ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

強度と精度で負けた ~2024第10節ホームFC東京戦~

2024-04-27 22:43:00 | アルビレックス新潟

試合後のこのスタッツを見ると、得点が多くて勝ったFC東京と敗れたアルビレックス新潟の数字が逆なような気がしてしまう。

ボール保持率、シュート数、枠内シュート数、パス成功数といずれも新潟が上回っているではないか。

だけど、試合は1-3で敗れてしまった。

どこで差がついたのか?

試合直後のベンチでの会話がSNSでモバアルからの映像の一部を流していた。

そこで聞こえた声。

小島「質だよ質。質が低い。」

小野「あそこからあんなにパワー出るんだったら、やれるでしょ、最初から。」

この二人の言葉が、すべてを表しているように思えた。

 

強度と精度の問題。

新潟は、多くのチャンスを与えなかったが、FC東京はわずかなチャンスを確実にものにして見せた。

試合が始まると、東京は新潟のボールを持った選手に出足鋭く寄せてきた。

そこから、両チームの激しいボールの奪い合いが始まった。

両チームともこんなにボール奪取がうまかったのか、と思うくらい熾烈だった。

ただ、東京の方がわずかながら強度は上だったかもしれない。

新潟に決定機を作らせないように激しく奪いに来ていた。

だから、新潟にパスの判断を誤らせたり、実際にミスさせたりする場面があった。

それが、ペナルティエリアの近くで起こると、東京は迷わずすばやくゴール前にボールを蹴り込んだり上げたりした。

そこに飛び込んだ選手が、ゴールを決めていた。

前半見ていて、東京の仲川選手の動きのよさや素早さに不安を覚えていた。

案の定、先制点は、ゴール前へのボールに飛び込んだ彼の足から生まれたのだった。

後半の2得点も、またしかりであった。

少ないチャンスを生かして2点の追加点を与えては、新潟に勝ち目はなくなった。

 

だけど、後半途中で投入された選手たちは、それでも逆転しようという強い意志をもってプレーしているのが伝わってきた。

そして、相手を押し込んで90分には、早川のヘッドで1点を返すことができたのだ。

選手たちは、急いで戻り、その後も追いつこうと必死のプレーを見せてくれた。

だが、それはかなわなかった。

冒頭に紹介した小野の言葉、

「あそこからあんなにパワー出るんだったら、やれるでしょ、最初から。」

まさしくそこなのだと思う。

チャンスを作ろうと、きれいにプレーしているから、怖さが出てこないのだ。

どのチームも、逆に新潟のそこを突いて自チームのチャンスにつなげようとしてきている。

 

最初から怖さが出せるか。

それが、打ち続くJ1優勝経験チームとの対戦に問われている。

選手は、東京に比べて劣っているようには見えなかった。

ただ、強度と精度で上回れてしまったように思えるのだ。

個々の選手を見ても、宮本は高に見劣りしなかったどころかフィジカル面でも速く強いところを示したし、途中出場の稲村も特別指定選手とは思えないほどチームになじみ、力のあるところを見せた。

小野や長谷川巧、長谷川元希ら、他の交代選手たちも、こういうサッカーが見たい、と思わせるようなプレーを見せてくれた。

藤原、早川の両サイドバックは、フル出場しながら最後まで高いパフォーマンスを維持した。

早川は、打点の高いヘディングで一矢報いた。

 

「やれるでしょ、最初から」

この小野裕二の言葉を具現したような試合を見たいと思う。

あの終盤の選手たちの気迫のこもったプレーを見たい。

次の試合は、6日後の広島戦。

上位に臆せず戦い、勝利してほしいと願う。

 

Visca Albirex !!

 

【おまけ】

試合終了後、FC東京の小泉慶と高宇洋が、新潟のゴール裏にあいさつしに走っていった。

たくさんの拍手が彼らを包んでいたことに、新潟サポの温かさを感じたのであった。

 

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