海と緑とこどもたち HONDA ECOACT

地域にこどもたちと自然とのふれあいの場をつくろう!

2010年代のための里山シンポジウム

2010-10-31 23:28:38 | 自然

 10月30日、31日と大阪自然史博物館を会場に表記のシンポジウムが開催された。異分野間の学術交流の場として企画されただけあって、内容は植生学、樹木病、地理学、歴史学、社会学、用材などの売買の現場など多彩であった。一番最初の講演は「里山は「自給」的システムであったか?」、これが基調になって展開されると思っていたが、思ったほどは広がらず、自給的なものもあれば、オーバーユースもありという方向でまとまった。まあそうなるだろうなという感じ。

 総合討論では新しいコモンズを考えるにあたり、生態系サービスの対価を誰が担うかというむつかしい議論にすすみかけたが、これは進展せず。最後は能登の里山関係者が中山間地の問題を訴える発言(少し怒っておられるようだった。)があり、次回に続けますとなった。結局新たな展望は開けずに終わったなというのが感想。

 「すぐ効く解決策の呈示の意図はない・・より大きな道筋を示したい」とのことだったが、あくまでも個人的感想ですが、COP10で環境省が示したSATOYAMAイニシアチブとは違うところから構想を組み立てるという発想はいいとしても、うまく設計できなかったというのが印象です。


ツユムシは何をしているのか?

2010-10-25 11:49:22 | 自然

 バッタの原っぱにはススキが1株しかありません。土壌に塩分が含まれているためススキが育ちにくいようです。しかし、この夏の暑さでこのススキが枯れてしまいました。10月16日に枯れたススキの上にツユムシ♀が4匹たむろしていました。見ると表面の何かを食べているようです。枯れてしまっているので菌やカビと思うのですが、今のところ不明です。枯れたので刈ろうかと思ったのですが、それなりの役割があるのかもしれません。刈るのをやめました。

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気の毒なハリガネムシとカマキリ

2010-10-25 00:41:51 | 自然

 最近撮った昆虫の写真、カマキリにハリガネムシが寄生していることが時々ありますが、おなかを水につけるとハリガネムシが出てくるというのは最近知られてきています。これは残念ながら水辺にカマキリがたどり着く前に交通事故?というか踏んづけられてしまったカマキリとそのおなかにいたハリガネムシです。

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台場クヌギとナツアカネ

2010-10-19 19:50:46 | あちこち自然探訪

 今度研修で話をするときに使う川西黒川のクヌギ林の写真を撮ってきました。ここのクヌギ林はかつての薪炭林の管理方式が今も続けられていることで有名です。特に台場クヌギという年数を経て根元がすごく太くなった木から細い枝が更新している姿が見られます。こうした方法で更新させたクヌギ林は低くがさがさした感じになります。

Photo その後、近くの稲刈りの終わった田んぼでたくさんのナツアカネが産卵している風景を見ました。彼らはつがいで飛びながら空中産卵をしています。下は細断されたイネがちらばりあまり湿った感じはありませんが、そうしたところに卵をばらまいても種族は続くんですね。

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COP10はじまった。

2010-10-18 22:41:38 | 自然

 名古屋でCOP10[生物多様性条約第10回締約国会議がはじまりました。メディアでの報道のとおり、この会議のポイントは「国益の確保」であって、無私無欲の自然保護ではない。

 事前によく聞いた「里山イニシアティブ」もこのところあまり目立たない。しかしながら国内の自然保護はこの機会になんらかの果実を得る努力をする必要があるが、それはあくまでも政治的な目標であって、具体的などこその生物の保全などではない。

 これまでの経過の中で自然保護側でそうした政治目標について議論されたことはあったのか?あまり聞かない。そもそも自然保護やっている人間は直情径行というか、政治的な活動にはぴんとこないのかもしれない。里山イニシアティブもいまいちのっていなかったようだし。ああ、やきもきする。この機会になにもかかわりがもてないことは残念だ。