癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

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脊髄空洞症

2012年08月24日 | 動物医療
先日、イギリスBBCの番組で犬の改良に伴う遺伝性疾患を取り上げたものがありました。
特に、衝撃を受けたのがキャバリアの脊髄空洞症です。脊髄空洞症は脳脊髄液の流通障害により、脊髄内に液体が貯留する空洞を形成したもので人の医学でも病態生理、診断、治療に関して多くの報告や研究が行われているようですが、まだまだ不明点が多く、治療法も確立されていません。
日本では難病指定されているそうです。

獣医学では、近年MRIが導入され、生前診断が可能となり、この病気で受診する子が増えているそうです。
TVではキャバリアが取り上げられていましたが、チワワ、ダックス、Wコーギーでもあるようです。
昔は、脊髄空洞症は生後、数か月から1年くらいで発症し、診断を付けることが
多かったですが、ここ数年は、5歳以降で発症し、来院、診断される子が増えているとの記載もあります。診断はMRIで確定診断するのだそうです。
治療は外科療法と内科療法が報告されていますが、まだ確立されていないようです。

症状は多種多様であり、無症状、軽度な症状もあれば、四肢麻痺など重度な症状を示すものもあります。 たとえば、ふらつき、キャンと鳴く、ナックリングや疼痛、肩、耳、首、胸骨などのひっかき行動です。

キャバリアにおける脊椎空洞症は改良による頭蓋骨の異常に起因するのではないでしょうか。イギリスのキャバリアの約三分の一にも達しているとのこと。これは明らかに異常です。これに心臓疾患を加えるとキャバリアの繁殖は厳しいと思わざるを得ません。キャバリアは絶滅直前までいき、近親交配が行われこれが原因とも言われています。

 現在はキアリ様奇形に伴う脊髄空洞症と癒着性くも膜炎に伴う脊髄空洞症があるそうです。 

治療法は、根治を目指すことは、動物医療では難しく、内科療法がほとんどです。
ステロイド、ビタミン剤、浸透圧利尿剤といったところでしょう。外科手術も行うようになってきたようですが。
 
犬の改良も必要ですが、無理な近親交配は危険です。

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