マダラバッタはトノサマバッタ型の小型のバッタで、裸地と丈の低い草地がモザイクになったような環境によくいます。浜寺公園バッタの原っぱの代表種ですが、その生活についてはまだよくわかりません。バッタの原っぱの隣のグランドにもたくさんおり、成虫はグランドの草一つない砂の上で良く見かけますが、幼虫は草地の中で見ることが普通です。
以前の調査では、幼虫はグランドよりもバッタの原っぱでの確認が多く、反対に成虫はグランドでの確認が多いという結果が出ました。幼虫期を丈の低い草むらで過ごした跡、成虫になると裸地に出て繁殖行動を行い、そして丈の低い草むらで産卵するまたは、グランドでは産卵してもなんらかの原因でその後の孵化が少ないと想像していました。
先日、マダラバッタのくらしを調べるためにマーキングを行いました。86個体にしるしをつけましたが、そのとき、グランドの砂地の上にいるマダラバッタ(♀)を撮影しましたが、あとでクローズアップしてみると、産卵していました。マダラバッタはこうした砂利の中に産卵するようです。そして、グランドでの目撃が多いのに対して幼虫の数が少ない原因が想像がつきました。グランドの砂地は業者さんが毎月車で鉄枠をひいて砂を均しています。おそらく、これで卵がだめになるからではないかと思います。