戦争ですぐに敗戦を決断できなかったのはなぜか。客観的には制空権も制海権も失えば、負けである。それなのに最後は特攻作戦にまでのめり込んだ。名答は記憶にない。

 それから約半世紀。話は東京五輪の開催是非だ。議論は活発ではない。森喜朗・大会組織委員会前会長の辞任で噴出するかと期待したのだが、現実にはそうなってはいない

 森さんの「わきまえる女」発言については女性差別の意味だけでなく、もっと広く受けとめた。彼は「空気を読め」と言いたかったのだろう。空気とは前提というか、結論である。結論ありきの議論は議論というより儀式だ客観性も本源的な問いも封殺される

 このコロナ禍での開催には無理があると思う。選考会すらおぼつかない国もある。国内のワクチン接種も間に合いそうにない。そこに海外から選手がやって来るのである

 そもそも何のための五輪なのか低予算とか、震災からの復興記念とかが看板倒れだったことは明白だ。代替の「コロナに打ち勝った証(あかし)」などは、もはや妄想にすぎない

 かつて敗戦を決断できなかった理由も空気にあった。そこでは客観性も「何のため」も切り捨てられた。東京五輪の是非をもっと議論したい。その議論が「空気の支配」から抜け出す機会になるのなら、五輪そのものよりこの社会にとって意義は大きい。(田原牧
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●金(カネ)色の五つの輪の中止を! …《フタを開ければ、おぞましいほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》(金子勝さん)

2021年03月02日 00時00分24秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]


(20210220[])
日刊ゲンダイのコラム【金子勝の「天下の逆襲」/森辞任で「汚れた五輪」浮き彫り…カネ、差別、変異型流入】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285289)。
週刊朝日のコラム【室井佑月「東京五輪の金の闇」】(https://dot.asahi.com/wa/2021021700005.html)。
日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/「職業倫理」いずこへ マスコミはもう流れを変えたらいい】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285418)。

 《振り返れば2年前、贈収賄疑惑でJOC会長の竹田恒和氏も辞任に追い込まれた。竹田は組織委副会長も務めていた。元電通専務で組織委理事の高橋治之氏は招致委員会から9億円相当の資金を受け取り、IOC(国際オリンピック委員会)の委員らにロビー活動を行っていたと報じられている。IOCのバッハ会長が東京五輪開催に前のめりなのは、自身の延命のためだけではなく、巨額の放映権料が目当てだからだ。米NBCは2014年ソチ冬季大会から32年夏季大会までで約120億ドル(約1兆3000億円)の契約を結んでいる。フタを開ければ、おぞましいほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》。
 《ほかにも暴言を吐いた森会長が「(会長を)無報酬でやっている」とも語ったことで、そのくらいの発言は許せといっている人もいるらしいが、ほんとうだろうか? 大会組織委の役員報酬は、最高で年間2400万円だという。けど、誰がいくらもらっているかを公表しない。経費をいかほど使っているのかもはっきりさせない。公益財団法人なのに。東京五輪、金にまつわる薄汚さはいくらでも湧いてくる。金をかけないコンパクト五輪とあたしたちに説明していたのが、蓋(ふた)を開けたら世界一金をかける五輪となったのだ。森会長が辞めようが辞めまいが、この闇は暴かれなくてはいけない》。
 《「五輪史上初めて新聞社がスポンサーになったことは諸悪の根源だと思います。大事な問題を批判できなくなってしまった。」(本間龍・ノンフィクション作家)…。最近のマスコミには職業倫理が感じられない。彼らが誰の側に立っているのか、わからない。》

 《フタを開ければ、おぞましいほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ》《東京五輪、金にまつわる薄汚さはいくらでも湧いてくる》…金(カネ)色の五つの輪

   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない
   『●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に
      学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題

 こんな「う・ら・あ・り」な「オ・モ・テ・ナ・シ」による、「アンダーコントロール」などというデマを使ってまでも五輪開催権を獲得…最初から開催権など獲得していなければ、こんな恥を世界に曝すこともなかったのに。

   『●放射能汚染で「太平洋は終わり」との声が出るほどの
              重大事故だというのに、この国は……
   『●世界に向けて「汚染水漏えい問題はない」と言い切ってしまったょ……
   『●金(カネ)色の五つの輪…《問題点を検証できる新聞のような
           メディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては…》
   『●《安倍晋三首相は…「まったく問題はない。汚染水の影響は、
             港湾内で完全にブロックされている」と強調した》
   『●「アンダーコントロール」な訳がない…そもそもウソにウソを
      重ねて、金(カネ)色の五つの輪をニッポン誘致しておいて

 金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造。
 以下は、最近のつぶやきから。

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは〝違約金説〟の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に『一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)


 それにしても、あぁ金(カネ)色ニッポンだぁ~。
 アクセスジャーナル山岡俊介さんの記事【組織委会長辞任でもーー森元首相が今後もスポーツ界に権力を振るい続けるために設立した!?「日本スポーツレガシーコミッション」】(https://access-journal.jp/56989)によると、《これでようやく元首相の政治力を利用し、スポーツ界で利権も絡めて権力を振るう団体がなくなりほっとしたかと思えば、とんでもなかった。なおも森氏は公益財団法人「日本スポーツ協会」最高顧問、一般財団法人「日本トップリーグ連携機構」名誉会長なども務めているが、なかでも今後も何とても手放したくないと思っているが、一般財団法人「日本スポーツレガシーコミッション」(事務所はJOCと同じ)の最高顧問のポストだという。…今回、東京五輪が開催され、剰余金が出た場合、この日本スポーツレガシーコミッションが公益財団法人に移行し、その剰余金の受け皿(譲渡先)になるのではないかと…。日本スポーツレガシーコミッションのメンバーの最高顧問に森氏がいるだけでなく、今回の女性蔑視発言で辞任しようとした森氏を止めたとされる組織委の遠藤利明オリ・パラ担当大臣、武藤敏明組織委事務総長など森人脈がいると指摘したが、他にも森氏の後の組織委会長選考メンバーの御手洗冨士夫キャノン会長、同メンバーでJOC会長の山下泰裕氏、河野一郎JOC理事、自民党代議士の河村武夫、馳浩両氏などズラリ。そんななか、永田町関係者から本紙の元に情報提供があり、その指摘通りの疑惑に加え、剰余金譲渡後に森氏が考えているその使い道などについても言及があった》。

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285289

金子勝 立教大学大学院特任教授
1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

金子勝の「天下の逆襲」
森辞任で「汚れた五輪」浮き彫り…カネ、差別、変異型流入
公開日:2021/02/17 06:00 更新日:2021/02/17 06:00

     (12日、辞任を表明した組織委の森喜朗会長(C)共同通信社)

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長がようやく辞任だ。しかし、何とも割り切れない感じが残るのはなぜだろうか。東京大会ほど汚れた五輪はないからではないか。カネまみれ、差別意識の露呈、新型コロナウイルス変異型の流入。この3つをもたらしたのが東京五輪だ。

 振り返れば2年前、贈収賄疑惑でJOC会長の竹田恒和氏も辞任に追い込まれた。竹田は組織委副会長も務めていた。元電通専務で組織委理事の高橋治之氏は招致委員会から9億円相当の資金を受け取り、IOC(国際オリンピック委員会)の委員らにロビー活動を行っていたと報じられている。IOCのバッハ会長が東京五輪開催に前のめりなのは、自身の延命のためだけではなく、巨額の放映権料が目当てだからだ。米NBCは2014年ソチ冬季大会から32年夏季大会までで約120億ドル(約1兆3000億円)の契約を結んでいる。フタを開ければ、おぞましいほどカネにまみれているのが五輪の実態なのだ。

 わずか2年の間、それも開催直前に組織委会長と副会長が辞任する五輪は前代未聞なんじゃないか。政府は森のクビに鈴をつけようとせず、他人事のようだったが、後任人事をめぐる世論の反発を受けて重い腰を上げた。日本学術会議問題とはえらい違いだ。首相による会員候補の任命は形式に過ぎないのに、何の落ち度もない候補を拒否した。恣意的なやり方はあからさま。森は何らかの形で組織委に残るといわれているが、そうなればいかにも日本的で、不祥事を起こした企業の社長が会長として居座るのとまったく同じだ。何から何までこの国のダメさ加減を象徴している

 五輪をめぐるもうひとつの問題は、新型コロナウイルスとの関係だ。昨年春、政府が検査体制の拡充に動かなかったのは、感染規模を小さく見せ、五輪開催を強行しようとしたからだった。その結果、東京発や埼玉発のウイルスを根付かせてしまった。

 一方で、昨年11月のバッハ来日のタイミングで、海外との往来を緩和。入国規制を緩ませたことで、変異型ウイルスがどんどん入り込んだ。この状況で五輪開催に突っ走り、再び往来緩和に舵を切れば、第4波を引き起こし、第3波を上回る死者を出すことになるだろう。
 森の辞任劇は五輪そのものを考え直すべき時期に来ていることを示しているのではないか。
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https://dot.asahi.com/wa/2021021700005.html

室井佑月東京五輪の金の闇
連載「しがみつく女」
2021.2.18 07:00

     (イラスト/小田原ドラゴン)

 作家・室井佑月氏は、東京五輪の「金にまつわる薄汚さ」を指摘する。

【今週のイラストはこちら】

*  *  *

 2月8日の東京新聞 TOKYO Webの「東京五輪・パラのボランティア440人が辞退、森会長の失言影響か」という記事によると、「東京五輪・パラリンピック組織委員会は8日、4日以降に約390人が大会ボランティアへの辞退を、2人が聖火リレーランナーへの辞退をそれぞれ申し出たと発表した」。

 もちろん理由は、3日の森喜朗会長の女性蔑視発言だろう。

「東京都も8日、森氏発言を巡り、都が募集した道案内などのための都市ボランティア(約3万人)の辞退申し出が53人になったと発表した」

 森氏の発言は最悪という一言に尽きるが、いったい全体、このボランティア辞退の数は多いのか、少ないのか、それすらもはっきりわからない状況だ。

 なにしろ、組織委は8万人のボランティアを採用したそうだが、現在、何人が正式に申し込んだのかわからない。東京都のボランティアも似たようなもの。

 たしか、一昨年記事になっていたけれど、大手人材派遣会社が東京五輪・パラリンピック関連の求人広告を出していた。もちろん、こちらにはお手当がつく。たしか時給1600円からだった。

 内容は先に募集したボランティアとなんら変わりない。結局、ボランティアはそれほど集まっていないのじゃないか。しかし、それをはっきりさせてしまうと、タダで使えるボランティアがますます集まりづらくなると危惧しているのではないか。

 ちなみに、この求人広告を出していた人材派遣会社は、東京五輪・パラリンピックの大会運営事業を一手に引き受けている会社だ。でも、いくらで受注されたのかは明らかにしない。国会で野党議員が尋ねても、絶対に明かさない。

 その会社にいくら税金が投入されたかがわかれば、ボランティアを募ることが正しいか正しくないかがわかるのに。正しいことであれば、金額を出していい。つまり、怪しいったらない。

 ほかにも暴言を吐いた森会長が「(会長を)無報酬でやっている」とも語ったことで、そのくらいの発言は許せといっている人もいるらしいが、ほんとうだろうか? 大会組織委の役員報酬は、最高で年間2400万円だという。けど、誰がいくらもらっているかを公表しない。経費をいかほど使っているのかもはっきりさせない。公益財団法人なのに。

 東京五輪、金にまつわる薄汚さはいくらでも湧いてくる。金をかけないコンパクト五輪とあたしたちに説明していたのが、蓋(ふた)を開けたら世界一金をかける五輪となったのだ。

 森会長が辞めようが辞めまいが、この闇は暴かれなくてはいけない。

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。「しがみつく女」をまとめた「この国は、変われないの?」(新日本出版社)が発売中

※週刊朝日  2021年2月26日号
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285418

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。

室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
「職業倫理」いずこへ マスコミはもう流れを変えたらいい
公開日:2021/02/19 06:00 更新日:2021/02/19 06:00

    (新聞社がスポンサーになるのは五輪史上初(C)日刊ゲンダイ)

「五輪史上初めて新聞社がスポンサーになったことは諸悪の根源だと思います。大事な問題を批判できなくなってしまった。」(本間龍・ノンフィクション作家)

 これは2月15日に配信の『NEWSポストセブン』、『「五輪は中止せよ」と明確に書かない大新聞は、揃いもそろって五輪スポンサーになっている』という記事の中での本間さんの発言だ。

 本間さんは、

『例えば、当初は7000億円とされていた開催費用は今や3兆円を超えています。なぜそうなったか、新聞社がきちんと検証して、そのつど批判すべきだったのにできなかったことが大きいでしょう。もちろん系列のテレビも批判しません。ほかにも、海外では大きく報じられている招致にまつわる裏金疑惑や、無償で11万人を働かせるというボランティア問題、酷暑の7月、8月開催の是非といった問題をことごとくスルーしてきたのです』

 といっている。あたしもそう思う。ため息しか出ない。

 最近のマスコミには職業倫理が感じられない彼らが誰の側に立っているのか、わからない

 そして、あたしたちは権力に忖度するような記事を、金を払ってまで読もうと思わない。

 マスコミが自社の生き残りを考え、とにかく金を稼がなきゃ、というのはわかる。でも、ほかの商売と違って、彼らが売らなきゃならないものは、あたしたちのためになる真実の情報だ。

 マスコミはもうここら辺で流れを変えたらいい。国家プロジェクトのスポンサーになっていようが、国から広告費をもらっていようが、おかしい企業がスポンサーでついていようが、金をもらっていようがもらうまいが、「それが自分たちの本来の仕事であるので」と不祥事があったら堂々とその都度書けばいい。

 そしたら、後ろに市民という大勢の味方がつく。権力側としたら、それは怖い。今より金も集まってくると思う。
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コメント
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●「老残・老醜」なサメ脳シンキロウ氏への大ブーメラン…過去の批判に学ばず、《学ぶつもりのない人が権力を握り続けている》深刻な問題

2021年02月28日 00時00分42秒 | Weblog

[※ 『国民のしつけ方』(斎藤貴男著、インターナショナル新書010)…《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》↑]


(2021年02月20日[土])
日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/火に油を注いだ森会長には五輪中止まで暴走してほしかった】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285137)。
AERAの記事【イエスマンばかりの非民主的な場は会議ではない フォトジャーナリスト・安田菜津紀】(https://dot.asahi.com/aera/2021021600022.html)。

 《…「あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね」と発言。それ、おまえだろ。2014年のソチ五輪から実に8年越しの大ブーメランである》。
 《森さんは過去にも「子どもをつくらない女性を税金で面倒をみるのはおかしい」などと女性蔑視の発言を繰り返してきましたが、これまで上がった批判の声から何も学んでいないことが浮き彫りになりました。学ぶつもりのない人が権力を握り続けていることも深刻な問題です》。

 《結局、オウンゴールで五輪を中止に追い込んでくれそうな勢いである》。金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。そもそも、この状況で開催できる訳もない。
 シンキロウ氏は若かりし頃から…《過去にも…などと女性蔑視の発言を繰り返してきました》。いまさら驚きもしません。《実に8年越しの大ブーメラン》でスッ転び、〝解任〟されましたとさ。

   『●〝腰ぬけ〟で結構、害悪老人よりは!!
    「「戦争の体験があるぼくたちはこのままじゃ死ねない」というのは、
     戦争をしないと気が済まないのでしょうね。いや、
     腰ぬけ小皇帝ですから、自らあるいは身内が行くのではなく、
     若者を戦争に行かせないと気が済まないということでしょう。
     あるいは、ベトナム戦争の際に石川文洋さんに咎められなかったら
     大砲の引き金を引いていたように、安全地帯に居て、罪なき民衆を
     殺すためのミサイルのスイッチを押すような卑怯者でしょう。
     哀しい精神構造です。城山三郎さん・佐橋滋さん・中山素平さん・
     石田禮助さんらの反戦派の気骨ある〝老人〟たちに学ぶ能力の無い、
     哀しい老害人です。エイジズムに加担する気はありません。
     でも、この都知事は「ババア」発言に見られるようなエイジズムの権化
     ですし、差別主義者ミーイズムの塊ですからね」

   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
   『●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会
       会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない

 〝箕部幹事長〟も、「老醜」「老残」。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/「女性活躍」も理解できていない二階】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102180000084.html?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=nikkansports_ogp)によると、《★ところが何を思ったか16日の役員連絡会で、党所属の女性国会議員を5人程度ずつ、党の役員会や総務会など幹部会議にオブザーバーとして出席してもらうことを提案した。ただ発言権などなく見学者としての同席を“特別に”認めた格好だ。長きにわたり自民党幹事長に君臨し、菅義偉を首相に据えた剛腕も17日で82歳。女性の社会参加や男女均等などの政策や法案を可決することに駆けずり回った国対族の大物も、法案の中身までは理解していなかったということか。 ★自民党若手が言う。「これでは『女は黙って座ってろ』と言っているようなもの。逆効果だ。女性活躍とかが全く理解できていないのではないか。一方、女性活躍担当相・橋本聖子も予算委員会で野党に聞かれて『不適切』というのが精いっぱいだった」。この女性活躍相は第2次安倍内閣時代に生まれたが、目的は「女性や子供世代、さらにはお年寄りの世代が過ごしやすい社会を実現するため」を目的とする。歴代大臣には官房長官・加藤勝信、党幹事長代行・野田聖子らがいるが二階をたしなめた節はない二階ルールと独裁はこれからも続く。》

 シンキロウ氏、〝箕部幹事長〟ら、「(《老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている》方々はいますが…)そうではない」《老人》達がさらす「老醜」「老残」。その元祖的存在が、(元祖・金(カネ)色の五つの輪誘致に夢中だった)《空疎な小皇帝石原慎太郎元東京「ト」知事。
 同コラム【政界地獄耳/人事すげ替えても中身は…】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102190000032.html)によると、《★最初に東京五輪を招致して失敗した都知事だった石原慎太郎も森と同様、その差別的発言が幾度も物議をかもしたが、2人が今回の五輪招致で夢見たのは1964年の東京五輪の高度成長だ。新幹線が通り高速道路が整備されて、東京に戦後の面影がなくなり国際社会への復帰を遂げた瞬間を思い描き、あの夢を再びと奔走した。だが、今回の五輪ではコンクリートのインフラではなく、人間の、人類の成長が求められてたことを感づいた国民と64年の五輪に引きずられた国民がいたことが存在したことが森問題で明らかになった。世界の平和や差別のない社会など長い五輪の歴史の中で五輪憲章は理想の題目ではなく、その実現に近づくところまで世界は迫っていたのに、東京五輪組織委員会はそれをいまだ建前として扱った。人事はすげ替えられたが本当にこの五輪は中身が伴っているのか。》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/285137

適菜収 作家
1975年生まれ。作家。近著に「国賊論 安倍晋三と仲間たち」、「ニーチェの「アンチクリスト」を現代語訳した「キリスト教は邪教です!」、「ゲーテの警告 日本を滅ぼす『B層』の正体 」など著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

それでもバカとは戦え
火に油を注いだ森会長には五輪中止まで暴走してほしかった
公開日:2021/02/13 06:00 更新日:2021/02/13 06:00

     (「あんたの話は聞きたくない」
      (謝罪会見での森喜朗組織委会長)/(C)ロイター

 東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗は、かつてフィギュアスケートの浅田真央選手が転倒したことを受け「あの子、大事なときには必ず転ぶんですよね」と発言。それ、おまえだろ。2014年のソチ五輪から実に8年越しの大ブーメランである。新型コロナウイルスの感染拡大と医療崩壊が進む中、森は台風で運動会が中止になったときの幼児のように「コロナがどういう形であろうと必ずやる」とひっくり返ってわめき散らしていたが、結局、オウンゴールで五輪を中止に追い込んでくれそうな勢いである。こうした森のおバカさ加減は嫌いになれない。

 日本オリンピック委員会(JOC)の女性理事を増やす方針に関し、森は「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」と発言。「女性蔑視だ」との抗議の声が噴出したが、森はさらに火に油を注ぐ。翌日の謝罪会見では、質問をした記者に対し「あんたの話は聞きたくない逆ギレ。「オリンピック精神に反する発言をする人が組織委の会長をするのが適任か」と聞かれると「さあ? あなたはどう思いますか逆質問。最後は「面白おかしくしたいから聞いてんだろ?吐き捨てた。たしかにメディアは面白おかしくしたいのだろうが、それに必要以上に応えるのが森である。

 英ガーディアン紙、米ニューヨーク・タイムズ紙をはじめ、世界中のメディアは一連の発言を報道。現在、日本が置かれている状況を森は見事に発信してくれた。

 周辺も続々と追加燃料を投下。菅義偉と官房長官の加藤勝信は「森会長の発言内容の詳細について承知していない」とすっとぼけたが、これで世論はさらに沸騰。

 東京都知事の小池百合子は「絶句した」などと言っていたが、こいつらは内心ではほっとしていると思う。世間の目が森に向かえば五輪中止により発生する責任問題から自分たちは逃げることができる

 招致の際に安倍晋三が流した福島原発事故に関する数々のデマ当初の発表から4倍以上に膨れ上がり3兆円を突破した予算竹田恒和JOC前会長の贈賄容疑新国立競技場設計の迷走エンブレムのパクリ騒動……当初から一貫して嘘と汚辱にまみれたクソ五輪。森は辞任を拒否し、五輪が中止になるまで暴走を続けてほしかった
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https://dot.asahi.com/aera/2021021600022.html

イエスマンばかりの非民主的な場は会議ではない 
フォトジャーナリスト・安田菜津紀
2021.2.18 08:02 AERA

     (安田菜津紀(やすだ・なつき、33)/1987年生まれ。
      NPO法人Dialogue for People副代表。著書に『写真で伝える仕事
      ─世界の子どもたちと向き合って』など (c)朝日新聞社)

 日本の社会構造を晒すことになった森喜朗氏の女性蔑視発言。フォトジャーナリストの安田菜津紀さんはどう見るのか。AERA 2021年2月22日号で語った。

*  *  *

 森さんは過去にも「子どもをつくらない女性を税金で面倒をみるのはおかしい」などと女性蔑視の発言を繰り返してきましたが、これまで上がった批判の声から何も学んでいないことが浮き彫りになりました。学ぶつもりのない人が権力を握り続けていることも深刻な問題です。

 「役立つ」「わきまえている」といった言葉の節々には、自分は権力構造の上にいて、自分にとって都合のいい女性とそうではない女性を恣意的に選別できるんだという、ある種の特権意識もうかがえます。

 森さんは辞任すべきだとずっと思っていました。あってはならない発言をしても辞任しない、形だけの中身のない「謝罪」会見で許されてしまう、となれば、国内外、特に次世代へ誤ったメッセージになるからです。けれども政府・与党からはほとんど辞任を求める声は上がらず、二階さん(自民党幹事長)は撤回したからいいと擁護していました。差別発言を下支えするこうした社会構造にも切り込んでいく必要があると思います。

 私自身も圧倒的に男性が多い写真の世界にいて、「男勝り」を誉め言葉と思い、セクハラ発言を受け流すことが「正解」だと思ってきた時期もありました。今思うと、指摘をしないことで問題解決を先送りしてしまっていた。その後悔が、今回声を上げている根底にあります。

 一方で、性暴力やハラスメントの被害を受けた方などの中には、感じていることはたくさんあるけれど声を上げられない人もいると思います。どうか、自分を責めないでください多くの方々が上げている声で「ひとりじゃないんだ」と思ってもらえたらいいなと思っています。

 本来、会議はいろいろな意見が出ることで議論が深まっていきますが、森さんが考えてきた「会議」はイエスマンばかりをそろえ、形だけ議題を通す非民主的な場だったようです。波風立てず、わきまえることに価値が置かれてきたのは実は男性側だと感じます。そう考えると、森さんの発言は、男性もバカにしているのではないでしょうか。

 日本の中では和を乱さないことに重きが置かれ、意見することがタブー視されがちなところがありますが、社会を今より良くするためには批判や異論も必要だという共通認識を広げていくことも大切だと思います。

(構成/編集部・深澤友紀)
※AERA 2021年2月22日号
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●(海江田万里氏)「『命とくらしを守る』…菅総理が使うことに因って、この言葉が、うすっぺらになったと思うのは私だけではないはず」

2021年02月21日 00時00分16秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


 (2021年02月14日[日])
日刊スポーツの二つのコラム【政界地獄耳/野党共闘の大義コロナ禍で見えてきたか】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102090000068.html)と、
【政界地獄耳/安倍・菅「裸の王様」助長する二階】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102100000099.html)。

 《『命とくらしを守る』…「菅総理がこの言葉を使うことは一向にかまいませんが、菅総理が使うことに因って、この言葉が、うすっぺらになったと思うのは私だけではないはずです」》。
 《★首相・菅義偉の官房長官時代から今日までの発言-その指摘は当たらない」「答弁を差し控える」「問題ない」のみならず「説明できることとできないことがあるも、政治は二重構造で、表と裏があると国会で堂々と答え、権力側の認定や裁定以外の答えはないという有無を言わさぬ政治の柔軟性や多様性を無視し続けた結果ではないだろうか。》

 《この言葉が、うすっぺらになっ》てしまったが、『命とくらしを守る』といいつつ、利権漁り大好き・《自助》大好きカースーオジサンらは、その言葉と裏腹に一体何をやってきたのか?

   『●壊れた国…金子勝さん《安倍サン、ひょっとして国会もない、
             選挙もない国につくり変えたいのですか》!?
   『●斎藤貴男さん《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ。
         卑しい。で、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》
   『●しんぶん赤旗スクープ…《官房機密費(内閣官房報償費)は95億
     4200万円超…菅氏が自身に支出したのは86億8000万円超にものぼる》
   『●中小零細事業も潰し、《死なせる医療》も正当化し、超監視社会へも
      誤誘導…何処まで冷酷陰湿強権な利権漁りカースーオジサンなのか?
   『●金子勝さん《抜本的なコロナ対策こそ、最大の経済対策なのだ》…
     検査検査検査・追跡・保護と社会的検査による無症状感染者の炙り出し
   『●厚労相「義務ではない」扶養照会…カースーオジサン、躊躇わずに
     生活保護を申請できるようにしてから「生活保護がある」と言ってくれ
   『●意図的に《検査件数が大きく減っている…東京都は都内の保健所に
      対し、「積極的疫学調査」の対象を絞るよう、通知を出している》
   『●《菅政権は、規制改革を政策の重点事項としている。だったら、
     国民生活を危機に陥れている感染症の利権を最優先の改革対象とすべき》
   『●《#罰則ではなく補償を》! 《やるべきことをやらず、余計な
     制裁強化ばかりを先行させようとする。無為無策と逆行は続いている》
   『●スピード感な罰則導入…専門家も罰則を支持? 《『概ね賛成』という
        かたちでありました》? 隠蔽・ウソ・詭弁もアベ様から《継承》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
      発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
   『●行政改革担当相兼COVID19ワクチン接種担当相の河野太郎氏に、
     大変に名誉なことに、いつの間にかツイッターをブロックされていた…
   『●《愛知県で民主主義の根幹を揺るがす事態が明らかになった。知事の
      リコールを求めた署名の八割余に無効》…リコールされるべきは?
   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を
    《老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張って
     きている》方々はたくさんいます。でも、シンキロウ サメ脳氏や
     〝箕部幹事長〟はそうではないと言っているのです》

 「1/4」の自公お維支持者の皆さん、「2/4」の眠り猫な自公お維間接支持者の皆さん、責任をとってください。《こんな政治と態度に慣らされていた国民が、森のストレートな差別的で前近代的な思考に不快感を持つのは当然としても、そう育成され、政治をつかさどる人たちの考えはこんなものという考えを定着させてきた責任は大きい》…直接・間接支持者の皆さんの責任も。

   『●【金子勝の「天下の逆襲」/野党は「消費減税で戦う」ではなく
      ニューディール議論を】…最悪な税制なんかを導入したが故に…
    《野党の動きも問題だ。徹底したコロナ対策こそが最大の経済対策になる
     全員検査で陽性者を隔離し、治療薬と治療方法を確立すれば経済は
     持ち直す。野党はそこを第一目標にすべきだ》

   『●《世界標準》…《「誰でも いつでも 何度でも」検査できる「世田谷
      モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の広がりを抑える狙い》
   『●《専門家会議が当初「PCR検査を増やすべきはない」という方針…
      が過ちを生んだ…検査拡大の議論が出てこない》(保坂展人さん)
   『●《住民の命を守るのが、自治体の責務である》…世田谷モデル《…周辺
      自治体、もちろん東京から日本全体に広がっていかなければならない》
    《世界標準》な世田谷モデル…《「誰でも いつでも 何度でも
     検査できる「世田谷モデル」として早期発見や治療につなげ、感染の
     広がりを抑える狙いだ》
    《保坂展人区長…「最大の経済対策は誰でも、いつでも、何度でも
     PCR検査をできる体制づくりだ。問題提起しながら走り出していく」》

   『●《「(感染者を)見つけることに意味があるんだろうか」と疑義》派、
      《大規模検査不要論》派の意味不明さに《ほとほとウンザリ》する…
    「《世界標準》な「世田谷モデル」。《住民の命を守るのが、
     自治体の責務である》という保坂展人区長の「世田谷モデル」と
     無為無策無能なアベ様や小池「ト」知事、お維の皆さんの放置モデル…。
     《住民の安心感にもつながる最大の経済対策》、それは、
     検査検査検査…・追跡・保護でしか達成し得ない」

   『●金子勝さん《抜本的なコロナ対策こそ、最大の経済対策なのだ》…
     検査検査検査・追跡・保護と社会的検査による無症状感染者の炙り出し

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102090000068.html

コラム
政界地獄耳
2021年2月9日8時15分
野党共闘の大義コロナ禍で見えてきたか

★昨年5月29日、立憲民主党代表・枝野幸男は「命とくらしを守る」という政権構想を発表。5日の衆院予算委員会で立憲の逢坂誠二は不具合を起こした厚労省の新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOAについて質問。「このアプリが単なるゲームやお遊びのアプリではなく、『国民の命を守るためのアプリ』だからだ」と指摘した。一方で、首相・菅義偉は昨年11月23日、講演でGo To トラベルの運用見直しに触れ「感染が相当拡大している地域に向けて、新規予約については一時停止する措置を導入することを決定した。国民の皆さんの命とくらしを守る、こうしたことを全力で取り組みたい」とした。

★立憲の海江田万里が5日のフェイスブックで指摘する。「(今日の予算委員会で)菅総理や与野党議員から頻繁に語られたのは『命とくらしを守る』という言葉です」とあるようにコロナ禍とはいえ与野党が同じフレーズを連呼するのも不思議なものだが海江田は続ける。「菅総理がこの言葉を使うことは一向にかまいませんが、菅総理が使うことに因って、この言葉が、うすっぺらになったと思うのは私だけではないはずです」。

★また海江田はこうも記している。「この『命とくらしを守る』というフレーズは、日本共産党が1970年代に選挙のスローガンなどで専売特許のようにたびたび使った用語です。当時、選挙ポスターに『いのちとくらしを守る』と大書されていれば、『ああ共産党の候補者だな』と認識していた記憶があります。もうひとつ、1970年代に日本共産党が、『いのちとくらしを守る』と並んで、多用したのは『平和と民主主義を守る』でした。菅総理には、この言葉もぜひ、使ってもらいたいものです」。コロナ禍で政治の目標がシンプルになってきたと同時に野党共闘の大義も見えてきたか。(K)※敬称略
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102100000099.html

コラム
政界地獄耳
2021年2月10日8時16分
安倍・菅「裸の王様」助長する二階

★元首相で五輪組織委会長・森喜朗の発言を擁護する声を聞いていると、いかに安倍・菅政権で政治は詭弁(きべん)を弄(ろう)して国民をごまかし続けてきたかがわかる「総理大臣の私が言うのですから間違いない」「私が国家です、総理大臣ですよ」「総理大臣は森羅万象を担当している」「日本を代表して、謹んでトランプ大統領を(ノーベル平和賞に)推薦する」(前首相・安倍晋三)とすり込まれた国民が、この国の進歩にどれほど妨げになったか計り知れない。首相の言うことだから絶対なのだという権力志向と裸の王様的な振る舞いが当たり前になり、森発言の温床を醸造し続けたとは言えまいか。

★首相・菅義偉の官房長官時代から今日までの発言-その指摘は当たらない」「答弁を差し控える」「問題ない」のみならず「説明できることとできないことがあるも、政治は二重構造で、表と裏があると国会で堂々と答え、権力側の認定や裁定以外の答えはないという有無を言わさぬ政治の柔軟性や多様性を無視し続けた結果ではないだろうか。こんな政治と態度に慣らされていた国民が、森のストレートな差別的で前近代的な思考に不快感を持つのは当然としても、そう育成され、政治をつかさどる人たちの考えはこんなものという考えを定着させてきた責任は大きい。

★2人に共通するのは、答えは既に1つに決まっていて、それは絶えず政府が言うこと。それが唯一正しい答え。正解なのだ。それを実践してみたのが自民党幹事長・二階俊博だ。森発言を受けたボランティア辞退の動きは「瞬間的」とし、「落ち着いて静かになったら、その人たちの考えもまた変わる」と語った。また「どうしてもお辞めになりたいということだったら、また新たなボランティアを募集する、追加するということにならざるを得ない」と指摘した。落ち着けば解決。代わりはいくらでもいるというようにも聞こえるが、安倍・菅の政治用語にのみ込まれてはいけない。(K)※敬称略
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●森喜朗氏も東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会会長を〝解任された〟し、金(カネ)色の五つの輪なんて要らない

2021年02月18日 00時00分09秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(2021年02月14日[日])
マガジン9のコラム【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由(鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)。

 《ぼくは、もう「東京五輪中止」以外の選択肢はないと思っている。以下、思いつく理由を述べてみよう。…菅首相よ、なるべく早く「東京五輪は涙を飲んで中止させていただく。その分をコロナ対策に“全集中”すると言うがいい》。

 シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏が東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会会長を辞任しました。自身の差別発言による辞任を、ご本人は、偏った、一部を切り取った「老人イジメ」的報道等により辞任するのだ、と思っておられるかもしれない。それは誤解で、世界中に拡散された御自身の醜悪さを、シンキロウ氏の個人の資質上の醜悪さを、ブログ主は「老醜」「老害」「老残」という言葉で批判しています。〝箕部幹事長〟や《空疎な小皇帝石原慎太郎元東京「ト」知事も同様。《老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている》方々はたくさんいます。《城山三郎さん・佐橋滋さん・中山素平さん・石田禮助さんらの反戦派の気骨ある〝老人〟たち》です。でも、シンキロウ サメ脳氏や〝箕部幹事長〟、(元祖・金(カネ)色の五つの輪誘致に夢中だった)《空疎な小皇帝石原慎太郎元東京「ト」知事はそうではないと言っているのです。

   『●〝腰ぬけ〟で結構、害悪老人よりは!!
    「「戦争の体験があるぼくたちはこのままじゃ死ねない」というのは、
     戦争をしないと気が済まないのでしょうね。いや、
     腰ぬけ小皇帝ですから、自らあるいは身内が行くのではなく、
     若者を戦争に行かせないと気が済まないということでしょう。
     あるいは、ベトナム戦争の際に石川文洋さんに咎められなかったら
     大砲の引き金を引いていたように、安全地帯に居て、罪なき民衆を
     殺すためのミサイルのスイッチを押すような卑怯者でしょう。
     哀しい精神構造です。城山三郎さん・佐橋滋さん・中山素平さん・
     石田禮助さんらの反戦派の気骨ある〝老人〟たちに学ぶ能力の無い、
     哀しい老害人です。エイジズムに加担する気はありません。
     でも、この都知事は「ババア」発言に見られるようなエイジズムの権化
     ですし、差別主義者ミーイズムの塊ですからね」

   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

   『●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ
     発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を

 金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。
 わずか6カ月後、金(カネ)色の五つの輪をやる気満々のようだが、COVID禍の現状から、絶対に無理だろう。利権絡みか何か知らないが五輪に固執し、一方で、スポンサーとなっている新聞社などもダンマリを決め込んでいる。
 《ああ、すべては東京五輪のために…国威発揚と利権漁りの国策サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》(斎藤貴男さん)。現在、そして、半年後に、選手を派遣できる国が幾つあるだろうか? また、ニッポンではCOVID19禍が収束しているとでも? 無観客で、ニッポンの選手だけで金(カネ)色の五つの輪を開催する気?

   『●バッハ会長とニッポン人だけで金(カネ)色の五つの輪を「人類が
      新型ウイルスに打ち勝った証し」「コロナ克服五輪」として開催?
   『●《ああ、すべては東京五輪のために。…国威発揚と利権漁りの国策
     サーカスが、人間の生活にも生命にも優先されるのが、現在のこの国だ》
   『●意図的に《検査件数が大きく減っている…東京都は都内の保健所に
      対し、「積極的疫学調査」の対象を絞るよう、通知を出している》

 以下は、最近のつぶやきから。

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない。「◆老害「きわめて不愉快」…老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている」と仰るが、その《頑張って》いる《老人》に元オリパラ組織委員会会長・シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏は入ってはいない(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2499e4460c65767fdf39eb0326984443

金(カネ)色の五つの輪なんて要らない 【言葉の海へ 第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕)】(https://maga9.jp/210127-3/)/《参加国の激減…医療体制の徹底的な不備…ボランティアたちの離反…真夏の高温…アスリートからも疑問の声…警備体制にも綻び…政策の決定的な欠陥》

■【大竹まこと ゴールデンラジオ!2021年01月15日】(https://youtube.com/watch?v=LoqaTnH56MI)での大竹さんと室井佑月さんとのお話でも、本間龍さんは〝違約金説〟の否定を明言。………違約金デマだったとはね!(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e5cc02f39dec3c731ec392eb0131a5f8)(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/df519e96527a1009823d5e57938c6d42

■《本間龍…さんの言葉…「もともとオリンピックのスポンサーは原則的に『一業種一社』だったのが、電通が金儲けのためにその原則を崩してしまった。」…「問題点を検証できる新聞のようなメディアが軒並みスポンサーに入ってしまっては、議論もできなくなってしまう。」》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/cc8b47e0234477130a802a1cf4a2ed26)

斎藤貴男さん《スガ政権、東京はコロナウイルス実験のシャーレではない》《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ卑しいで、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》…金(カネ)色の五つの輪スポンサーとなり、マスコミが五輪批判できない構造(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2edc97c4fc593813670fe5c517a7c02a

谷口源太郎さん《国内主要メディアは大会スポンサーになっていますから、厳しい報道を控えるのは当然…欧州を中心としたコロナの状況…開催が難しいのは明らか。海外メディアは『五輪より人命』という当たり前の感覚で報じていますが、国内メディアにはそれができない…》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f37cbab334793bc04e5169aba7fd0dc0)

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https://maga9.jp/210127-3/

言葉の海へ
第151回:「東京五輪」ができない七つの理由鈴木耕
By 鈴木耕 2021年1月27日

 東京オリンピックをめぐって、ダンマリを決め込んでいたマスメディアも、さすがにさまざまな意見を取り上げるようになった。まだはっきりと「東京オリンピックは中止したほうがいい」という態度を表明したところはないけれど、言葉の端々に「無理なんじゃないかなあ……」というニュアンスが漂う。

 どうも、開催を強行して何かとんでもないことが起きた場合に責任を取りたくない、という思惑が見え隠れしての「懐疑論」のようで、隔靴掻痒の感はぬぐえないが。

 ぼくは、もう「東京五輪中止」以外の選択肢はないと思っている。以下、思いつく理由を述べてみよう。


1. 参加国の激減

 もし東京オリンピックが開催されたとしても、参加国は当初の予定の半分にも届かないことになるだろう。

 WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は1月22日、ようやく「2月から途上国にもワクチンを供給」と発表した。だが、すんなりと実現するとはとても思えない。なにしろ、現時点で途上国でのワクチン接種はわずか25例に過ぎないというのだから、これからいくら増やしてもオリンピックに間に合うわけがない。大手製薬会社のワクチン供給先は、ほとんどが先進国との契約で縛られているからだ。

 もしオリンピックが開催されたとしても、途上国ではワクチン接種はできない。したがって参加国は激減する。今回のオリンピックは「世界の平和の祭典」とはならず「先進国だけの祭り」と化してしまうのだ。それは「オリンピック憲章」そのものに違反する。

 憲章の「オリンピズムの根本原則」(2020年)には次のような記述がある。

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 3.(略)活動は5大陸にまたがり、偉大なスポーツの祭典、オリンピック競技大会に世界中の選手を集めるとき、頂点に達する。そのシンボルは5つの結び合う輪である。

 4.スポーツをすることは人権の一つである。すべての個人はいかなる種類の差別も受けることなく、オリンピック精神に基づき、スポーツをする機会を与えられなければならない。オリンピック精神においては友情、連帯、フェアプレーの精神とともに相互理解が求められる。
--- -- - -- --- -- - -- ---  --- -- - -- --- -- - -- ---

 もし開催を強行すれば、この「憲章」の文言にある「5大陸」から零れ落ちる国々を除いた、いびつな大会にならざるを得ない。そんなオリンピックはあり得ない。

 これが、今回のオリンピックは開催してはならないとぼくが考える、最大の理由である。「いかなる種類の差別も受けることなく」とされているのに、参加することさえ差別されるのでは、とうてい「オリンピック」の名に値しない。


2. 医療体制の徹底的な不備

 東京オリンピック開催には「5千人超の医療関係者の協力が必要」とされている。選手や観客への対応として、医療体制は絶対に必要なものだ。これはむろん、コロナ蔓延以前の計画だ。コロナが完全終息した場合ならこれも可能だろうが、現状ではまったく無理な話だ。しかも、そのほとんどは無料奉仕だというのだから驚く。

 いまやコロナ禍での医療従事者たちの疲労はピークに達しており、医療体制は崩壊寸前だとまで言われている。あと半年を切ったオリンピックについて考える余裕など、医療現場にはない。現場の医師のほとんどが「少なくとも今年いっぱいでコロナが収まる可能性はない」と言っている。

 とすれば、このまま7月にオリンピックを開催するとしても、医師や看護師などを5千人以上も動員できることなど、絶望的である。それでも強行するというなら「特攻五輪」とか「神風五輪」などと批判されることになるだろう。

 競技場などで何か突発的な事故や症状が出たとき、組織委員会はどう対処しようというのだろう。医療のバックアップなしで競技をやるなどというのは、それこそ「特攻五輪」であろう。

 政府や組織委は「ワクチンさえあれば」と考えているようだが、それはあの戦争で「神風」に期待せざるを得なくなったことと同じだ。


3. ボランティアたちの離反

 選手のケアや観客の誘導、更には会場の設営などに関して、ボランティアはどうしても必要である。一昨年、すでに18万人の応募者の中から8万人のボランティアが選ばれている。その活動を楽しみにしていた人たちも多かった。

 若者から年配者まで、外国からのお客さんとふれあう機会を心待ちにしていたのだ。だがそれは、コロナ禍での話ではない。「三密を回避」「不要不急の外出自粛」という状況の中で、そんな夢は吹き飛んだ。

 当然のことながら、延期が決まった昨年3月30日以降、ボランティア辞退が相次いでいる。ところが、組織委員会はどれだけの辞退者が出たかについては一切明らかにしていない。膨大な数に、ただ慌てふためいているということらしい。

 今大会に関する限り、すでに医療体制は崩壊しボランティアも激減。もはや、大会そのものの実行が、人的資源の面からも不可能になりつつあるのだ。


4. 真夏の高温

 新型コロナウイルス対応で、すっかり影が薄くなった感のある「酷暑対策」はどうなっているのか。あれだけ騒がれて、マラソンなどは札幌へ強引に会場を移してしまったほどだったが、今やそんなことに誰も言及しない。組織委員会にしたところで、そんな余裕はかけらもない。

 連日35度以上を記録しているような最近の東京の夏。異臭騒ぎが起きたトライアスロンの水泳会場の問題なども、どこかへ吹っ飛んだままだ。

 酷暑下での競技には、医療体制は不要不可欠のはずだが、前述したようにその手当てはまったくできていない。強行すれば、人命にかかわるような事故だって起こりかねないことは、コロナ以前から指摘されていたことだ。

 コロナに目を奪われるあまり、高温対策がすっかりおろそかになっていると言わなければならない。


5. アスリートからも疑問の声

 女子1万メートルでオリンピック代表が決定している新谷仁美選手は、オリンピックに関して「アスリートとしてはもちろんオリンピックは賛成ですが、一国民としては反対です」とかなりはっきりと語っている(23日NHKニュース)。国民の期待を背負う立場として、国民が応援できる状況でなければモチベーションが上がらない、ということなのだろう。政治の道具として振り回されることへの怒りもあるのかもしれない。

 朝日新聞(24日付け)も、そんな選手たちの葛藤を記事にしている。

 五輪代表内定選手たちへのアンケートを基にした記事だ。

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(略)11競技の41人から回答を得た。(略)

 2021年中の五輪開催についてたずねたところ、回答者の半数を超える21人が「不安を感じている」、または「少し不安を感じている」と答えた。「あまり不安は感じていない」「不安は感じていない」を選んだ選手は7人。「どちらとも言えない」は13人だった。(略)

 五輪出場にあたっての不安をたずねる設問(複数回答可)では「大会によって感染症が広まってしまうかもしれないこと」を最も多い25人が挙げており、葛藤がうかがえる。「新型コロナへの感染リスク」が18人で続き、「世間の機運が盛り上がらず、出場しても応援や支持を得られないかもしれない」を選んだ選手も15人いた。(略)

 五輪の開催に欠かせないと思うものを複数回答可で聞いたところ、半数を超える22人が「国際オリンピック委員会に加盟するすべての国・地域の選手の参加」と「会場の観客」を選んだ。(略)
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 どうだろう。選手たちの方が、じいさんたちの組織委員会や菅政権より、よっぽどまともではないか。「不安」を抱え、国民の「応援や支持」を必要とし、さらに「すべての国や地域の参加が欠かせない」とする気持ちは痛いほどわかる。参加国が激減することを見越した上で、なお大会を強行しようとする連中への強い不信感も垣間見える。

 また、諸外国のアスリートたちからもさまざまな声が聞こえてくる。早々と大会不参加を表明した選手もいるし、大会の順送り(各大会を4年ずつずらして、東京は2024年とする)という提案をしたイギリスの選手もいる。

 「会場の観客」が必要不可欠だと意識している選手たちの気持ちとは裏腹に、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長らは「無観客開催も視野に」などと言いだしたし、支持率浮揚のためにどうしても開催したい菅首相もまた「無観客開催」を検討し始めたらしい。これを「スポーツの政治利用」と言わずしてなんというか。

 オリンピックは、あくまでアスリート・ファーストであり、国民ファーストでなければならないはず。汚い政治の道具にするな! と言いたい。


6. 警備体制にも綻び

 会場警備や観客対応の警備などに、警察官の動員は欠かせない。多くは民間警備会社が請け負うとしても、警備馴れした警察の協力は組織委にとっても必要不可欠である。しかし、そこにも黄信号が灯っている。

 大会が実施されれば、むろん警視庁だけでは人手が足りず、各県警からの大量の応援動員を要請しなければならない。ところが1月21日現在で、全国の警察官や警察職員の新型コロナウイルス感染者は、実に1,167人にも上るという(朝日新聞1月25日付)。

 警察官は、他人との「濃厚接触」が絶対的に必要とされる職業だ。どれほど市中に感染が拡大しようとも、他人との接触なしでは職務遂行ができない。したがって、これからも警察官は普通の市民よりも高い感染の危険を冒さなければならないし、感染者は増えることはあっても減ることはない。

 かくして、警備体制にも穴が開く。


7. 政策の決定的な欠陥

 菅義偉首相の右往左往ぶりは、いまさらここに記すまでもない。やっと始まった国会審議の、とくに予算委員会での答弁は、見ていて気の毒になるほどである。支持率が調査の度に激減しているのもうなずける。

 なんとか起死回生を狙って、河野太郎氏をワクチン担当大臣に指名したのはいいが、さっそく坂井学官房副長官と、ワクチン接種時期を巡って大ゲンカである。坂井氏が「6月までに接種対象となるすべての国民に必要な数量の確保を見込んでいる」と説明したのに対し、河野大臣は「それは決定ではない。修正させていただく」と一蹴。だが坂井官房副長官も譲らず「修正はしません」と応酬、ほとんど泥仕合だ。なんとか「6月確保を目指すということで合意した」とあやふやな結論でごまかしたが、それでも坂井氏は「確保と供給は違う」とブツブツ言い続けている。閣内不一致の典型なのに、菅首相はそれに対して何もコメントしない(できない)。「ワクチン接種が感染対策の決め手である」と強調する菅首相だが、その肝心の担当者たちの意見がバラバラなのだ。

 昨年の首相就任直後には「今年中には接種を始める」と言っていたはずだが、いつの間にか「2021年2月には……」となり、更には「6月には……」、とうとう「今年中」とズルズルの後退戦。言う度に違ってくる始末で、とても信じられたものじゃない。

 だいたい、7月に始める予定のオリンピックに「6月には接種が……」で間に合うはずもない。「いや、選手たちには特別に前倒しで接種する」などとの意見もあるけれど、(5)でも指摘したように、それでは選手たちの心が晴れるわけがない。国民から「接種の順番に序列をつけるのか」と批判が上がるのも目に見えている。

 無観客大会との声が、ここにきて一気に強まって来たし、IOCバッハ会長もそう言いだした。だけど、そこまでして大会開催強行の意味があるのか。

 これからかかる費用の問題もある。

 かの田崎史郎氏は「ここで中止にすると違約金で、もっと多額のカネが必要になる」などと発言して誤りを指摘され、謝罪するという不様な御用評論家のアホさ加減をさらけ出す始末。

 ほんとうに、もう中止をIOCに通告したほうがいい。

 「このコロナ・パンデミックの最中の開催は無理です」と説明すれば、いくらIOCだって、どうしてもやれ!などと無理を言うはずがない。無理を通せば世界中から非難を浴びて「オリンピック」そのものに傷がつく。さすがにそれは避けたいに違いない。


 菅首相よ、なるべく早く東京五輪は涙をのんで中止させていただく。その分をコロナ対策に“全集中”すると言うがいい

 それが、支持率回復への最後の切り札じゃないのかな。
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●《国会をチェックすることの重要性》、国会を見て下さい…《政府側の答弁》を《ファクトチェック》して、主権者に発信することの重要さ

2021年02月16日 00時00分01秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


(2021年02月11日[木])
日刊ゲンダイのコラム【立岩陽一郎 ファクトチェック・ニッポン!/独自ファクトチェック 政府側の答弁に深刻な問題があった】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284700)。

 《1月30日、朝日新聞・国会キャップの南彰記者、「ご飯論法」の命名で知られる法政大学の上西充子教授と私とでファクトチェックを行った》。

 血の通わない政…保身と利権漁りしか興味なしなカースーオジサン。あるべき社会へのビジョンもなく、主権者に説得力のある、心のこもったメッセージを発することもできないカースーオジサン。COVID19禍一つをとっても、ゼロコロナwithoutコロナを目指さない、目指そうとしない、検査検査検査…・追跡・保護しようとしない、する能力が無い、…《#罰則ではなく補償を》! 《やるべきことをやらず、余計な制裁強化ばかりを先行させようとする。無為無策と逆行は続いている》。
 一国のリーダーが国会で118回も嘘をつき続けても、問題とならない国。問題としないメディア。仕方ない、主権者が国会を見て、気づいていただくしかありません。ネット上でも見れますし、両院のWPにアーカイブもあります。カースーオジサンの御長男の官僚接待問題など、如何にデタラメな答弁が行われているのか、ご自分の目で確認するしかないです。「1/4」の自公お維支持者の皆さんは変わられることは無いでしょうし、一方、「1/4」の野党支持者の皆さんは、既にウンザリしておられるでしょう。「2/4」の眠り猫な自公お維間接支持者の皆さんが目覚められることに期待するしかありません。
 心あるジャーナリストの皆さんなどが《政府側の答弁》を《ファクトチェック》してくださり、主権者に発信して下さること、とても重要だと思います。

   『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
        権力にオネダリして、そうしていただいたのである」
   『●斎藤貴男さん、税率を上げても「「スウェーデンのような
           高福祉国家を目指すんだ」なんて、誰も言わない」
   『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
          「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」

   『●『国民のしつけ方』(斎藤貴男著)読了…
      《それは調査報道…「番犬(ウォッチ・ドッグ)」としての役割》
    「オリンピックスポンサーになることの意味合い。中日新聞は、東京新聞の
     東京五輪批判を控えるよう「恫喝」されたらしい」

   『●《テレビマンも新聞記者も…あなた方が近年、国民を政権の
        意向通りに操ることしかしていないことの罪深さを…》
   『●《菅政権は、規制改革を政策の重点事項としている。だったら、
     国民生活を危機に陥れている感染症の利権を最優先の改革対象とすべき》
   『●《#罰則ではなく補償を》! 《やるべきことをやらず、余計な
     制裁強化ばかりを先行させようとする。無為無策と逆行は続いている》
   『●スピード感な罰則導入…専門家も罰則を支持? 《『概ね賛成』という
        かたちでありました》? 隠蔽・ウソ・詭弁もアベ様から《継承》
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…
     《事の発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
   『●行政改革担当相兼COVID19ワクチン接種担当相の河野太郎氏に、大変に
        名誉なことに、いつの間にかツイッターをブロックされていた…
   『●《本来メディアは権力者の監視役、つまり「ウオッチドッグ」
     (番犬)》にならなければならない…でも、ニッポンでは〝吠えないポチ〟
    《本来メディアは権力者の監視役、つまり「ウオッチドッグ」(番犬
     にならなければいけません。おかしなことがあれば吠え、市民に伝える
     のです。しかし実際はどうでしょうか。私にはむしろ、
     権力にすり寄る「ポチ」に見えました

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284700

立岩陽一郎 ジャーナリスト
ジャーナリスト。1967年生まれ。91年、一橋大学卒業後、NHK入局。テヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て、2016年12月に退職。現在は調査報道を専門とする認定NPO運営「INFACT」編集長。フジテレビ「とくダネ!」、毎日放送「ちちんぷいぷい」出演中。

ファクトチェック・ニッポン!
独自ファクトチェック 政府側の答弁に深刻な問題があった
公開日:2021/02/03 06:00 更新日:2021/02/03 06:00

     (蓮舫議員(C)日刊ゲンダイ)

 蓮舫議員(立憲民主)の質問に菅総理が「失礼じゃないでしょうか」と言ったことが注目された国会だが、不可思議としか言いようのない補正予算を成立させて序盤戦を終了した。


■記者サロンでファクトチェック

 1月30日、朝日新聞・国会キャップの南彰記者、「ご飯論法」の命名で知られる法政大学の上西充子教授と私とでファクトチェックを行った。朝日新聞が新たに始めたオンラインでのセミナー「記者サロン」の一環だ。ファクトチェックは、政策の是非は議論しない。今回も政治家の発言について事実関係を確認した。その結果、政府側の答弁にいくつか深刻な問題が見つかった。

 まず南記者が代表質問での菅総理の答弁を、歴代総理との違いで示した。答弁時間は3時間45分。文字数で見ると約6万6000字。これは時間比で2020年1月の安倍総理を1時間以上下回り、字数で見ると12年1月の野田総理の11万7000字の半分程度でしかない。蓮舫議員の質問のきっかけとなった菅総理の言葉足らずは、国会の冒頭で既にその姿を現していたことがわかる。

 次に、感染症法改正案での罰則についての議論を見た。菅総理は入院勧告に従わない感染者への懲役刑は、全国知事会からの要望を受けたものと答弁した。しかし実際には、全国知事会は罰則こそ求めたが懲役刑までは求めていない。巧妙なのは、質問した小川淳也議員(立憲民主)が懲役刑について質問したのに対して、菅総理は「知事会からも罰則の創設を求める緊急提言もいただいています」と答えている。まさに「ご飯論法」だ。菅総理は誤ったことを言っていないが、質問と合わせることで、「懲役刑を求めたのは全国知事会」という誤った情報を拡散させるものとなっていた。

 この罰則については、田村厚労大臣の発言もチェックした。田村大臣は、改正案作成にあたって開かれた厚労省の審議会での議論を問われ、「(賛成、反対の)両方ご意見がありました。しかしおおむね賛成」だったと答弁。しかし事実は全く違った反対の声が圧倒的に多く、「おおむね賛成」という状況ではなかった。これは虚偽に近いとの意見で一致した。私権を制限する法律を作る際にその前提となる情報で政府が事実と異なる内容を示すという由々しき事態が起きていたということだ。

 大臣のツイートもチェックの対象とした。河野大臣がワクチン接種に関してNHKが報じたワクチンのスケジュールを「デタラメ」と発信したものだ。しかしこれは政府が示したスケジュールをNHKが報じたもので、「デタラメ」とは言えない。実際には政府内に混乱があったことも後に判明している。こうした発信はメディアを敵視する空気を社会につくる恐れもあり注意が必要だ。

 この「記者サロン」は朝日新聞がオンラインを使って新たに始めた取り組みだ。参加視聴者からも意見や質問を出してもらい双方向で議論を進める。参加者からは、「桜を見る会」についての安倍前総理、日本学術会議をめぐる菅総理の答弁を検証するよう求める声が聞かれた。国会をチェックすることの重要性を再認識する機会となった。

※コラムへの感想や意見は以下のアドレスへ。
 tateiwa@infact.press
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●<金口木舌>《年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ発した側に向かう》…「エイジズム」に陥ることなく批判すべきは批判を

2021年02月14日 00時00分34秒 | Weblog

(2021年02月01日[月])
【<金口木舌>「老害」の拡散に思う】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1264409.html)。

 《▼年齢で人を決めつけていいものか。「老害」という文字を見る度に心が波立つ。年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ発した側に向かう》。

   『●キャッシュレス…アベ様の《庶民ぶりっ子にだまされていた日には、
                  私たちは奴隷そのものにされてしまう》
   『●『俺たちはどう生きるか』(大竹まこと著)読了…
      《みんなが協力し、かばいあい、ヨタヨタと時間が過ぎた》

 コラムの前半の《違和感》について、親族その他や自身での経験から、感じることの多い昨今。
 さて、コラムの後半。「エイジズム」に陥ることなく、批判すべきは批判したいもの。

 東京新聞の記事【辞任表明の森喜朗会長「説明責任なってない」 報道を批判、会見には出席せず】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/85618)によると、《東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は12日、評議員と理事による合同懇談会に出席し、冒頭で辞任を表明したものの、懇談会後の会見には出席しなかった。会見では記者から「説明責任がなっていない」と批判の声が上がった。森氏は、公開された会議の冒頭で10分あまり発言した。この中で「私の不適切な発言が原因で大変混乱した。今日を持ちまして会長を辞任します」と辞任の表明した。一方で女性蔑視発言をめぐっては、「意図的な報道があり、女性蔑視だと言われた」と報道を批判し、「老害」と言われて「極めて不愉快と怒りをにじませた》そうです。
 さらに、同紙の記事【【全文】森喜朗会長が辞任表明、女性蔑視発言は「解釈の仕方」「意図的な報道あった」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/85567)によると、《◆老害「きわめて不愉快」 したがって、だれかが老害、老害と言いましたけれども、年寄りが下がれというのはどうもいい言葉じゃないんで、子どもたちに対するいろんな言葉がございますけれども、老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきているわけですから、老人が悪いかのような表現をされることも、きわめて不愉快な話であります》…どうそうです。
 シンキロウ サメ脳氏・森喜朗氏が東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会会長を辞任しました。自身の差別発言による辞任を、ご本人は、偏った、一部を切り取った「老人イジメ」的報道等により辞任するのだ、と思っておられるかもしれない。それは誤解で、世界中に拡散された御自身の醜悪さを、シンキロウ氏の個人の資質上の醜悪さを、ブログ主は「老醜」「老害」「老残」という言葉で批判しています。〝箕部幹事長〟も同様。《老人もやっぱりちゃんと日本の国のために、世界のために頑張ってきている》方々はたくさんいます。でも、シンキロウ サメ脳氏や〝箕部幹事長〟はそうではないと言っているのです。

   『●〝腰ぬけ〟で結構、害悪老人よりは!!
    「「戦争の体験があるぼくたちはこのままじゃ死ねない」というのは、
     戦争をしないと気が済まないのでしょうね。いや、
     腰ぬけ小皇帝ですから、自らあるいは身内が行くのではなく、
     若者を戦争に行かせないと気が済まないということでしょう。
     あるいは、ベトナム戦争の際に石川文洋さんに咎められなかったら
     大砲の引き金を引いていたように、安全地帯に居て、罪なき民衆を
     殺すためのミサイルのスイッチを押すような卑怯者でしょう。
     哀しい精神構造です。城山三郎さん・佐橋滋さん・中山素平さん・
     石田禮助さんらの反戦派の気骨ある〝老人〟たちに学ぶ能力の無い、
     哀しい老害人です。エイジズムに加担する気はありません。
     でも、この都知事は「ババア」発言に見られるようなエイジズムの権化
     ですし、差別主義者ミーイズムの塊ですからね」

   『●「憲政史上初となる珍事」: 〝日本〟vs〝日本〟
   『●『自民党の終焉』読了(4/4)
   『●3.5期の空白都政と都知事選候補達
   『●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の
     発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》
    「「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として
     醜悪であり、「老害」「老残」だ」

 筑紫哲也さんが(玉木正之氏か誰かとの論争で)「エイジズム」「老害」について書いておられた、と思い、探してみたが見つからなかった。このWeb頁(http://www4.plala.or.jp/coolmint/Column/col_page/column_rougai.html)から、一部引用させていただきます。《その一方で、昨今では、「エイジズム(ageism)」という造語まで生まれている。英語で人種差別を「レイシズム(racism)」、性差別を「セクシズム(sexism)」と言うが、これらのエイジ(age)版とでもいった表現で、世代差別を意味する。以前、某局のニュース番組で、筑紫哲也氏がこの「エイジズム」という言葉を用いて、老害について取り上げたことがあった。氏は、現代社会を「エイジズムの社会」と明言すると同時に、「老害」が高じて「老人差別」となりかねない点に言及し、警鐘を鳴らした。確かに氏の言うように、近年、何かと世代で線引きする傾向はより顕著になり、年寄りを汚物扱いする者も増えてきている。モラルの低下は目を覆うばかりだ。年寄りは人生の先達として、尊敬すべきは尊敬し、見習うべきは見習わねばならないのだが、核家族化の進行とともに年寄りと一緒に生活することが珍しくなった今日では、もはや当然のことが当然のようにできなくなってしまっている。「子供叱るな来た道じゃ、年寄り笑うな行く道じゃ」と言うが、今こそ、思い返すべき時だろう。いずれ自分も年寄りになるそのことを忘れて、年寄りを軽んずるようでは、日本の将来は暗い》。

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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1264409.html

<金口木舌>「老害」の拡散に思う
2021年1月30日 06:00
金口木舌 高齢者ケア エイジズム 年齢差別 小倉智明

 「ごっくんと、うまく飲めたかな」。病室内のカーテン越しに看護師の声が聞こえてきた。同室の80代女性に薬を飲んだかどうかを尋ねている。ケアは細やかだが幼い子どもに接するような話し方に違和感があった

▼看護師は当方には丁寧語、女性には幼児語を使った。弱い存在だから、守らなければという親切心からの話し方としても、ばかにされたと感じる人はいるだろう。デイサービスでも、職員が幼児語で高齢者に話す場面をときどき見掛けた

▼親しい同士なら、いわゆる「ため口」でいいのかもしれない。見下す気持ちがあるなら年齢に基づく差別や偏見につながる。「エイジズム」という年齢差別の概念で、米国の精神科医のロバート・バトラーが唱えた

▼高齢に伴い身体の衰える人もいれば、活力のある人もいる。晩年のピカソのように創造性を発揮する人も。高齢だからと安直にひとくくりにできない

▼ネットのSNS上で「老害」という言葉を使った高齢者批判が散見される。エイジズムの一つである。朝の情報番組「とくダネ!」の看板司会者、小倉智昭さんが番組降板を決めた。辞める理由の一つに「老害じゃないか」と書かれたネット上の批判を挙げている

▼年齢で人を決めつけていいものか。「老害」という文字を見る度に心が波立つ。年齢で他者を差別をする人も老いる。矛先はいずれ発した側に向かう。
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●あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》

2021年02月06日 00時00分01秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(2021年02月03日[水])
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/自民党幹事長・二階にお粗末ブーメラン】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102030000099.html)。

 《二階俊博は会見で、銀座クラブ問題を念頭に「議員は国民の模範とならないといけない立場なのでそういう問題は論外だ。それぞれ胸に手を当てて自らをよく律していただきたい。子供ではないので党がどうこう言う話ではない。選挙区の皆さんから日頃から注意も指導も受けているはずだ。謙虚に対応してもらいたい」とした。だが、事の発端は二階の年末の「8人ステーキ会食」から始まったのではないのか》


   『●《半沢が箕部幹事長と対峙するシーンの長台詞は、まるで私利私欲に
     まみれた今の自民党政権に対する怒りの言葉のようだった》…現実は?
   『●《「これは『半沢直樹』そのまんま」「リアル『半沢直樹』だ!」
     「箕部幹事長はやっぱり二階だったのか」》…キングメーカー気取り
   『●アベ様一族…元最低の官房長官や副首相、〝箕部幹事長〟、無《責任政党》
           やお維の連中、《下足番》新聞やアベ様広報紙などのメディア

 あぁぁ、〝箕部幹事長〟はブーメランも理解できな程の老醜…《事の発端》をお忘れか? ―――《二階の年末の「8人ステーキ会食」》。「エイジズム」の意図は全くないのだが、政治家個人として醜悪であり、「老害」「老残」だ。

   『●斎藤貴男さん《もう二度と、コロナ禍を奇貨とした利権漁りはやめろ。
         卑しい。で、次は一刻も早く東京五輪の中止を決めることだ》
   『●しんぶん赤旗スクープ…《官房機密費(内閣官房報償費)は95億
     4200万円超…菅氏が自身に支出したのは86億8000万円超にものぼる》
   『●中小零細事業も潰し、《死なせる医療》も正当化し、超監視社会へも
      誤誘導…何処まで冷酷陰湿強権な利権漁りカースーオジサンなのか?
   『●金子勝さん《抜本的なコロナ対策こそ、最大の経済対策なのだ》…
     検査検査検査・追跡・保護と社会的検査による無症状感染者の炙り出し
   『●厚労相「義務ではない」扶養照会…カースーオジサン、躊躇わずに
     生活保護を申請できるようにしてから「生活保護がある」と言ってくれ
   『●意図的に《検査件数が大きく減っている…東京都は都内の保健所に
      対し、「積極的疫学調査」の対象を絞るよう、通知を出している》
   『●《菅政権は、規制改革を政策の重点事項としている。だったら、
     国民生活を危機に陥れている感染症の利権を最優先の改革対象とすべき》
   『●《#罰則ではなく補償を》! 《やるべきことをやらず、余計な
     制裁強化ばかりを先行させようとする。無為無策と逆行は続いている》

 栃木県を除き、緊急事態宣言が3月8日まで、1カ月の延期となりました。利権漁りカースオジサンや〝箕部幹事長〟らによるGoTo人災であることが明確化される一方、この間、《自助》だけという血の通わない無為無策な政でした。保身と利権漁りしか興味なしなカースーオジサンや〝箕部幹事長〟ら。
 【「必ず改善させる」と明言した1ヵ月 高まったのは政権不信<緊急事態宣言延長>】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/83684)によると、《新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言の1カ月延長が決まった。菅義偉首相は発令時に「1カ月後には必ず事態を改善させる」と明言し、新規感染者数は減少傾向にあるが、解除には至らなかった。この間、政権内では宣言解除の基準を巡って見解の相違や修正が表面化し、与党議員が深夜の街に繰り出していたことも発覚。協力する国民の側に政治不信が広がっており、感染対策の旗を振る首相らの呼び掛けがかき消されかねない。(上野実輝彦、井上峻輔) ◆1周と思ったら「もう1周走って」◆解除の目安にぶれ◆「これでは国民がついてこない」  厳しい国民生活が続く中、発覚したのが与党議員の軽率な行動だ。松本純・元国家公安委員長ら自民党議員3人は連れ立って、公明党幹事長代理だった遠山清彦氏は知人とともに、宣言中の深夜に東京・銀座のクラブで飲食していた。松本氏は発覚時に1人で行ったうその説明をしていたことも認め、自民党の3氏は離党、遠山氏は議員辞職に追い込まれた。首相は議運委で「誠に残念で、国民に心からおわび申し上げる」と謝罪。野党から、ステーキ店で大人数の会食に参加した昨年12月の自身の行動も追及され「大いに反省している。その際は緊急事態宣言はなく(飲食店の営業は)午後10時まで許されていた」と釈明に追われた。自民党内からも「一致団結をお願いしている与党が信頼を失墜させている。これでは国民はついてこない」(中堅)と批判の声が出ている》。
 麻生派の松本純・元国家公安委員長は、《〈選挙のうぐいす嬢の皆様をはじめ後援会の皆様と参加致しました。〉(同上2015年4月18日)…〈役職ごとに案内状が割り当てられます。…〉》ということで、「桜を見る会」でもご活躍。以前、内閣府防災担当大臣も担当。嘘までついておきながら、《自民党の3氏は離党》程度でお終いかい?

   『●アベ様《国会でも「事務所側が補填したという事実はまったくない」
     「後援会としての収入、支出は一切ない」…やはりあれは真っ赤な嘘》
   『●《秘書のミスとして収支報告書の修正、最悪でも秘書が起訴されるだけ。
          告発に対しての検察のポーズで捜査の体裁を取っただけ》!?
   『●息吐く様にウソをつく《稀代の“嘘つき総理”》による7年8カ月に
      及ぶ《憲政史上最悪と名高い安倍政権》…漸く「前夜祭」の真相が
   『●《ホテル側が「営業の秘密」を理由に資料提供を拒否するなどという
      ことはあり得ない…ホテル側に「口封じ」をしていたことは明らか》
   『●《総理大臣経験者が検察に任意聴取されるのは異例中の異例だ》…
     刑事責任を問えない? ならば、アベ様を国会で証人喚問して政治責任を
   『●アベ様には一体何枚の舌? 「118回」息吐く様にウソをつき、
     国会がコケにされたのに、無《責任政党》から誰一人声を上げない…
   『●《約700万円も使途不明…私的な支払いのために預かった金を
     安倍前首相に断りもなく秘書が勝手に流用…それは完全に横領では》?
   『●《自民党の安倍擁護派は野党の質問をことごとく口汚くののしった。
      議会と国民にうそをつき、質問者をばかにし…野党批判に変えた》
   『●衆参議運での《訂正》説明後、アベ様は《「説明責任を果たすことが
       できた」と胸を張り、さらには来年の衆院選出馬の意向を示した》
   『●(永田健氏)《安倍氏が国民が注視する国会であんな答弁をしたのは
      「野党をなめていたから」ではなく「国民をなめていたからだ」…》
    「「《疑惑を持たれた政治家は当然、国民への説明責任を果たすべきだ
     …これまたお得意のブーメラン」。
     「ブーメラン…「政治家も責任を取らない結果、政府は無責任体制に
     陥り、国家運営の著しい停滞を招いた」by (当時野党)自民党アベ様」。
     《「安倍氏は政界一のブーメランの名手」と認定》…さて、新年に
     なりましたし、追及の再開を」

 自民党議員の振舞いや責任の取り方に驚きが無いですよね。だって、118回も息吐く様にウソをついた元首相が居ましたとさ。しかも、国会で。また、副首相は夜な夜な「素淮会というカラクリを通して税金で愛人の店で豪遊《締めて650万8000円》」ですもの。《1人で行ったうその説明》やクラブ〝訪問〟、クラブに〝滞在〟程度、また、《自身の資金管理団体がキャバクラなどに「飲食代」として計11万円を支出していたことも判明》程度では驚きもしません。

   『●《2018年…森友学園にかんする決裁文書の改ざん》…素淮会という
      カラクリを通して税金で愛人の店で豪遊《締めて650万8000円》

 沖縄タイムスの【社説[議員銀座飲食]うそがまかり通る異常】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/701364)によると、《コロナ禍で我慢を強いられている国民が、政治家の行動にどれだけ厳しい目を向けているか分からなかったのか。公明党の遠山清彦衆院議員が、辞職願を提出し許可された。緊急事態宣言下の先月22日、深夜まで東京・銀座のクラブに滞在していた、と週刊誌に報じられた。自身の資金管理団体がキャバクラなどに「飲食代」として計11万円を支出していたことも判明した。これらの責任を取る。遠山氏は「私の不適切な行動と、資金管理団体の不祥事で政治への信頼を深く傷つけてしまった」と謝罪した。その通りであり、議員辞職は当然だ。…自民党の松本純元国家公安委員長…はこれまで「1人で行った」と説明していた。うそをついて事実を隠蔽しようとしていたのだ。前途ある2人。後輩をかばったとの釈明が通用するはずがない。理解できないのは党執行部の対応だ。松本氏が当初、役職の辞任を申し出た際、二階俊博幹事長は「やめる必要はない」と一時慰留したという。3氏を離党勧告処分としたのは、世論の反発を受けて慌てて取り繕った感が否めない》。
  東京新聞の【社説/公明議員は辞職 自民の処分甘くないか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/83524?rct=editorial)によると、《松本氏は銀座のクラブで「店主たる人と二人だけだった」と説明したが、虚偽だった。問題が報じられても、大塚、田野瀬両氏は直ちに申し出なかった。議員として適切な振る舞いと言えるのか。…安倍氏は首相を辞任し、その後国会で釈明したが、虚偽答弁の責任を取ったとは言い難い。済んだ話とはせず、厳しく身を処すことが必要だ。野党に「鯛は頭から腐る」と言われないが為にも。》

自民党大阪府連会長・大塚高司衆議院議員(大阪8区)と田野瀬太道衆議院議員(奈良3区)も〝離党〟だけでお終いなのね。「鯛は頭から腐る」…体全体が腐り果てているのが、自公お維。


   『●沖縄イジメ、辺野古は破壊「損」の張本人が元最低の官房長官。
     そして今、さらなるデタラメ・ヒトデナシをやろうとしているオジサン

 アベ様の政の下、沖縄イジメ、辺野古は破壊「損」の張本人が元最低の官房長官カースーオジサンであることを忘れてはダメ。

 西日本新聞の【社説/遠山議員辞職 「国民の代表」は襟を正せ】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/686936/)によると、《「国民の代表」として、範を示すべき立場と責任を自覚しているのか。全ての国会議員は改めて襟を正すべきである。 公明党の遠山清彦衆院議員=比例九州=が、議員辞職に追い込まれた。遠山氏は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言中の深夜に東京・銀座のクラブを訪れ、世論の激しい批判を受けていた。政府は国民に不要不急の外出自粛を呼び掛け、飲食店に営業時間の短縮を求めている。さまざまな不便や困難があっても多くの国民が協力を惜しまないのは、一刻も早く感染を収束させて経済を回復軌道に乗せ、日常生活を取り戻したいからだ。そのさなかに判明した国会議員の不謹慎な行動が、国民を怒らせ、政治への不信感を募らせたのは言うまでもあるまい。遠山氏は先月22日深夜に銀座のクラブで会食していた、と週刊誌に報じられた。29日には遠山氏の資金管理団体が2019年、福岡市のキャバクラなどに「飲食代」として計約11万円を支出していたことも政治資金収支報告書から判明した。このため同日、幹事長代理という党の役職を辞任し「国民の皆さんに申し訳ない気持ちでいっぱいだ。社会通念上、理解は得られない」と相次ぎ発覚した不祥事を謝罪していた。当初はこれでけじめをつける考えだったが、世論の反発は想定以上だったのだろう。遠山氏はきのう「国民の政治への信頼を深く傷つけてしまった。週末に熟慮した結果、議員辞職を決意した」と語った。次期衆院選にも出馬しないという》。

 さて、その遠山清彦衆院議員(比例九州)のかつての所業について ――― デマゴギー

   『●民主主義を破壊し、倫理観の欠片もない醜悪な選挙戦術…
          記憶し、教訓を沖縄県知事選の次にもつなげたい
    《さらに、もっとも醜悪だったのが、佐喜真応援団がネット上で
     繰り出した、玉城氏に対するデマ攻撃だ。…などの疑惑はすべて
     デマであることが週刊誌報道などによって判明しているにもかかわらず、
     選挙戦最終盤までネット上で流布されつづけた。しかも、
     「小沢別荘」デマを拡散させたのは、公明党遠山清彦衆院議員
     というれっきとした国会議員だった。このような類を見ない物量作戦と
     ネガティブキャンペーンを繰り広げながら、佐喜真氏は見事に敗れた。
     普通なら、もっと大差をつけて玉城氏が勝利を収めていても
     おかしくはないのだ》

   『●鈴木耕さん《デマゴギーとの戦い…沖縄の民意は
      デマには屈しなかった》…沖縄県知事選の次にもつなげたい
    《現役衆院議員のデマゴギー この選挙でのデマやフェイクは、
     選挙史上まれに見るひどさだったと言われている。しかも、
     現役の国会議員までが、このデマの流布に一役買っていたことが
     明らかになった。公明党沖縄方面本部長なる肩書を持つ遠山清彦
     衆院議員である。遠山議員は選挙期間中、さまざまなデマを
     ツイッターなどで発信し続けた。…しかし、こんな事実は一切なかった
     デマを指摘されると遠山議員は「ツイッターに流れていた情報を
     リツイートしただけ」と開き直った。ほかにも数々のデマを発信し
     続けたこんな男が現役議員、しかも“公明正大”を旨とする公明党の
     議員なのだから、呆れるしかない。玉城氏側は、刑事告訴の準備まで
     したという》

 さらに、自民党系ホシュの中山義隆石垣市長。Wikipediaによると、《2018年9月に行われた沖縄県知事選挙では、佐喜眞淳(自民党・公明党・日本維新の会・希望の党推薦)の石垣市における選対本部長を務めた》。
 《市民の安全や生命を守る責務がある自治体の長》のはずが、何やっているのでしょうか?

   『●沖縄デマによる市民の分断: 『沖縄スパイ戦史』の両監督
               …「反基地運動は中国のスパイ」デマも同根
    《一方、安倍首相は基地負担軽減に全力を尽くす」と述べた。嘘だ
     政権に辺野古新米軍基地の建設強行を止める気配は微塵もない。
     石垣島、宮古島、与那国島への大規模な自衛隊とミサイル基地の
     配備も推し進めており、石垣市では中山義隆市長が7月18日に
     陸自配備受け入れの方針を正式に表明した》

   『●《卑(ミーン)》な「本土」与党・癒党議員らが賛成しようが、
              《安倍政権の辺野古新基地建設は憲法違反》
    《超右派として有名な石垣市の中山義隆市長も、いつもの強気に似ず、
     かなり焦ったらしい。ハンスト中の元山さんに向けて、こんな
     ツイート(1月18日)を発信した》

   『●《署名活動を担ったのは、島の将来を担う若者たち…石垣市の4割近い
      有権者の権利救済の役割を放棄…あまりに不当な判決》(琉球新報)
    「日本軍から解き放たれ、今度は、米軍と一体化。《沖縄戦は、
     軍隊は住民を守らない、という事実》からすれば、自衛隊は、特に
     沖縄の市民を《守ろ》うとしているか? 市民は分断されゆき、
     自衛隊と米軍が相まって、《アメリカが中国の軍事的脅威に対抗
     するための〝防波堤〟としての役割を押し付けてはいないか。
     《標的の島》を押し付けていないか。《石垣市の中山義隆市長は
     陸自配備を「国防や安全保障は国の専権事項」と容認する》が、
     これは本当に市民のことを考えての発言か? 《市民の安全や生命を
     守る責務がある自治体の長として、生活に影響を及ぼしかねない
     配備について住民の声を吸い上げ、判断するのがその役割ではないか》?」

 目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/安和での抗議行動/石垣市の中山市長は即座に辞任すべきだ】(https://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/6d5c26012ea6b0671a3a2e586b86fee4)によると、《石垣市の中山義隆市長が、宮古島に選挙応援に行った際、居酒屋やキャバクラなど5件で会食したという。狭い島の中でそれだけ店を回れば、周りに知られるのはすぐに分かるはずだ。知られても大したことはないと、石垣市民や宮古島市民をなめ切っているのだろう。その程度の意識、認識で市民に何を呼びかけようというのか感染防止をまじめに取り組んでいる市民を馬鹿にしている。すぐに辞任すべきだ》。
 沖縄タイムスの記事【「自制すべきだった」石垣市長、会食を謝罪 居酒屋や接待を伴う店も】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/701889)によると、《石垣市の中山義隆市長は2日、新型コロナウイルス感染拡大で市民に不要不急の外出自粛を求める中、宮古島市長選の応援で訪れた同市で選対関係者らと居酒屋やスナックで会食していた…大人数や長時間の会食にならないよう気を付けていたと釈明した上で「選挙のお願いとはいえ、その後の宮古島市の感染拡大状況を見ると自制すべきだった」とした。市民へ島外の人との飲食を含むさまざまな行動自粛を求めていたことに対し「今回の私の行動で石垣市民の皆さまには本市の感染対策に不安を与えた」「宮古島市の皆さまにもご迷惑をお掛けした」と陳謝した上で「島内の感染拡大防止と市民生活の回復へ、気を引き締めて全力で取り組む」と述べた》。
 また、琉球新報の記事【宮古島で接待飲食の石垣市長が謝罪「市民に不安与えた」「自制すべきだった」】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1266206.html)によると、《石垣市の中山義隆市長が不要不急の外出を控えるよう市民に呼び掛けていた期間中、選挙応援で訪れた宮古島市内で接待を伴う飲食店で会合していた…宮古島市長選に立候補した下地敏彦氏の応援で同市を訪れていた1月15、16の両日、市内の接待を伴う飲食店や居酒屋を各日2~3軒訪れたと説明した。宮古島市議や下地氏の支援者が同行したという。滞在時間は各店舗30分~1時間ほどで、同席したのは同行者・店舗スタッフと合わせ、多い時で5~6人だったとした。宮古島市内では当時、飲食店などに午後10時までの営業時短要請が出されていた。会合の終了時間について中山市長は「はっきりとは覚えていないが日付はまたいでいない。10時以降の可能性もある」とした》。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202102030000099.html

コラム
政界地獄耳
2021年2月3日8時2分
自民党幹事長・二階にお粗末ブーメラン

★政府は緊急事態宣言の延長やその対象外地域でも新型コロナ対策分科会が示す基準で「感染漸増」を示す「ステージ2」に下がるまで、飲食店に対する営業時間の短縮要請などを行う。この発表に合わせて自公の銀座クラブの面々の処分を急いだのではないだろうか。国民に時短や自粛を要請しているのに、政治家は治外法権かといわれることを嫌ったのが分かる。一方で、五輪はできると言い張る根拠を示さないのもおかしな話だが、国民の怒りの矛先が銀座のクラブに集中したといえる。

★銀座のクラブはいい迷惑だ。なにしろ飲食が悪いわけではないものの、飲食が悪いと決めてしまって、堂々と飲食してどこが悪いのかというのも、いずれも自民党の政治家だからだ。2日、自民党幹事長・二階俊博は会見で、銀座クラブ問題を念頭に「議員は国民の模範とならないといけない立場なのでそういう問題は論外だ。それぞれ胸に手を当てて自らをよく律していただきたい。子供ではないので党がどうこう言う話ではない。選挙区の皆さんから日頃から注意も指導も受けているはずだ。謙虚に対応してもらいたい」とした。だが、事の発端は二階の年末の「8人ステーキ会食」から始まったのではないのか。

大人数での会食がはばかられる時に8人でステーキ店に集まり、二階や「多人数の会食控えて」と国民に訴えた首相・菅義偉まで集まったことで批判を浴びると「別に8人で会っただけで会食ってそんなことを特にやったわけではない。飯を食うために集まったんじゃないんですよ」と二階は抗弁した。確かに子供ではないからどうのこうのいうことではないのかも知れないが、離党や議員辞職に発展している。お粗末なブーメランだということを国民は子供ではないから知っている。(K)※敬称略
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コメント
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●スピード感な罰則導入…専門家も罰則を支持? 《『概ね賛成』というかたちでありました》? 隠蔽・ウソ・詭弁もアベ様から《継承》

2021年02月05日 00時00分28秒 | Weblog

[※歴代自民党内閣は「国民のために働」いていなかった!? 縁故主義・政権の私物化もアベ様から《継承》 (日刊ゲンダイ 2020年10月14日)↑]


(2021年02月02日[火])
水井多賀子さんによる、リテラの記事【菅政権がコロナ専門部会の議事録を隠蔽 刑事罰反対が大多数だったのに「専門家も賛成」と嘘! 菅の官房長官時代からの隠蔽改ざん体質】(https://lite-ra.com/2021/01/post-5777.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/傲慢な新自由主義は日本で無理】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202101300000099.html)。
日刊ゲンダイの記事【「政治とカネ」問題かわす菅首相が10年前に言っていた正論】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284408)。

 《だが、これがとんだ大嘘だった。27日になって、公開を求めていた野党側には何の連絡もせず、厚労省はこっそりとHPで議事録を公開。そして、その議事録の中身を見ると、罰則に「概ね賛成」どころか、18名の委員のうち罰則に賛成していた委員はわずか3名だけで、8名は反対、3名が慎重意見だったのだ》。

 スピード感満載な刑事罰導入審議。専門家も刑事罰を支持? 《『概ね賛成』というかたちでありました》? 隠蔽・ウソ・詭弁・後手後手等々もアベ様から《継承》した利権漁りカースーオジサン。というよりも、《菅首相は官房長官時代も、「桜を見る会」招待者名簿廃棄があきらかになっているのに「公文書管理法に基づいて対応している」と言うだけで批判をシャットアウトするなど、議事録やデータを徹底して開示せず、都合の悪い情報を出させないようにしてきた隠蔽の張本人》。そして、《2019年に発覚した統計不正問題では、「毎月勤労統計」の調査手法の変更によって賃金伸び率を上振れさせるという「アベノミクス偽装」の疑惑が浮上…つまり、菅首相は自ら“悪い数字”が出ることに業を煮やして厚労省職員をどやしつけていた》ような陰険陰湿強権的な張本人。《こうした過去の事例を考えれば、今回、法案修正の方向に動くまで議事録が公開されなかったことも、ほとんどが反対・慎重意見だったのに「概ね賛成」「概ね了承」と事実が歪められたことも、いかにも菅首相らしいやり口だ》った訳だ。《平気で嘘をつき、情報を隠し、国民を欺く》。
 罰則導入は速攻で可決しようとし…刑事罰は撤回されたが、結局、行政罰は残ったまま。罰則導入審議 ――― そんなことの前にヤルことがあるのでは? 《失敗を国民のせいにして権利を制限する前にすること》があるでしょ? この1年間、自公お維や小池百合子「ト」知事は何をやってきたの?

   『●金子勝さん《抜本的なコロナ対策こそ、最大の経済対策なのだ》…
     検査検査検査・追跡・保護と社会的検査による無症状感染者の炙り出し
   『●《範を示》す能力など無し…【春秋/国民に重い負担、求める側の
     覚悟は】《失敗を国民のせいにして権利を制限する前にすること》がある
   『●厚労相「義務ではない」扶養照会…カースーオジサン、躊躇わずに
     生活保護を申請できるようにしてから「生活保護がある」と言ってくれ
   『●意図的に《検査件数が大きく減っている…東京都は都内の保健所に
      対し、「積極的疫学調査」の対象を絞るよう、通知を出している》
   『●《菅政権は、規制改革を政策の重点事項としている。だったら、
     国民生活を危機に陥れている感染症の利権を最優先の改革対象とすべき》
    「《ずっと即効性があり、コストが安く、確実で、安全だと考え》られる
     ゼロコロナWithoutコロナこそ目指すべき。《政府は緩い自粛を
     続けた後、ワクチン接種による一発逆転に望みをつないでいるようだ
     って、1年間、政権や自公お維は何をやっていたのか?」

 東京新聞の【社説/刑事罰の削除 実効性になお疑問残る】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/83042?rct=editorial)によると、《新型コロナウイルス対策の特別措置法などの改正案が審議入りした。与野党の修正協議で刑事罰が削除された代わりに、行政罰が導入された。罰則を伴う対策に実効性があるのか、なお疑問が残る。政府が閣議決定した感染症法改正案には、入院を拒否した感染者に「一年以下の懲役か百万円以下の罰金」を科す罰則が盛り込まれていたが、自民、立憲民主両党は修正協議で、懲役刑を削除し、刑事罰の罰金も行政罰の過料に改めることで合意した。入院ができない事情がさまざま考えられる中での刑事罰適用は、人権問題にもなりかねない強権的な対応だ。人権に最も配慮することが求められる感染症法の理念に照らしても、削除は当然である。一方、行政罰の過料が妥当かどうかは、さらなる議論が必要だろう。罰則を科すことには変わりはないからだ。政府は入院拒否が感染を広げている具体的な事実や、罰則が感染拡大の防止に効果があるかどうかの根拠を示していない。国会審議の中で示す必要がある。特措法の改正案にある罰則導入も同様だ。営業時間の短縮などの要請に応じない事業者に対し、緊急事態宣言下では五十万円以下、宣言が出される前の「まん延防止等重点措置」の場合は三十万円以下の過料を科す罰則についても、金額を引き下げることで合意した。雇用を守り、経営を維持するために、営業せざるを得ない事業者は少なくない。額が下がったとはいえ、罰則はさらに追い詰めることにならないか。むしろ必要なのは、営業自粛に応じて経営を支える支援策だ》。

 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/傲慢な新自由主義は日本で無理】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202101300000099.html)によると、《国民は前首相・安倍晋三に「悪夢のような民主党政権」と言われ続けたが、その後の安倍・菅政権、ことにコロナ禍後の政治や社会情勢、国民の生活に直接影響する政策やでたらめな税金の使い方に閉口したり、うんざりしたりする国民、ことに民主党政治は悪夢と素直に信じてきた自民党支持者や若者は怒りのやり場に困っていることだろう》。
 アベ様の真の《悪夢》のような政から、利権漁りカースーオジサンの「地獄」…自公お維非支持者や野党支持者こそ、いい迷惑だ。 

   『●「ホンモノの疑惑にメス」は入るか?…
     …何でも許す倫理観無き「責任政党」と手控える批判精神無きマスコミ

 またしてもブーメラン…しかも、小沢事件」って《捜査権力とメディアの共犯》ではないかよ…
 【「政治とカネ」問題かわす菅首相が10年前に言っていた正論】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284408)によると、《この時の菅氏は政治資金規正法違反で秘書が起訴された「小沢事件」を取り上げ、民主党(当時)の鳩山首相にこう迫っていた》…。《いやはや、まさに「オレは法律だ」「オレに従え」と振る舞っているのは、今の菅政権。菅首相は過去の自身の言葉を思い出し、ご都合主義に陥らず、政治倫理要領に沿って異常事態の自民党の政治責任をただしてほしいものだ》。

   『●下野時の発言がブーメラン…「最低の官房長官」スガ殿は、
           「国民への背信行為」を自分自身で行っている
   『●《悪夢…民主党》総裁選では「全国で遊説することなく、国民に広く
      考えを示さず、政策論争を深めなかった」と当て擦っておきながら…
   『●スガ様の御著書『政治家の覚悟』から「粛々」と、こっそりと
     《「公文書の管理の重要性」を訴える記述》を削除…が意味するものは?
   『●《政治家の覚悟》をかなぐり捨てる――著書から削除・隠蔽すれば
       ブーメランが後頭部に刺さることが無いと思っているオジサン
   『●(永田健氏)《安倍氏が国民が注視する国会であんな答弁をしたのは
      「野党をなめていたから」ではなく「国民をなめていたからだ」…》
    「《疑惑を持たれた政治家は当然、国民への説明責任を果たすべきだ
     …これまたお得意のブーメラン」。
     「ブーメラン…「政治家も責任を取らない結果、政府は無責任体制に
     陥り、国家運営の著しい停滞を招いた」by (当時野党)自民党アベ様」。
     《「安倍氏は政界一のブーメランの名手」と認定》…」

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https://lite-ra.com/2021/01/post-5777.html

菅政権がコロナ専門部会の議事録を隠蔽 刑事罰反対が大多数だったのに「専門家も賛成」と嘘! 菅の官房長官時代からの隠蔽改ざん体質
2021.01.30 07:33

     (厚労省HPにこっそり公開された議事録)

 「隠蔽・改ざん」を繰り返してきた安倍政権を継承した菅義偉首相だが、なんと、新型コロナ対策でも「隠蔽」をおこなって政策を押し通そうとしていたことが発覚した。政府は22日に入院措置を拒んだ感染者への懲役刑などの罰則を新たに設ける感染症法改正案などを閣議決定し国会に提出。最終的には野党の反対で懲役刑などの罰則は削除されたが、まだ法案の修正に応じる前、罰則の是非を話し合った専門家の会議の議事録を隠した上、「専門家も賛成と大嘘をついていたのだ。

 この菅政権による大嘘が判明したのは、27日に公開された厚労省「厚生科学審議会感染症部会」の議事録。この部会は1月15日に開催されたものだが、政府による法案提出時にも公開されず、議論の詳細は不明の状態だった。法改正をしようというのに専門家の議論の中身も明かさないまま法案提出すること自体がありえない態度だが、予算委員会がスタートした25日になっても、なんと議事録は出てこなかった

 実際、同日の衆院予算委員会では、立憲民主党の後藤祐一衆院議員が「議事録を公開するように私ずっと求めているんですけど、出てきませんよ。なんで隠しているんですか。出してください」「専門家はどんな意見だったんですか?」と追及をおこなったのだが、そのとき、田村憲久厚労相はこう答弁していた。

「ここに議事録等々ないわけでありますけど、両方、まあ、ご意見がありました。しかしながら、『概ね賛成』というかたちでありました」

 だが、これがとんだ大嘘だった。27日になって、公開を求めていた野党側には何の連絡もせず、厚労省はこっそりとHPで議事録を公開。そして、その議事録の中身を見ると、罰則に「概ね賛成」どころか、18名の委員のうち罰則に賛成していた委員はわずか3名だけで、8名は反対、3名が慎重意見だったのだ。

 たとえば、山田章雄・東京大学名誉教授は「御提案の罰則等は感染源対策はプロモートできますけれども、感染経路対策にはほぼつながらない」「感染症に対する抑制効果がどのように出てくるのかという科学的根拠がない」と言い、白井千香・大阪府枚方市保健所所長も「対策の実効性が確保できるかといったところで、これが独り歩きするような形になると逆に保健所の仕事が増える」と発言。がん・感染症センター都立駒込病院の今村顕史・感染症科部長は「罰則をつくることによって、かえって従業者の検査行動を妨げる可能性が極めて高い」とし、中山ひとみ弁護士も「刑事罰であれば前科になるという非常に重い刑罰なわけなので、そういうもので感染症の蔓延防止に本当に実効性を担保できるのかというのは、私自身はやや疑問」と述べている。


厚労省は専門家に「国会でも反対の意見があったことを伝える」と約束していたのに逆に隠蔽

 もっともな意見ばかりだが、このほかの委員の発言を見ても、議論は明確な反対意見と慎重意見が大勢を占めており、どこからどうみても罰則に概ね賛成などとは言えないものだったのだ

 しかも、議論の締めくくりでは、厚労省の江浪武志・健康局結核感染症課長がこうも語っている。

「罰則を設けるかどうかということ、それについてどういうものにするのかということについては、国会での審議が必要なことであるということでございますけれども、その際には先生方からいただきました御意見をしっかりお伝えするようにしたいと思います」

 つまり、専門家である委員たちには「国会審議ではいただいた意見をしっかり伝える」と言っておきながら、政府は議事録も公開せずに“隠蔽”し、「概ね賛成」などと事実を捻じ曲げて国会で説明をおこなっていたのである。

 28日の自民党と立憲の国対委員長による改正案修正協議で、自民の森山裕・国対委員長が感染症法改正案に盛り込まれた懲役刑の削除という立憲の安住淳・国対委員長からの要求を受け入れたのも、この議論の中身が判明したことが決定打になったと言っていいだろう。

 国民に大嘘の説明をおこなってきたのだから修正に応じるのは当然の話だが、しかし、信じられないのは自民党の姿勢だ。そもそも政府が法案提出時にこの議事録は公開すべきものだが、厚労省がこのタイミングで議事録を公開したことに対して、自民党幹部は「厚労省は本当にいいかげんだ」「与党の国対委員長としては(両改正案を)修正しなければならなかったのは極めて残念だ」などと怒りをあわらにしているからだ(読売新聞29日付)。ようは、「法案通過まで隠しとけ」ということらしい。

 いや、それ以上にひどいのは、菅首相の態度だ。この“隠蔽”問題があきらかになっても、菅首相は自分たちが虚偽の説明をおこなってきたことについて詫びるどころか、何ひとつ態度を変えていないのだ。

 28日の参院予算委員会では、日本共産党の小池晃議員から議事録問題を追及されても、菅首相は「全体を通じて、概ねの了承が得られたので提出したということであります。私はそういう意味において、この審議会においてそういう報告であれば、それは問題ないと思います」などと答弁した。

 しかし、「全体を通じて、概ねの了承を得られた」というのは、まったくの詭弁だ。問題の専門部会では、最後のほうで座長である脇田隆字・国立感染症研究所所長が「結論は事務局から提案された方針でよしとすると思いますけれども」と議論を打ち切っているが、つづけて「ただ、いろいろな意見はありますので、それも反映していただく必要がある」と発言している。つまり、脇田座長が判断しただけで「全体を通じて、概ねの了承を得られ」てもいないし、委員の意見を反映させる必要にも触れていたのだ。そうした事実が議事録の公開によって明るみに出たのに、菅首相は性懲りもなく大嘘を突き通したのである。


菅首相「隠蔽には当たらない」の釈明でまた大嘘 専門家の意見を封殺したのは官邸

 さらに、昨日29日の衆院本会議では、立憲の長妻昭衆院議員から「昨日、私は(専門部会に)出席した中心メンバーからお話をお伺いしました。『当日の議論はただ実効性を高めるということの必要性は共有したけれども、刑事罰までを是認するということではなかった』というふうにおっしゃっておられます」と部会の委員からの聞き取りの結果を突きつけられたにもかかわらず、菅首相はまたも「1月15日の感染症部会で議論をおこない、罰則を設けることも含め、改正の方向性について概ね了承が得られたとの報告を受けています」と答弁。その上、こう強調したのだ。

「感染症部会は公開の場で議論され、その議事録については委員の確認後すみやかに公表されているものと承知しており、少なくとも隠蔽という指摘はあたらない」

 公開までに約2週間もかかった上、公開される前に法案を国会に提出して「概ね賛成だった」などと事実とは真逆の説明をおこなってきたというのに、「隠蔽という指摘はあたらない」と言い張る……。だが、これはあきらかに“隠蔽”ではないか。

 そもそも、感染症法や特措法を改正して罰則を設けようというのは、菅首相が新型コロナ対策で「後手後手だ」と批判を受けたことから挽回しようとした結果のものだ。

 実際、昨夏に特措法の改正を求める声が大きくなった際もそれを無視し、感染収束後におこなうという姿勢だった菅首相だが、「GoTo」一時停止の判断の遅さなどの「後手後手」批判や「大人数ステーキ会食」に非難が集中するようになると、昨年12月24日に「規制、罰則と給付金はセットで必要なのではないかと私自身は思っている」と述べ、翌25日の総理会見でも「給付金と罰則はセット」と発言。そうしたなかで、感染症法の改正による刑事罰までもが盛り込まれたのである。

 つまり、法改正によって「後手後手」批判を挽回しようと、特措法改正のみならず、菅首相は慎重な議論が必要な感染症法改正までをも突貫で押し進めようとしたのだ。当然、厚労省の専門部会で反対や慎重意見が巻き起こったことも報告を受けていたはずだが、それを「概ね賛成などと事実を覆い隠させたのである。

 厚労省がようやく議事録を公開したのも、「入院すべき人が入院できない状況なのに、これはおかしい」という声が大きくなったことや、日本医学会連合をはじめ最前線でコロナ対策にあたっている保健所長からなる全国保健所長会からも意見書が出されたこと、さらには政権与党の松本純・自民党国対委員長代理と遠山清彦・公明党幹事長代理の“深夜の銀座クラブ通い”が報じられて反発が高まったことから法案修正に踏み切らざるを得ないところまで追い詰められた結果でしかないだろう。ようするに、官邸がまだ懲役刑の罰則を強行する姿勢を貫いていたら、そのまま議事録は隠蔽されていた可能性もある


安倍政権時代から都合の悪い文書廃棄やデータ改ざんを主導してきた菅首相の体質

 実際、菅首相は官房長官時代も、「桜を見る会」招待者名簿廃棄があきらかになっているのに「公文書管理法に基づいて対応している」と言うだけで批判をシャットアウトするなど、議事録やデータを徹底して開示せず、都合の悪い情報を出させないようにしてきた隠蔽の張本人”だ。

 そればかりか、2019年に発覚した統計不正問題では、「毎月勤労統計」の調査手法の変更によって賃金伸び率を上振れさせるという「アベノミクス偽装」の疑惑が浮上したが、この調査手法変更をめぐっては、政府検討会の委員が「サンプルを(全数)入れ替えるたびに数値が悪くなるそれまでのやり方に官邸か、菅(義偉官房長官)さんかが『カンカンに怒っている』と言って厚労省職員は検討会の最初から相当気にしていた」と証言をおこなっていた。つまり、菅首相は自ら“悪い数字”が出ることに業を煮やして厚労省職員をどやしつけていたのである。ちなみに、この検討会では調査手法の変更について「さらに検討が必要」という意見が多かったにもかかわらず、検討会自体が打ち切られ、別の強引な手で調査手法は変更されてしまうのだ。

 こうした過去の事例を考えれば、今回、法案修正の方向に動くまで議事録が公開されなかったことも、ほとんどが反対・慎重意見だったのに「概ね賛成」「概ね了承」と事実が歪められたことも、いかにも菅首相らしいやり口だとしか言いようがない。

 新型コロナという国民の命に直結する問題でさえ、平気で嘘をつき、情報を隠し、国民を欺く。刑事罰が法案から削除されたからといって、この重大な背信行為を見過ごすわけにはいかない。しかも、政府は入院拒否によって感染が拡大した科学的なデータに基づいた事例をいまだに示しておらず、罰則に根拠となる立法事実がない状態であるにもかかわらず、修正案では罰則は残ったままで過料の行政罰が科せるものになっている。特措法改正による罰則規定にしても、政権与党の幹部議員が緊急事態宣言下で深夜に銀座のクラブに繰り出しても役職辞任程度でお茶を濁して終わりなのに、深夜営業で店側は罰せられるのは、どう考えてもおかしいだろう。

 自分たちの行動は顧みないのに国民を縛り付ける強制性だけは発動させ、不都合な事実は覆い隠そうとして透明性をまったく持たない。これだけ批判を浴びてきたのに、菅政権がいまだに新型コロナ対策の先頭に立つ立場として何ひとつまともな態度をとれていないということこそ、もっと問題にされるべきだろう。

水井多賀子
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202101300000099.html

コラム
政界地獄耳
2021年1月30日9時7分
傲慢な新自由主義は日本で無理

★ネットに「今の野党は8年前とは違う。現政権のおかげで鍛えられた。あとは1つにまとまるだけだ」という書き込みがあった。国民は前首相・安倍晋三に「悪夢のような民主党政権」と言われ続けたが、その後の安倍・菅政権、ことにコロナ禍後の政治や社会情勢、国民の生活に直接影響する政策やでたらめな税金の使い方に閉口したり、うんざりしたりする国民、ことに民主党政治は悪夢と素直に信じてきた自民党支持者や若者は怒りのやり場に困っていることだろう。

★高校1年生、16歳の時に民主党政権から安倍政権になり、あるべき政治は安倍政権だと思っていた人たちも、既に干支(えと)がひと回りして28歳になる。さすがに社会に出て政治とは何か、何が動くとどうなるかの仕組みも分かってきただろう。何を悪夢というのか。民主党政権は悪夢だと思い続ける人もいるだろうが、当時の考えのままだという人ばかりではなくなったのではないか。無論、野党が正しく与党が間違っているなどとは思わない。

★冒頭にあるようにこの8年間の政治で野党のみならず国民はいろいろと鍛えられた。良い部分もあったろうが、格差社会を政治が強く受け入れたのは経済が好調ならそのしずくが社会全体にいきわたるので、不安が薄れるところが格差が広がるだけでその差を縮める方策が政治から出てこない勝ち組に居続けなければ成立しない方策だ。そのころだろうか、上級国民という言葉が生まれたのは。

★新しい政治は、この傲慢(ごうまん)新自由主義が我が国ではなかなか当てはまらないということを理解する政治家を必要としている。55年体制をほうふつとさせる立憲民主党の参院幹部のように与党をギリギリとしめ上げるだけで建設的な議論ができなくてはだめだし、長年敵対してきた政党とは組めないと幼稚な理屈を言い続ける労働組合などを当てにしていたら、そんな政治は生まれない。(K)※敬称略
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/284408

「政治とカネ」問題かわす菅首相が10年前に言っていた正論
公開日:2021/01/27 06:00 更新日:2021/01/28 15:55

     (菅首相(C)JMPA)

 26日の衆院予算委では、公選法違反事件で有罪判決を受けた参院議員の河井案里被告(自民離党)と公判中の夫で、元法相の河井克行被告、鶏卵生産大手「アキタフーズ」グループ元代表から現金を受け取ったとして収賄罪で在宅起訴された吉川貴盛元農相ら自民党に所属した国会議員の「政治とカネ」の問題が追及された。

 この日、質問に立った立憲民主党の本多平直議員が「辞職は当然」とただしたのに対し、「自ら判断すべきだ」と歯切れが悪かった菅首相。ノラリクラリする菅首相の発言にもどかしさを覚えた本多議員が、かつて「政治とカネ」の問題で鳩山政権を厳しく追及していた野党時代の菅首相発言を取り上げ、「この時のあなたはどこにいったのか」と迫ると、「10数年前のことだから、今、即座にそうしたことを思い浮かべることはできない」などと逃げ回る場面もあった。

 菅首相が「思い浮かべることができない」のであれば、記憶を喚起してもらうしかない。本多議員が指摘したのは2010年2月5日の衆院予算委で、質問に立った菅氏の発言だ。

 この時の菅氏は政治資金規正法違反で秘書が起訴された「小沢事件」を取り上げ、民主党(当時)の鳩山首相にこう迫っていた。

「小沢幹事長の元秘書など5人が次々と逮捕されて起訴されているという、極めてこれは異常な事態だと思います。(略)非常に残念なことですけれども、民主党の皆さんから異論や批判の声がほとんど出ていない。民主党に自浄作用・能力がないのではないか、こう言わざるを得ないのであります」

「刑事責任とは別に、政治的道義的責任というのは当然あり得ると思いますけれども、これについて総理はどう考えますか」

 そして鳩山首相が「国会のことは国会でぜひ御議論をいただいて、結論を出していただきたい」と答えると、菅氏は苛立ちながら「それは御都合主義というものじゃないでしょうか」と切り捨て、こう畳みかけたのだ。

「私たち衆参両院議員で、政治倫理綱領というものを私どもは決めています。国会議員の手帳の中にもあります。その内容というのは、疑わしいことがあったら責任を明らかにするように努めていこう、みずから進んで解明しよう、説明をしようということです」

「民主党の代表として総理に指導力を発揮していただきたいというふうに思います。(略)小沢幹事長に対しては、偽証罪のある証人喚問を強く求めたいと思います。(略)小沢首相が誕生することになれば、『オレは法律だ』『オレに従え』と振る舞われるつもりなのか? とても、法治国家の政治家の発言とは思えません。戦時中の統制国家が復活する危機感を感じますよ

 いやはや、まさに「オレは法律だ」「オレに従え」と振る舞っているのは、今の菅政権。菅首相は過去の自身の言葉を思い出し、ご都合主義に陥らず、政治倫理要領に沿って異常事態の自民党の政治責任をただしてほしいものだ。=====================================================

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