12の楽しみ!

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槍ヶ岳・表銀座縦走 中編 2023.8

2023-08-19 23:28:33 | 

山の朝は早い。

だいたい4時ぐらいからテン場に動きがあるのをシュラフ(寝袋)の中で感じる。

そしてだいたいの人は、朝食前にまず御来光を眺める(笑)。

トイレへ立つと一団がヘッドランプを点けて歩いていくのが見える。燕岳の山頂から御来光を眺めるイベントだ。

日の出はどこから見ても日の出なので、テン場から眺めることにする。😁

 

黎明、夜明け前。

 

 

薄明りの山荘がなんか賑やか。

 

 

すごい人!ひと!ヒト!

 

 

太陽が雲の中から顔を出す。日の出時刻は4時50分。

 

 

新しい1日の始まりだ。

 

 

太陽が上がれば、日を浴びる山あり。オレンジ色に染まる槍ヶ岳。

 

 

燕岳もイイ感じ。

 

 

日の出を楽しんだ後は朝食だ。昨夜の鍋残りをスープとして温め、行動食のエネモチを食べる。

その後コーヒーを淹れる。縦走で生ゴミは出したくないのでドリップではなくインスタント。

ナッツを少しかじって終わり。塩を振りかけたナッツを行動食としてこの日は歩く。

 

さて、撤収だ。

テント内は大丈夫だが、フライシートは結露で濡れている。

タオルで拭いたり、テン場ロープに広げて干したりと皆それぞれだが、完全に乾くには程遠い。昼までいるなら別だが(笑)。

ある程度拭くと濡れている状態で袋に詰めることになる。次のテン場で干して乾かす。

これ濡れた状態で下山して、自宅で干せなかったらカビるよな。😅

予定通り、7時出発。すっかり日が高い。

 

 

目指す槍ヶ岳はまだ遠い。

今日は西岳を目指す。稜線のアップダウンを歩いて10㎞ほどだ。

 

 

『裏銀座もいいですよー』と燕岳に登っている途中、お客さんに話しているガイドさんの言葉を思い出す。

山座同定が良く分からない(笑)。

 

 

岩の割れ目を通過。

 

 

蛙岩と書いて『げえろいわ』と読む。

ある角度から見ると一部分が蛙に見えるらしい。😆

 

 

青空に色んな様子の雲が興味深い。

 

 

大下りノ頭で小休止。これから歩く稜線が見える。なかなかの行程だ。

後日、80歳の方が滑落して亡くなっている。

 

 

そんな行程の傍らに花は咲く。

タカネナデシコ。似た仲間がいろいろあるが本種は高山と北海道に分布する。

ナデシコ(撫子)自体は万葉集にも詠まれるほど人との関わりが深い。

 

 

なんとも愛らしい花は、ミヤマコゴメグサ。日本固有種。

北アルプス、中央アルプス、南アルプスで種類が違うらしい。🙄

 

 

ここを通る。重いザックなのでバランスを崩さないように歩みを進める。

 

 

写真で見ると凄いね。

 

 

慎重に通過すると常念岳・大天井岳方面への分岐に出る。

 

 

残り300m。がんば!

 

 

前を登っていた登山者は健脚で見当たらないなと思って歩いていくと何か動くものが?

 

 

1mほど先の岩陰でライチョウが砂浴びをしていた。動物にはよく出会う方だが、この近さはなかなか無いね。

くちばしで地面をつついて羽をバタバタと震わせている。

こちらに気付いているのかいないのか。声をかけると首を伸ばしてこちらを見る。

『そっち通るよ』と言うと、すたすたと歩きだす。

後について歩いていくと途中からハイマツの方へ降りて行った(笑)。😆

 

 

山小屋、大天荘(だいてんそう)への岩場ラスト! 小屋が見えた。

 

 

到着。大天荘にザックを置いて、目の前の大天井岳に登る。サブザックで登ると10分かからない。

 

 

広い頂上から槍ヶ岳とそこへ続く東鎌尾根を確認。少し近づいたけどまだあるね~。🤣

 

 

それにしても広々とした山小屋だ。

 

 

さあ、コースタイムでここからまだ3時間20分かかる。燕岳テン場から半分ほど来たことになる。

ハイマツがあるので高度感はそんなに感じないけど、足踏み外したらヤバいね。

 

 

ビックリ平を過ぎ

 

 

はるか上空にターナーかレンブラントのようなドラマチックな景色。

 

 

ハイマツの中を通過して、振り返る。結構歩いてきたな。😀

 

 

そして赤岩岳かと思いきや、頂上はまだ矢印の方。登山道は山頂の下を通る。

頂上へは、ここ登るの⁉と思って見上げるもザックの重さもありスルー。😅

 

 

だいぶ近づいた感がある。東鎌尾根の稜線がはっきりと分かる。

 

 

先が見えないけど、ここを通るのか。抜けると果たして・・・。

 

 

おー、山小屋だ。

 

 

15時35分、ヒュッテ西岳に到着。

まずは、テン場の受付と思い。小屋に入るや否や『ザックは外において下さい!』と強い口調で若いスタッフ。

「テントの方、受付けを先に!」の表示はあるが、「ザックは外に」という表示はない。外の椅子にザックを置いて入りなおす。

少し後ろに苦虫を噛み潰したような顔で親父さん?が立っている。何?何?とこちらが不思議に感じるほど。

 

ここの評価は二分されている。マナーの悪い登山者(便槽に他山荘の弁当を捨てるなど)がいるからかそうなるのか、単に頑固?親父さんがいるからか。

水を買ったりビール買ったりとスタッフと何度か接しているうちに、親父さんとのコミュニケーションがないことに気付く。

出発前に水を買った時、親父さんが愛想よく対応してくれた。(なんだ普通じゃん)

親父さんが水を汲みに行っている間に、気の付いた若いスタッフが支払い等の対応してくれた。

そこへ親父さんが戻ってきた。『人の仕事の途中から入ると分からなくなる。そんなの待たしとけばいい。』などと自分の目前でスタッフに話している。(あらら…)

なるほどと理解した。20年前ならありかもね、でも時は今現在。このままだとおそらく接客態度も評価も二分されたままかもしれない。

山小屋の使命と小屋・登山者双方の利益を考えるならば、登山者から愛されることに越したことはない。

多くの人が、次も行きたいと思える山小屋になってくれることを願わずにはいられない。登山者のマナーも向上して。😎

 

 

さてさて、テン場は小屋から少し離れたところにある。上の写真を見ると大きく3か所に分かれる。

山小屋からの小道を抜けて最初に広がる所、そのすぐ下一段低くなったところ、そして一段上がって広いけど小屋から一番遠いところだ。どこも平らなところは少ない。

風よけが出来る一段低くなった所は、張れなくもないがすでに先客がいる。

上段の広い所も良いポジションは先客がいる。それにビールを買いに行くにもトイレにも遠い。

少し悩んだ末、小道からすぐの割と平らなところにテントを張った。

ここは正面に槍が見えるベストポジションだ。しかし、風をまともに受けるのでテント入り口は反対向きである(笑)。

 

 

ザックから荷物を取り出し、小屋で缶ビールを2本買って一息つく。🍺

本日は、距離10.2㎞、累積標高差820mほど、歩いた時間8時間弱。

ビール飲みながら、山並みを眺める。

 

 

雲は絶え間なく変化し、時に面白い表情を見せる。雲の中に鶴?が飛ぶ(笑)。

 

 

つまみにミニカルパスを炒めてマヨネーズが乙な味。ビールに合う。

食事は塩ラーメンに乾燥野菜をたっぷり入れて食す。インスタントラーメンはホントに便利だ(笑)。

 

 

常念岳と入道雲のコラボレーション。

 

 

この日も夜は、ガスが流れていく。月が一瞬見えたがすぐに雲隠れ。

そのうち雨が降り出した。夜になると風が強くなってきた。フライシートがバタバタと本体をたたく。

 

明日はいよいよ槍ヶ岳だ。天気は大丈夫かなと、風の音を聞きながら眠りにつく・・・。つづく

 

💖

 



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