僕が落語を聴き出したのは大学2年のとき。3年になると授業が週休3日になったので，よく新宿の末広亭に昼間っから入り浸っておりました。末広は昼夜通しで居続けられるので，昼の12時から夜の9時頃まで落語漬け。合間に漫才や三味線，手品などの色物も入っており，これも楽しかった。のちに都々逸もかなり好きになりました。確か当時は学割で1700円。この値段で生の芸を至近の距離で，昼から夜まで観られるというのは，僕にとっては大いに値打ちがありました。
その頃に，しみじみ「いいなー。上手いなー」と思ったのが五街道雲助という人。高座に上がると客の顔でなく真正面を向き，客いじりや駄話なしにスッとまくらに入る。その後に続く噺も良し，居ずまいも良し。まさに本格派の江戸落語。
その雲助師匠の3番弟子である五街道弥助さんが，今年の秋に目出度く真打へ昇進し，蜃気楼龍玉を襲名したのですが，11月5日(金)に国立演芸場で行われた襲名披露には，仕事をうっちゃって行ってしまいました。二つ目の金原亭駒七の頃からネタ出し落語会に出かけては聴いてきましたので…。その龍玉さんが国立のトリで演じた「ねずみ蔵」は最高でした。
１番弟子の桃月庵白酒さんや２番弟子の隅田川馬石さんも，二つ目の頃から聴いてきましたが，今日は３人のお弟子さんと雲助師匠が揃う一門会が浅草で行われるというので，当然のことながら行って参りました。
昼の部の「一門会」に続いて，夜は「雲助蔵出し」。中入りをはさんでの二題目は，年の瀬にふさわしい「芝浜」。まったくもって素晴らしく，堪能しました。満席の会場から割れんばかりの拍手のあとは，師匠の音頭取りにより三本締め。雲助師匠のファンとしてはこれ以上無い年の瀬。いや～，良かった良かった
。
NHKのBSで月に一度放送されるこの番組…。すっごく面白いです。司会は明大落研出身の渡辺正行とNHKの藤井アナ(女性)。落語協会と落語芸術協会から4名ずつの噺家がその日出されるお題に取り組むのですが，毎月ホントに面白くてゲラゲラ笑ってます。
回答者は協会から元相撲取りの三遊亭歌武蔵や，女形の上手い古今亭菊乃丞ら。芸協からは，この番組観るまで知らなかったけど観たらかなり面白い林屋竹丸や桂平治など。
回を重ねるごとに良くなってきてるなあ。明らかに出演者ら自身も楽しんでる様子が分かり，盛り上がってる「場」の雰囲気が伝わってきて何度観ても面白い！！日テレの「笑点」なんかとは訳が違います。
この土日は気分がダウンしたり，他にもいろいろあって自転車乗れませんでした。ガッカリです。
でも今夜はちょとした愉しみが…。
僕の趣味は自転車・音楽・落語なのですが，今日は毎月楽しみにしているBS-TBSの「落語研究会」という番組（２時間）があったのです。月に一度三宅坂の国立劇場で行なわれる根多出しの落語会。昼間の放映を録画したので，これからゆっくり観るのです。ああ嬉しい！
今日の出演は桂歌丸，桃月庵白酒，入船亭扇辰。うん，三人ともいい！特に白酒は二つ目の頃から目をつけていた咄家。数年前に真打に昇進し，最近益々脂が乗っています。それでは，これから楽しませてもらいまーす。