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ザ・バンク 堕ちた巨像 2009年 アメリカ

2012-07-13 | ミステリー&サスペンス
インターポール(国際警察)の捜査官であるサリンジャーが、ドス黒い国際メガバンクIBBCの不正に挑む!!
世界をまたにかけ、スケールも大きく、ロケ班もさぞ大変だったであろうと推測するが、ここまで力を入れたわりには内容がお粗末で、大味な作品となってしまったことにひどく気落ちしてしまった。

唯一の見どころといえば、ニューヨークにあるグッゲンハイム美術館での銃撃戦。
ここでの場面では、かなり興奮気味に見入ってしまったが、はっきりいってしまえばここだけ・・・といった感じでありましょうか(苦笑)。

サリンジャーはとことん正義を貫こうと自身の肩書きを捨て、悪に立ち向かっていく。
しかし、一人の頭取をし止めたところで、敵は痛くも痒くもない。
滅びることはないのである。
彼のしたことは、果たして何かプラスになったのであろうか。
決してマイナスではないにしろ、彼のその後が懸念される。

「正義は勝つ」と、はっきり言えずじまいなのがもどかしいところではあるが、この世の中には似たようなケースも多々あり、ある意味、闘いはこれからも延々と続いていくということをいいたかったのだろう。
だとしたら、元検事局の、かつてサリンジャーと共に捜査をしていたエレノア(エラ)も、彼と同じ道を辿ることになってしまうのか。

サリンジャー役のクライヴ・オーウェン。
彼の眉間のシワは、更に深く刻まれていた。
願わくは、ボトックスやヒアルロン酸やらでシワを取り除くことはしないでほしい。
ツルリとした眉間では、もはや彼ではなくなってしまうからである。