あべちゃんの写楽生活

撮ることが楽しいのか、楽しいから撮るのか

もはや、写真ではない

2020年04月29日 01時00分00秒 | 写真

  

いつも使っているレタッチソフトのSilkypix

がバージョン10になった。

毎年更新である。

まあ、社員を食わせなければならないから、

しかたないとは思うんだが、安くはないソフ

トを毎年バージョンアップするのは、金銭的

にきついのよ。

でも、ユーチューバーが編集ソフトに金をか

けているわけだから、カメラマンの私も、こ

のソフトのお金は必要経費と思って、あきら

めているんだけどね。

  

んで、今回はどんな新機能があるの?と思っ

て調べたら、多重露光ができるらしい。

話を進める前に、「多重露光とはなんぞや」

、と言う方のために、少し解説します。

今のメモリーになってからは、やり方がよく

わかりませんが、昔のフィルムの時代を例に

とれば、画像を何枚も重ねて撮影する方法

です。

方法は2つあります。

1.  カメラの設定で、規定のシャッター数に

      なるまで巻き上げないようにする。

2.   シャッターを「バルブ(開きっぱなし)」

      にして、黒い紙などでレンズを覆い、ほ

      しい被写体の場合だけ紙をどかす方法。

      バルブを解除すれば、フィルムが送ら

      れる。

      デジタルの今は「メモリーに書き込ま

      れる」かな。

  

作例は、私が「2」の方法で撮影した花火

です。

普通に見えますが、実は花火は1発ずつしか

上がっていません。

これではさびしいので、花火が上がるたびに

、重ねました。

もちろん、三脚必須です。

  

話を戻しましょう。

この多重露光がソフトでできるようになって、

何か問題でもあるのか、ってことですよね。

「多重露光の画像って『うそ』だよね?」

こう、言われたらどうします?

たしかに、実際に起こった現象をとらえたもの

ではありませんよね。

でも、この花火の写真を見てください。

実際、あのような場面があっても不思議では

ありませんよね?

花火の華やかさを表現するギリギリの演出、と

とらえられないでしょうか。

ここは、演出と創作の判断の分かれるところ

なのですが、その判断は、皆様に任せます。

  

それで、このソフトの多重露光なのだが、私が

山と海で自撮りした2枚の写真があったとしま

す。

その私の位置が同じになるように工夫して、

重ねるらしいのだ。

海と山の背景をである。

これはもう明らかに「違う」よね?

もう、これはコラージュである。創造なのだ。

いくらなんでも、これはいかんよ。

でも、うまく工夫してコンテストとかに入賞し

たら、「写真って、いったい何なんだよ」と

俺は自分で感じると思うよ。