ディスカバリー伊豆

伊豆の美しい自然と貴重な歴史物語を徒然なるままに気の向くままに綴りたいと思います。

林泉寺の藤(静岡県指定天然記念物)

2008-05-19 | 天然記念物・文化財等
<林泉寺の藤)林泉寺(伊東市荻)の狭い境内に樹齢300年の藤の大木があり静岡県の指定文化財(天然記念物)です。2本の幹からのびた藤棚は見事です。例年は5月上旬から中旬まで見頃です。(一週間ほど早く咲くこともあり)。[場所]:伊東市内から中伊豆バイパスに向かい、中伊豆バイパス方面と大室山方面に分かれる信号を大室山方面へ、次の信号を過ぎたすぐ左手。道路沿いに駐車場が有ります。

・2008年4月14日撮影





<林泉寺について>
*伊豆は弘法大師空海の影響を多く受けた地であるが(修善寺温泉“とっこの湯”は弘法大師が発見したと云われる)林泉寺も弘法大師を開祖とする「真言宗」のお寺として約500年前に建立された。(注)・・・弘法大師が修善寺の桂川で年老いた病気の父親の体を洗っている息子の姿を見て(西暦807年)心を打たれ、水では冷たかろうと手にした独鈷杵(トッコショ)で岩を砕くとお湯が湧き出し、これに湯浴させると父親の病気が快復に向かったと云う。このほか弘法大師は伊豆をあちこち廻った。*その後林泉寺は1545年曹洞宗に改宗された(by 僧覚隣和尚)。
(注)・・・曹洞宗と言えば永平寺(北陸福井。曹洞宗の大本山)の座禅。教えの基本は「日常生活を大切にして、今、ここで生きているかけがえのない命を事実のまま自然に生きることこそが、修行であり、この自己の修行がそのまま仏の行である」と教えています。
曹洞宗の源はお釈迦さまですから、ご本尊さまはお釈迦さま。そして、お釈迦さまの教えを日本に伝え、永平寺を開かれた道元禅師を「高祖」(こうそ)とあがめ、總持寺を開き、教えを全国に広められた瑩山禅師を「太祖」(たいそ)と仰ぎ、この二人の祖師を「両祖」と呼び、この三師を「一仏両祖」としてお祀り、お慕い申し上げ、信仰のまことをささげている。
拝む時は「南無釈迦牟尼仏」と、お唱えして礼拝します。 現在では全国に約15,000の寺院と、1,200万人の檀信徒がおります。

*林泉寺は約200年前、大火事あり、わらぶきの古いお寺は全焼、現在のお寺に建て替えられた(by 開山大圓元鏡和尚)。

*薬師如来像・日光月光菩薩が林泉寺の御本尊。

*又、福禄寿がまつられており、伊東温泉七福神の一つとしても知られいる
(注)―――福禄寿(ふくろくじゅ)は、七福神の一つ。道教で強く希求される3種の願い、すなわち幸福、封禄(高給)、長寿の三徳を具現化したものである。観光パンフレットでは「財運、知恵、出世をもたらす神」とある)宋の道士天南星の化身や、南極星の化身(南極老人)ともいわれる。

*林泉寺の藤の花(静岡県の指定文化財・天然記念物)はあまりに有名。
(注)約300年前(1712~13年頃)当地は悪い疫病が流行った。そこで三十三観音様の霊場三十三か所を巡りお参りする「札所巡礼」を行なったところ疫病が無くなった。信者は寺へのお礼に藤の花を植えた。その藤が現在の見事な藤である。 樹齢約300年の株2つからなる。花は90cm~1.5mの大きさになる。例年5月始めから15日頃が見ごろ。紫色の花。 毎年5月8日は三十三観音の大祭。

*広い庭と盆栽はとても見事。 藤の根は寺の池の下や遠く山側の“山神社”までのびていると云う。
(注)―――道を隔ててたっている山神社は林泉寺の鎮守さん。伊東市指定文化財・天然記念物とされている「ムクノキ」(肩にかつぎ物を運ぶ天秤を作るにいい木)をがある。また、カヤノキもある。



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