四十の手習い

新店舗拡大から半年．．上半期も終了、ということで遂に社長も痺れを切らした。いったいいつになったらホームページを作成するんだ？立ち上げ当初から言われてきたことだが、後進的な我が職場、誰もホームページを作ったことがない．．仕方ないのでブログのノリで私が作ります、と言った。あれから半年．．正直、もうボーナスいりません、と言いたいところだが、そうもいかない。ウルトラ仲間でホームページを持っている人は結構いるが、まさか職場のものを丸投げするわけにもいかない。ということで、市販のガイドブック片手に四十の手習い。はじめての．．なんてタイトルがついているが、説明が初心者には難しい。４泊泊まりでヒマを持て余していた午前中、やっと作る気になって再び本を片手にパソコンに向かう．．やっているうちになんとなくわかってきた．．ブラウザで見てみると．．おお、できてるじゃあないか！ちょっと嬉しい。が、道のりはまだまだ遠い。社長には１００キロ走るよりカンタンだぞ、と言われたが、私にはまだまだ１００キロの方が楽である．．

二匹のタコとネコ

先週、前泊する玄海の宿に行ったら知り合いがいたので、タコさん．．って声かけたらハイ、ハイ。と二人の返事が返ってきた。思わず、タコが二匹おるう～って笑ったが、一人はタコで有名な明石から来ており、もう一人は、以前紹介した玄海の全コースを手作りのマラニック会報紙に掲載したタコさん．．名前がたえこなんで略してタコです、とは本人の弁‥そう言えば、ネコも二匹おる。しまネコ、いなネコのハンドルネームのお二人が．．皆さん、玄海はじめ橘湾でおなじみのメンバーだ。ウルトラマラニックの世界は、さまざまな生き物がうごめいている。かくいう私も、へんないきものでした。以前、職場の上司に２５０キロ走ってきました、と言ったら呆れ顔で、他にすることないのか？と言われたが、私から見れば、大型連休にこぞってファミレスに入って行くクルマに出会うたび、他にすることないの？って思ってしまう。次に、なんでそんなに長い距離を走るのか？と聞かれ、先祖帰りですって答えたら、ますますワケわかんないって顔された。ウルトラ参加者の、生き物さんたちはわかってくれると思うのだが、半日以上かけて自然の中を走っていると、生き物本来の
感性が研ぎ澄まされていく．．非日常の中に自分が入り込んで行く．．そんな、普段では味わうことのない感覚、でもそれは本来、神が人間に与えたまいし野生動物に匹敵する能力なのだ。そんな自分に出会いたくって私はウルトラに出ている。他の生き物さんたち、二週間後、島原は橘湾岸でまたお会いしましょう．．！

玄海１００キロの思い出．．

ウルトラランナーによるウルトラランナーのための大会．．この大会との出会いは１０年前、宮古島ウルトラ遠足の後夜祭で同席した福岡県のI氏から、９月に福岡県で１００キロマラソンを開催するので是非とも参加して下さい．．との案内をいただいたことに始まる．．その時、私はすでに初めての秋田１００キロに申し込んでいたが、職場の近くを通るコース取りに親近感を覚え、秋田を捨てて玄海に参加した。結局、秋田は一度も参加していない。だが、この選択肢が人間関係の幅を大きく広げてくれたのだ。当時、誰も知り合いのいなかった私は一人でぐんぐん進み、勝浦の砂浜で男性３人を抜かした。全体として４キロほどコースは長かったはずだが、今より好タイムでゴールした。飲兵衛さんとの出会いもこの時だ。今でも私の第一印象を語り草のように言われるが．．知り合いはいなくとも酒好きの私は当然、打ち上げに参加し、スタッフらと真夜中過ぎまで飲んだ。近場でこんなに楽しい大会ができたことによって、全国各地へ遠征する必要もなくなった。それからは、福岡を中心に熊本、長崎、佐賀‥と北部九州の至る所にウルトラランナーの知り合いが出来、毎
週どこかに走りに行った。仲間が企画する大会はどれもみな楽しかったが、玄海ほど走り応えのある大会はなかった。ゴールが海、というのも良かった。逆周りも考えられたみたいだが、あれはあれで良かった。そのうち、全国各地から参加者が訪れ、萩で顔見知りのランナーも見かけるようになった。まさに玄海は阿蘇に肩を並べて知り合いに会えるホームベース的な大会になった。ゴール後の打ち上げと皆が同じ宿に宿泊する環境が飲兵衛ランナーの根強い支持を得てきたのだと思う。楽しみが一つ減るのは残念だが、スタッフの皆さん、１０年間ありがとうございました。タコさんが手作り会報紙で全コースを紹介してくれたおかげで、今後とも我々ウルトラランナーの中に思い出として生き続けることでしょう．．

私の帰るところ２

昨夜、４泊５日の九州から那覇に帰ってきた。空港からまっすぐスポーツクラブへ行く。私が不在していた日曜日は、いつも私が占めているスタジオ最前列右手の空間がぽっかり空いていたよ、と何人かから言われた。いったん家に寄って荷物を置いて近所の居酒屋へ。久々に好物のタコス春巻きにありつく．．一応、沖縄にも私の居場所はあったんだ、と気づきホッとする．．今日から４泊５日の仕事。この１０日間で自宅で寝たのは昨日だけ．．高い家賃である。

輝ける場所

熊本出張、というか本社での研修初日．．字づらばかりのたいくつなプレゼン、その内容、前回も聞いたんですが、どこがどう変わったんですか？参加者の質問にしどろもどろの担当者は赴任してまだ１ヶ月。初日終了後の立食形式の宴会は、この後の行動を考え、ソフトドリンクでガマン．．いやあー、アルコール抜きの宴会はツライですなー。ただでさえ弾まない会話がますます弾まない．．そんなところへ那覇の業者から電話がかかってきたことを良いことに中座した。３０分３０００円は高い！中座したのは私の勝手ですが．．その後は私のための時間．．スポーツクラブ２店舗をハシゴして昨日も立ち寄った居酒屋さくらへ．．やっぱり運動した後のビールは美味い！こちらはわずか３０分で生ビール２杯、そして熊本の清酒・香露。香露はＨさんのおごり。そのＨさんが言ってくれた。１０年前、初めて出会った時より今の方が輝いてるって．．１０年前は今よりずっと走るのが速かった。でもそれは仲間のいない孤独な走りだった。仕事での逃げ道を孤独な走りの中にだけ求めていた．．あれから１０年、地元での手づくり大会などを通じてたくさんの仲間と知り合った。先の
玄海もその一つだ。玄海の思い出話しは明日、書こう！そして今、ウルトラマラソン以外に新たな逃げ道を開拓した。私は自身の居場所を半日以上の長きに渡る自然の中と、それとは対象的なスポーツクラブのスタジオという疑似空間に見いだした。この１０年は今まで生きてきたどの１０年よりも濃密な１０年だった．．年を重ねるのも悪くない、そんな気がしてきた．．