ユニトピアささやまの月例里山再生活動(生物調査)に行ってきました。本来は、この週末が活動日なんですが、私用で行けないため、Mさんに協力していただき今日行ってきました。
この日観察した生物を見ていきます。
ダイコンソウ 棚田地区を流れる川沿いに見られます。棚田を開く前にたくさんありましたが、開設後はやや少なくなりました。しかし、毎年花を見せてくれています。
ミツバ あのミツバです。川沿いにたくさん見られます。花がとても小さい。
アキノタムラソウ まだ7月なのに少し早いような気がしますが、棚田法面でもっとも多い花のひとつです。
ネジバナ 棚田の夏を飾る花のひとつ。湿地の奥の水分の少ないところにたくさんありますが、今年は下の田んぼのあぜにもたくさん咲いています。
クルマバナ アキノタムラソウと同じくシソ科です。花のつけねあたりがごしゃごしゃしています。
キツネノマゴ これもこれから秋にかけて見られるシソ科の植物です。とても小さな花ですが、ちゃんとシソ科らしい姿をしています。
上の田んぼの間の法面です。ここは田んぼ作業の都合上頻繁に草刈りが行われています。湿地の法面のようにあまり草刈りを行わないところと違った性格の草地ができそうで楽しみです。
こちらは湿地の横の法面 ノアザミやアキノタムラソウなどがたくさん咲いてお花畑風になっています。
こちらノアザミのクローズアップ。
次は動物です。
きょうはトノサマガエルとニホンアカガエルの若い成体を見ました。
池の中にはオタマジャクシが泳いでいますが、種類は不明です。この池の上の木に毎年産み付けられていたモリアオガエルの卵塊が今年はみられませんでした。残念です。
同じく池の中のサワガニ。
昆虫たち これはウバタマムシ。ヤマトタマムシがあまりにもきらびやかなので、地味な存在ですが、背中がすごくごつい感じです。
ツマグロバッタ と思います。
ツチイナゴの幼虫がいますが、どこにいるでしょう?
ニイニイゼミ ぬけがらを2個採集しましたが、まだ羽がのびきっていないのか?草むらで時をすごしている個体がいました。ニイニイゼミのほかアブラゼミも鳴いていました。ぬけがらも採集しました。
モリチャバネゴキブリ 家の中にいるチャバネゴキブリとの違いは2本の黒すじのふとさと曲がり具合とのことです。チャバネより大きいように思います。
しかし、きょうのトピックスはなんといってもカミキリ
こちらはクワカミキリ。クワにもつきますが、ここではイチジクの木の上にいて、樹皮をさかんにかじっていました。おしりから緑色の物質を出しており、産卵と思ったのですが、後で考えるとそれは早計かなと思います。ただこれだけまじまじとクワカミキリの生態を見たのは収穫でした。なお、クワカミキリは兵庫県のレッドリストでは情報不足で評価できないとのことで、「要調査」にカテゴリーされています。
こちらはおそらくオオヨツスジハナカミキリではないかと思われる個体です。東京では準絶滅危惧種らしいですが、兵庫県ではレッドリストには出ていません。しかし、あまり多くはないとの話もあります。
棚田の常連オオシオカラトンボ 近くでメスがうろうろしていました。トンボはこのほかオニヤンマが数個体見られました。
こちらは少し変わった面相のヤゴ(ぬけがら)。未同定です。
夏休みはこれからですが、少しづつ自然は秋にむかっているみたいです。
園内の植物保護区を見ましたが、期待していたキツネノカミソリの開花はまだでした。去年はいまごろ見ることができたのですが、今年はまだのようです。ヤブカンゾウも開花していませんでした。こちらはササに圧倒されており、管理方法を少し考えないといけないかなと思っています。
帰り、再生中の灰屋(はんや)を見学しました。灰屋はこの地方に多い農業施設で、この中で草などを燃やして肥料を得るものだそうです。屋根の骨組みができ、トタンをかぶせている途中です。屋根が完成したら、土製の側壁を修復するそうです。仕上がりが楽しみです。
そのとなりに、再生の済んだ井戸があります。すでにポンプがつけられています。これらはMさんたちの仕事です。