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新国立競技場に建設工事従事者過労死追悼碑を建てよう。国際建設林業労働組合連盟(BWI)の要求に応じなかった東京五輪・パラ大会組織委

2023-08-08 23:57:30 | 新国立競技場

 五輪・パラ関連施設の建設現場について、国際建設林業労働組合(BWI)が2019年5月、現場が危険で、内部通報制度も機能していないとの報告書をまとめ、10月には大会組織委員会に、共同での立ち入り調査や労働者への直接の聞き取りを要求したが、組織委は人権尊重意識が低劣で11月、通報制度で対応すると回答した。それを不服としてBWIは、IOCのバッハ会長宛てに、「建設労働者は差し迫った死の危険にさらされている。人権侵害のある現場に介入する義務がある」との文書をサイトアップした。IOCは国際労働機関(ILO)と連携して解決したいとしている。 

※以下の内容は2017年8月8日に投稿したものを再投稿したものです。

 2020年の東京五輪の主会場は新国立競技場である。その新国立競技場の建設工事に従事している建設会社(大成建設などの共同事業体(JV))の男性社員が長時間労働が原因で自殺(過労死)した。男性社員は自殺する直前には、月211時間に及ぶ時間外労働があったといわれている。遺族は労災の申請をしている。当然である。

 競技場の建設主体である日本スポーツ振興センター(JSC)望月禎・新国立競技場設置本部長は7月28日の会見で、再発防止に向けて、「法令順守のもと、安全確保、適切な労務管理が大切だと思う」と労務管理の徹底を求める考えを明らかにしたという。

 ところで、建設主体として自殺者を出しておきながら、未だに、遺族に対しても、また、国民に対しても、責任を自覚し、説明や謝罪をしていないという対応は許すべきではない。この新国立競技場の建て替えが大問題となり、国民からの大きな反対の声を浴びて混乱を重ねた上での建て替え強行であるうえに、工事中における長時間労働を原因として「自死」者を生じさせたという事になるわけである。

 このような事が起こったのは、これまでの世界での五輪史上初めての事である。

 この「自死」者は無念の思いを抱ている(遺族ももちろん)と思う。彼の無念を国民は放置しておいてよいのだろうか。放置したままで、完成したのちの新国立競技場で、何事もなかったかのように彼の事を忘却の彼方へ追いやり、「五輪競技」を観戦できるのだろうか。してもよいのだろうか。忘れてしまえるようであれば、国民は異常な精神を有する民族と言われても仕方がないだろう

 私は提案したい、彼の追悼碑を建てて彼の死を悼もうではないか。それを国民の「レジェンド(遺産)」にしようではないか。

(2017年8月8日投稿)

 

 

 


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