アブリコのCinema散策

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200本のたばこ ’99 アメリカ

2009-10-08 | ラブ・ストーリー
「タバコは他人に対するバリア」なんだと。
「煙幕を張って、対人関係をゴマかしている」そうな。
なるほど。

ニューヨークの大晦日。
独り身で年を越すのはツラすぎるとばかりに、お相手探しにみんな必死。
誰でもいいみたいな、かつての日本のクリスマス・イブみたいではないの。
本作品は80年代の初めという設定なんだが、21世紀となった今では家族愛が重視され、いわゆる〈特別な日〉は、恋人や友人よりも家族と過ごすという人が、洋の東西を問わず多くなったのだとか。

対人関係でストレスを感じるのは、人間である以上仕方のないこととはいえ、それを無視して世の中を渡っていくのは不可能に近い。
日本人は、気遣いという美徳を持ち合わせる国民性であるがゆえ、これが結構な疲労感を伴うことにもなる。
なので、欧米人にはそういう気苦労がないのではないかと考えがちだが、いやいやそれはとんだ思い違いなんである。
人間関係の悩みでセラピーに通う人は、意外なほどに多いのだ。

大晦日のパーティで、あっちでもこっちでもカップルが出来上がっちゃうというのは、裏を返せば、それだけ淋しさも多いということでしょう。
そしてまた、くっついたり離れたり。
部屋の中は、タバコの煙でモクモク?

百害あって一利なし。
タバコを止めれば、視界もハッキリするかもしれない。