マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第34話 進路 後編

2016-10-27 21:18:52 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
茂人と大樹が居酒屋に到着して30分後・・・・
飲み会は絵里の子供話、茂人とデワントンが平時経営する銭湯の話などの話題で・・
より一層盛り上がった。

ラウラは今までの教官でこれからの教官である茂人の事を知る事ができ・・・・
デワントンと仲良く夫婦生活の話は特に面白かった。

デワントン「子育ては最初慣れなかったけど、あれから10年近くやってきて人生これほどまで楽しかったなと思ったわ。」

星村絵里「まぁそろそろ反抗期の時期だけどね・・・・」

デワントン「そうだけど、大変だったイヤイヤ期も今ではいい思い出よ。」

絵里とデワントンは10年近い母親経験を持っている・・・・・

近くで絵里を見てきたミアンを除く未婚のメルトラン達は・・・・・・
いろいろとカルチャーショックを受けながら、興味深く聞いていた。
なんせ結婚し子供を授かる事はゼントラーディ軍社会ではありえないからだ。

いろいろと聞いていくうちに・・・・・

ラウラ「男と女が愛し合って子供を作ると言うけどどうやって?」

デワントン「・・・・・・・・」

星村絵里「ラウラ・・・・・この話はこの場でするような話じゃないんだけどな、やめようか?」

ラウラ「なんで?」

星村絵里「恥と言う文化からよ、まったく知りたければインターネットで調べるか行政に頼れ!」

ラウラは子供をどうやって作るのかをデワントンや絵里に聞いてきた。

突然の子供をどうやって作るかと言うラウラの発言に大樹と茂人は・・・
飲んでたビールを吹き、子供をどうやって作るのかを知っていたミアンは顔を赤らめた。
メリルやロザはまったくその知識がないせいか、何が何なのか戸惑っていた。

デワントンは余りにも突然な発言に上の空になり・・・
絵里は呆れながらラウラにインターネットで調べろと言った。

ラウラ「ここで言えないわけ?そこまで秘密なわけ?」

星村絵里「バカ!性教育に関わる事を公共の場で言えるわけないでしょ!堂々と言ったら変態扱いされるわけ!」

ラウラ「変態って何よ!」

星村絵里「分からんなら、自分の身で味わえこのバカ!」

吉野大樹「お~怖」

インターネットで調べろと言われたラウラだが納得していない・・・

むしろここで説明しろと口調強め言うが、絵里は更に口調強めて反論した為・・
ラウラと絵里の口論合戦に発展し、その隣で大樹は二人を怖いと言った。

茂人とデワントンは呆れながら見てたが・・・・・

桐原少佐「ラウラ、性教育関連をここで教えろと言っているうちはまだ子供を作る事を知るにはまだ早いな。」

ラウラ「教官・・・・・何故・・・・」

桐原少佐「ラウラは23歳ではあるが、性教育関連はまだ子供レベル。きちんと行政の支援で性教育を学んでこい。」

ラウラ「でもこれから部隊が・・・・」

桐原少佐「教材は一式貰える、空いている時間で学べばいい。それよりもこの話は置いて置いて酒を楽しめ、酒が不味くなる。」

ラウラ「・・・・・はい・・・・分かりました。」

茂人から行政の支援で性教育の教材を貰いしっかり学べと言った。

ラウラの性教育のレベルはまだまだ子供レベルである・・・
まだ子育てとか子作りをしていいようなレベルではない。
変に性知識を知りやってしまえば取り返しのつかない悲惨な結果になる
と茂人は懸念しており、しっかり学んでから考えて欲しいと思っていた。

デワントン「父親らしい事言うわね~茂人。」

桐原少佐「現に父親だからな思う所もある。」

デワントン「なるほどね、娘達が大きくなればラウラと同じように教えるわけだね。」

桐原少佐「それが親としての義務だと思っているからな。」

ラウラにきちんとした性教育を受けろと言ったのは娘の将来のため。

娘達も将来大きくなれば性に関わる機会が増えてくる・・・・
誤った知識を覚え不幸な目に遭って欲しくはないと考えていた。

その練習のためにラウラを教育した。

茂人の命令にラウラは渋々従った。
子供関連の話や性教育関連の話から最近のニュースの話題になった。

ロザ「そう言えばゼネラル・ギャラクシー社、最近最新鋭機の発表があると言う告知ありますね。」

ラウラ「最新兵器?」

吉野大樹「空戦能力に優れ安価な軽戦闘機を開発しているんだ、詳しくは言えんが・・・・」

ラウラ「へぇ」

ゼネラル・ギャラクシーの新型可変戦闘機の発表。
最近、可変戦闘機パイロット・・特にゼントラーディ人パイロットの間で話題になっていた。

噂ではこの可変戦闘機開発にはゼントラーディ人が携わっていると言う理由から・・・・

ゼントラーディ人社会において整備や開発の技術を持っていないのが当たり前で
その中から開発者として最新鋭機に携わっていると言うのは衝撃的な話だった。

星村絵里「確かアルガス・セルザーとか言う名前のゼントラーディ人だったとか・・・」

メリル「聞かない名前ですね。」

星村絵里「恐らくだけど無名の一般兵士のようね。」

開発に携わっているゼントラーディ人.アルガス・セルザー・・・・・
あまりにも無名過ぎて、絵里達は全然知らなかった。

むしろゼントラーディ軍は何億の兵員がいるため・・・
ラウラや絵里達がアルガスの事を知らなくても当然であり・・
特に何も問題がない・・・・

ただ・・・・・

ミアン「同胞が戦闘以外の重要分野に携われるなんて光栄ですね。」

デワントン「ゼントラーディ人の議員や社長とか珍しくないからね、将来的に首長とかでそうかな・・・・」

星村絵里「新統合軍に進まなくても上手くやれるってある意味才能開花したのかな~」

戦闘以外の事を知らなかったゼントラーディ人たちが・・・・
非戦闘分野の重要ポジションに就けたと言う話は自分の事のように誇らしい。

開発者や技術者だけでなく、社長だったり議員だったりと・・・・

軍を離れ民間社会に進出したゼントラーディ人は様々な末路を辿ったが・・・
あらゆる分野で出世した者が数多くいた。

そんな彼らの姿を見て新統合軍に進んだゼントランも誇らしかった。

星村絵里「首長ね・・・・あっミリアか・・・・」

ラウラ「ミリア??」

星村絵里「うん、ミリア・・・軍辞めたら将来市長になるらしいですって」

ラウラ「ん?ミリアが!?」

いろいろと軍に進まなかったゼントランの話をしていると・・・・
絵里がミリアが軍を辞めたら市長になると然り気無く言った。

ミリアが軍を辞めて市長になる、それを聞いたラウラは唖然とした。

市長とかどんなものかはラウラは歴史の本を読んで知っていた。
選挙で選ばれた行政の長であり、新統合政府統治下では現地基地に対する指揮権があると・・
そんは選挙で選ばれた行政の長にミリアがなる・・・それが事実なら笑い話だ。

ラウラ「あはははははははは」

星村絵里「何がおかしいのよ?」

ラウラ「ミリアが首長ねぇ、キャラじゃないわ。選挙で勝てるのかしらね?」

行政の長にミリアがなれるわけがないと思っていたラウラは笑って否定した。
ミリアが選挙で勝って市長になれるわけがないと・・・・・・

絵里はともかくデワントンはラウラの発言に少し気を悪くしたが・・・・
ラウラはそれを気にせずか、ミリアが首長になることを笑いながらバカにしていた。
それを激怒したのか、大樹が席を立った。

吉野大樹「最低だな、人のやろうとしている事を笑うなんて。」

ラウラ「えっ」

吉野大樹「そんなにおかしいのかよ!自分のやりたい事をやろうとする事が!」

ラウラは席を立った大樹にビンタされた。

突然の出来事にラウラは動揺して、何もいい返せてなかった。
周りも動揺しているのを確認できるが、何より大樹の表情が怖かった。
まるで自分を見つめる獣のように・・・・

動揺しているラウラに向かって大樹は一言放った。

吉野大樹「自分がミリアいやミリア・ジーナス中尉の立場でさっきの発言を言われたらどうする?」

ラウラ「!?・・・・・・・嫌です、気分悪くなります。」

吉野大樹「今それをやったんだ、軍人いや人として恥じる事をしたんだぞ!自分に言われたら嫌な事を他人に言うな!」

自分に言われたら嫌な事を他人に言うな!・・・・・と

ラウラがミリアに向かって言った事はまさにそれで・・・・・
大樹からしたら平然と笑いながらいい放つラウラが腹正しい事だった。
デワントンは大樹に何か言おうとすると、茂人が前に出て・・・・

桐原少佐「吉野!!」

吉野大樹「ハッ、隊長。」

桐原少佐「口が厳しいぞ、ラウラの態度は怒るべきだが・・・言葉の使い方を間違えるとお前が加害者になる。言葉を慎め」

吉野大樹「申し訳ございません。」

桐原少佐「ラウラに言うのもなんだが、お前もお前だ。一応一つ上の歳上だからな。」

口厳しくラウラを叱る大樹を注意した。

周りの雰囲気も悪くなるし、ラウラも泣きそうになっており・・・・・
このまま放置してたら他の席の客にも店員にも迷惑になってしまうので・・・
茂人は大樹を睨み付け事態の収拾に努めた。

注意された大樹はあっとなり、冷静さを取り戻した。

ロザ「副隊長、ベルタリア准尉の直属の部下になるのであまり口調は厳しくしないほうが・・・・」

吉野大樹「分かってる、だがさっきの発言はどうしても許せなかった。ラウラ・・・悪かった。」

ラウラ「いえ・・・・私の方こそすいません・・・・気遣いできなくて・・・」

気まずい雰囲気になってしまった・・・・・・

ラウラと大樹はお互い謝ったが、さっきのやりとりで溝が深くなった。
それにラウラは大樹の直属の部下になるので、今後やっていけるか・・・

二人はこれから上手くやっていけるか不安になった。

桐原少佐「吉野大尉、ベルタリア准尉!!」

吉野大樹「ハッ!!」

ラウラ「あ・・・はい!!」

桐原少佐「神楽もいるが、上手く関係は築いていけ!!お前らならやれる」

吉野大樹「了解いたしました。」

ラウラと大樹の行く末を心配した茂人は二人に上手く関係を築けと命じた。

今後、二人は同じ部下と上官と言う関係で部隊勤務をする事になり・・・
いつまでもぎくしゃくした関係でいるわけにはいかない
上手く関係を構築し、神楽含め強い小隊として活躍してもらいたい

と茂人は思っていました。

ラウラ「隊長、私たち上手くやれるのでしょうか?」

桐原少佐「上手くやれる・・・・最初は微妙な雰囲気のまま続くと思うがな・・・・やれなければ・・・」

ラウラ「やれなければ・・・・・」

星村絵里「死だと思うな私。」

ラウラ「死・・・・・・・」

上手く関係を構築しなければ待っているのは・・死
茂人が言う前に絵里が言った今のままのラウラ達の行く末路・・・・・
ラウラと大樹はその言葉に戦慄を覚えた。

絵里の言う通りラウラと大樹の連携乱れれば死亡率が高まり・・・
更に小隊員である神楽も巻き込まれる形で死んでしまう可能性が高かった

星村絵里「まぁぐだぐだ言っても何も始まらないからとりあえず料理食べて酒を飲もうな。」

ミアン「今回は祝いの席ですし、暗い話を止めしっかりと楽しんだ方がいいと思います。」

ラウラ「・・・・それもそうだよね。」

吉野大樹「よく考えた場を悪くしてたな、すまない。」

デワントン「気にしないで飲もうね。」

また酒の席の雰囲気が悪くなって事を危惧した絵里とミアンは・・・・
もう暗い話を止め酒を飲み料理を食べながら楽しむ事を提案した。

せっかくの祝いの席なのに暗い雰囲気なのはもったいないと・・・・

メリルとロザは雰囲気の悪さに、落ち込んでし
気まずいままの新たな門出はこの先の行く末に不安に感じてしまう。

絵里はラウラ達に今日はしっかり楽しんで・・・・
これからの可変戦闘機パイロットとして過ごして欲しいと思っており
思いきって提案した。

ラウラと和也は絵里の言葉を聞いて自分たちが・・・・
祝いの席を台無しにしている事に気がついた。

二人はしっかり皆に謝罪し、再び飲食を再開した。

デワントン「この先大丈夫かなぁ・・・」

食事を再開したラウラと大樹を見てデワントンは二人の身を案じた。

これから上手くやっていけるのか・・・・・
上手くやっていけるのか、愛する夫茂人は指導できるかと・・・・

それから数時間後、ひと波乱あった祝いの席はお開きになった。

ラウラと大樹、二人の人間関係に火種を残しながら・・・・
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第33話 進路 前編

2016-10-27 00:11:51 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
【西暦2021年3月18日月面クラビウスシティー居酒屋上野原】

居酒屋上野原はクラビウスシティーが開府した頃からある古参の名店である。
店主は引退し婿養子のゼントラーディ人の天野嘉男に引き継がせているが・・・・
それでも陣頭指揮を取るといった活気の溢れていた。

今回この店を選んだのは・・・・・

天野嘉男「ようこそおいでくださいました。大尉殿」
居酒屋上野原.店主.天野嘉男

デワントン「ガリブこそ元気そうね、天野軍曹いや琴音ちゃん元気?」

天野嘉男「はいお陰様で、家内共々元気にやっております」

デワントンと嘉男は顔見知りであった事から・・・・

元々嘉男は茂人とデワントンがクラビウス基地に出向した際に知り合い・・・
意気投合して仲良くなった間柄であり、更に言えば・・・・
嘉男の妻であり当時事務員だった天野琴音軍曹も知り合うなどと古い付き合いの関係だった

お互い軍の一線を退いてからも茂人とデワントン一家とは家族ぐるみの間柄になり
よく嘉男と琴音の店である上野原に訪れていた

今回訪れたのも上記の理由からである

天野嘉男「しかしゼントラーディ人多いですね」

デワントン「私の部下だったりいろいろとね、それにそこのラウラとメリルの二人の卒業祝いですし」

天野嘉男「なるほどね、今度エースのミリアいや旦那さん連れてきてくださいな。」

デワントン「うーん、分かったわ。また今度ね」

家族ぐるみの付き合いからか嘉男とデワントンの仲は結構良かった。

そうした光景を見たラウラは・・・・・
いつか誰かとこうした関係が築けるのではないかと考えた。
もっとも今見ている光景はゼントラーディ軍ではありえないから・・・・

嘉男もといガリブ・シューバはブリタイ艦隊のヌー・ジャデル・ガー乗りであり
デワントンはクァドラン・ロー乗りでミリアの副官と・・・・・

いろいろと時代と常識が変わったなと思った

星村絵里「それじゃ私はピニャコラーダで」

ラウラ「私はビールで!」

こうしたやりとりの後、ラウラ達は注文を取り始めた。

最初にお酒を次に料理を頼み・・・・
皆が食べれるように量多めのおつまみを頼んだ。

注文を終えしばらくすると御通しが到着し皆で楽しんだ。

地球の食文化は素晴らしい
ラウラは地球の食文化の素晴らしさに感動した。

感動しているラウラに絵里が・・・・・・

星村絵里「噂では惑星エデンに向かうそうね。」

ラウラ「知ってたんですか?」

星村絵里「まぁねと言うか所属部隊が何処に向かうかは大体分かるわ」

ラウラ「うぅ恐ろしい」

惑星エデンに向かうのかと聞いてきた。

いきなり惑星エデンに行くとかと聞かれたラウラはぎょっとしていたが・・・
絵里曰く部隊が何処に向かうのか把握できると言った。

誰にも言ってないのに惑星エデンに向かう事を知っている絵里に知られてるとは
侮りがたしと言うよりかは恐ろしすぎる・・・・・
ラウラは絵里の高すぎる情報収集能力に畏怖を覚えた。

デワントン「となるとロザちゃんも同じく惑星エデンに派遣されるわけか」

ロザ「そうなります。それにルームメイトですし」

デワントン「ふ~ん、結構いい士官じゃない。ラウラ仲良くしてあげてね」

ラウラ「あっはい、よろしくベサー」

無論、ルームメイトであるロザも一緒に惑星エデンに向かう事になる。

受け答えもよくデワントンはいい士官と評価し・・・
ワインを飲むラウラにロザと仲良くするように言った。

デワントンに言われたラウラはロザによろしくと言おうとしたが・・・・

ロザ「ロザでいいですよ、ラウラ。」

ラウラ「・・・・じゃあロザ、よろしく」

ロザ「こちらこそね、ラウラ」

と呼び捨てで呼んで欲しいと言われた。

一瞬、呼び捨てで呼んで欲しいとロザから言われたラウラは戸惑ったが・・
なんか悪くないと思い、受け入れる事にした。

そんなやりとりを見ていたメリルはラウラ達が羨ましくなった。

自身はこれから月面アポロ基地近辺にある試験施設に配属される事になり
まだルームメイトと顔合わせしていない
そうした事もあり、メリルはラウラ達を羨ましいなと思った。

ラウラ「メリルどうしたの?」

メリル「あの・・・・・・・・そのなんか羨ましいなと思っただけです」

ラウラ「羨ましい?」

メリル「はい、月面アポロ基地近辺にある試験施設配属なのでまだルームメイトと顔合わしてないので」

気になったラウラはメリルに尋ねてみると・・・・
メリルは少し戸惑いつつ、顔を赤らめながら・・・
まだルームメイトに会ってないから羨ましいと告白した。

それを聞いたラウラとロザは一瞬ギクッとした・・・・
自分たちの事に熱心になりすぎて、他に配慮してなかった事を・・・

ラウラ「ごめん、メリル配慮してなかったわ」

メリル「気にしてませんよ、時期に会えると思いますし。」

ラウラ「そうだよね。」

なんか気まずい雰囲気になってしまった・・・・・

ラウラを始め絵里やデワントン、ロザとミアンは冷や汗をかいた
下手したらこのまま美味い酒が不味い酒になってしまう・・・
皆が心の中で焦り始めた

その様子を見てたメリルは慌てながら

メリル「そんな顔をしないでください、私はラウラの事をその事で嫌いになってませんし。と言うか念願の試験飛行隊に配属される事が楽しみだし・その・・・単にラウラ達羨ましいと思っただけですし」

ラウラ「えっ?」

メリル「ラウラがいいルームメイトがいい人なのは安心してますので」

ラウラ「なるほど、気を遣わせてごめんね。」

ルールムメイトが出来たラウラに嫉妬して嫌悪感抱いた事を否定し・・・・
志望していた試験飛行隊に配属出来た事を喜び、配属される日を待ち望んでいたと・・
ラウラ含めた面々に説明した。

メリルは新装備開発に携われる試験飛行隊に憧れを抱いており・・・・
第一志望に試験飛行隊に配属される事を望んでいた。

新装備開発に携われる・・・・・
ゼントラーディ軍時代ではありえない事ができ・・・・・
自分の中で興奮を覚える部隊・・・・・・

部隊配属の志願書に第一志望に試験飛行隊と記載した。

結果、願いも叶い試験飛行隊の志望が叶った。

星村絵里「アポロ基地ねぇ、私達と一緒に仕事するかも知れないわ。」

ミアン「本当だ!」

メリル「マジですか?なんかモーア・カリダム1級空士長殿と仕事できるなんて光栄です。」

星村絵里「ノンノン、堅苦しいのはいいからさ~」

メリルの試験飛行隊志望が叶いアポロ基地近辺に配属されると聞いた絵里は食いついた。

アポロ基地近辺は絵里のお肘元であり、仕事をする事がある。
近辺で試験施設と聞いた絵里とミアンはだいたいの場所を予測する事ができ・・・・・
嬉しそうに話すメリルに一緒に仕事をする機会があるかもと話した。

絵里の話を聞いたメリルは嬉しさのあまり顔を赤らめたが・・・・・・
まだまだ堅苦しいのか、絵里は苦言を呈した

デワントン「進路か、自由に決められるのが地球人社会のいい所よね。」

ミアン「ゼントラーディ軍社会ではありえない話ですよね。」

デワントン「組織の束縛が強かったのがゼントラーディ軍社会だったからね。本当に地球人と出会えて良かったわ。」

ラウラやメリル達が盛り上がっている頃・・・・・
地球人社会における進路にデワントンらは評価をしていた。

ゼントラーディ軍社会には軍の命令が絶対であり・・・・
将兵個人が進路を決める事があり得ないは社会で・・・・
誰しもが進みたい道を決める進路がある地球社会とは大きく違っていた。

デワントンらは自由に進路が決められる地球社会に敬意を持っており・・・
特にデワントンは子供に好きな進路に進ませたいと思った。

星村絵里「最近までクァドラン・ロー乗りだったラウラが可変戦闘機パイロットになれるくらいですからね~私は成り行きでしたけど。」

デワントン「私もだったわ、でも残留できる自由があったから今の幸せがあったわ。」

星村絵里「ほんと地球人社会は地獄もあったけどゼントラーディ軍時代より天国だわ~」

選択出来る自由は地球人からしたら当たり前かもしれないが・・・・・
そうではないゼントラーディ人からすれば魅力的な事であった。

それを聞いてたラウラは頼んだ焼き鳥を頬張り、ビールを飲みながら見てたが・・・
特に気にするわけもなく、フィッシュアンドチップスを頬張り・・・・
次のマルゲリータピッツァを頼んだ。

しばらくして注文していたピッツァを頬張り談笑していると・・・・・

吉野大樹「少佐殿と飲むのは久しぶりですね。」

桐原少佐「あぁ、1ヶ月前だったな。」

吉野大樹「はい、そして今回はアンサーズ中隊本格的始動を記念しての飲み会で」

桐原少佐「そうだ・・・・・今回は妻も出掛けてるし子供も弟家族に見てもらってるから飲み明かすか。」

上野原に茂人と大樹が入店してきた。

ラウラの配属が間近であり、アンサーズ中隊が本格的に始動開始する。
それを記念して隊長である茂人は副隊長である大樹を呼び出して飲み会を開いた。
茂人にはデワントンとの子供がいるが、弟家族に預けており・・・・
安心して飲みにでかけていた。

入店すると・・・・・・

ラウラ「ぶっ!?教官!?しかも大樹!?」

デワントン「茂人!?どうしてここに!?」

吉野大樹「ラウラ!?」

桐原少佐「デワ!?君こそ何故ここに?」

ラウラ達と目線が合い、お互いびっくりしてしまった。
何故ここにいるのか?何故こんな所にいるのかと・・・・・

それ以外の面々は何事だと見つめている中、両者気まずい雰囲気になった。

吉野大樹「ラウラがうちの部隊に来て、アンサーズ中・・・・」

ラウラ「教官、何故大樹と?何故大樹と一緒にいるのですか?」

桐原少佐「アンサーズ中隊本格的始動するから吉野と飲みに・・・・」

ラウラ「えぇぇ!?」

吉野大樹「まだ喋ってる途中なんだが・・・・」

ラウラは茂人に何故大樹と一緒にいるのかを問いただそうとした。

当の大樹は居酒屋に来た理由を言おうとしたが遮られてしまい・・・
最後まで言えず、ラウラに対し抗議の表情を浮かべていたが・・・
二人の間に割って入る事が出来なかった、、

しばらくラウラと茂人のやりとりがグダグダ続いていたが・・・・

吉野大樹「アンサーズ中隊隊長はここにいる桐原茂人少佐なんだよ!アンサーズ中隊が本格的に始動するから飲みに来たってわけだ!」

桐原少佐「ど・・・怒鳴るなよ、他の客に迷惑が・・・」

吉野大樹「す・・・すいません。」

ラウラ「う・・・・うそ」

会話に入れず苛立ちを覚えた大樹が怒鳴るかのように茂人の身分を明かし・・・
大樹の怒鳴っているかの明かし方に茂人は注意した。

まさかのこれからの自身の上官が今まで教官をしていた男だった・・・・

と言う事実にラウラは唖然としていた。

ラウラ「教官・・・・マジなんですか?さっきの?」

桐原少佐「あぁ本当だ。」

ラウラ「デワント・・・・」

デワントン「マジなのよ。これ。」

今まで教官として接してきた茂人がこれからの上官·······
ラウラは茂人の衝撃的な事実に動揺が隠せずデワントンに聞こうとしたが···
デワントンは茂人がラウラのこれからの上官であると答えた・・・・

これからの上官が教官だったとは・・・・・・

星村絵里「まぁいいんじゃない、先の大戦の事もあったし人手不足だから誰が上官になろうと違和感ないわ。」

ラウラ「それは・・・・・・」

星村絵里「ゼントラーディと違って人材の替えが効かないからね。」

ラウラ「そ・・・・それはそうだけどさ。」

戸惑うラウラに絵里は統合軍の人材事情を語った。

先の大戦で人類の9割以上を損失し新統合軍は人手不足に陥っていた。
ゼントラーディ人などいろんな参入者を入れてもまだまだ人手不足は解消されてない
2020年になってようやくまともな戦力になりつつにある有り様であった。

そうした事情を聞かされ渋々納得したラウラであったが・・・・・
本当は人手不足が原因ではなく司令部による意図的な決定であり・・・・
茂人はラウラを部隊に入れるために機種転換センターに配属されていた。
そうした意図した茂人の上官事情は一生ラウラは知る由もなかった。
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第32話 始動

2016-10-26 22:09:15 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
【西暦2021年3月18日地球.マクロスシティー】
【新統合軍参謀本部地下特殊機関本部】

マクロスシティーにある新統合軍参謀本部の地下にある特務機関本部・・・
対テロを監視や諜報を任務とする機関である。

VFーXー8の試作機の一つが強奪された事を受けて・・・
特務機関の一つ対テロ特殊工作機関ザースロンの工作員を送り込み
ゼネラル・ギャラクシーのVFーXー10の防衛のため
惑星エデンの各所で様々な部隊を展開させていた。

「惑星エデンのオルガ・ブラギナより報告、以前動きなし」

「そうか・・・・オルガの班では動きなしか・・・・」

「そのようで・・・月面付近で強奪されたVFーXー8が我が軍を襲撃し逃走して以降は何も・・・」

「何もなければそれまでだ。残されたゼネラル・ギャラクシーの試作機は守り抜かねばな」

VFーXー10は導入されれば空戦能力を追求した安価な可変軽戦闘機として使われ
更に最新のOTM技術された従来機を大きく上回る強力な機体になる

それを強奪されれば反統合勢力や反統合思想を持つ星間国家・・・・
更にテロリストに技術流出する事になったり・・・・
財力のある国家により一層強力な兵器を開発される事もある

そうなれば銀河の国家安全保障に関わる

新星インダストリーのVFーXー8の技術流出は仕方がないが・・・
これ以上の損失は許されない

ザースロン機関の機関長は真剣な眼差しで隊員らが自身が望む結果になることを祈った

【西暦2021年3月18日月面クラビウス基地.官舎自室】

この日ラウラは基地にいる時の拠点である基地の官舎の自室に引っ越した。

これから空母アルタミラでの部屋と基地の官舎の自室の二つの拠点で暮らす事になるが
アルタミラでの部屋は他のゼントラーディ人の女性隊員ことロザとの相部屋であり
実質基地の家がラウラにとって唯一自由な空間である。

今回配属に先駆け、アルタミラから部屋の同居人が来るらしく
ラウラはエントランスで待つことにした。

ロザ「ラウラ・ベルタリア准尉ですか?」

ラウラ「ん?貴女は?」

ロザ「自分はSVFー64アンサーズ所属のロザ・ベサーズ准尉であります。本日は同室ともあり顔合わせに来ました。」

ラウラ「君が同室になるロザ?」

ロザ「はい、ロザです。」

エントランスで待っていたラウラの元にロザがやってきた。

優しめで大人しそうな雰囲気のロザを見て一瞬地球人かと思ったが・・・・・
髪の色とゼントラーディ人特有の気配を見て同じ種族だと認識した。

ラウラは相部屋が同じゼントラーディ人だと知って安心感を覚えた。

同胞ならば話しやすいしすぐに部隊に馴れそう・・・
同じゼントラーディ人が相部屋ならば安心して艦内生活を送れそうだと思った。

ロザ「同じゼントラーディ人と聞いてどんな人かと思ったら、結構親しみやすそうで安心しました。」

ラウラ「こっちもだよ、ゼントラーディ軍時代は部隊同士でいがみ合ってからね。」

ロザ「そうそう別の直衛艦隊出身だから最初かなり緊張してましたけど、なんか話しやすくて安心しました。」

相部屋のゼントラーディ人のロザと話したラウラは結構楽しくなったのか・・・
ゼントラーディ軍時代の昔話を話し始めた。

ロザの方はラウラに心を開いたのか、話している最中は終始笑顔であった。

当初、ラウラがラプラミズ直衛艦隊出身で・・・・
別の直衛艦隊出身のロザはかなり警戒しており・・・
相性が悪かったら相部屋での雰囲気は最悪だと考えていた。

実際にラウラと会ってみて話しやすくて親しみやすかったので・・・
予想を裏切る結果にロザは安心した。

ラウラ「ベサーズ准尉はマイクローンの生活にどのくらいで?」

ロザ「だいぶ経ってるかな、まぁゼントラーディ軍時代よりこっちでの生活の方が多い感じで・・・」

ラウラ「ん?ベサーズ准尉は何歳?」

ロザ「地球換算で18歳、ゼントラーディ換算で製造歴9タームです」

ラウラ「5歳下か、第一次星間大戦では6歳か・・・」

ロザ「私自身、ゼントラーディ軍軍人としてはそんなに」

ラウラ「いーよいーよ私も11歳くらいしかないし気にしないで」

ロザは第一次星間大戦時はまだ6歳と言う幼い兵士であった。
6歳と言えど最初から大人で製造されているので兵士としてはベテランであり
監察軍との戦いやボドル基幹艦隊決戦に従軍している。

ボドル基幹艦隊決戦ではリン・ミンメイの歌に驚き感銘を受け・・・
戦友と共に寝返るなど地球文明に惚れ込み・・・
戦後、マイクローン化し新統合軍に入隊し可変戦闘機パイロットになっている

エースではあるが出世コースに乗れておらず10年以上昇進はしていないが
本人はのびのびと今の生活に充実している。

楽しく会話しているが・・・

ロザ「私自身人生の半分以上、この姿で生きてるので実質地球人かな」

ラウラ「実質地球人か・・・じゃあゼントラーディ軍軍人としての誇りは・・・・」

ロザ「あるけどそこまでないかな、地球人としての誇りが強くなったと言うか・・・」

ラウラ「そう・・・・・なんだ。」

ロザ「?」

ラウラ「そんな目で見ないで悲しいなんて思ってないから」

価値観の食い違いが出てしまった。

ラウラはゼントラーディ軍歴が長く、海兵隊としても活動していた。
それが故にゼントラーディ軍の軍人としての誇りが強く、反対にロザは・・・
ゼントラーディ軍よりも新統合軍の軍人としての経歴が長く・・・
地球人としての自覚と誇りを持つようになった。

環境の違いにより同じゼントラーディ人でも考え方が変わってくる

これが地球文化・文明に触れた結果なのか・・・・
ロザとの価値観の違いを知ったラウラはつくづく思った。

その時、ピンポーンとインターホンの音が鳴った

ラウラ「ん?チャイム?誰だろう?」

ロザ「他にも来客者が?」

ラウラ「んー他に誰か呼んだ覚えがないんだけどな。」

他に誰か来客の予定があるとかとロザが気になったが・・・・
ラウラはロザ以外誰か呼んだ覚えがない

一体誰が来たのだろうか・・・・

基地の職員だったら映像通信機なはず・・・・
気になったラウラは自室のドアを開けた

星村絵里「ヤッホー、ラウラ元気してた?」

ラウラ「モーア!?」

ミアン「同じくミアン・フローラン少尉です」

星村絵里「デワントン2級空士長から聞いて駆けつけたわ~、卒業おめでとう」

ラウラ「まさか貴女が祝いにくるなんて以外」

そこにいたのは私服姿の絵里であった。

本来だったら任務や家族の事で忙しいはずだが,・・・・
絵里はデワントンからラウラが機種転換センターを卒業すると聞いて・・
自分の部隊規模で休暇を取り今こうしてやってきた。

もっとも夫の和也はクラビウス基地でしばらく仕事するので・・・
特に問題なく進んでいる。

ラウラは絵里が自分のためにお祝いに駆けつけた事に感動し・・・
ジーンとなったが、絵里の目標はまだ終わってなかった。
感動で目をうるうるしているラウラをよそに次の本命を披露した

星村絵里「お祝いがてらデワントン2級空士長を呼んで飲み会しない?」

ラウラ「飲み会!?」

星村絵里「そこの君もね」

ロザ「私もですか?」

星村絵里「人数は多い方が楽しいでしょ」

ロザ「まぁ」

ラウラ「確かにベサーズ准尉も含めて参加させてもらいます」

星村絵里「じゃ決まりだね」

卒業記念の飲み会
ラウラは有頂天な絵里からデワントンを呼んで飲み会をしようと言われた

まさかそこまでしてくれるとは・・・・
有頂天な絵里からの飲み会をする提案に呆れつつもラウラは喜んだ。
当然返事はOKであり、絵里の誘いに乗ることにした。

メリル「飲み会ですか?」

ラウラ「そうなのよ、卒業前にどうかなって」

メリル「もちろん大丈夫です、卒業したら離れ離れですし」

すぐ機種転換センターに戻ったラウラはメリルの元に向かい・・・
飲み会に参加しないかと誘ってみた。

メリルは機種転換センター卒業後
新星インダストリーとゼネラル・ギャラクシーの施設がある・・・
コペルニクス基地に所在する第12試験飛行団に配属する事が決まっていた。

そうなるとしばらく会えなくなるのでラウラはメリルと酒を飲もうと考えた

すると・・・・・

ラウラからの提案にメリルも同じ事を思っていたのかOKサインを出した。

ラウラ「さっそく行くとしますか」

メリル「ところで飲む人は・・・」

ラウラ「モーアいや星村絵里中尉やミリア隊の・・・」

メリル「うそっ!?」

飲み会の会場に向かおうとした時、メリルから誰と飲むのかと聞かれた

ラウラは質問に応え絵里とデワントンらと飲むと答えたが・・・
それを聞いたメリルは一気に顔を青ざめてしまった。

顔を青ざめてしまった理由は絵里などのミリア隊であり・・
ラプラミズ艦隊所属の最エース部隊であり、知名度もあった事から
下級兵士出身であるメリルは、緊張し・・・
飲み会で失礼な態度をとったらどうしようと焦ってしまった。

ゼントラーディ軍ではないものの
デワントンは大尉であり、絵里は中尉・・・
自分は下士官の曹長、それだけでも身分の差が大きい

ラウラ「緊張しなくていいよ、仕事場以外のオフだからさ」

メリル「そ.そんなわけには参りません。それに中尉殿のはずですし、尚更」

ラウラ「えぇいいのに」

ラウラは緊張しているメリルにリラックスするように言ったが・・
ゼントラーディ軍の階級身分制度を順守している為か、余計に態度が堅くなった

ーゼントラーディ軍時代の喚起抜け出せない部分か・・・

呆れながらラウラは今のメリルを見てそう思った。

ただこれ以上どうにもならないので、メリルにこれ以上言わず・・・・
そのまま居酒屋連れて行った。

星村絵里「君は?」

メリル「ベルタリア准尉と同期で、第12試験飛行団のメリル・ルソール曹長です」

星村絵里「緊張しなくてもいいのに、ここは地球の軍だしゼントラーディ軍じゃない畏まらなくてもいいよ」

メリル「一応中尉殿の前では・・・・ども・・・大尉も」

デワントン「今の時間帯軍隊じゃないし、それに私予備役軍人で事実上の民間人だし」

絵里とデワントンそしてミアンと合流したもののメリルの態度は堅かった。

特にデワントンは予備役の大尉で事実上の民間人と言う身分であるが・・・
ゼントラーディ軍時代はエースのミリアの副官の一人であり・・・・・
長年、副官の一人としてミリアの部隊運営を補佐した有能な士官
メリルからすれば高嶺の花であった。

ラウラ「メリル、いつもの調子でいいのよ」

メリル「でも、敬意を示したり無礼起こさないようにしないと」

ラウラ「場を悪くしたら余計に印象悪くするよ」

メリル「マジでか・・・それは嫌だな・・・」

ラウラ「地球人社会はゼントラーディ軍の時よりかなり厳しいからね。」

いつまでも堅いメリルにラウラは場を悪くしないように注意した。

場を悪くしてしまえば気遣っているメリルが絵里達からの印象を悪くしてしまい
逆にメリルの気遣いがマイナスな結果になってしまう

更に言えば絵里とデワントンは地球文化にかなり染まりきっており・・・
メリルのゼントラーディ軍時代ごりごりの考え方は反って不機嫌になってしまい
かなり気まずくなる

ラウラから指摘されたメリルはその事実に気がつき顔を青ざめ・・・
今までの事を反省し恥じた・・・・

まさか自分なりの努力が逆効果とは・・・・

星村絵里「お取り込み中悪いけどそろそろ店入らない?」

デワントン「そうね、早く店入って貴女達の卒業祝いでもしましょう」

ラウラ「はい、私達のためにこのような会を開いてもらってありがとうございます」

星村絵里「ふぅ人の事を言ってるラウラも堅いけどな」

とは言えいつまでもこのやり取りはしていられないので居酒屋に入る事にした。

ラウラは店に入る際にデワントンの言葉を聞いてお礼を言ったのだが・・
その時のラウラの対応が堅いと絵里に指摘されてしまいラウラはムッと怒った
余計なお世話だと・・・・

ラウラ「まぁいいか飲んで忘れよう」

怒っても仕方がないと思ったのかラウラは居酒屋に入り・・・
思う存分食べて飲んで、デワントンらの祝いの席を思う存分楽しもうと思った

地球の食事と酒は美味しい
可変戦闘機パイロットになろうと決意しなければ楽しめなかっただろう
いろんな事を考えながら、予約していた居酒屋の席に向かった
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第31話 配属先の内定

2016-10-25 23:25:16 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
【西暦2021年3月11日 月面クラビウス基地機種転換センター】

ラウラが他の訓練生と共に実務研修を終えて2日経った。

卒業に必要な資格を全て取得し、ラウラは卒業見込みとなり
後は卒業までのんびり過ごしながら、趣味の軍学の本を読んでいた。

ここに来て2ヶ月ちょっと・・・長い期間と思ってはいたが予想より短かった

カゴメ「ラウラ!」

ラウラ「カゴメ、どうかしたの?」

カゴメ「実は配属先の内定が決まったから通知書を・・・」

ラウラ「えっ」

自室で本を読んでいるとカゴメがやってきた。

一体何の用なのかラウラはカゴメに確認すると・・・・
卒業後の内定先の通知書を持ってきたと言った。

部隊配属内定先の通知書と言う単語を聞いたラウラは驚いた。
まさか内定が決まったとは・・・・・
もっと時間がかかると思ってたけど、こんなに早いとは・・・・

グダグダ言いながら通知書を読むラウラだが、ここで驚くべき事を知った

ラウラ「ラウラ・ベルタリア曹長・・・准尉に昇進し、卒業後SVFー64アンサーズに配属を命ずる。まさか?」

カゴメ「まさかよ、吉野大樹大尉のいるアンサーズね」

ラウラ「マジで?」

カゴメ「マジです」

アンサーズ中隊への配属・・・・自身が准尉に昇進する事よりも驚きだった

なんたって大樹が副隊長として所属する可変戦闘機部隊であり・・・・
旧型のVFー1バルキリーを運用する部隊である。

その部隊に自分が配属されるとは・・・・・

カゴメ「良かったじゃない、折角のお話だよ」

ラウラ「でもね・・・・心の準備が・・・・」

カゴメ「安心して!誰だって皆最初は緊張するからさ」

不安そうな表情を浮かべてるとカゴメが励ましてきた。

別に励まされる事ではないんだけどなぁとラウラは呆れるが・・・
カゴメの明るすぎる激励に圧され、考える事をやめてしまった。

内定書通り頑張って見るか・・・・・

アリシア「失礼します。」
新統合軍アリシア・シェダー少尉

カゴメ「あら?シェダー少尉どうしたの?」

アリシア「火急の要件です、バッカニア少尉至急通信室へ」

カゴメ「分かったわ、ラウラとりあえず私はここで」

ラウラ「あ・・・・・はい、どうも」

そうこうしているうちにカゴメは火急の要件でラウラの元から離れた。

一人になったラウラは自室に戻り自己スキルを磨こうと・・・
軍事研究の本を読んだりストレッチなどをやろうと考えた。

【新統合軍第8通信室】

アリシア・シェダー少尉と共に通信室に向かったカゴメは・・・・
一つの通信もにモニターの前の席に座っていた。

今回の要件は重要な話であり今後のカゴメの進退を決めるとの事

アリシア「保留解除します。」

ジェイル『バッカニア少尉お疲れ様、ベレスフォードだ!』
新統合軍ジェイル・ベレスフォード大佐

カゴメ「艦長お久しぶりです」

モニターに移し出されたのはアルタミラ艦長のジェイルであった。

直々に艦長であるジェイルが出てきたとなるといよいよ帰還命令か・・・
会話する前にカゴメはいろいろと悟ってしまった・・・・

カゴメが悟った通りに・・・・

ジェイル「辞令を言い渡す」

カゴメ「・・・・・・」

ジェイル「アームド級アルタミラ.管制官.カゴメ・バッカニア少尉.AD3月13日を持って復隊を命ず」

アルタミラへ復帰する事が決まった。

予想はしていたとは言え卒業までラウラを見てられないとは・・・・
カゴメは平静を装ってはいるが、心の中ではかなり残念がっていた。

出来れば卒業まで一緒にラウラと頑張りたがったが・・・・・

ジェイル「バッカニア少尉どうかしたか?」

カゴメ「いえ何でもありません、命令を受領いたします。」

これも命令とあれば仕方がない

どの道卒業してもラウラとはアルタミラで再会する事になるし・・・
今後も見守り続ける事が出来る・・・・・・

カゴメは静かに目を閉じながらジェイルからの命令を受領した。

ジェイル「ところでバッカニア少尉」

カゴメ「はい、どうかしましたか?」

ジェイル「話は変わるがニューフェイス、ベルタリア准尉はどうしてるか?」

カゴメ「ラウラですか?」

ジェイル「そうだ、少々気になってね」

ラウラはどうしているか?
ジェイルはカゴメのアルタミラ復隊から話を変えて聞いてきた

カゴメは少し戸惑いつつ、ジェイルの問いに応え・・・・

カゴメ「ラウラなら卒業に向け勉学に励んでます」

ジェイル「ほう、それは関心だな。ありがとう」

カゴメ「こちらこそ」

ラウラが勉学に励んでいると報告をした。

ジェイルは関心しラウラに期待したが・・・・・
当のラウラ本人は単に趣味を謳歌しているだけであり・・・
特にスキルアップを目的にしたわけではない

そんな事を知らずかジェイルはラウラに対し過度な期待を抱く事になる

その頃、ラウラは・・・・・

【新統合軍クラビウス基地人事部応接室】

白川優斗「おかけください」
新統合軍白川優斗中尉

ラウラ「はい」

北倉摩耶「では司令部からの命令を通達します。」
新統合軍北倉摩耶中佐

クラビウス基地軍人事部から来た士官らと対面していた。

ラウラは北倉摩耶中佐は階級の割に年齢が若く・・・・
若干年上の白川優斗中尉より歳上である事に驚いていた。
ゼントラーディ軍時代は戦功あれど年功序列だったので・・・

歳の若い摩耶が歳上の白川中尉の上官は新鮮

ましては白川中尉はクラビウス基地のトップ白川提督の子息だ。

そうこうしているうちに次の段階に移った。

北倉摩耶「ラウラ・ベルタリア.准尉に昇進し新統合宇宙軍予備艦隊アームド級アルタミラ.SVFー64アンサーズに配属する事を命ずる。クラビウス基地人事部部長ゴドウィン・ハートレイ大佐。こちらがウィングマークと各種書類となります」

ラウラ「ありがとうございます。」

白川優斗「IDカードは更新して使うように」

ラウラ「ハッ了解であります。」

司令部からの通達と各種書類を受領した。

卒業後ラウラはアンサーズ中隊に配属され可変戦闘機パイロットとなり・・・
空母アルタミラに配属される事になる・・・・

通達と書類を受け取ったラウラはそう考えると手が震え始めた。

白川優斗「ベルタリア准尉?」

ラウラ「あっ・・・・いえ大丈夫です。・・・・はい」

白川優斗「体調が優れなければ遠慮なく医務室に」

震えていたラウラを見て白川中尉が心配してきた。

ラウラ自身特に問題はなく大丈夫と応えるも・・・・・
白川中尉から見れば体調面に問題があるのではと言うぐらいの震えだった。

指摘されたラウラは一旦深呼吸し、摩耶達を見続けた

北倉摩耶「とりあえず、以上です。一応伝えますが・・・・卒業し配属後はいきなりですが惑星エデンでの任務になります。」

ラウラ「惑星エデン?太陽系近辺ではないのですか?」

北倉摩耶「アルタミラの航宙隊の任務の性質上、我々の生活範囲内回る事になります。」

ラウラ「うへぇそうなんだ・・・・・」

卒業後、ラウラは月面クラビウス基地から離れ惑星エデンに向かう事を伝えられた

10.4光年先にあるグロームブリッジ星系にある惑星であり・・・・・
8年前に近距離移民船団により発見され入植し開発が進む惑星だ。

月面や地球などの太陽系で勤務すると思っていたラウラは・・・・
10.4光年離れた惑星エデンで任務に従事する事に驚き・・・・
手が武者震いで震えてしまった。

更に言えば人類の生活圏を回る事になることも・・・・

白川優斗「以上、司令部からの通達を終了とさせてもらいます。」

ラウラ「はい、こちらこそありがとうございました。」

その後、全ての事を終えたラウラは人事部応接室を出た。

卒業したらいろんな所を回る事になり・・・・
何か凄い事をやらされるのかと、戸惑いつつ・・・・
未来ある生活に期待した・・・・

カゴメ「あっラウラ!」

ラウラ「カゴメ?何その荷物?」

カゴメ「一応、復隊する事になったから引っ越しを」

ラウラ「復隊?」

カゴメ「今日づけで機種転換センターを去り、空母アルタミラに戻ります。」

機種転換センターに戻る途中、ラウラはカゴメと遭遇した。

その時カゴメが手荷物などを持ってたため質問すると・・・
アルタミラに復隊し機種転換センターを去ると答えた。

あまりにも突然の復隊にラウラは驚いたが・・・・・
それ以上に驚いたのがカゴメの復隊先が空母アルタミラであり・・・・
卒業後、また同じ環境で勤務する事だった。

ラウラ「アルタミラか・・・・アルタミラだと同じ艦で勤務する事になるんだね。」

カゴメ「そーゆーこと、とりあえず先にアルタミラで待ってるから無事卒業してきてね。そろそろ私は行くから」

ラウラ「分かったわ、カゴメ。アルタミラでまた会おう」

カゴメ「そうねアルタミラでまた」

また同じ職場で働く事になる・・・・・

それが故にカゴメが一足先に戻る事にラウラは悲しい感情はなかった。
卒業すればまた同じ職場で再会し働く事になるのだから・・・・・

まだまだ卒業までに少しの時間があり寂しい気はするが・・・
少し我慢すればまた会うことができる・・・・
ラウラは先に去り行くカゴメを笑顔で見送った。

【同時刻.惑星エデン.新統合宇宙軍.ニューエドワーズ基地】

地球から10.4光年先のグロームブリッジ星系に所在する・・・
惑星エデン乾燥地帯に作られた新統合軍の基地である。

現在、ゼネラル・ギャラクシー社が開発した最新鋭機・・・・
VFーXー10の後にVFー9カットラスと呼ばれる機体のテストが・・・
開発者であるアルガス・セルザーなどにより行われていた。

競合相手の新星インダストリー社のVFーXー8もテスト行われていたが
ゲラム一派の強奪により開発が一時中止されていた。

カットラスのテストパイロットをしていたのは・・・・
ゼントラーディ軍時代にエースのミリアとして恐れられ・・・
マクシミリアン・ジーナスと結婚し統合軍に移籍し・・・
可変戦闘機パイロットに機種転換したエースパイロット
ミリア・ファリーナ・ジーナス中尉だった。

テストのためミリアは所属する特務部隊ダンシング・スカルごと
惑星エデンに向かいニューエドワーズ基地でテストを行っており・・・
来るロールアウトに備え日々試験を行っていた。

ミリア「私の模擬戦をする部隊が月から来る?」

アルガス「月面のクラビウスの予備艦隊の所だそうだ。」
ゼネラル・ギャラクシー社.アルガス・セルザー開発主任

ミリア「へぇ・・・・そう」

ミリアはゼネラル・ギャラクシーのスタッフで開発者のアルガスから
実戦に近い試験のため模擬戦を行う部隊が月から来ると聞かされた。

現地のエデン軍ではなく月から模擬戦のための部隊が送られるとは

それだけ上層部からカットラスの開発を期待されているのか・・・・
そう考えたミリアはより一層気を引き締めて試験完遂のため力を入れ・・・
模擬戦相手の部隊に勝とうと決意した。

アルガス「噂ではエースを集めた精鋭との事、火星の英雄やキル・ドラゴンフライまでいるとか」

ミリア「ふぅん噂の新世代のエースの坊や達ね、どんな腕かどうか気になるわ」

アルガス「ちなみに我々の同胞も3人はいる話だとか」

ミリア「それは期待できそうね、久しぶりに満喫できそうだわ~」

アルガス「満喫ですか、流石エースのミリアだけあって楽しそうですね」

ミリア「まぁね」

模擬戦相手の部隊はアンサーズ中隊の事であり・・・
火星の英雄である大樹やキル・ドラゴンフライの本多義輝などのエースが在籍していた。
アルガスからそれを聞かされたミリアは闘志を燃やし・・・・
試験そっちのけで模擬戦の日を楽しみにした。

その模擬戦でかつての知り合いであるラウラと再会するとは知らずに
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第30話 軍人の覚悟

2016-10-20 22:54:08 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
戦闘終了から3時間が経過した・・・・・

新統合宇宙軍総司令部は月面掃討作戦B3号発動・・・・
月面における反統合勢力殲滅戦が開始された。

反統合勢力が月面から撤退した事により作戦は短期間に終わり・・
宇宙軍参謀本部広報部は月面を完全に統治下に置いたと発表。
長きに渡る新統合軍と反統合勢力の月面戦線は終わった。

レミアとの戦いの後、シューター小隊などの負傷者が救助艇団により救助され
救助艇内で衛生兵による応急対応が行われた。

その中には・・・・・
機体が損傷し月面に不時着し捕虜として収容されたカルカがおり・・・・・
左目を失明する程重傷を負っていた。

ガフル「よく戻ってきたなベルタリア曹長」

ラウラ「はい・・・・・・・・」

ガフル「とにかく最終日だ、とにかく休んでおけ」

ラウラ「はい・・・・・」

戦闘が終わり基地へ戻ったラウラは疲弊していた。

ケガなく無事に帰還できたのはラウラだけであり・・・・
他の隊員は戦死または負傷していた。

だが・・・・・ラウラは己の未熟さを痛感し精神を病んでしまった。

それを察したガフルは最終日だから部屋に戻って休むように指示し・・
責めるような事はしなかった。

早瀬亜樹「彼女大丈夫ですかね?」

ガフル「優れた技能を持っているのは確かだと言うのは今回の結果で分かったが・・・まだまだ軍人としての覚悟は足らんな」

早瀬亜樹「彼女は生まれてからずっと軍人なのでは?・・・・」

ガフル「・・・・・・・・・・・・地球の軍人としてだ」

ラウラはガフルから見て地球の軍人としての覚悟が足りなかった。

腕はいいのは確かであるが・・・・・・・・
大樹との通信記録を見て地球の軍人としての未熟さが目立ち・・・
正直今後の軍人としての人生が心配になってくる

そう考えていると・・・・・・

吉野大樹「どうもお疲れ様です。」

ガフル「火星の英雄の吉野大尉か、アルタミラに戻らんのか?」

吉野大樹「ちょっと用がありましてね。」

ヘルメットを抱えている大樹がやってきた。

本来はアルタミラに帰還するはずなのだが・・・
大樹はクラビウス基地の格納庫に帰還していた。

ガフルから問いただされると用があると答えそのまま何処かへ向かった

桐原少佐「吉野大尉、任務ご苦労だったな」

吉野大樹「まさか任務の内容の本質がラウラの警護だとは・・・・・」

桐原少佐「そーゆーこった」

大樹の向かった先に制帽を被りコート姿の茂人がいた。

今回の任務がラウラの警護だと知らなかった大樹は肯定する茂人を見て呆れた
以前知り合った女性士官であるラウラを命令により守ろうとは・・・・

むしろただの女性士官でしかないラウラを何故守るのかが分からない・・・・

吉野大樹「一人の女性士官のために警護任務何を考えているのですか?」

桐原少佐「何を考えているって・・・・・その答えはそろそろ分かるよ」

吉野大樹「そろそろって何ですか?」

桐原少佐「分かるからもう少し待っておけ」

吉野大樹「はぁ・・・・・・・・・」

大樹は思い切って任務の事を問いただすと・・・
茂人はそろそろ分かると言ってお茶を濁した。

更に追及しても更にお茶を濁すだけで答えは返ってこないと判断し
これ以上の追求をやめ次の話題に切り出した。
残り1名のアンサーズ隊員の行方も気になる・・・・

アンサーズ隊員の事を質問しようとしたが・・・

吉野大樹「まさかですが・・・・・・・もう1人は・・・・・・・」

桐原少佐「気が付いたようだな、ラウラだよ・・・ラウラ・ベルタリア」

吉野大樹「やっぱりそうだったのですか、だからあの任務を」

桐原少佐「そうだよ、まだ失うわけにはいかないから守らせたわけ」

もう1人のアンサーズ隊員がラウラだと言う事が分かった。

それが理由であれば・・・・
茂人が大樹にラウラを警護する任務を与えた理由も理解できる・・・・

大樹は茂人に問いただすと肯定した。

吉野大樹「なぜラウラが最後の一人ですか?ほかにも・・・・」

桐原少佐「白川提督直々のご推薦だよ・・・もっとも元ラプラミズ直衛艦隊のエースで海兵隊のエース。そんな娘が演習を通じて志願し今こうして・・・」

吉野大樹「そうだったのですか・・・・・・・」

なぜラウラが最後の一人なのかを茂人に問いただし
理由を聞いた大樹は納得するどころか不満げな表情を浮かべた

先の戦闘でラウラは大樹を見捨ててはいけないと・・・
命令を無視し傷ついた機体で戦場に留まろうとしていた。
大樹から見れば自身の状態を意識せず、無茶な行動をした馬鹿でしかなく
ましてや上官の命令に従おうとしなかった不届き者・・・・

それが最後の一人・・・・・・

吉野大樹「私は納得いきません自身の状態を意識できない者を最後の一人と・・・」

桐原少佐「不服なのか?」

吉野大樹「はい不服です」

大樹は茂人にラウラがアンサーズ中隊に配属される事が不服だと表明した

不服とした理由は地球軍人の覚悟がない事と・・・・・
もし同じ配属されたら大きな支障が出るのではと言う危惧から・・・

自身を省みず無茶する姿勢はどうも同じ部隊にいたら厄災でしかなく
直属の小隊に配属される可能性が高く、面倒見切れないし・・・・
上手くやっていける自信がない

表明を聞いた茂人は少し悲しい顔をした後・・・・

桐原少佐「ベルタリアならすぐに改善するさ、この前なんかは上手くやってたらしいし」

吉野大樹「少佐!?そんな問題では・・・」

桐原少佐「一度会って話してこい、これから本音をぶつければさ」

大樹に一度ラウラに会って話してくるようと言った。

ラウラは未熟者ではあるが問題点はすぐに改善していくタイプの人間だ。
機種転換センターに入ってきて今まで見てきたが、きちんとやりこなしている。
このまま部隊に配属されても問題はない。

だからこそ、一度ラウラと話して意識変えてもらいたいと・・・
茂人は考えていたが、大樹はまだまだ不満そうな表情を浮かべていた。

桐原少佐「まぁ頑張ってくれや!後少しでアルタミラに戻らんといけんのだろ、短い時間でもいいから話な!」

吉野大樹「・・・・はいはい分かりました。きちんと話し合いますよ」

時間の関係上茂人は現場に戻らなくてはいけない。

機種転換センターに戻る間際に茂人は・・・・・・
少しの間でもいいからラウラと話すようにと大樹に言った。

茂人からそう言われた大樹は不服そうな態度をとったが・・・
上官命令でもあるし、一度ラウラにガツンと言いたかった事もあった為
しぶしぶ了承した。

ラウラ「シューター小隊の戦死者2名、重傷2名・・・・はぁ」

その頃ラウラは廊下を歩きながら落ち込んでいた。

今回の遭遇戦で多数の新統合軍の兵士が戦死傷者が多数出てしまい・・
シューター小隊が壊滅状態にまで追い込まれてしまった。

特にシューター小隊は初日からの顔馴染みがおり・・・
いろいろと会話した隊員が多くそれらが戦死もしくは負傷し・・・
傷ついてしまった事にラウラは自責の念に駆られていた。

吉野大樹「そんなに落ち込んでどうしたラウラ!?」

ラウラ「わっ・・・・って大樹帰ったはずでは?」

吉野大樹「ちょっとな、少し話がしたくてな。」

ラウラ「話ですか?」

吉野大樹「あぁ少しの時間だけ付き合ってもらいたいんだ。」

そうした中で茂人との会話を終えた大樹がやってきた。

後ろからいきなり声をかけられたラウラはびっくりしたが・・・
大樹の少し話がしたいと言う事に戸惑ってしまった。

一体どんな事を話そうとするのか?

ラウラは大樹が話そうとする内容が気になったが・・・・・
一つだけ思い当たる節があった。

ラウラ「やはり私の戦闘中の命令違反し無茶の事ですかね?」

吉野大樹「!?自覚してたのか?」

ラウラ「はい、それに大樹に言われたのと今回の被害を考えると・・・・」

吉野大樹「そうか・・・・・」

戦闘中.大樹から怒られた事・・・・

今回の戦闘による被害と自身の損傷からラウラは大樹から怒声が頭に残っており
戦闘から数時間経っても頭の中から離れていなかった。

大樹から怒られた事をいろいろと考え・・・・

ラウラ「ごめんなさい、私が悪かったです。」

吉野大樹「急に畏まれてもな、困る。反省しているならそれでいい」

お辞儀をしながら謝罪した

まだまだ地球人としての軍人としての意識が足りない・・・・
地球人の軍人としての意識を強く持たなければと心の中で思っていた

一方の大樹はラウラからの謝罪に困惑していた・・・・・

急に畏まれてしまっては、どうすればいいのか分からないし・・・
自身が思っていたラウラ像とのギャップが大きすぎる
頭の処理が追いつかない・・・・・

大樹は一旦深呼吸し頭の中を整理しラウラとゆっくり話そうと考えた

吉野大樹「ラウラ・・・・お前は軍人としての生真面目だな、尊敬するよ。」

ラウラ「真面目じゃないですよ、まだまだ自覚はありません。」

吉野大樹「その控え目な所が真面目なんだよな。」

ラウラ「はぁ、どうも・・・」

暗い表情のラウラに大樹は生真面目だと言った。

きちんと自身の過ちを自覚でき反省できる・・・
反省し問題点を改善していけばいい軍人いいパイロットになれる
大樹は今のラウラを見て真面目な印象を抱いた。

真面目であればアンサーズ中隊に配属されても問題はないと考えた。

吉野大樹「まぁ今後気を付けてくれ、一度命失ったら二度と昨日と同じような楽しみは無くなってしまうからな」

ラウラ「分かってますよ、まだ死ねませんし・・・・仲間も失いたくありませんから。」

吉野大樹「口だけではダメだぞ有言実行しなくてはな・・・」

ラウラ「当然です!!」

一度命失ったら二度と昨日と同じような楽しみは無くなってしまう
戸惑うラウラに大樹は言った。

戦闘は命のやり取りをする場所で・・・
いつ命を失うか分からない場所である危険地帯で・・・・・
自分の命だけでなく他人の命を失ってしまう事もある場所
これから卒業しアンサーズに配属される予定のラウラに大樹はおしえたの

それに対しラウラは死にたくないし、仲間を失いたくないと元気良く言った。

大樹は口だけかと少し疑って有言実行しなくてはと言った直後・・
ラウラはもちろんだと反論した。

吉野大樹「その調子だとこのまま卒業しても問題ないか、杞憂で済んでよかった」

ラウラ「杞憂?」

吉野大樹「いいやなんでもない、またなラウラいいパイロットになれよ!」

ラウラ「ハッ」

このままラウラが卒業し実戦部隊に配属されても問題がないと悟った大樹は・・・
母艦であるアームド級宇宙空母アルタミラに戻ろうとしていた。

一時はラウラがアンサーズ中隊に相応しくないと思っていた大樹だが・・
予想に反してきちんと反省し改善しようとする意気込みが見え・・・・
自身の命を大事にし、仲間のために戦う姿勢を見て先ほどまでの考えを撤回した。

もうすぐ配属される予定だが、これ以上介入しなかても問題はない・・・・
むしろ予想以上の人材になってやってくると大樹は感がえた。

大樹がアルタミラに戻るのを見送ったラウラは仮自室に戻ろうとした

ラウラ「大樹・・・・正直私は貴方には及ばないのよね。人として軍人として・・・・・」

仮自室に戻ろうとしたラウラは自身が人として軍人として大樹に及ばないと悟った。

ゼントラーディ軍の常識からまだまだ抜け出す事ができず・・・・
自身のプライドで余計な無茶をしてしまった。

大樹はそんなラウラに怒った。
今覚えばあの時自身がどれだけ身の程知らずで恥知らずだったか・・・・
ラウラは大樹から怒られた事で自身の未熟さを知った。

ラウラ「これが終わったら実戦部隊なんとかしないとね」

今日の研修が終われば騎手転換センターで過ごす時間も少なく・・・
卒業し実戦部隊に配属される日は遠くはない

それまでに自身のダメな点を改善し一人前の兵士にならなければと・・
ラウラは改めて決心した。
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第29話 火星の英雄

2016-10-10 16:57:14 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
ラウラの命を危機を救った1機のVFー1・・・・・・

その姿を見たラウラは何も言葉が出ないまんま見つめていた。
自分の命を救ってくれた救世主の姿に・・・・・・

救世主のVFー1バルキリーはJ型と呼ばれるタイプの頭部を持ち
ゴーグルのカメラは赤く光っており・・・・・
見た感じ何かの威圧感があり、ラウラはある種の怖さを感じた

そうこうしているうちにそのVFー1から通信が入ってきた

吉野大樹「危なかったなルーキー」

ラウラ「吉野大尉!?久しぶりです」

吉野大樹「ラウラか、久しぶりだな!あと大樹な」

そのバルキリーのパイロットは大樹であった。

大樹はラウラの姿を見るとフレンドリーに話しかけ・・・・
ラウラの方は驚きつつと久しぶりに大樹に会え嬉しく笑顔が出た。

まさかこんなところに会えるとは・・・・・

吉野大樹「だがここは戦場だ、気を引き締めろ!神楽ついてきてるか?」

神楽賢二郎「勿論です大尉。」

吉野大樹「よし・・・・ラウラ、俺たちが援護するからクラビウス基地まで戻れ!」

余韻に浸る間もなくラウラは大樹からクラビウス基地に帰還するように言われた。

大樹は副官である神楽を引き連れレミア達と戦い・・・・
ラウラを逃がしハウンド小隊で挟撃する考えで作戦を建てた。

それにラウラの機体がかなり損傷しており・・・・
以後、戦闘を継続できるだけの力は残されていない・・・・
早めに撤退してもらって、思う存分に戦わせてもらう

レミアの駆るファントムⅢを睨みながら決心した。

ラウラ「相手は相手は強敵です、その機体じゃ・・・・・」

吉野大樹「安心しろ!今の世代と同じような性能になるようにアップデートしているから大丈夫だ!」

ラウラ「でも・・・・私以外の僚機は・・・・・」

吉野大樹「分かってるだから・・・・俺を信用しろ!ラウラ!」

今までの戦闘からラウラはこのまま戦ったら大樹達も全滅させられると危惧したが・・・
大樹はニッと笑って、安心し信用しろと言われてしまった。

何故そこまで自信があるのか?
旧式機体であるVFー1バルキリーでレミアの最新試作機ファントムⅢに不利だし
レミアの腕前もあり一瞬で壊滅させられてしまう・・・・

折角再会したのに、逃がされ今生の別れになるような事になるなんて

ラウラはもう一度引き留めようとするが・・・・
その時亜樹から通信が入った。

早瀬亜樹『ベルタリア曹長、吉野大尉の命令に従い撤退を・・・・』

ラウラ「しかし・・・・」

早瀬亜樹『このままでは足手まといになるだけです。ここは火星の英雄で知られる吉野大尉に任せて撤退を!』

ラウラ「足手まとい・・・・・」

大樹を助けるべく戦場に残りたいラウラの心をうち壊すかのように・・・
亜樹から足手まといになるから戦場から退避するように言われた。

軍人としてのプライドが強かったラウラは足手まといと言う言葉が物凄く痛かった。
ゼントラーディ軍や海兵隊ではエースとして活躍してた事もあり足手まといは辛く痛い言葉
腹が立ち声を出そうかと思った程、屈辱的な言葉だった。

しかし

今の自分の様子を見たら誰もがそう言わざる状況でしかなかった。
ラウラは今の自分の姿を見て惨めで足手まといと言われても仕方がない姿に・・・
思わず悔しさから涙を浮かべた・・・・・

涙を浮かべ泣きそうになったが、ある言葉が引っ掛かる・・・・

【火星の英雄】

亜樹は大樹の事を火星の英雄と言った。
一体何の意味だろうか?

意を決して亜樹に質問しようとした

ラウラ「火星の英雄って大樹の事?」

早瀬亜樹「そうよ、三年前の火星で発生したマーズウォーズ事件で活躍したエース中のエース。アンサーズ中隊副隊長が吉野大尉」

ラウラ「知らなかった・・・・いや忘れてたのかな・・・・」

ラウラは亜樹に火星の英雄について質問した。

亜樹は大樹が2018年に火星で発生した反統合ゲリラによる事件
マーズウォーズ事件で活躍したエースパイロットであると返答し・・・・
アンサーズ中隊の副隊長であると答えた。

ラウラ「マーズウォーズ事件話に聞いてたけど、まさか大樹がそんなに凄いパイロットだったとは」

それを聞いたラウラは驚きのあまりポカーンと唖然とした。
大樹がそこまで凄いパイロットだったとは・・・・

自身より戦闘経験は少ないのに数多くの武功をあげ・・・
名声を持っているのに、製造されてから数多くの戦場に出たラウラは何もない
劣等感を覚えるような感じがした・・・・・

そうこうしているうちに・・・・・

吉野大樹「ラウラ!早く基地に帰還しろ!死にたいのか!」

ラウラ「わ・・・・分かりました!」

吉野大樹「自身の姿を見ろ!戦場に出るには重傷だ!死にたくないなら早く帰還しろ!」

強い口調でラウラは大樹から早く帰還するように注意された。

余りにも大樹の強い口調に思わずラウラはビクッとし震えた。
モニター越しに出た今の大樹の表情はまるで鬼のように恐ろしく・・・
今まで数多くの戦場で戦ってきたラウラでも耐えるにきつい

大樹からの勧告に従いラウラはクラビウス基地に帰還した。

吉野大樹「本腰を入れるぞ!神楽!」

神楽賢二郎「ハッ!」

ラウラがクラビウス基地に帰還した姿を見た大樹は神楽を引き連れ・・・・
入れ替わるかのように戦場に突貫した。

行く手には2機Svー53が迫っており・・・・
ドックファイトに突入する寸前になっていた。

その時

本多義輝『こちらハウンドリーダー、各チーム右翼左翼展開完了、側面より突入する』

吉野大樹「よし、ミサイルとガンポッドで一斉攻撃開始!」

本多義輝『了解!オールウェポンズ・ファイア!』

二つの別ルートから進行していた義輝率いるハウンド小隊が到着。

大樹は到着するとミサイルとガンポッドの火器による一斉攻撃を指示。
指示に従い義輝率いるハウンド小隊はミサイルと銃弾の雨を降らした。

ミサイルと銃弾の雨は交互に重なるかのようにSvー53の編隊とレミアを襲った

「回避不能…がぁ」

「避け・・・」

精鋭揃いのゲラムの私兵が駆るSvー53と言えども呆気なく蜂の巣になった。

一つのミサイルを避けても当たり・・・
一つの銃弾の雨を避けても当たると言った地獄が彼らを襲い・・・・
それに耐えきれず宇宙の藻屑と消えた。

ただ

レミア「僚機は全滅、だがあたしは違う!」

吉野大樹「こいつは厄介な奴だな、各機は援護。こいつは俺が相手する!」

レミアとその乗機VFーXー8ファントムⅢは違った。

地獄のような銃弾とミサイルの雨を突破し・・・・
指揮官機である大樹を狙い突貫、バトロイド形態で至近距離射撃を仕掛け・・・
大樹は回避に成功するが、レミアは避けた所を予測してたかのように・・・・
ファントムⅢの頭部レーザーを大樹が避けた地点に向け照射した。

当たると見込んでいた攻撃であったが、大樹はとっさの判断で回避され・・・・
更に神楽や義輝らの僚機からの支援攻撃を喰らう・・・

レミア「チッ」

支援攻撃を喰らったレミアは一度距離を取るため後退した。

さっき殲滅した可変戦闘機部隊とは違いかなり腕のいい部隊であり・・・
深追いしすぎると返り討ちにあってしまう・・・・・
一度見極め、反撃し全滅させゲラムからの任務遂行せねば・・・・

レミアはそう考え、一度大樹達を見極めるためある程度の距離を取り・・・・
反撃の機会を伺った?

神楽賢二郎「吉野大尉!」

吉野大樹「神楽並びにハウンド小隊、直接やり合うな!こいつは他の奴らとは違うぞ!支援に徹しろ!」

本多義輝「他の奴らとは違う?強奪された機体からなのか?」

吉野大樹「違うぞ!奴のパイロットの腕前だ!神楽はハウンド小隊の指揮下に入り、俺を援護しろ!」

神楽賢二郎「了解」

レミアからの強襲を受けた大樹は神楽やハウンド小隊に支援に徹するように命じ
自身でレミアとのドックファイトに専念する事にした。

今まで数多くの戦場で戦ってきた大樹はレミアの腕前に危機感を覚えていた。

まともにやり合ったら命がいくつあっても足りないと・・・・
神楽やハウンド小隊がまともにやり合ったら確実に全滅するし・・・
全滅した後で自身がやられてしまう・・・・

判断を誤ったら・・・・・

危機感を胸に神楽やハウンド小隊らに支援を任せた大樹はレミアに向けて突撃し・・・
支援を元にした戦術と自身の腕前によるレミア撃墜を遂行しようとしていた。

レミア「あのVFー1部隊が動きがいいな、それに指揮官はかなりの戦術を持った人物と見た。連携は強敵か・・・」

一方、レミアは大樹達の見極めを完了し反撃に移ろうとしていた。

大樹達アンサーズ中隊が精鋭部隊であり・・・・
それを率いる大樹が優れた戦術を持つ有能な指揮官である事・・・・
優れた連携が出来ており、舐めたら返り討ちにあってしまう・・・

それを考えた上で、連携を断って最終的に指揮官である大樹を仕留めようと目論んだ。

レミア「見えたぞ!もらった!」

エラ「きゃあ!」

本多義輝「ハウンド2!?」

狙われたのはハウンド2ことエラのVFー1Pバルキリーだった。

エラは見た目が白髪のセミロングでどんくさい可愛らしく・・・・
性格的にも可変戦闘機パイロットらしからぬ大人しいが特徴の少女だった。

そうした性格が動きに反映されどんくさく見えレミアに狙われた。

レミアはどんくさい動きが目立つエラに狙いをつけガンポッドによる掃射を浴びせた

エラ「ひっ殺される、まだ私にはやりたい事があったのに~」

攻撃を受けたエラは泣き出してしまった。

まさか真っ先に自身が狙われるとは思ってもなかったらしく・・・
攻撃の仕方もあってか、一気に自身に死の恐怖が襲ってきた。

それに耐えきれず、エラの涙腺が崩壊し泣いてしまった

レミアは気にせずこのまま討ち取れば自身の策が成功すると確信し・・
ガンポッドを掃射を強めたが・・・・・

エラ「嫌だぁぁぁぁぁ」

レミア「ラック!?こいつ回避しやがったどころか、反撃が的確!くそっ」

エラの防衛本能が働いたのか、エラの攻撃をことごとく回避し・・・
回避しながらエラに向けてガンポッドとミサイルを発射した。

レミアは驚きながらも、回避しミサイルを迎撃したが・・・・

恐怖による防衛本能が働いたエラの攻撃の的確性が高まり・・・・
回避する事が段々と難しくなり、攻撃の強さが弱まった。

まさかここまでだとは

隙を見てエラを撃墜しようと、回避行動に専念しつつ・・・
攻撃し続けるが・・・・・

吉野大樹「ハウンドらしいハウンドに食いつた隙が命取りだな!」

レミア「チッ」

吉野大樹「徹底的にやらせてもらうぞ!」

大樹が背後を取りガンポッドでレミアに向けて銃撃を食らわせた。

多少被弾しつつなんとか回避に成功したレミアだが・・・・
神楽やハウンド小隊などの僚機による集中攻撃を受け更に被弾率が上がり小破した

なんとか集中攻撃の雨を抜ける事が出来たレミアは反撃に移ろうとしたが・・・

ゲラム『もういい作戦は失敗した撤退しろ!』

レミア「しかし、敵はまだ」

ゲラム『これ以上、の損失いやファントムⅢを失うわけにはいかん。撤退だ!』

レミア「くっ了解した」

ゲラムから撤退命令が出された。

既に目的は失敗しておりこれ以上の戦闘宙域にいる必要はない
ファントムⅢまで損失すれば得するどころか大赤字でしかなくなる
そう考えたゲラムはファントムⅢを守るべくレミアに撤退命令を出した。

レミアは不満そうにしてはいたが、渋々従い・・・・
そのままゲラムのいる母艦へ撤退していった。

アリサ「敵撤退、追撃の許可を!」

吉野大樹「やめておけ、いくら手負いだとしても返り討ちに遭うぞ」

アリサ「しかし・・・・・」

吉野大樹「任務完了だ、撤退するぞ。」

ハウンド小隊隊員アリサが撤退するレミアに対し追撃許可を求めたが・・・
大樹は追撃を許可せず、アルタミラが寄港しているクラビウス基地に帰還命令を出した。

撤退と同時にクラビウス基地から出撃した救援艇団の光が見えたが・・・・
大樹は目もくれず、そのまま部下達と共に基地へ急いだ。
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第28話 ファントムⅢの恐怖 後編

2016-10-09 12:00:00 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
ラウラがレミアの駆るファントムⅢと対峙している頃
6機のVFー1バルキリーが飛行していた。

飛行している編隊は・・・・・
前方に2機の編隊と後ろを追いかける4機の編隊で構成されており
一定の距離を保ちながら月面の海を飛行していた。

吉野大樹「本多中尉付き合わせてすまない、急な哨戒飛行に付き合わせてしまって」

本多義輝「いえ、むしろ選んでくれて感謝しています。」
新統合軍アンサーズ中隊ハウンド小隊隊長.本多義輝中尉

アンサーズ中隊副隊長である大樹はアンサーズ中隊所属ハウンド小隊を選び・・・
機種転換センターにいる茂人からの哨戒飛行を部下の神楽と共に実施し・・・・
出撃し1時間経った今も決められたルートの哨戒を行っていた。

茂人からの哨戒飛行命令、正直何のためにするのか分からない

哨戒飛行は基地守備隊の仕事であり・・・・
宇宙軍予備艦隊所属であるアンサーズ中隊の仕事ではない。

何故、このような任務をするのか分からない

エラ「ハウンド2から・・・・」
新統合宇宙軍イ・エラ少尉

本多義輝「少尉、それは今の任務では言う必要がない」

エラ「すいません」

ハウンド小隊の副官であるイ・エラが何か言おうとしてたが・・・
小隊長である義輝が静止した。

今の任務に定期報告する必要はない。

単に中隊長である茂人の意味が分からない任務内容・・・
ご丁寧に哨戒任務を実施する必要はない・・・・
そう思っていたが・・・・

エラが何かに気がついた。

エラ「ハウンド2・・・おほっん、副隊長前方に何か見えます」

吉野大樹「前方に?なん・・・・戦闘の光?戦闘の光!?」

本多義輝「戦闘の光だな、友軍が戦闘しているのか?」

戦闘の光・・・・戦闘の光・・・

目の前にある光にエラはここにいる誰よりも先に気がつき報告・・・・・
報告を受けた大樹は最初は疑うが目の前にエラの言う通り光が見える・・・・
その光はよく宇宙における戦闘でよく見かけた光・・・・『戦場の光』

大樹は戦場の光を見て顔色を変え・・・・

吉野大樹「神楽少尉、ついてこい」

神楽賢二郎「ハッ」
新統合軍.神楽賢二郎少尉

本多義輝「副隊長!?どうし・・・」

吉野大樹「ハウンド小隊は側面から回れ!行け!!」

本多義輝「ちょっ・・・・」

同じ小隊のメンバーである神楽を引き連れ飛び出して行った。

飛び出した直後に大樹は何が起きたのか分からないハウンド小隊に・・・
側面から回るように命令を出しており義輝らは困惑していたが・・・
すぐに内容を理解し隊員らに指示を出した。

本多義輝「ハウンド3とハウンド4は右翼へ、左翼は俺とエラで行く!!」

エラ「りょ了解!」

アリサ「了解」
新統合軍アリサ・バレンタイン准尉

クリス「おうとも」
新統合軍クリス・マクドナルド准尉

義輝らは左右二手に分かれ大樹からの命令を実行しようとした。

ただ命令通りに従っても上手く機能するか分からない。
命令に従い上手く実行するには自分達が動きやすい形で実行すれば最適
そう考えた義輝は副官であるエラを引き連れ左翼へ、アリサとクリスは右翼に展開
戦場の光が見えるエリアに急行した。

ラウラ「回避するのがやっと、反撃ができない」

一方、レミアを筆頭とする反統合勢力とゲラムの私兵集団と戦っていたラウラは・・
1対6と言う不利な戦闘を強いられ反撃できない状況に陥っていた。

ゼントラーディ軍時代クァドラン・ローを駆り第一次星間大戦を生き延び・・・
長らく海兵隊のエースパイロットとして活躍してきたラウラであったが・・・
可変戦闘機パイロットとしては新人であり、慣れない機体だけあって・・・・
更に敵はエース級の腕前もあってか、防戦以上の事が出来なかった。

ラウラ「クァドランの方がまだマシだよ、これじゃ防戦以外できない。」

クァドラン・ローであれば、苦戦しつつも反撃は出来たが・・・・
慣れない可変戦闘機ではそれが出来ていない・・・・・
愚痴混じりにラウラはクァドラン・ローの方がマシと言う本音を呟いてしまった。

もっとも愚痴を吐いてしまって結果は変わるわけではない。
どうにかしてこの状況を抜け出せなければ意味がない。

ラウラは苦しさを心の中に閉じ込め、タイミングを見て攻勢に出ようと考えた。

カルカ「そろそろ終わりにしてやるよ!統合政府の犬め!」

ラウラ「こいつ!?」

攻勢に出ようと考えているラウラにカルカが執拗に襲う!

ファイター形態でミサイルを放ち、ある程度の距離をとって・・・・
ミサイルを迎撃しようとするラウラにバトロイドで銃撃を食らわせようとするなど
何度もラウラに命の危機に陥らせる

カルカのみならず、レミアらゲラム私兵部隊もいるので・・・
更にラウラを追い込む・・・・・・

「ジフォン特士長、私とアルチョム特士で連携し確実に落とします」

レミア「あぁ奴は相当な回避技術を持っているから気をつけろ!一瞬の隙を見つけたら死だ!」

「Я понял!(了解です)」

ゲラム私兵部隊所属の2機のSvー53が連携を取り、ラウラに迫った

レミアはラウラの実力を評価しており、2機の僚機に忠告をし・・・・
僚機はレミアからの忠告を聞き入れラウラに対し連携攻撃を開始した。

ラウラは一瞬の隙を見つけたら直ぐ様反撃に移り、一気に攻めてくる
今までの戦闘を経てレミアが考え推測したラウラの行動予測であり・・・
行動予測を元に僚機に忠告をし、惹き付けている隙にラウラ撃墜しようと思った

ラウラ「2機が来る?連携で仕掛けようと言うの?」

連携し接近する2機のSvー53にラウラはどう動くか考えた。

独断で動くカルカ、そして残りのSvー53
そしてファントムⅢを駆るレミア・・・・・
強敵に集中攻撃され回避する中での連携攻撃・・・とても厄介

どうする・・・・

ラウラは焦らないように冷静に突破口を見つけようと考えた。
そう簡単に見つかるような話ではないが・・・・

ラウラ「!?」

カルカ「ゲラムの私兵だかなんだか、知らないが奴を討ち取るのは私だよ!」

ラウラ「相変わらずこいつしつこい・・・・」

必死になり突破口を見つけようとしているラウラにカルカが襲ってきた。

以前からラウラに攻撃を続けていたカルカだが・・・・
ゲラム私兵部隊の2機のSvー53が連携攻撃仕掛けてた事に呼応して
更に激しい攻撃を仕掛けてきた。

ただでさえ苦しい戦況が更に悪化してしまう・・

機動力は劣るがラウラが得意とするバトロイド形態で戦っている事もあり・・
徐々に掠り程度だが被弾率も上がってきた

ラウラ「やるとしたら、あの1機から・・・」

こうした中でラウラはゲラム私兵部隊の1機のSvー53に狙いを定めた

狙いを定めたSvー53は連携せず単機で襲って来ている1機で・・・・
これは賭けに近い事だが、一瞬の短い時間を使いガウォークに変形し
バックし、機体の背後をガンポッドで狙って撃墜しようとラウラは考えた

しかし

タイミングを誤ればラウラは撃墜され戦死してしまう可能性がある
それに現状維持がやっとの今、一つでもタイミングずれたら・・・

ラウラ「吶喊!決死決行!」

レミア「何!」

死を覚悟したラウラは自身の作戦を実行した。

ガウォークに変形し、弾が当たる寸前に急バックした。
急バックしてから1秒や2秒の時間の差でラウラを狙ってたミサイルの一つが爆発
爆発の影響を受けるが、ラウラはすぐにバトロイドに変形し・・・・
爆炎が晴れ少しだけ見えるSvー53の後ろ姿を見つけ発砲した。

「がは・・・・」

「ボゴム!くそっ!」

ラウラの放った銃弾はSvー53の背後に命中しエンジンを破壊した。

エンジンが破壊されたSvー53はボコボコになり・・・・
誘爆により宇宙の塵となって消えた。

近くにいた非連携のSvー53は僚機が撃墜された事に怒りを覚え・・・
ラウラに向かってバトロイド形態で突撃を開始・・・・
それに対しラウラはレミアやカルカらの攻撃を避けファイターに変形・・・
突撃してくるSvー53に対し特攻を仕掛けた・・・

「バカなカミカゼか!うわぁ」

ラウラ「バカッ!カミカゼで死ぬ私じゃない!死ぬのはお前だ!」

特攻を仕掛けてくるラウラにSvー53のパイロットは恐怖を覚え怯んだが
ラウラは操縦桿を握りグルンと、機体を回転させバトロイドに変形し・・・
ガンポッドで機体背後に向け発砲し命中させた。

怯んで何が起きたのか分からないまま・・・
Svー53は一瞬にして中破し・・・・
止めにラウラを狙おうとしたカルカのミサイルと銃弾に命中し爆発した。

レミア「あのパイロット、中々手強いな・・・統合の犬にしておくのは惜しい」

「ジフォン特士長!連携し追い詰めますか?」

レミア「悪くない、最悪ゲリラのSvー53をフレンドリーファイアも許すフォーメーション・デルタ+3」

「Я понял!」

防戦が続くラウラが一瞬の隙を突いて2機撃墜した事を受けて・・・・
レミアは2機のSvー53と連携を開始フォーメーション・デルタ+3と言うフォーメーションを組んだ。

ラウラが予想以上の力を発揮し2機撃墜した・・・・
このまま放置しておくと今後の活動に大きな影響が出てしまう・・・・
新統合軍にラウラ程のエースを置くと活動しにくくなる

力を発揮したラウラに危機感を感じたレミアは確実に撃墜しようと考え・・・・
2機のSvー53と連携しながら、ラウラの目の前に接近しバトロイドに変形した。

レミア「これは避けられるか!」

ラウラ「!?ヤバッ」

目の前で変形したレミアの駆るファントムⅢに驚いたラウラは隙を生じてしまった。

隙を突いてレミアはバトロイド形態で至近距離銃撃を食らわせ・・・・
ラウラの乗るスターミラージュの左脚部を破壊・・・
なんとか距離を取ろうとするも、2機のSvー53からのミサイル攻撃を受け・・
なんとか回避に成功するが、再びレミアからの銃撃で右腕部を破壊された。

ラウラ「こ・・・これ以上は・・・・」

強烈なレミアからの攻撃・・・・・・・
これによりラウラの戦闘力は大幅に削られ、逃げることしか出来なくなってしまった

ーこのままでは死ぬ・・・・ヤバい

心の中でラウラは本気で死を覚悟し・・・・
気を引きしめ自身の反撃を諦めレミアらからの退き基地まで撤退しようと考えた

ラウラ「これより基地に帰還する、これ以上無理だ!」

早瀬亜樹『了解、オデュッセウス中隊も直ぐ様救援に出るので少しの辛抱を!』

ラウラは基地まで撤退すると管制室にいる亜樹に報告をし・・・
レミアらの攻撃を退けつつ撤退を開始した。

攻撃は激しく、なんとか回避に専念してた為短い距離でも移動するのが困難だった。
一応基地からガフル率いるオデュッセウス中隊が救援に駆けつけてくれるが・・・・・
それまで持ちこたえられるか・・・・

そんな中で・・・・

カルカ「もらった!」

ラウラ「くそ、しつこい奴が1機・・・」

撤退中のラウラの側面を突いてカルカが迫った!

側面に警戒心の無かったラウラは完全に青ざめ・・・
カルカからの攻撃を避ける事が出来ず死は免れないと悟った。

可変戦闘機パイロットに憧れここまで来たのにこれで終わるなんて
ここで戦死してしまうとは、軍人として人としての人生が終わり・・・・
もう少し地球文化を楽しみたかった・・・・・

死を悟ったラウラは涙を流しこの世との別離を悲しんだ

が・・・・・・・

カルカ「がっ攻撃あぁ」

ラウラに止めを誘うとしたカルカだったが、銃撃を受け墜落した。
死を覚悟していたラウラは目を見開き、攻撃を回避しつつその光景を目の当たりにした。

カルカの機体は、月面に不時着しそのまま動かなくなった

あまりにも突然な出来事にラウラは驚いた。
死を悟り人生の終わりを予感してたが、予期せぬ出来事で救われた。
一体何が起きたのか?

必死になって辺りを見渡すと1機の灰色をしたVFー1バルキリーが・・・・
ガンポッドを向けながら立っていた。

ー「危なかったなルーキー」
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第27話 ファントムⅢの恐怖 前編

2016-10-02 09:05:48 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
【シューター小隊とバジル小隊の哨戒ルートの進行先の宙域】

アポロ基地から新統合宇宙軍の輸送挺Aー52は・・・
ムーンライズ中隊2個小隊の護衛の元、クラビウス基地に向かっていた。

出発してから現時刻に至るまで敵の襲撃はなく・・・
途中クラビウス基地からアポロ基地に向かう民間のシャトルと護衛隊・・
更に友軍の機動戦艦隊を見た。

ライド「後少しでクラビウス基地ですね、中隊長」
新統合宇宙軍.ライド・ランドベール中尉

バーナード「そうだな、輸送挺を送り届ければ任務は終わるな」
新統合宇宙軍.バーナード・マッケンジー少佐

ライド「はい、しかし平穏過ぎて不気味に感じます。」

バーナード「不気味だとしても、何もなければいいもんだ。」

ライド・ランドベール中尉は平穏過ぎるこの任務に不安がってた。
何も起こらずに順調に進みすぎて君が悪いと・・・・

普通だったらはぐれゼントラーディや反統合勢力がいてもおかしく・・
輸送挺の物資を奪おうとしたり、遭遇戦が発生したりするのが普通・・
その普通が今のところない

ベストな環境だろうけど、逆に不自然
正直いい事よりも、悪い事が起きそうな予感しかしない。

不安がるライドだが、隊長のバーナード・マッケンジー少佐が笑いながら

バーナード「まぁ最近、月面における反統合勢力やはぐれゼントラーディの掃討戦がつい最近、激しさ増してると言う理由があるな」

ライド「激しさですか?」

バーナード「あぁ機動艦隊や特務部隊を結構投入しているらしいって話だ」

今の状態になった原因をさらっと答えた。

不気味な環境になっている原因は新統合軍による掃討戦が強化されたからであり
機動艦隊の戦力や特務部隊が次々に投入され、どんどん反統合勢力など鎮圧されていき
反統合勢力やはぐれゼントラーディが減っていった。

それどころか反統合勢力の残存勢力は月面における拠点を放棄し撤退を始めており
月面は新統合政府による完全な統治下になろうとしていた。

ライド「それならば安心ですね」

「前方に友軍編隊です。」

バーナード「あぉクラビウス基地の連中だな、こいつはありがたい。我々は彼らに輸送挺を預けアポロ基地に戻るか」

ライド「はっ」

そうこうしているうちにシューター小隊やバジル小隊とのランデブー

もうそろそろクラビウス基地に輸送艇が到着する見込みだし
シューター小隊らに引き継いで自分達はアポロ基地に帰ろう・・・
とバーナード小隊は考え始めた。

しかし

突然、隊員の報告により事態は緊迫化した。

「待ってください、レーダーに反応。IFF反応のない編隊5機確認!」

バーナード「なんだと!?」

突然レーダーにIFFの反応がない未確認の編隊が映った。

編隊の機数は5機で数的にはこちらが有利だが・・・・
バーナードはとてつもなく嫌な予感がした。

この時期に敵編隊が現れると言う事は死を覚悟した部隊であり
とてつもなく強力な攻撃を仕掛けてくる可能性が高く・・・・
部隊隊員に多数の戦死傷者を出す事が想像できた。

「輸送艇より連絡、アンノン5。」

「アンノン5だと!?早くスミス少尉とベルタリア曹長を呼び戻せ!」

「ハッ」

シューター小隊やバジル小隊も輸送艇からの連絡により敵機来襲を知り・・・
カルカ達を迎撃していたラウラ達を呼び戻そうとした。

別の方面からまさか敵の増援が来ると思ってなかった・・・・
シューター小隊とバジル小隊はラウラ達を呼び戻して部隊を再編成し・・
未確認編隊に対しての迎撃準備にとりかかろうとした。

ラウラ「敵の増援ですか?」

『5機だが、嫌な予感しかしないんだ。早く戻れ!』

ラウラ「了解です。ただちに戻ります」

シューター小隊本隊から帰投命令が出されると・・・
ラウラは僚機と共に大人しく命令に従った。

戦闘はまだ終わってないが、命令は絶対・・・・
敵が残っていても、切り上げて本隊と合流するしかない
僚機が本隊に向かうとラウラも後に続いて行こうとしたが・・・

カルカ「待て!まだ私は戦える!」

ラウラ「くっ、しつこい!」

「ベルタリア曹長どうした?」

ラウラ「敵が追撃してきます。しつこく追いかけてきます。私が食い止めます」

「・・・・そうか頼んだぞ」

放置されたカルカが追撃してきた。

カルカの攻撃は執拗でしつこく、最後尾にいたラウラを追いかけ・・・
ラウラと僚機の距離はかなり離れてしまった。

執拗な追撃に対しラウラは僚機と共に本隊合流する事を諦め・・・
追撃に対し反撃しカルカを撃墜を前提とした殿軍を務め・・・・
離れてしまった僚機と合流しようと考えた。

殿軍を務める事になったラウラに僚機は戸惑ったが・・・
しっかり考えた上で殿軍を認め本隊合流を急いだ。

ラウラ「早めに落とさなければね、だけど相手も中々の強敵・・・」

僚機から離れ殿軍を務めたラウラはカルカの撃墜についていろいろ考えた。

カルカは落とした1機よりも強敵と言えるエースであり・・・
そう簡単に落とせる相手ではない。

自身より劣る部分の印象が強い相手ではあるが油断できない。

カルカ「舐めやがって!私一人でも陽動くらいは出来る!」

一方のカルカの方は戦闘途中で離脱するラウラ達に怒っていた。

先程までは僚機を撃墜され怯んでいたが・・・
自身を蔑ろにし戦場から離れたラウラ達を見てプライドを傷ついたと感じ
そこからラウラ達に一矢報いろうと死を覚悟し迫った。

カルカ「そこだ!統合政府の犬ども!」

ラウラ「くっ、さっきより強くなっている。死を覚悟したわけか!」

カルカ「せめて1機でも落としてやる!それまではやられないんだよ!!」

猛攻はラウラの予想以上だった。

ファイター形態とバトロイド形態を上手く活用した戦術はラウラを追い詰め・・・
ラウラ近くまで接近しガンポッドで至近距離から発砲し・・・・・
左脚部を少し被弾させ破壊すると言った活躍を見せた。

予想以上の強さにラウラは恐怖を覚えた。

ラウラ「くそぉ、突破するのは厳しいか。予想以上に強いと思いどおりに行かないくそぉ」

カルカの強さに恐怖を覚えたラウラだが・・・・
このままでは味方と合流が出来ないと焦りを感じ始め焦り暴言を吐くようになった。
焦りがラウラの精神状態を狂わせ、感情的に荒くなってしまう。

何度も落ち着かねばと思っているが焦りを押さえるだけの理性は持ち合わせていなかった。

「ぐやぁぁぁぁぁ」

レミア「遅いね、新統合軍ども!」

その頃、本隊とムーンライズ中隊はレミア率いる部隊に翻弄されていた。

既にバジル小隊とムーンライズ中隊1個小隊が壊滅し・・・
残った残機はレミアや僚機の攻撃を避けるのに精一杯だった。

圧倒的な強さを誇るレミアに翻弄され、なんとか逃げれても僚機に喰われる。

ライド「なんとしても輸送挺を守れ!ここでやられるな!」

バーナード「残機は3機、残りは撃墜または戦闘不能だ。あちらさんも厳しいぞ」

ムーンライズ中隊2個小隊は輸送挺を守ろうと防戦していた。

戦況は厳しく8機いた2個小隊は3機しか残らず
残りは撃墜または戦闘不能に陥り戦線離脱と、壊滅的打撃を被った。

それでもバーナード指揮の下、輸送挺護衛に奮闘していた。

レミア「輸送挺か・・・落ちてもらわねばね」

バーナード「くそ、強奪されたVFーXー8を止めろ!なんとしてもだ!」

シューター小隊やバジル小隊の過半数を撃墜または戦闘不能にしたレミアは・・・・
ムーンライズ中隊残機が守る輸送挺を狙いを定め突撃した。

レミアの乗る機体はVFーXー8と呼ばれる新星インダストリー製の試作機である。

制作された試作機の一つがゲラム一派により強奪され開発が中断され・・・
ゼネラル・ギャラクシーのVFーXー10が正式採用が決定され・・・・
新星インダストリーはゼネラル・ギャラクシーを控訴する騒動になったのだが・・

実際はゲラム一派に強奪されており、今新統合軍に襲いかかっている

「うわぁぁぁぁたいち・・・・」

バーナード「早い、1機でこうも・・・・・」

レミア「もらったよ!お前!」

バーナード「こ・・・こんな奴らにぃぃぃぃ」

レミアの駆るVFーXー8は素早く接近しバトロイドに変形し1機を落とし
輸送挺近くにいたバーナード機を撃墜した。

月面において圧倒的に優位だった新統合軍の一員である自分達が・・・
数的にも圧倒的に劣り5機しかいない敵機に翻弄され壊滅した。
こんな事はありえない

バーナードは意識が薄れゆく中で最後まで現実を否定し続け戦死した。

ライド「貴様ぁぁぁぁあがっ・・・・・」

レミア「雑魚は引っ込んでろ!」

バーナードが戦死する所を見たライドは激昂したがまもなくレミアに潰された。

潰された機体は輸送挺にぶつかり誘爆・・・・
レミアは更に追い討ちをかけるようにガンポッドを激突地点に向けて発砲
輸送挺から大きな爆発が一つ上がった。

「コントロール不能!コントロール不能!」

「バカなこんな事がうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

爆発した部分がエンジン部に近かった事もあり・・・
輸送挺はコントロールを失い月面に激突した。

その姿を見たシューター小隊とバジル小隊残機は後退を始め・・・
一目散にレミアらゲラムの私兵集団から逃れようとしたが・・・・
それを逃そうとしないレミアは追撃を開始した。

ラウラ「もうしつこい、いつまで続くのよ!」

その頃、ラウラはカルカとの戦闘を続けていた。

どんどんカルカを追い込んではいるが撃墜には至らず・・・
一進一退の攻防を繰り返していた。

ラウラはカルカに止めを刺そうとマイクロミサイルを発射した時・・・・

早瀬亜樹『ラウラ、本隊が壊滅したわ!早く残存機合流して!』

ラウラ「本隊が壊滅!?それって!?」

早瀬亜樹『とにかく合流して!まもなく来ると思うから!』

ラウラ「で・・・も・・・」

亜樹から通信が入った。

バジル小隊とシューター小隊が壊滅し残機が撤退し向かって来ており
ラウラは早く残機に合流してもらいたいと・・・・

部隊はレミアにより多数撃墜撃破され、残機は戦線離脱を決意
残機はスミス少尉と合流しクラビウス基地第8防衛エリアに撤退開始
カルカと交戦中のラウラと合流しようとしていた。

小隊の事情を知らないラウラは突然の本隊の壊滅と合流命令に困惑し・・・
現在のカルカとの戦闘を理由に異義を訴えようとしたが・・・・

「ベルタリア曹長!」

ラウラ「スミス少尉!それに・・・」

「事情は後だ!隊長が戦死、バジル小隊残機は1。シューター小隊は・・・」

ラウラ「少尉!」

撤退してきたシューター小隊とバジル小隊残余が合流し・・・
あまりにもボロボロな姿を見たラウラは異義を訴える気力を失い絶句した

ラウラの僚機を務めていたスミス少尉機はボロボロではなかったが・・・・
他の機体は中破と言ってもいい程の損傷で、いつ墜落しても不思議ではなく・・・
辛うじてスミス少尉の機になんとかついていける程損傷していた

スミス少尉はラウラに事の顛末を話そうとしたが、直後爆発し撃墜された。

あまりにも突然の出来事にラウラは青ざめた。

レミア「残り4機、まだ生き残りは来たか!残りは落ちろ!」

ラウラ「あっ!そんな」

青ざめたラウラへの追い討ちにレミアが現れた。

レミアはスミス少尉を撃墜し意気揚々と戦場に現れ・・・・
バトロイドに変形し、次々と死にかけた機体を手にかけた。

一瞬にして友軍機が殲滅され残りはラウラのみとなった。

ラウラ「くっ・・・・最終日に限って・・・・」

圧倒的な力を見せつけたレミアにラウラは恐怖し・・・
最終日に可変戦闘機パイロットになってまだ幼い時期に・・・
ヤバいエースと出会った自身の運の無さを恨んだ。

だが

ラウラが取るべき道は一つ・・・・・
今いる敵を突破し生き延びる事である。

こんな所で死ぬわけに行かない・・・

唇を噛みながらラウラは恐怖を押さながら決心した。
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第26話 エネミータリホー

2016-09-27 03:30:41 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
ラウラが出向して最後の日を迎えた・・・

官舎から向かう途中、ラウラは警務隊に引き留められ・・・
職務質問をする事態になってしまった。

幸いラウラに特に問題がなく単なる質問の受け答えで終わった

ラーナ「話を聞かせてもらってありがとうございます」
新統合軍月面第8管区警務隊.ラーナ・フランセーズ中尉

ラウラ「こちらこそ、中尉殿ら力になれて光栄です。」

ラーナ「ハッ、光栄です。ご協力ありがとうございました。」

警務官ラーナの質問の受け答えを終えたラウラは・・・・・
バイクに乗り、軍用ハイウェイに入り第8防衛エリアに向かった。

少し時間がかかったが、まだ十分に間に合う・・・・

ラウラは安全運転しながら軍用ハイウェイを走り・・・・
しばらくして、第8防衛エリアのインターから出た。

ガフル「おはよう、ベルタリア曹長昨日は寝れたかな?」

ラウラ「お陰さまです。なんとか無事に最終日迎える事になりました。」

ガフル「うむ、それはよかったな。」

オフィスに到着すると、ラウラはガフルに挨拶した。

実務研修を終えまもなく機種転換センターに戻る予定であり・・・・
後は可変戦闘機パイロットとして実戦部隊に配属されるまで・・・
卒業までに機種転換センターで過ごす事になる。

短い時間であったが、ラウラにとって有意義な経験となった。

ラウラはガフルに感謝の意を述べたが・・・・

ガフル「最終日で悪いが、貴様に哨戒任務を与える。」

ラウラ「哨戒任務でありますか?」

ガフル「そうだ、我々の防衛エリアを見回ってもらいたい。今回は我々が担当なんだ。」

ガフルから第8防衛エリアを見回ってもらいたいと命令が下った。

命令の意図はラウラが実務研修でどのくらい成果が出せるか・・・・
無論、敵襲によるアクシデントも考えられる話を前提に・・・

と今までの研修で学んだ事を活かせているかのテストであった。

ラウラは最初不思議そうに命令の内容を聞いてたが・・・・

ラウラ「了解しました、偵察の任了解しました。」

ガフル「シューター小隊と共にまわってもらう、頑張れよ!」

ラウラ「ハッ」

ある程度の意図を理解し、了承した。

自身も研修で得た成果を試してみたいと思っており・・・・
最後の実務研修における任務を果たそうと考えた。

ガフルからの命令を受け取ったラウラはシューター小隊と共に格納庫へ向かった

格納庫に入るとすぐさまVFー5000スターミラージュに乗り込み・・・・
管制オペレーターの指示に従いカタパルトに侵入した。

早瀬亜季「今回、管制官を務めます。早瀬亜季少尉です。よろしく」
新統合宇宙軍月面方面軍第9機動艦隊早瀬亜季少尉

ラウラ「よろしくって、顔が違うけど・・・本当に早瀬少尉?」

発進準備終えたラウラ達の専属オペレーターが出たが・・・・・
そのオペレーターはハヤセ・アキと名乗った為、ラウラは混乱してしまった。

同じハヤセ・アキで、少尉いつもと違うと・・・・・

そう思っていると、いつも見慣れた亜樹がヒョイっと出てきた。

早瀬亜樹「あっごめん、そっちの早瀬は従姉妹。名前が一緒の従姉妹よ。」

ラウラ「従姉妹?」

早瀬亜季「そーゆー事、よろしくベルタリア曹長。今日1日よろしく」

ラウラが最初に会ったハヤセ・アキは・・・・・
早瀬亜季と言う一文字違いの亜樹の従姉妹であった。

亜季は本来は第9機動艦隊所属であり・・・・
艦隊旗艦所属のSVF-125の専属オペレーター主任を努めており
部隊の訓練のため、第8防衛エリアを訪れていた。

そんな亜季がラウラ達のオペレーターを務めた理由は・・・・

「こちらSVF-125所属バジル小隊、シューター小隊と共に索敵行動に入る」

「了解」

SVFー125所属のバジル小隊がシューター小隊と共に偵察飛行を行う為である

バジル小隊もVFー5000を運用しており、うち1機はB型であり
ラウラ達のシューター小隊の後方に右翼左翼に展開し・・・・・
これから予定の哨戒コースをまわっていく予定だ。

「ベルタリア曹長、しっかりついて来いよ。この任務が最後の実務研修の内容だからな。」

ラウラ「ハッ、了解です中尉殿」

「よしこの任務を終わらせ、機種転換センターに送り返すからな」

シューター小隊と共に哨戒任務に就いていたラウラは緊張していた。

なんせ今回の哨戒任務を遂行し1日終えると実務研修が終わるからだ。
実務研修が終われば機種転換センターに戻り、卒業まで過ごす事になる。

嬉しい話ではあるが、現場も現場とあってか・・・・
上手く1日終わるかどうかが分からないし、死ぬかも知れない
そんな不安もあってかラウラはかなり緊張していた。

早瀬亜樹『ベルタリア曹長、気が緩んでいるぞ。』

ラウラ「あっすいません」

早瀬亜樹『気にしなくてよ、最後まで頑張ってくださいね。』

亜樹から緩んでいると指摘されると謝りつつ表情を正した。

今日が最後だし、あまり緊張しすぎないで頑張って・・・
機種転換センターに戻って自由気ままに過ごそう

ラウラは少し怠けた顔をしながら実務研修を終えた先の事を考えた

だが・・・・

そう簡単にラウラを無事に機種転換センターに帰れる程・・・
世の中は甘くはなかった・・・・・

カルカ「敵飛行隊確認、数は8」
反統合同盟カルカ・ジェンバース少尉

「数は8機か、襲うにはいい数だな・・・・やれるか?」

カルカ「やろうと思えばいつでもできます同志(カメラード)」

「そうか、ゴルベーズ大佐に一応報告する・・・しばし待て」

カルカ「ウラズミェートナ(了解です)」

息を潜め反統合同盟残党の可変戦闘機がラウラの様子を伺っていた。

同盟残党の若い10代のロシア女性兵のカルカは同僚に数を伝え・・・
その同僚はカルカの情報を元に後方にいるゴルベーズ大佐となる人物に報告した

報告した内容を元に指示を仰いだ

しばらくして・・・・

カルカ「ゴルベーズ大佐はなんと?」

「先行して強襲を仕掛けろと、月面から撤退する艦隊の為パトロール隊を消せと」

カルカ「なるほどね、確かに月面の統合軍の監視は厳しいからね。」

指揮官であるウィンダーン・ゴルベーズ大佐からの指示が届いた
月面から撤退するためにラウラらパトロール隊を殲滅しろと・・・

新統合軍の月面における軍備増強により掃討戦が強化され・・・
反統合勢力の力はどんどん削がれていき・・・・
ついに月面各地の同志を率いて脱出する事を決めた。

先の一件の偵察機とコンタクトしたVFー4小隊に対する襲撃で動きが察知され・・・

第9機動艦隊が動き出し本格的に駆り出され残存勢力は・・・
投降または戦死して逝った。

ウィンダーンはカルカらに支持を出した後、背後にいる男に話しかけた

ウィンダーン「ダルダントン殿、ご助力願えないだろうか?」
反統合組織ロシア再興軍リーダー.ウィンダーン・ゴルベーズ大佐

ゲラム「ご助力か、今後の取引を維持できるなら手を貸そう」
闇商人ゲラム・ダルダントン

ウィンダーン「おおありがたい」

ゲラム「・・取引のためだ・・・私だ部隊を出せ!」

その男はブラックマートで取引しているゼントラーディ人・・・
ゲラム・ダルダントン・・・・・
反統合組織にとってはなくてはならない男だ。

新規のSVシリーズを始め数多くの武器を反統合勢力にいい値で売却したり
更に自身の私兵を保持しており、傭兵稼業も行っていた。

それを知っていたウィンダーンはゲラムに援護を要請し・・・・
今後の取引の事を考えたゲラムはすぐに承諾・・・・・
すぐさま私兵部隊に連絡し出撃命令を出した。

その頃ピケット・ルートラインでは
ラウラ達は予定通りの哨戒ラインを進んでいた。

特に異常はなく平穏に終わるかと思われてたが・・・・
バジル小隊の1機のレーダーが編隊に接近する2機の機影を確認した。

「隊長、2機の敵影確認。」

「2機で活動するとは手練れの可能性がある、シューター小隊迎撃願えないか?」

「了解した、スミス少尉とベルタリア曹長は迎撃に迎え!」

『ハッ』

IFFに反応がないため、隊員はすぐさま敵機と確認し報告・・・・
全機も2機の敵影を確認しラウラら2機に迎撃に向かわせた。

敵機はどうせ2機しかいないので、ラウラら2機でも十分と・・・・
シューター小隊は考えていたが・・・・・・・
後に大きな災いを予防とは思いもしなかった・・・

ラウラ達は編隊から離れ2機の敵機の方角へ向かっていき・・・
本隊は周辺の警戒を始めた。

「ベルタリア曹長、何故バトロイドに変形する?まだ接敵してないんだぞ?」

ラウラ「私はファイターで戦うのは苦手でして」

「そうか・・・・まだ少し早いんじゃないか?」

ラウラ「そうでしょうか?」

迎撃に向かう道中、ラウラはバトロイドに変形し移動を開始した。

スミス少尉はラウラの行動に不思議がっていたが・・・・
ラウラがファイターで戦うのが苦手だと説明すると納得し・・・
まだ変形するのは早いのではと突っ込んだ。

突っ込まれたラウラは不思議がりながら僚機パイロットの顔を見るが・・・・

「シューター4、エネミータリホー(敵機を目視で確認)。ベルタリア曹長、遅れるな!」

ラウラ「ハッ」

直後、敵を目視で確認し戦闘体勢に入った。

僚機のスターミラージュから大型ミサイルを二発が放たれ・・・
敵機との距離の中間地点で爆発した。

しばらくして爆発の炎の中からSvー53の編隊が飛び出してきた

カルカ「新統合軍は2機迎撃に出すのか・・・・下手したら本隊が見つかってしまう」

「だったら話が早いジェンバース少尉、早めに2機を仕留めるぞ!」

カルカ「了解」

カルカ達は左右に散開した。

散開するとラウラと僚機の連携を遮断し・・・・
1対1による格闘戦(ドッグファイト)に持ち込んだ。

ラウラは僚機と連携を遮断させられ孤立し・・・・
バトロイド形態に変形してたため一瞬で背後を突かれたが・・・
持ち前のクァドラン・ロー乗りだった頃の感覚で苦戦せずに・・
むしろ有利に戦っていた。

「バカな・・・・・・・こちらの攻撃が当たらん。ファイターでもなく・・・・」

ラウラ「ファイターじゃなくても、自身の得意な戦い方でいけば勝機は上がる!もらった落ちろ!!」

Svー53のパイロットはバトロイド形態で踊るように回避するラウラに驚いた。

ファイター形態よりも機動力の劣るバトロイド形態で華麗に回避
何故あのように回避できるのか不思議に思った。
バトロイド形態でファイター形態を上回る機動力は発揮できるはずがない

驚いているのも束の間、ラウラが反転しジグザグ機動で突撃・・・

ぶつかる寸前で上昇し、脚部でコックピットを蹴り潰し・・・
くるりと回転しガンポッドで銃撃を加え撃墜した。

カルカ「バカな・・・・一瞬で撃墜しただと!?」

ラウラに一瞬で撃墜された僚機の姿を見て絶句した。

まさかこんなにも早く撃墜されるとは・・・・
一瞬で撃墜するような奴が敵としている・・・・
勝てるはずがない・・・・

圧倒的な強さを見せたラウラにカルカは恐怖感を覚えた

その頃

レミア「まもなく戦闘宙域に到着する、ゲラム一働きしてくるよ」
ゲラムの私兵.レミア・ジフォン

ゲラム『あぁ頼んだぞ、レミア』

レミア「あぁ」

新統合軍が使用する可変戦闘機に似たシルエットの可変戦闘機が・・
Svー53.4機引き連れラウラ達のいる宙域に向かっていた。

編隊の中心である新統合軍の可変戦闘機に似た可変戦闘機に乗っているパイロットは・・・
ゲラムの私兵部隊の一員でありゼントラーディ軍の元エースとして有名だった・・・・
裏世界の死神の異名を持つレミア・ジフォンであった。

そして

今レミアが乗っている可変戦闘機は・・・・
新星インダストリーから強奪した試作機VFーXー8・・・
愛称はファントムⅢと呼ばれる機体であった。

このレミアとファントムⅢの登場がラウラの人生最大の危機の一つになろうとしていた。
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第25話 ラウラ・レポート

2016-09-27 03:23:24 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
実務研修3日目になった。

新統合軍は宇宙軍参謀本部立案の大規模掃討作戦B1号を発動
特務部隊や機動艦隊を総動員し徹底的に殲滅され・・・・
各反統合勢力は月面脱出を目論み、どんどん脱出し数を減らしていった

その頃

ラウラ「今日で三日めか」

ラウラの日時の始まりは6時に起きて点呼とって着替えて・・・
朝食とって、体操してミーティングしてと機種転換センター時代と変わらず
特に戦闘が起きるような雰囲気はなかった。

ただ 

実戦部隊なので、機種転換センターのミーティングの雰囲気とは違い・・・
ガフルや同僚.他の部隊の隊員の面構えは真剣そのものであり・・・
雰囲気だけでラウラは押しつぶされそうになった。

ガフル「ん?大丈夫か?ベルタリア曹長」 

ラウラ「一応大丈夫です、特に問題がないです・・・はい」

ガフル「そうか、あんまり無茶するなよ」

ラウラ「了解です」

気難しいミーティングを毎回やった結果ラウラは心身やられた・・・・
周りから明らかに体調が悪そうなほどに悪化してしまった・・・・
ラウラはガフルから心配されるが、平静を装い・・・
特に問題がないと答えるが、本音は辛いと思っていた

本当に可変戦闘機パイロットとして、地球人としてやっていけるのか
まだまだラウラの不安は解消しない。

そんな中

シンディ「隊長、新星インダストリー社クラビウス支社の方をお連れしました。」

ガフル「そうか、部屋に入れなさい。」

シンディ「了解しました。イさん、どうぞ」

イェスル「失礼します。」
新星インダストリー社.イ・イェスル

ある任務で新星インダストリーに行ってたシンディがイ・イェスルと言う女性を連れてきた
イェスルは新星インダストリーの社員であり、今回のシンディの任務の目玉であった

目玉であるイェスルの姿を見たラウラからの印象は・・・・
黒い髪のショートカットで、何処か抜けてそうな雰囲気の女性だった。
ラウラは知らなかったが、イェスルは予備役少尉の階級を持つ軍人であり・・・
兄二人と妹一人そして父は軍人と言う家系の出身だ

イェスルは堂々と歩きながらラウラ達に見守られながら、ガフルと対面した

イェスル「新星インダストリー社クラビウス支社から来ましたイ・イェスルです」

ガフル「オデュッセウス中隊隊長のガフル・クラヴシェラ.少佐です。ようこそお越しくださいました。」

イェスル「いえいえ」

ガフル「例の物は?」

イェスル「はい、搬入予定の機体は我が社の工場から一個小隊分持ってきました。」

今回、イェスルが来た目的はオデュッセウス中隊に配備する新機体の配備立ち会いである

新機体は新星インダストリー月面工場から一個小隊分がクラビウス基地に運ばれており・・・
まもなく一個小隊分の可変戦闘機を積んだ新星インダストリーの輸送艇が到着する予定だ

ガフルとイェスルの話を聞いていたラウラはヒョイと首を出し

ラウラ「新機体ですか?」

と質問をした。

空気を読む前にガフルとイェスルの会話に口を出してしまった為・・・
周りの空気は凍りついてしまった。 
特にガフルが顔面蒼白になってしまう程に・・・

ラウラの斜め前にいるシンディは頭を抱えてしまう程で・・・
周りの反応を見たラウラは気まずい表情を浮かべた

ガフル「ベルタリア曹長、首を出すな。」

ラウラ「すいません」

イェスル「いいじゃないですか、関心を持ってくれるなんて。仕事熱心でいい娘」

ガフル「そうですか?無鉄砲馬鹿なだけです」

ガフルから苦言呈されるとラウラはすぐに謝った。

ラウラの謝った姿を見たイェスルは特に気にしている素振りはなく・・
むしろゼントラーディ人で、新星インダストリー社が納品した物に関心を持ってくれた事に
仕事熱心で好奇心旺盛で、いい娘だと評価した。

更に言ってしまえば可変戦闘機パイロットになった妹のエラと重なった

イェスルからすれば勉強熱心で好奇心のある娘は妹のように可愛く思えてくる・・・
今回納品した機体に関心を持ったラウラがかわいいと思えてしまった。

イェスル「そんな事言わず、とりあえずだけど機体見よっかぁ。ベルタリア曹長も来る?」

ラウラ「よろしくお願いします」

イェスル「ほんともぉかわいい娘、クラヴシェラ.少佐この娘借りてくわよ」

ガフル「好きにしろい!ベルタリア曹長行って来い!」

ラウラ「サ・エスケスタ」

ガフル「地球語で言え!」

好奇心旺盛で妹のように思えるラウラにイェスルは機体を見ないかと誘った。
誘われたラウラはイェスルにお願いしますと言うとそのまま誘われるがまま
機体が納品された格納庫へ向かっていった。

ガフルは格納庫へ向かっていくラウラ達を止めず黙って見守った。

【班入用格納庫】

その頃、新統合軍の班入用格納庫では・・・・・
新星インダストリーのクラビウス支社から運ばれたコンテストの開封が行われていた

コンテナからはVFー3000とVFー5000の中間のような姿をした機体があり
新統合軍の整備班と新星インダストリーのメンテナンスクルーが作業を開始し
機体の数は1個小隊3機があり、どの機体もオデュッセウス中隊の印がついていた。

ラウラはその機体に近づき、そのままコックピットのキャノピーを開け・・・・
そのまま機体のコックピットに入った

「こら!勝手に入るな!」

イェスル「いいのよ問題ないからそれにこの娘はここの基地の娘だから。」

「しかし」

イェスル「軍人だし、我々の支障に出ないからOKよ」

勝手にコックピットに入ったラウラを新星インダストリーのスタッフが怒るが
その様子を見ていたイェスルは問題ないと言ってスタッフを制した。

スタッフは不服そうな表情を浮かべたが・・・・
立場上イェスルの方が上だったので渋々聞き入れ・・・
これ以上ラウラを叱る事はなかった。

機体のコックピットに乗り組んだラウラは気に入った。

結構コックピットの椅子も座り心地が良くていい

イェスル「VFー4000ホークⅡはどうかしら?」

ラウラ「中々ですよ、座り心地がいいし。」

イェスル「それは良かった。」

ラウラ「しかし、VFー5000より少し古めの機体何故納品したんです?」

コックピットに座っていたラウラはイェスルから求められた感想を述べた後・・・・
何故機体を納品したのかを質問した。

ラウラの乗る機体はVFー4000ホークⅡと呼ばれる機体で・・・
VFー3000クルセイダーとVFー5000スターミラージュの中間機であり・・
そこまで最新兵器と呼ばれるような機体ではなかった。

納品するのであれば最新鋭のVFー5000やVFー4を納品配備するのが当たり前
何故納品するのか、ラウラは不思議で一杯だった。

そんなラウラの問いに関してイェスルは・・・・

イェスル「予備機よ、整備で出撃出来ない愛機に代わる機体としてね。」

ラウラ「予備機ですか?」

イェスル「そう予備機。どうしても、出れなかった時のための予備よ」

整備が間に合わず出撃出来ない機体が出た場合の予備機と答えた

激しい戦闘があると整備が長引いてしまう事があり・・・・
次の出撃までに整備が間に合わないと言う事態が起きてしまう事がある

そうした場合に備えて予備機を配備している。

ラウラ「勉強になりました。」

イェスル「いえいえ、大した事じゃありませんよって。」

ラウラ「予備機なんて言う発想なかったので、知り得ただけでも感謝ですよ」

予備機を配備する発想がなかったラウラはイェスルに感謝を述べた。

イェスル自身は大した事ではないと思っており・・・
ラウラから感謝を述べられる程ではないと考えていたが・・・・
感謝を述べられると、嬉しかったのか照れくさそうにしていた。

そうした二人のやりとりが暫く続いていたが・・・・・・

ラウラ「!?」

『アテンション、レーダーに敵小隊確認。スクランブル!!』

突然、スクランブルの警報が鳴った。

警報が鳴ると格納庫は騒然となり整備員らは騒がしくなり。
ラウラはオデュセウス中隊のオフィスに向かおうとするが・・・・

イェスルらの誘導もあったので、待合室まで連れて行った。

ラウラ「遅れてすいません。」

ガフル「新星インダストリー社の方々を無事待合室に連れていったか?」

ラウラ「はい、連れていきました」

ガフル「そうか、席に戻ってよし」

やるべき事を終え、急いでオフィスに戻ったラウラは・・・
ガフルにイェスルらを待合室に連れていったと報告した。

報告を受けたガフルは特に言う事なく・・・
そうかと、真顔で言うと・・・
ラウラに席に戻るように言った。

席に戻ろうとした際に・・・・

ラウラ「何かやる事でもありますでしょうか?」

とガフルに何かやる事ないかを聞いた。

ただ席に戻っただけでは時間の無駄だし・・・・
指示を仰がなくてただボケっとしていたら給料泥棒になってしまう
そう考えたラウラはガフルに指示を仰いだ

ラウラからの問いにガフルは・・・・・

ガフル「そうだな、VFー4000についてレポートにまとめてもらおうか。」

ラウラ「了解しました。」

ガフル「とりあえずだが、お前の私見を聞いてみたい」

新星インダストリー社から納入したVFー4000についてまとめるように指示した。

ガフルとしてはこの際にラウラが納入したVFー4000をどう思っているのか
とかではなく、任務で使う資材に役割についてどう思っているか知りたかった

命令を受けたラウラは直ぐ様、デスクに向かいパソコンを開いた。

ラウラ「いろいろ思う所はあるけど、簡潔にまとめようっと」

Excelを開いたラウラはVFー4000の事とオデュッセウス中隊に配備された理由
そして予備機の役割についてまとめ始めた。

VFー4000ホークⅡ
【配備理由】
所属機のアクシデントに備える為の予備機
【自身の私見】
戦闘の激しい第8防衛エリアに属するオデュッセウス中隊において
機体のアクシデントが発生した場合、集団的戦闘行動に支障が出て
しまう可能性がでしまう事がありそれに備え、1個小隊分の予備
機を受領しアクシデント機の代わりに機体を運用し、戦闘を行える
ようにする。

予備機を備える事によって、予期せぬアクシデントが起きても部隊
行動に支障が出ないようにする事ができる。

新統合宇宙軍
ラウラ・ベルタリア曹長


20分ぐらいの時間をかけて、ラウラはレポートを完成させ
レポートを完成させるとコピー機に印刷した。

ラウラ「中隊長、レポート完成しました。」

ガフル「分かった、さっそく見せてみろ!」

ラウラ「ハッ」

印刷し終えるとラウラは完成したレポートをガフルに提出した。

提出されたレポートを読むガフルだが、特に表情を変えずに読み続けおり
表情を変えないガフルを見てラウラの心境は穏やかではなかった。
もしかしたら内容がダメだったのではないかと・・・・

そうこうしているうちにガフルはレポートを置いた

ガフル「御苦労、後は次の指示が出るまで勉学に励め」

特に何も言わず、次の指示があるまで勉学に励むように命令した。

それ以上の事を言わず、勉学に励むように言われたラウラは・・・
なんとも言えない気持ちになってしまった。

どんな評価だったのか?
レポートに対しどんな感想だったのかと・・・・
気になったラウラは思いきって聞く事にした。

ラウラ「ハッ、少佐」

ガフル「なんだ?ベルタリア曹長」

ラウラ「レポートの方は・・・・」

ガフル「問題ない以上、席に戻れ」

ラウラはガフルにレポートの件を質問したが・・・・
返ってきた言葉は問題がないと言う一言のみであった。

その言葉を聞いたラウラは大人しく自分の席に戻り・・・
言われた通りに勉学に励んだ。
それ以降、多少なりとも雑用とかやらされた程度だった。

ガフル「まぁ初めてにしては普通にできてたな」

レポートを読んだガフルは、ラウラの姿を見て呟いた。

ラウラのゼントラーディ時代の所業から・・・・
出来の悪い結果を渡してくると思っており
詠む価値に値しないと判断していた可能性があった

それを裏切る化のように普通に読めるレポートをもってきた

ガフルはラウラが確実に人としても成長していると判断し
最終日に小隊について行く形で偵察任務に参加してもらおうと考えた
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第24話 ネクスト・ターン

2016-09-21 20:00:42 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
【クラビウス基地第8防衛エリア第8格納庫】

ラビット2の救出任務を終えたラウラとオデュッセウス中隊が帰還した。

戦闘はかなり激しかったようであり、被撃墜は無かったが・・・
どの機体も損傷が激しく、戦いの厳しさを物語っていた。

ラウラ自身もSvー53により打撃攻撃を喰らい中破していた。

ガフル「初陣で撃墜、生還するとは良くやったな」

ラウラ「はい・・・・」

ガフル「ん?元気がないがどうした?」

ラウラ「いえ別に・・・」

初陣で中破しながらも敵機を撃墜したラウラはガフルから褒められるが・・・
不意とは言えSvー53により打撃で頭部を喰らい中破してしまった。

そんな自分が情けなく思ってしまう

もし腹部だったらコックピットを潰されて死んでいた
可変戦闘機パイロットとしての腕前は着実に付きつつあったが・・・・
敵を取り逃した上に、一歩間違えたら戦死してしまう可能性のあるミスをした

ラウラは自責の念にかられ頭を抱えた

シンディ「ベルタリア曹長、先の戦闘で自機を中破したとは言え生還できただけでもおめでとうだよ」

ラウラ「そうですか?」

シンディ「そうよ、生きているから反省する機会がある。それだけでも勝利よ」

自責の念にかられるラウラをシンディが励ました。

今回の戦闘は可変戦闘機パイロットとして新人のラウラの初陣。
いくら戦闘種族ゼントラーディ人とは言え、可変戦闘機パイロットとしては新兵同然
初陣で死ぬ可能性が高かったとは言え生き残れた・・・

それだけでもいい成果だ。

【新統合宇宙軍クラビウス基地.白川提督自室】

戦闘終了後、亜樹は戦闘記録を持って白川提督に報告した。

実務勤務研修のラウラの記録と・・・
反統合勢力の新型可変戦闘機Svー53について・・・

この場にいた茂人とカゴメ、そして白川提督は報告書を読んだ。

桐原少佐「初陣で生き残れたとは言え、運悪く敵の新型と当たるとはな」

カゴメ「生き残れたのは良かったけど・・・・」

桐原少佐「まだまだ爪が甘くて危なっかしいな」

報告書を読んだ茂人とカゴメはラウラがSvー53により中破させられた
初陣にして敵機撃墜したのは上出来だが、不意で中破させられるのは痛い話

まだまだ可変戦闘機パイロットとしてはまだ未熟か

そう悟った茂人は・・・・

桐原少佐「早瀬君、ベルタリア曹長に一瞬も気を抜かすなと伝えておけ」

早瀬亜樹「ハッ」

亜樹にラウラに対する伝言として一瞬でも気を抜かすなと伝えた。

ラウラはゼントラーディ軍時代や海兵隊時代は優れたエースであるが・・・
可変戦闘機パイロットとしてはまだ新人かつ、エースとしての感覚が欠如している

それが故にゼントラーディ軍時代や海兵隊時代出来ていた・・・・
油断なき戦いを行えなくなっている
それが無くなれば、ラウラはいい可変戦闘機パイロットになれるが・・・
まだまだ不安が残る

茂人からラウラへの伝言を聞いた亜樹は退室し、第8格納庫へ戻っていった

退室してから2分後、カゴメがある質問をした

カゴメ「Svー53は誰が開発し生産した物なんですか?」

Svー53は誰が開発し生産したのか?

反統合勢力は国家を持たない集団であり・・・
莫大な資金が必要であり、技術力のある可変戦闘機開発は難しい

それなのに何故開発できるのか?

カゴメはそう疑問に感じた

そんなカゴメの疑問に白川提督は答えた

白川提督「それは簡単だ、ゼントラーディ工業衛星や星間国家の惑星や不移民惑星の秘密基地だな。」

カゴメ「秘密基地ですか?」 

白川提督「あぁ、稀に我が政府や我が軍内の内通者とかな」

ゼントラーディ工業衛星.星間国家や不移民惑星の秘密基地
そして身内や星間国家内の支援者の存在

現に自由ヨーク同盟.テロ勢力ストラグル.ゲリラ組織鉄の規律
と言った反統合勢力が、各地に潜伏拠点を築き反抗しているが・・・
どの勢力も現地の新統合軍と戦えるような装備を持っているが・・・

まともな開発施設や生産拠点がなければ不可能な話であり
当然のことながら、普通ではありえない

普通ならありえない話だが、新統合政府に敵対的な国家の支援や・・・
新統合軍に探知されない位置にあるゼントラーディ工業衛星の使用
そして私利私欲の為、独自に支援する身内

そうした事から反統合勢力は烏合の衆とは思えない装備を持つ
更に裏社会では新統合軍から横流しのブラックマーケットなるものがある

これにより反統合勢力は新統合軍に十分に抵抗するだけの財力や技術力
戦力を保持し、新統合政府に抵抗を続けている

白川提督「当然、我々もそのルートを潰しているが・・・潰しきれてない」

桐原少佐「太陽系圏内のルートや潜伏拠点は殆ど壊滅したはずでは?」

白川提督「完全には壊滅してない、ルートを掻い潜って今も活動中だ」

新統合軍は掃討作戦を実施し、ルートと潜伏拠点の殲滅・・・
特に難易度の高いミッションには特務部隊VFーXを投入している

それでも壊滅してないのが現状であった。

更に言えば星間国家に潜伏拠点を作った場合の掃討作戦は難しい話になる。

内政干渉かつ、主権国家に軍を進める・・・
当該国からしたらいい顔をしないし、現地軍の管轄・・・・
早々、出来るようなもんじゃない。

更に

白川提督「反統合同盟は統合戦争に地球統合政府に降伏し統合され、地球統合軍に入隊したが・・・果たして完全に服属してるかが不明」

桐原少佐「と言うと?」

白川提督「反統合同盟出身者が密かに反統合組織や反統合国家を支援している可能性があるって事だ。」

桐原少佐「しかし、どうやって?」

白川提督「素人が簡単に思い浮かべるなら、とっくに解決しているよ。」

統合戦争終結後、地球統合政府に服従した反統合同盟であったが・・・・

一部は統合政府に服従する事を良しとせず・・・・
密かに抵抗を続ける反統合同盟残党のゲリラを支援しており・・・
第一次星間大戦になっても、反統合系ゼントラーディ人や反統合系国家・・・
テロリスト組織を支援している事があった。

軍諜報部や警察公安部は検挙したり・・・
時には特務部隊を使い裏ルートの検挙もしくは破壊をしていた。

それでも通り抜け武器が渡ってしまう・・・

反統合同盟出身者ではなく私利私欲の為に支援する者がいるが・・・
大半は表向きは服従して、裏では統合政府に反抗する者が締めていた。

白川提督「ラウラ・ベルタリア曹長、実務研修が始まって初陣・・・最終日までどうなる事やら」

メロディ「提督、仕組まれたのは提督ご自身では?」

白川提督「確かにそうだったな」

こうした情勢下で、ラウラは・・・・
反統合ゲリラとはぐれゼントラーディと戦いながら・・・
短い実務研修をこなさなければならない

茂人とカゴメはそんな過酷な日々を送らされるラウラを哀れんだ

【第8防衛エリア.ラウラ借自室】

初陣を終えたラウラはベッドの上で、戦闘の反省を行っていた。

数機撃墜し、可変戦闘機パイロットとしてエースとして開花しつつあるが・・・
まだまだ爪が甘い所があり、いつ戦死してもおかしくない未熟さがあった

製造されて地球換算で23年、何度も激しい戦闘をくぐり抜けてきたが・・・
クァドラン・ローから可変戦闘機に機種転換した途端、これだ・・・
つくづく情けなく感じてしまう・・・・

ラウラ「明日か、今日いつ出撃あるか分からないから今のうちに反省しよう」

そんな情けない自分の現状を反省する時間は少ない・・・・

明日もしくは今日のいつか、急な出撃があるのかもしれないし
それに睡眠をとらなくてはいけないし

少ない限られた時間で今日の反省をしなくてはいけない

ラウラ「生きてるだけも勝利・・・・か」

生きているだけでも勝利・・・
今日シンディから教えられた言葉

ゼントラーディ軍時代では生きてて当然、死んだのは弱いからだと思ってきたが・・
生きて勝利と言う発想はなかったし、当然他の戦友も思い浮かばなかった発想
そして、生きて反省する機会があって勝利・・・

その勝利あってこそ、次は更に強くなって自身を強くする

地球人はだから先の大戦でも勝ち抜いたんだ

ラウラはそんな事を考えながら、睡魔に襲われそのまま眠りについた

しばらくして・・・・

ラウラ「!?」

突然、目が覚めた・・・

時間は夜の2時、いつから寝てたのだろうか?起床時間までかなりある・・
かなり時間があると言っても、もう一眠りできるような眠気がない

とりあえず、布団に包まってベッドに寝っ転がるが眠れない

ラウラ「やっぱり難しいな、地球人の世界・・・お疲れ様ですやご苦労さまですの使い方だって・・・・お金の使い方だって」

眠れないラウラはふと、数ヶ月地球人の世界に触れてきて・・・
今までの事を思い返してみた・・・・

地球人はゼントラーディ人より優れた文化だけでなく・・・
綿密に絡みこんだ考え方や言葉の使い方、ルールがたくさんある・・・
技術や思考など、戦うことばかりのゼントラーディ人には難しいことがたくさん

ゼントラーディ人であるラウラは難しく思えてしまう

ラウラ「まぁ地球人だから仕方がないね、やっていくうちに慣れてくし。」

難しく思えてしまう地球人の思考やその他もろもろ、今後必要になる

それに今の自分はゼントラーディではなく、ゼントラーディ系地球人一世であり・・・
カテゴライズ的に地球人に含まれており、ゼントラーディ人ではない
地球人として生きていくには、上記の項目が必要になってくる・・・・

そのためには必死になって覚えるしかない・・・・
そう思ったラウラは起きて、近くに置いてあった持参した軍事本を読んだ

ラウラ「キヨラ隊長が生きてたら、どう対応したんですかね・・・・聡明かつ優秀だから・・・」

軍事本を読みながらラウラはかつての上官であるキヨラがどんな対応したのか想像した

キヨラはラウラがゼントラーディ軍時代の上官であり、憧れの先輩だった
第一次星間大戦末期まで部下として活動し、ラウラのキヨラへの忠誠心が強く・・・
崇拝していると言っていい程であった

しかし

第一次星間大戦のボドル基幹艦隊決戦後、行方知らずであり・・・
何処で何をしているのか、分からずじまいであった

そんなキヨラはどんな対応したのか気になる・・・・

ラウラは一旦目を閉じ暫くして・・・
聡明で優秀な隊長だから、ミリアより優れた指揮や実力を発揮していると考えた

ラウラ「でも行方知らず、戦死扱いにされてるけど・・・キヨラ隊長が戦死したとは思えないんだよね。あの隊長が戦死するなんてありえないし」

キヨラは行方知らずの末、公式では戦死扱いにされている

機体の残骸や遺体の行方すら、分からず・・・・
生き残ったキヨラ隊の兵士全員、キヨラの行方が分からずじまい・・
優秀で聡明だったキヨラが死ぬなんてありえない話だ

ラウラは噂で聞いたり、データベースで知ったキヨラの死を信じてなかった
必ず生きていると、いつか何処かで会えると・・・・

ラウラ「メフィリア・・・・アンジェミラ・・・・今頃元気にしているかな・・・・やっぱり私は寂しいよ・・・悩みを打ち解ける戦友がいなくて」

軍用本を枕元に置いたラウラはメフィリアとアンジェミラを思い出してた・・・

製造されてまもなく配備されてからいつも3人一緒で・・・・
幾度も苦しい戦いをくぐり抜けてきた頼もしき戦友達・・・・今は別々の場所にいる

海兵隊を辞めずに入ればずっと一緒だったんだが・・・・

と思ってしまった・・・・

だが・・・・・

ラウラ「今更逃げ出すなんて、行かないし自ら選んだ道だし」

今更逃げ出す事なんて出来ない、この道を進んだのは自分自らからなのだから 
ラウラはそう考え、今までの事を反省しまた頑張ろうと奮い立った

メフィリアとアンジェミラだって、道を選んだラウラを応援してくれた
期待して送り出してくれた・・・・
最後までやり遂げないと二人に申し訳立たなくなる・・・・
だから、例え難しくてもやり遂げて見せる

奮い立ったラウラは、そう決心に明日の実務研修に備え寝ることにした
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第23話  ヴァイアブル・ファイターズ・バトル

2016-09-20 22:13:52 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
ラウラらオデュッセウス中隊2個小隊はスクランブル出撃したVFー4残機救出の為
目標の地点に全速力を持って急行していた。

早期警戒機が察知した反応にはなくや亜樹からの通信でラビット2との通信が途絶

現時点で生存は不明と言う状態になった

ラウラ「緊張する、初の実戦だからな。」

そうした中、戦場に向かうラウラは緊張していた。

軍人としての実戦はこれが初陣ではないが・・・
普通の地球人の軍人として可変戦闘機パイロットとしては実戦だ。

クァドラン・ローと違い操縦系の兵器であり
扱いはかなり異なっているが、訓練は十分に受けているし・・・
アグレッサーを破っているからそこまで怯えなくていい

自分が学んだ通りにやればいける・・・

緊張していたラウラはヘルメットを叩くと真剣の眼差しになり
実戦に備えた

「IFF確認、ラビット2だ。後方に敵機9機、若干数が増えてる」

ガフル「なるほどな、敵機は何処をアジトにしているか分からんが・・・・イタケーリーダーより各機へインファイトゾーン(敵との近接区域)へ突入する」

「イタケー2了解」

「イタケー3了解」

シンディ「イタケー4了解」

ラウラ「・・・・・」

早期警戒機であるVEー1エリントシーカーから・・・・
ラビット2のIFFと9機の敵機の反応があったと報告が入った。

ガフルは各機に接敵エリアに入ると伝え点呼を始めた

隊員達はどんどん返事していくが・・・
ラウラは緊張が解けきれてないのが言葉が詰まり返事ができなかった

ガフル「イタケー5どうした?」

ラウラ「すいません、イタケー5了解」

ガフル「気をつけろ!こんな時の点呼は大事だ!気を引き締めろよ」

ラウラ「ハッ」

返事できなかったラウラはガフルから注意されてしまい慌てて返事した。

ーまさか、緊張が解けてなかったとは・・・・

ラウラは解いたはずの緊張が、解けてなかった事に動揺した。
戦場に対する意識が徹底しきれていなかった・・・・
このままでは不味い、確実に死ぬかもしれない。

さっきの事を物凄く危機感を感じて反省し意識を改めた

シンディー「隊長、ラビット2まもなく視認します」

ガフル「全機、突入・・・・エレメントで対応せよ!」

『了解』

そろそろ交戦エリアに入る・・・・
つまりラウラの初陣が始まる事を意味していた

今回の任務はラビット2の救助であり・・・
敵の数はそれほど多くはない
特に苦労するような任務内容ではない



相手ははぐれゼントラーディではなく可変戦闘機・・・
と言っても自分達が使っている可変戦闘機とは違う別系統の機体
上手く戦えるのか・・・・・・・・・

来るぞ!!

そう考えているとガフルの声が聞こえた・・・・
横で何かがすれ違った・・・なんだ・・・・VFー4ライトニングⅢ・・・
友軍機・・・・・・・・レーダーに反応・・・・

可変戦闘機パイロットとして初陣のラウラは周囲の反応に戸惑うが・・・

ラウラ「ッ・・・・・!!!!!!!!・・・・ミサイルか!!」

警戒警報が鳴りラウラを現実に引き戻さた。

警報が鳴るや否や、バトロイドに変形し・・・・
向かってくるミサイルに向けてガンポッドを掃射し撃破した

戦闘が始まった・・・戸惑っている暇がない・・・
意識を変えて戦わないと・・・・・
ラウラは意識を変え・・・・敵可変戦闘機とのドックファイトを開始した・・・・

シンディ「イタケー5・・・・今のは危なかったね、早めに意識してね」

ラウラ「了解・・・・・」

シンディ「敵の数は多くない、早めに切り上げるよ」

とは言え、軍隊であるのでバディを組んでいるシンディを意識しなければならない
連携し、対処しなければ自分が生き残っても集団が負け・・・・
最終的に自分の死に直結する結果になってしまう・・・・

機種転換センターにおける演習で痛いほど思い知らされた・・・・

それにこれは実戦・・・・

舐めてかかってはいけない・・・舐めたら死ぬ事になる・・・・
いや味方をしなせる結果になる・・・・
気を引き締めなければ・・・・・

そう思ったラウラは近くにいたSvー52に狙いを定め・・・・

ラウラ「もらった・・・・落ちろ!!」

ガンポッドの銃弾の雨を背後から喰らわせ・・・・
命中したSvー52は一瞬にして火達磨になり、月面に墜落した

一瞬・・・・・ほんの一瞬で撃墜できた・・・・
可変戦闘機の凄さは物凄い・・・・
クァドラン・ローより小回りが利く・・・・・

ラウラは可変戦闘機で初めて敵機を撃墜し一種の興奮を覚えた
見込んだ通り・・・・楽しい・・・・・

シンディ「流石新入り、悪くないセンスだね」

ラウラ「ありがとうございます」

敵を撃墜したラウラの横にシンディがやってきた。

新入りなのに初陣にして敵1機を撃墜したラウラを褒め・・・・
ラウラは照れながら顔を赤らめた・・・・・

褒められる事が誇らしいラウラは思った

シンディ「しかし、厄介な敵は3機・・・・偵察機とSvー52.2機撃墜しているけど・・・・・」

ラウラ「データにない機体なんですか?」

シンディ「そうSvー52じゃない、新型機・・・・」

馴れ合いの後、ラウラはガフルのいる戦域に向かう道中
シンディに厄介な敵の新型可変戦闘機について質問をした

Svー52でもないデータのない新型の可変戦闘機・・・・・・

一体何者だろうか・・・・・そう考えていると・・・

ガフル「1機そっちに逃げたぞ、迎撃しろ!」

シンディ「マジで!!」

ガフル「やつはSv-52の発展型だ、気をつけろ!」

シンディ「りょ・・了解・・・いいねベルタリア曹長」

ラウラ「ハッ」

厄介な新型の敵可変戦闘機がラウラとシンディのいる方向に向かってきた

まさかよりによってこっちに向かってくるとは・・・・・・
ラウラとシンディは大至急迎撃する準備を始め・・・
新型敵変戦闘機来襲に備えた

シンディ「ラウラは右翼大きく移動し敵可変戦闘機の背後を突け!!私は正面から迎撃する!」

ラウラ「了解」

ラウラは正面から迎撃するシンディから右から大きく迂回し背後を突くように命じられた

敵の新型可変戦闘機を迎撃するに、少し手を加えた作戦を実施しなければ
上手く対応できなくなるし、相手がVFー5000より厄介な奴かもしれない
下手したらラウラ共にやられるかもしれないと、シンディは危惧した

しかし

その作戦は大きく外れる事になってしまう事になった。

シンディ「あいつか、新型・・・えっ反転した、背を向けるっての!いやまさか・・・くそったどり着けん」

視認した直後、敵の新型可変戦闘機が突然反転した

まさかの行動にシンディは驚き、追撃戦に入ろうとしたが・・・・
敵の新型可変戦闘機の位置的に遠かった為、追いつく事ができなかった

しかし、この距離では迂回し背後にまわったラウラと対峙してしまう

シンディ「まずい、あの新入りがやられる!」

そうした事からシンディは敵新型可変戦闘機を追撃した。

ラウラ「作戦通り、上手くいけるか・・・」

シンディの命により、迂回し反転したラウラは・・・・
敵新型可変戦闘機の背後から追撃していた

正直作戦が上手く成功するか
と不安になっていた
相手は新型の可変戦闘機・・・・・
上手くやれるか・・・・

そう思っていると・・・

ラウラ「嘘・・・・こっちに向かってくる!?」

進行方向からIFFに反応がない機影が向かってくるのが確認された

例の敵新型可変戦闘機・・・・
まさか反転してくるなんて、作戦が失敗したようなもん
とは言え敵だから戦うしかない

意を決してバトロイド形態になり、敵新型可変戦闘機をまた構えた

ラウラ「レーダーに小さな多数の反応、ミサイルくっ・・・」

直後、前方から多数のミサイルが向かってきた

レーダーでそれを確認したラウラはガンポッドで狙撃し・・・
狙撃から逃れ向かってくるミサイルはチャフを撒きながら銃撃を食らわせ
周辺にはミサイルの爆発が連続して続いた

しかし

肝心の敵可変戦闘機がレーダーから消えた    

ラウラ「消えた・・・・何処に・・・ うわっ」

「ふっ・・・腕のいい新統合軍のパイロットだ、このSvー53の相手に相応しい!」

ラウラ「Svー53!?あの機体の名前か!」

レーダーから消えて驚いたラウラだったが・・・・
突如.敵の可変戦闘機がバトロイド形態で背後から強襲してきた。

僅かな殺気を感じ取ったラウラはギリギリの所で回避に成功・・・・
少し距離を取り、敵可変戦闘機に向けて銃撃を食らわせたが・・・
回避されてしまい、更にオープンチャンネルで話しかけてきた

声の主は男性のようで、敵可変戦闘機の名前はSvー53だと言っていた

まさか敵からこんな事を言われるとは意外だ・・・・
だが・・・・・

ラウラ「敵である以上野放しにしておくわけにはいかない!二度と私の声を聞かせないようにしてやる!」

「威勢がいいな、威勢がいい程殺しがいがある」

ラウラ「ほざけ!!ゼントラーディ人が威勢が良くてなぜ悪い!」

「ほう!貴様、ゼントラーディ人か・・・」

ラウラ「ゼントラーディ人が可変戦闘機に乗って何が悪い!」

敵であるならば殺してやるしかない
殺らねば友軍機の命は・・・いや・・・国民の命が危ない
ラウラはSvー53のパイロットに対し罵声を浴びせるが・・・

Svー53のパイロットはラウラを煽った

煽られたラウラは激昂するが、Svー53のパイロットは冷静に対応
どんどんラウラに対する煽りがエスカレートした

そして

ラウラ「このVFー5000スターミラージュも新型、一気に決める!」

一気に勝負をつけるべく、ラウラはSvー53に突進
頭部レーザーとガンポッドの砲身を向けた

砲身をSvー53に向けたラウラはレーザーと銃弾の雨を降らせた 
距離も近く必ず命中するかと思ったが、後方へ急バックし・・・
無数の銃弾とレーザーを回避してしまった。

予想以上にやる、戦術を変えるか・・・

ラウラはミサイルを発射し、Svー53の右翼側面にまわった
かつて第一次星間大戦でマクシミリアン・ジーナスが使った囮撃ち・・・
勝てる可能性は五分五分だが、やって見せる・・・・

Svー53は放たれたミサイルを迎撃に気を取られ、ラウラが右翼側面を取った

ラウラ「これなら!」

右翼側面からガンポッドをSvー53に向け発砲。
ガンポッドの銃弾はSvー53に向かっていった

確実に撃墜できる

ラウラはそう思いながら、ガンポッドの銃弾が向かっていくのを見守ったが・・

妙な胸騒ぎがする
もしかしたら予想もしてない回避行動があるかもしれない
とラウラは頭部レーザーをSvー53に当たらない方向へ照射した

「くそっ、被弾した読まれていたか・・・」

ラウラ「うそっ、本当に当たったの!?」

胸騒ぎの通り、Svー53はラウラの攻撃を回避しようとしていた。

回避した先は偶然にもラウラが照射したレーザーに命中し右腕を損失
ファイター形態に変形し、ラウラから離れていった。

ラウラはそのまま追撃するが、Svー53はバトロイドに変形し・・・

ラウラ「がはっ」

「まだやられるわけに行かんのでな!」

ラウラの乗るスターミラージュの頭部がSvー53の左腕で殴られ破壊された

一瞬の出来事にラウラは混乱し、機体をまともに動かせなかった
その隙を突いてSvー53は残機と共に何処かへ逃亡していった。 

その光景をラウラは黙って見ているしかなかった。

「同志(カメラード)、大丈夫ですか?」

「なんとかな、我らは?」

「Svー52は全滅しましたが、53は損傷しながらも全機残存」

「よし撤退だ、ジャミングとアクティブステルス展開!」

ラウラと戦ったSvー53は他の僚機のSvー53と合流し・・・
ジャミングとアクティブステルスを展開し戦闘宙域から離脱した

Svー53は全機健在であり、Svー52より生存性が高い事が実証された

生存性が高い事が実証されたパイロット達は、新統合軍の警戒網を避け・・
アジトへ帰還した
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第22話 初陣

2016-09-18 13:41:19 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
オデュッセウス中隊のオフィスに到着したラウラは隊員に挨拶し・・・
ガフルと亜樹と共に格納庫に向かっていた

道程は決して近くはないが、道中で亜樹による設備設定がされ
ラウラは退屈する事はなかった
格納庫に到着すると、そこには各部隊の可変戦闘機が駐機しており
そこで多数の整備兵が整備点検、兵器の換装などの作業をしていた

早瀬亜樹「各部隊の機体の整備はレベルの高い整備班が行っています。各隊員達は国家資格整備士一級を・・・」

ラウラ「つまり一流のメカニックマンですね」

早瀬亜樹「そうです・・・って全部話しきってません。発言するなら私が話しきってからで」

ラウラ「すいません」

ガフル「・・・・・・」

格納庫に到着すると、亜樹が説明を行うが・・・・・
説明し終える前にラウラが発言してしまい、亜樹が注意する場面が多発した。

好奇心旺盛なラウラは、いろいろ見て目を輝かせ・・・・
亜樹が説明しているのをお構いなしに発言を繰り返し・・・
しばしば困らせる

そんなラウラの行動を見たガフルはあんまり変わってないと思った

ガフル「全然、変わってないなベルタリア曹長!」  

ラウラ「あっ・・・・」

ガフル「成長している所が感じられない、むしろ前より酷くなってる。人の話をしっかり最後まで聞く、新兵でも分かる事だ!」

ラウラ「す・・・すいません」

あまりにも酷かったのでラウラに、あんまり変わってないどころか・・・
ゼントラーディ軍時代よりも酷くなっていると指摘した。

指摘されたラウラはようやく今の自分の状態に気がついた。

自分の興味のある事ばかり優先して亜樹を蔑ろにしてしまった
そればかりか、亜樹の説明を妨害してしまった
なんて事をしてしまったんだ、ラウラは今の自分の過ちに気がつき
反省し、ガフルに頭を下げた

ガフル「頭を下げる相手は俺じゃない。早瀬少尉にだ!」

ラウラ「あっ・・・はい、すいませんでした早瀬少尉」

早瀬亜樹「別にいいのよ、反省してくれれば。質問の時に質問してね」

頭を下げたラウラであったが、ガフルから謝る相手は亜樹だと言われ・・
慌てて亜樹に頭を下げ反省した・・・

亜樹は特に気にしてはおらず、反省してくれればいいと思っていた

まだまだ可変戦闘機パイロットとして・・・
地球人の軍人として未熟だから仕方がない・・・
これから学んで言ってくれればと亜樹は思っていた

こうしたやりとりを終えようとした時

警報がなった

ガフル「警報だ!急いで中に入るぞ、スクランブル出撃だ!」

早瀬亜樹「ベルタリア曹長、早く中へ」

ラウラ「あっ・・・はい」

警報が鳴ると宇宙服の着てない作業員が格納庫から離れて始めた。

ラウラ達もガフルの誘導の元、格納庫から離れて別の区画に入ると・・・
カタパルトの様子の分かる広場に向かった・・・

広場に入ったラウラが見たのはカタパルトから飛び立つVFー4000の姿
1機が勢い良く飛び立つと2機が後に続いて飛び立ち、現場へ向かい任務に就いた
ラウラは目を輝かせながらその姿を見守っており・・・
自分も近々、同じように飛び立つと思うと武者震いした。

ガフル「さて、連中は無事に帰ってくるかね?」

ラウラ「どう言う意味ですか?」

ガフル「ここが最前線だと言う意味だがな、普通のスクランブルなら帰ってくる方が多いが必ずしもそうでもない」

ラウラ「少し意味が分かりませんが・・・」

ガフル「まぁ帰ったら分かる、いやある時突然」

ラウラ「答えになってません」

スクランブル出撃したVFー4に対しガフルが意味深めいた事を発言した。
意味深めいた発言にラウラは質問するが、ガフルは帰ってきたら分かると言って・・・
ラウラからの質問に答えない所か、ある時突然と意味不明な事を言った。

意味不明な返答にラウラは不満な態度を取るが、ガフルがオフィスに向かった為
特に事を起こすわけでもなく、大人しくガフルについて行った

それからしばらくして・・・・ 

クラビウス基地より少し離れたエリアでは・・・

「目標確認・・・Sv-52の偵察型だ・・RSv-52だ」

「よし、2は右翼、3は左翼につけ。俺は後ろにつく」

「了解・・・・・」

スクランブル出撃をしたVFー4の小隊が未確認機を確認した。

未確認機の機種はSvー52の偵察型のRSv-52であり・・・・・
周辺に護衛機は1機もいなかった。

小隊は機体を包囲するように右翼左翼後方で包囲した。

偵察機一機でこちらは3機、ラビットリーダーらは楽な任務と思った

「こちら新統合軍から未確認機へ、大人しく我々の指示に従ってもらいたい」

隊長機であるラビットリーダーはRSv-52に呼びかけを行おうとした

相手は1機しかおらず、しかも偵察機であり圧倒的に不利・・・・
大人しく従って、連れて帰って任務完了・・・・

小隊は気楽にマニュアル通りに偵察機に投降を促した

その時であった

「リーダー、R30度より未確認機数は6」

「連中はどうせSv-52・・・なんとかなる・・・」

「いえスピードが違います」

「何!?」

レーダーに味方識別信号の出てない未確認機が確認された。

数は6機であり、当初はSv-52だろうと思っていたが・・・・
スピードがSv-52より優れており、別の機種の可能性が出てきた。

ラビットリーダーはすぐさま対応しようとしたが・・・

RSv-52が変形し、ラビット3を強襲し撃墜した

『こちら、ラビット2。未確認飛行物の正体は敵偵察機。対応しようとしたら敵可変戦闘機小隊の襲撃を受けた!援護を頼む』

「ラビットリーダーはどうしましたか?」

『ラビットリーダーはラビット3と共にやられた、頼む援護を・・・・振り切れない』

戦闘開始から数分後、第8管制室にラビット2から連絡が入った

隊長機ラビットリーダーとラビット3が撃墜され、孤立無援になり・・・
敵との戦闘を中断しクラビウス基地に向かって逃げているが
追撃が激しく振り切るのが難しいとの事・・・

ラビット2からのモニター越しの様子を見るに切羽詰まっている模様

「分かった、すぐに救援部隊を出す。早瀬少尉、オデュッセウス中隊に連絡だ!」

早瀬亜樹「ハッ、了解しました」  

第8管制室の司令官はラビット2を救うべくオデュッセウス中隊に出動を命じた。

司令官の命令を受けて亜樹はオデュッセウス中隊のいるオフィスに通信を開き・・・・
スクランブル出撃した友軍小隊救出命令を伝えた。

救出命令に対し・・・・

ガフル「2個小隊出すが・・・・機種転換センターから来たベルタリア曹長もこの機会に出てもらう」

早瀬亜樹『いきなり出撃ですか?彼女は実務研修一日目で・・・なぜ・・・・』

ガフル「次の補充兵来るまでの繋ぎだ、それに俺と同じゼントラーディ人だから実戦経験は豊富だ。問題ない」

2個小隊6機を救援部隊として出撃させ・・・
そのうち1機をラウラにするとガフルは亜樹に言った

それを聞いた亜樹は驚き、ガフルに出撃させる理由を聞くと・・・
ガフルはラウラがゼントラーディ人であり、実戦に耐えられるのと・・・
次の補充兵が来るまでの繋として使っていくと

亜樹は困惑しながら司令の方を向くと指示を仰ごうとした

早瀬亜樹『そうですが・・・司令・・・・』

『実務研修に出ているとは言え、ある程度の訓練を積んでいる。いい機会だ出せ』

早瀬亜樹『いいんですか?』

『ゼントラーディ人だからな必ずできる』

早瀬亜樹『・・・了解しました』

指示を仰ごうとした亜樹に対し司令はガフルの提案を承諾した。

司令が提案を承諾した理由は・・・
ラウラは元々ゼントラーディ人で戦闘が豊富でクァドランのエースであり
機種転換センターで長い期間訓練を受けている事もあり

実戦に投入しても問題がないと判断した上であった

亜樹は司令の反応を見て少し不服な態度を見せたが、ガフルにラウラの投入を許可をした

許可が降りるとガフルは・・・

ガフル「第1小隊、第2小隊出撃。今日から実務研修に来たラウラを使っていくいいな」

『ハッ』

ガフル「ラウラ俺と共に第1小隊について来い、お前の機体を案内する」

ラウラ「あっ・・・・はい」

第1小隊と第2小隊に出撃命令を出し、ラウラには行動を共にするように命令した

ラウラは一瞬戸惑ったが、すぐに切り替え命令に従った。
実務研修とは言え、実戦部隊かつ激戦区の部隊に配属されたらこれは運命だと思い・・・
ガフルからの命令を素直に従う事にした

どの道、卒業したら実戦部隊
予定が早まっただけだと思えばいい

そう思ったラウラはガフルについていくように格納庫に向かった

「曹長、VFー5000Aスターミラージュどうですか?」 

ラウラ「まったく問題ないわ、中々素晴らしい機体.何処か懐かしさあるわね」

「一部ゼントラーディ系の技術が使われてます」

ラウラ「なるほど、どうりで懐かしさがあるわけだ」

パイロットスーツに着替え格納庫に入りVFー5000に搭乗した。

初めてVFー5000に乗ったラウラは懐かしさを覚えた。
懐かしさの理由は機体にゼントラーディ系の技術が一部導入されている事
VFー5000に乗ったラウラは気に入った、卒業したら乗ってみたいと

早瀬亜樹『ベルタリア曹長、コールサインはイタケー5とします。』

ラウラ「イタケー5?」

早瀬亜樹『はい中隊長直属の小隊付として任務に従事してもらいます。』

ラウラ「エスケスタ、任務に従事します」

ヘルメットを被り、キャノピーを締めたラウラに亜樹から通信が入った

通信の内容はラウラはガフル率いる直属のイタケー小隊に配属され
コールサインはイタケー5とし、任務に従事せよとの命令だった。

命令に対し、ラウラは不満もなく従った。

その後、ラウラの機体は小隊の機体と共にカタパルトに向けて移動を開始
ガフルを最初に、どんどんどん機体は飛び出して行った

早瀬亜樹『Run Way Clavius8 Cleared for take off』

ラウラ「Roger,cleared for take off」

亜樹から発進が許可されると、ラウラは返事をし・・
他の機体と同じようにカタパルトから射出され戦場へ向けて飛びった

カタパルトから射出されたラウラはガフルらと合流

更に後続の第2小隊とも合流し編隊を組んだ
編隊が編成し終えると・・・・

ガフル「イタケー5はイタケー4とエレメントを組め」

ラウラ「了解」

ガフル「いいなイタケー4」

シンディ「了解です。」
新統合宇宙軍シンディ・フィノ少尉

ラウラはイタケー4こと、シンディ・フィノ少尉とエレメント編隊を組むように命じられた

命じられたラウラとシンディは平行に並び、先行しデルタフォーメーションを組む
ガフル達の右翼に展開し、左翼に第2小隊3機が展開し編成が完了した。

更に遅れてやってきたVEー1エリントシーカーが後方展開した

これによりスクランブル出撃したVFー4救助部隊の編成が完了し・・
目的の地点まで急いだ。

ガフル「ベルタリア曹長、これが可変戦闘機パイロットとしての初実戦になる。訓練生と思わず、実戦兵としてやっていけ」

ラウラ「了解しました、初実戦きっちりこなしていきます」

ガフル「フィノ少尉、奴は問題児だがきっちり見てやれ」

シンディ「ハッ了解です、ベルタリア曹長よろしく」

ラウラ「こちらこそよろしくお願いします。」

今回の戦闘はラウラにとって可変戦闘機パイロットとして初の実戦になる。

演習でもシュミレーターでもない、本気で人を殺し合う本物の戦場
ゼントラーディ人として何度も戦場に出ていたが、マイクローンとして
可変戦闘機パイロットとして戦場に出るのは今回が初めてだ

ラウラは初の実戦に武者震いしてしまう

戦いへの興奮か
緊張による不安か
それとも初めてだからの緊張か

どちら分からぬままラウラは戦場の海へ向かっていった
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第21話 早瀬亜樹

2016-09-17 14:58:17 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
翌日

ラウラは一人でMー299 シュガーフットに乗り・・・・・
オデュッセウス中隊のいる格納庫に向かっていた

今日から一週間、オデュッセウス中隊で実務研修を行い・・・
卒業後の可変戦闘機部隊の風を一足先に学んでもらおうと・・・
白川提督が取り決めた機種転換センターの授業・・・

しかし

今から向かうオデュッセウス中隊は最前線で戦う部隊であり
しかも向かうのはラウラ一人だけ

ラウラ「う・・・・一人で向かうのがこんなに虚しいのか」

格納庫に向かう道中、ラウラは一人で行く虚しさを感じていた

絵里からの励ましがあって直前までやる気に満ちていたが・・・
当日になると一人で行く虚しさが出てきて・・・・
一人ぽつんとシュガーフットに乗り込み、自分の運のなさを嘆いた

つくづく運のない哀れな女

ラウラは格納庫に向かう道中ずっと落ち込んでいた。

カゴメ「ラウラ大丈夫ですかね?」

バルリング中尉「かなり落ち込んでたらしいが」

桐原少佐「あのバカなら、一人でやれる。この配置は白川提督からの命令だからな」

カゴメ「はぁ」

ラウラら候補生が去って、他の教官がいなくなった後・・・・
残された茂人.カゴメ.バルリングは訓練生特にラウラの身を案じた。

特にカゴメは一人ぼっちで寂しそうに研修に行くラウラの姿を見て
一人で上手く一週間やっていけるのだろうか?
と心配していたが、茂人は大丈夫だとカゴメに返した

機種転換センターの問題児であり・・・・
技能や戦術などの成長の早い

茂人はラウラは一週間やりとげると見込んでおり・・・
そこまで心配していなかった

【新統合軍クラビウス基地第8格納庫】

ラウラがこれから向かうオデュッセウス中隊が所在する第8格納庫

格納庫にはVFー5000スターミラージュが整備されており・・・・
多数の整備兵が働いていた。

この格納庫はクラビウス基地において
反統合ゲリラやはぐれゼントラーディ勢力との戦いの
最前線基地であり、一番危険なゾーンとして知られていた。

第8格納庫が属する第8防衛エリアとその周辺は
ゲリラやはぐれゼントラーディそして宇宙海賊により
軍艦船だけでなく、民間の輸送船が襲撃される事がよく発生し

所属飛行隊による護衛や、大規模な掃討作戦がよく行われている

その反面、戦死傷者が多発しており
人員の入れ替えが激しく、定期的に人手不足に陥る事があった

ラウラは白川提督により第8防衛エリアに研修生名目で
クラビウス基地における一番厳しい戦線に一時送る事になった。

そんな事情を知らないラウラからしたら溜まったもんじゃないが・・・
どの道黙って命令に従うしかない・・・・・

その第8格納庫の一角にあるオフィスエリアでは・・・・・

ガフル「例の新人が来るのか」
オデュッセウス中隊隊長.ガフル・クラヴシェラ.少佐

早瀬亜樹「はい、まもなく」
新統合宇宙軍早瀬亜樹.少尉

ガフル「まさか送られてくるのが補充兵ではなく、訓練生とは舐められたもんだな」

早瀬亜樹「そう言わんでください、白川提督直々の訓練生と言う話ですし」

ガフル「それでも気に食わん」

オデュッセウス中隊隊長のガフル・クラヴシェラ少佐と・・・
基地8航宙管制隊の早瀬亜樹がラウラをエントランスで待っていた。

戦闘が多く戦死傷者を多く出すオデュッセウス中隊に研修生が来る・・・
補充兵ではなく、実務研修で一週間在籍する・・・・・・
最初聞いた時、ガフルは頭を抱えた・・・・

補充兵いや研修生で来るのが訓練生とは・・・・・・

欲しいのは訓練生ではなく、補充兵・・・・・
何故最前線部隊にそのような兵を

ガフル「上の連中の考えている事は分からん、死にに行かせるつもりか」

早瀬亜樹「さぁ司令部から研修生が一人来ると言ってますから・・・・大人しく命令に従いましょう」

ガフル「勘弁してくれ・・・・補充兵の一人や二人を寄越せって」

早瀬亜樹「贅沢言わないでください、第8格納庫もとい第8防衛エリアはどこも人手不足ですし」

ガフル「ふん・・・・」

ガフルはラウラが研修生として入ってくるよりも・・・・

可変戦闘機パイロットとして経験の積んだ補充兵が欲しい・・・・
それなのに尻の青い補充兵を送ってくるとは・・・・・

司令部の命令にガフルは不満を募らせた

欲しいのは訓練生ではない、補充兵・・・・白川提督のくそ野郎と

早瀬亜樹「一応補充兵の前歴ですが、元海兵隊員でありゼントラーディ軍ラプラミズ直衛艦隊キヨラ機動戦隊にいたそうで」

ガフル「何?それは本当か?」

早瀬亜樹「はい本当です」

ガフル「なるほどな・・・・・少しはマシな奴がくるのか・・・・」

管制官の亜樹がゼントラーディ軍の兵士で、ラプラミズ艦隊の兵士であったと継げると
ガフルは同じゼントラーディ人な為か、少しは不満を払拭する事が出来た。

ゼントラーディ軍の元兵士であれば戦闘慣れしているし・・・・
可変戦闘機パイロットのスキルもある程度期待できる・・・・
更に言えば戦闘慣れしてない研修生よりもずっと戦力になる・・・・

地球人のもやし新兵よりも圧倒的に役に立つ・・・

期待しながら考えていると・・・・

ラウラ「あのすいません、第125月面防空飛行隊に実務研修に来たラウラ・ベルタリア曹長です」

ガフル「ラウラ・ベルタリア?早瀬少尉」

早瀬亜樹「はい、彼女が今日から一週間研修予定のラウラ・ベルタリア曹長です」

ガフル「何処かで聞いた事のある名前だな、ゼントラーディ人だから」

早瀬亜樹「?どう言う事です?」

ガフル「いやなんとなく・・・・誰だったかな・・・」

ラウラがエントランスに到着した。

到着したラウラの姿を見たガフルは亜樹に研修生かどうか確認させた。
ガフルはラウラの事をなんとなく聞いた事があり・・・・・
ゼントラーディ軍である事で有名だった・・・・・

深く頭悩ませると・・・・・

ガフル「思い出した!スリス戦役で俺の部隊に挑発的行動をしたキヨラ隊のクァドラン・ロー乗りか!」

ラウラ「げっ・・・・・・まさかガフル・クラヴシェラ第9空間機甲師団長殿?」

ガフル「あぁあの時は世話になったな・・・・・・・」

ラウラ「そ・・・それはどうも」

かつて第一次星間大戦前に起きたスリス戦役の時の事を思い出した

ラウラはガフル率いる第9空間機甲師団の編隊移動を・・・・
無謀な飛行で邪魔をした事があった・・・・
その結果、編隊の動きの乱れを立て直すのに時間がかかり・・・・
本戦に間に合わず、司令官に物凄く怒られた・・・・・・・

無謀な飛行を行ったラウラは悪気があったわけではなく
仮眠で寝坊し本隊に追いつこうとしてただけだった

しかし

本隊に合流できないまま本戦に間に合わず、司令官に怒られた。
その元凶であるラウラが配属された・・・・正直

不安しかない

早瀬亜樹「すいません、お二人は知り合いなのですか?」

ガフル「あぁ・・・・こいつはラウラ・ベルタリア、キヨラ・テキーヴァ1級空士長の所の問題児だ」

ラウラ「問題児・・・・」

ガフル「言っておくが、あの時のような無謀な真似はするな。それだけは言っておくが・・」

ラウラ「分かってます、馬鹿な真似はしません」

ガフル「ほう・・・・・・」

ガフルは本線に間に合わなった以来、ラウラを問題児として認識しており・・・・

ラウラが実務研修生として入ってきた事に、ある程度の危機感を覚えた

活発すぎて皆の和を乱さないか、心配・・・・
噂では上官に平気で突っかかるヤバい奴らしい

いろいろと危惧するガフルを横目に、ラウラと亜樹が対面した

早瀬亜樹「初めまして私は基地8航宙管制隊の早瀬亜樹少尉です。」

ラウラ「ラウラ・ベルタリア曹長です。」

早瀬亜樹「少佐は問題児と言ってますが、私は気にしませんので。従兄妹の未沙も問題児相手に管制してたので」

ラウラ「たはははは、少尉まで問題児扱い・・・・」

早瀬亜樹「これから一週間よろしくお願いします」

ラウラ「こちらこそよろしくお願いします。」

ガフル程ではないが、亜樹も気にしてないと言いつつラウラの事を問題児扱いをしていた。

以前、メガロード01船団出港前にクラビウス基地を訪問した従姉妹の早瀬未沙から・・・
SDFー1マクロス乗艦時に一条輝と言う問題児を相手にした話を聞いており・・・
問題児である一条輝のイメージがラウラの人物像と重なった

とは言え一条輝は問題児であったが、パイロットとして着実に成長し
スカル中隊の隊長、一兵卒から佐官軍人になってるので

とりあえず普通に接しておけば大丈夫かなと亜樹は思った

一方・・・・ラウラは気にしてないと言いつつ問題児扱いする亜樹に苦笑していた・・・・

自身も過去にスリス戦役の事をさっき思い出し、ガフルにした事を恥じていた
あの時は無鉄砲さがあり、それが故にあんな事をしてしまったと自覚している

更に無鉄砲かつ無謀な飛行をしたのは寝坊し出撃に遅れ本隊に追いつこうとした事によるもので
追いつこうとした結果、ガフルの師団の行軍を妨害してしまった。

ラウラ「少佐、あの時は大変申し訳なかったです。無鉄砲過ぎました。実務研修しっかり真面目にやるので、御指導の程よろしくお願いします。」

ガフル「謝るとは・・・・・すっかり真面目になったな。」

早瀬亜樹「この分では大丈夫ではないかと思いますが?」

ガフル「まだ油断ならねぇけどな、まぁよろしく頼むよ。ベルタリア曹長」

過去の過ちを恥じたラウラはガフルに謝罪し、よろしくお願いしますと言った。
これから一週間お世話になる人に過去の行いを謝罪しないわけにいかない。

謝罪しやっていく以上、過去の汚名返上するかの如く頑張らなきゃいけない。

そんなラウラの気持ちに対し・・・・
ガフルは以前のラウラと大きく変わった事に驚いた

以前のラウラは無鉄砲さが目立つ問題児の問題児
噂では別部隊の上官であるミリアにタメ語や突っかかりがあったと言う・・・
正直扱っていく上で大丈夫かと思ったが・・・・

案外、使えるかもしれない。

元々キヨラ隊のエースの中のエースパイロットであり・・・・
訓練生の身とは言え、かなりの戦力・・・・

ガフル「実務研修に来たからにはしっかり、従ってもらうぞ」

ラウラ「あっはい」

ガフル「ただし、戦闘に参加してもらう事もある。うちは最前線でな・・・」

ラウラ「分かりました」

地球人の腕や兵士としての精神が未熟な補充兵より使える・・・・
ここで育てて、卒業後補充兵として配属されたら大きな戦力になる
しっかり実績を積んでもらわないと・・・

とは言え戦場なのでラウラがはぐれゼントラーディや反統合勢力との戦いで・・・
戦死もしくは戦傷してしまう可能性がある

その可能性があると分かっていても使える駒は使わないと

早瀬亜樹「もう時間ですよね、オフィスに向かいましょう」

ガフル「そうだったな、ベルタリア曹長行くぞ」

ラウラ「はい」

そうしているうちにオフィスに行く時間になった。

ラウラはガフルや亜樹の案内の元、各可変戦闘機部隊が所在するオフィスに向かい・・
オデュッセウス中隊の隊員に挨拶し、その後格納庫に向かう予定・・
その後、ラウラが寝起きする部屋に向かう・・・

それが今日、初日の日程

明日からはオフィスにて業務したり、実機を使ってパトロールしたりする

実際には、実質の補充兵として扱っていき・・・
戦闘に参加してもらう事になる

ラウラ「さぁて厳しい現場だろうけど頑張っていきますか」

そんな事を気にせずか、ラウラは実務研修を頑張ろうと意気込んでた

実戦に参加する事になっても、習ってきた事・・・
自分が努力して積み上げてきた事を実践すればいい
それだけである

だから最後までやり通し、優秀な成績を納め機種転換センターに戻る

ラウラの今の気持ちであった
どんな事があっても最後までやり通すと・・・・

これから一週間、ラウラの訓練生において最大の山場を迎える事になった
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第20話 実務研修

2016-09-13 23:18:03 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン
【西暦2021年3月2日 月面クラビウス基地機種転換センター】

ラウラ達候補生は教官らから実戦部隊で実務研修するように告げられた。

実戦部隊で実務研修するように言われたラウラ達は動揺した。
卒業する前に実戦部隊に行かされ、可変戦闘機パイロットとして働く・・・
まだ心の準備ができておらず、上手くやれそうか不安

いきなり実務研修しろと言われても困る・・・・・

バルリング中尉「ラウラ・ベルタリア曹長!」

ラウラ「はっはい」

バルリング中尉「第125月面防空飛行隊に一週間実務研修を命ずる」

ラウラ「りょ、了解しました」

戸惑っているラウラを他所に事態は次のステップに進んでいた。

第125月面防空飛行隊と呼ばれる部隊・・・
正式名称はオデュッセウス中隊と呼ばれる部隊にラウラが実務研修先と決まった

比較的にゼントラーディ人の隊員が多い部隊として知られ・・・
部隊全体の実力主義としては、平均値より少し高く・・・・
機体はVFー5000スターミラージュを装備と、環境も優れていた

ただ

メリル「ラウラいきなり決まったのか」 

ラウラ「第125月面防空飛行隊・・・・」

メリル「オデュッセウス中隊・・・比較的に最前線に近いね.、話によると隊長はゼントラーディ人らしいけど」

月面や近海に出没するはぐれゼントラーディや反統合組織との戦闘が多く
隊員の入れ替えが激しい事で知られていた。

比較的に平和な海の月面圏だが、オデュッセウス中隊などの一部の部隊は・・・
月面に潜むはぐれゼントラーディや反統合組織との激闘を繰り広げている
稀にクラビウスシティー市内でも、反統合組織や不穏ゼントラーディ人が決起し
新統合宇宙軍陸戦隊や統合警察.特別機動隊が出動している

ようやく訓練生一人一人に実務研修先が伝えられ、いよいよ現場に向かうが

ラウラ「わ.私一人?」

カゴメ「そうなったみたい」

ラウラ「そんな馬鹿な事って」

第125月面防空飛行隊に行くのはラウラ一人であった

あまりにも理不尽な扱いにラウラはカゴメに泣きつくような表情を見せるが・・・
カゴメ自身上が決めた事なのでラウラに泣きつかれようがどうしようもできない

とは言え、ラウラにはきちんと巣立ってもらいたいので

カゴメ「大丈夫、ラウラならできるわ」

とラウラを優しく励ますように、送り出そうとしていた。

カゴメに励まされたラウラは照れながら、実務研修を頑張ろうと思い・・・
一人でもやり切りろうと意識を改めた
とは言え、まだ不安があるので今の所なんとも言えないが・・・・

桐原少佐「出発は明日の午前中、本日は特別休暇とする以上」

今日の授業は特別休暇となり、現時点を持って解散した

ラウラは明日に備えて、今日は久しぶりに出かけようかと思った・・・
常日頃可変戦闘機パイロットになるために娯楽を忘れる事が多く・・・・
娯楽と言えば自室で軍事研究本やスマホでミリタリーチャンネルを見るのが日課

そんなラウラに訪れた実務研修前の特別休暇・・・・

解散するとすぐに当日制の外出許可証をもらいにいった

ラウラ「時間は少ないけど、楽しめる分は楽しむか」

外出許可証をもらったラウラはクラビウス基地を出てクラビウスシティーに来た

今回の休暇は一日だけなので、基地周辺で済ませようと思っており・・・・
基地のPXで呼んだフードブックに書いてあったハンバーガー屋でも行こうと
考えていたが、魅力的な飲食店が多いため未定である

ラウラ「いよいよ明日なのか」

休暇を楽しく過ごそうと思ったラウラであったが・・・
明日の実務研修の事が頭にこびりついており・・・
純粋に趣味を満喫していいのかと考えてしまった

実務研修とは言え、現役の可変戦闘機パイロットの勤務する・・・
実戦部隊に配属される事と同じであり・・・・

戦闘が発生した場合、敵対勢力構成員の殺傷や・・・
自分自身の戦死傷の可能性もありえるリアルな現場

ゼントラーディ軍兵士として、新統合軍海兵隊として
様々な修羅場を潜り抜けてきた自分自身が底知れぬ恐怖に襲われてる
ここまで怯えるような事は初めてだ・・・・・・

ラウラはガタガタ震えながらクラビウス基地のゲートの外を出た

ラウラ「はぁ・・・・・・・」

基地の外へ出たラウラは適当なカフェで紅茶を飲んでいた。

お茶を飲んだ途端、気分が落ち着き・・・
今のラウラは基地を出る時よりかなり落ち着いている

これも可変戦闘機パイロットになるための試練
この試練を潜り抜けたら一人前の可変戦闘機パイロットに近づく
ラウラはお茶を飲みながら今後の事について考えてみた

ラウラ「さてと情報収集に・・・・・・・へっ」

情報収集しようと新聞を手に取ったラウラだが・・・・
新聞の一面を見て驚いた。

あのミリアがゼネラル・ギャラクシー社の最新鋭機・・・
VFーXー10のテストパイロットをやっている・・・
記事に書いてあった

ダンシング・スカルについては軍事機密のため
公開はされていないが・・・・・

最新鋭機の試作機のパイロットになる事が記載されている

ラウラ「なんだろう・・・・この気持ち・・・・負けた気が・・・・」

記事を見たラウラは底知れぬ敗北感に襲われた

授業で話を聞いてたが、ミリアは夫のマックスと共に・・
独立遊撃隊ラブバード(ダンシング・スカルの表向きの顔)として・・・
数々の戦線で多大な戦果をあげていると・・・・

チタニウム章やロイ・フォッカー章を受章し・・・・
新統合軍内での名声が高い・・・・

負けた・・・・・

新聞の記事を見たラウラの感情は負け一色であった

星村絵里「なるほど・・・・ミリアがテストパイロットと知って敗北感に襲われたか・・・ふ~ん」

ラウラ「わっ・・・・・なんでここにいる?」

星村絵里「任務だからだよ、偶然・・・ラウラ見かけたからさ・・・冷やかしに」

ラウラ「い・・・嫌な女だ」

そんなラウラに追い打ちをかけるように・・・
新統合軍の制服姿の絵里が副官であるミアンを引き連れ現れた。

クラビウス基地内に絵里が来てると思ってなかったラウラは驚いたが
任務のために訪れていると聞くと、一応の納得はした
半面、ご都合主義的なので・・・うまく出来すぎていると疑ったが・・・・

そんなラウラの事情は知らず・・絵里は席に座るなり・・・・

星村絵里「久しぶりだし、お喋りしようか・・・ここの食事おごるからさ」

ラウラ「いいよ、別に・・・・」

星村絵里「これは上官命令」

ラウラ「けっ」

お喋りしようかと言ってきた。

何を言っているんだこいつ?と思いながらラウラは絵里と副官を見るが・・
飯を奢ってくれると言ってたので、大人しく従う事にした
 
絵里は副官ミアンと共にハンバーガーとポテト.コーラを頼み・・・・
ラウラにはクラビウス月面ピザと月面ルナコーラを頼んだ。
ピザを食べるのは初めてなラウラはピザと言うのが分からず・・
疑心暗鬼な表情でピザを来るのを待っていた

しばらくして、ピザが運ばれてくると・・・・

星村絵里「召し上がれ、クラビウスのピザは美味しいから」

ラウラ「ありがとう、何でも知ってるんだな」

星村絵里「まぁね、仕事でよく来るし」

ラウラ「なるほど......美味しい」

美味しそうな匂いに惹かれ、ラウラの表情が和らいだ。
ピザの味はすぐラウラに受け入れられ、美味しそうに食べた。
コーラの相性もよく、ピザはラウラの中で合格点

1つ目のクラビウス月面ピザを食べ終えるともう一枚頼んだ

ラウラ「とても、美味しい明日の実務研修出来そう」

星村絵里「実務研修?」

ラウラ「明日から実務研修、実戦部隊に実務研修するんだ」

星村絵里「へぇクラビウス基地はそんな事をしているんだ」

ラウラ「ん?アポロ基地ではしないの?」

星村絵里「アポロ基地の機種転換センターはそんなプログラムはないって」

二枚目のピザを美味しく食べている中・・・・
ラウラは明日の実務研修を言及すると絵里とミアンは驚いた
月面アポロ基地の機種転換センターでは実務研修が行われておらず
卒業してから初めて可変戦闘機部隊に配属し現場を知るのが一般的だった

クラビウス基地の機種転換センターが可変戦闘機部隊に実務研修を行う・・・・
絵里とミアンからしたらありえない話だった

ミアン「ベルタリア曹長、何処の部隊で研修を行うのですか?」

ラウラ「第125月面防空飛行隊」

星村絵里「オデュッセウス中隊、あの部隊・・・今掃討任務中よ」

ラウラ「えっ!?」

星村絵里「これは・・・」

ミアン「悲惨ですね」

更にラウラが行く先の第125月面防空飛行隊に触れると
現在、はぐれゼントラーディや反統合勢力の掃討任務中であり
絵里とミアンから伝えられると、ラウラは驚いた・・・・

二人の反応を見るに、実務研修先の現場はかなり過酷なようだ

星村絵里「可哀想に後数日で宇宙のお星様に」

ラウラ「何それ喧嘩売ってるの?」

ミアン「まぁまぁオデュッセウス中隊の隊員はいい人ばかりなので」

星村絵里「そーゆーことだ」

過酷な現場に実務研修に行くラウラにミリアが冷やかし・・・
気に触ったラウラが少しキレ気味になった

オデュッセウス中隊はいい隊員ばかりだとミアンは場を和ませようとするが
ラウラと絵里の火花は収まるどころか、更に激しさを増すばかりだった
しばらく激しさを増していったが、絵里が少しふっと笑うと・・・

星村絵里「まぁ変わったラウラなら、なんとかなりそうね」

ラウラ「ん?」

星村絵里「頭のヘアピン、少しは地球流を覚えたらしいね」

ラウラ「は?」

星村絵里「生物兵器から人間になるなんてロマンチックなんでしょうね」

とラウラを励ます方向に転換した。

絵里はラウラがヘアピンをつけている事に気がついた。

ゼントラーディ人であり、つい最近マイクローン化し・・・・
可変戦闘機パイロット候補生になった、ラウラが何も理由もなくヘアピンをつけている・・
ヘアピンをつけている事はゼントラーディ軍時代のラウラと変わった

つまり、ラウラに大きな変化が出た証拠

そうした事から、実務研修に行く事になったラウラを励まし・・・
背中を押そうと考えた

ラウラ「なんの冗談ですかね?さっきまではからかってたのに」

星村絵里「どうしてかね〜、とりあえず大丈夫だから頑張れ」

ラウラ「何が大丈夫なんですか?」

星村絵里「教えな〜い」

ラウラ「何が教えないだ!コラッ!」

ラウラは絵里の態度の豹変に疑い、ジト目で見つめるが絵里は適当に対応した

適当に対応されてしまったラウラは不満げな表情を浮かべたが・・:
絵里の励ましの言葉は別に悪い気がしなかった。

むしろ、ありがたい

まず絵里に言われた宇宙の星には絶対ならない。
生き延びて可変戦闘機パイロットでもエースになってやる。

そう意気込んだラウラは、ピザとコーラを食べ飲み席を立ち

ラウラ「私は絶対になりませんから、必ずエースになりますから。じゃっ」

星村絵里「お・・おう」

ミアン「行ってしまいましたね。副隊長」

星村絵里「うむ、あの調子だと確実に大丈夫だな」

ミアン「ですね」

絵里に自身の意気込み、そのまま何処かに行ってしまう

ラウラの意気込む姿を見た絵里は、改めて死ぬことなくやり遂げると思った
あの元気と意気込みを見たら、宇宙のお星様にはならないし・・・
敵と遭遇しても難なく戦果をあげそう・・・・

ミアンと会話しながら絵里はそう思った

星村絵里「さて会計終えて、私達も仕事に戻りますか」

ミアン「はい」

星村絵里「伝票を・・・・・げっ」

ミアン「どうしたんですか?」

星村絵里「あいつ、こんなに高い物を・・・・」

満足した絵里であったが、伝票見て驚いた

自分達は対して使ってなかったが、ラウラのせいで額が高額に
そこまで使ってなかったのに、ラウラのせいで・・・・
出世したら高額な物を奢らせてやる・・・・

絵里は高額に使ったラウラに怒りながらレジに行き・・・
会計を済ませると、ミアン従わせて任務地に向かった
コメント
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