篠山市にあるユニトピアささやまで棚田再生活動にかかわっています。といってもこれからなんですが、写真のように梅が植えられた段々畑のような場所なんですが、数十年前は棚田だった場所です。毎年草刈りなどは行われており、基本的な地形は残っています。
しかし、細かいところではわからないところが多々あります。たとえば、全体が本当に稲田だったのか?粘土層は健全か?、粘土層の範囲は?水路はどこを通っていたのか?などなど。昔の現地を知っている人から詳細な話を聞ければいいのですが、残念ながら望めませんので、発掘や近隣の棚田からの推測で微地形の再現を試みることにしました。
掘ってみると粘土層は健在でした。写真で暗褐色の土の下にある黄褐色部分が粘土です。上の土は20cmていどありました。したがって全体に稲田だったことは間違いないと思われます。粘土層は上の棚田に続く法面の下までありましたが、反対のふち、つまり下の棚田につながる法面の上角まではありませんでした。ここには畦があったものと考えられます。近隣の棚田では、法面の下には水を直接入れずに小畔を配置していますが、粘土層が法面の下まであったことから、小畦は田土をよせて作ったと考えています。
また、一部で兵庫県レッドリストのヒメアカネの産卵がみつかりましたので、ここは当面除外しようと考えています。