桃源郷（とうげんきょう）

桃源郷とは世間のわずらわしさに無関係な理想郷、楽園、ユートピアのこと。

そこで自作です。

一人の狩人が富士山やそびえ立つアルプスが望める山をいつもより深く入って行きました。

谷川を上り、沢を渡り生い茂る木々の中に入った。

すると目の前に桃の花が咲き乱れる林が現れた。

いぶかしく思った狩人は更に奥に入った。

地蔵さんがいたその先に小さな穴があった。
その中へ入って行った。
穴は次第に広くなり、
やがて視界がパッと開けた。

穴を出た所には豊かな田んぼがあり、桑の木、栗の木、柿の木、ミカンの木もあり、美しい池もあり魚がたくさん泳いでいた。

行き交う村人たちは裕福そうで服装も見たことがなかった。

みんな笑顔で挨拶してくれました。

村人の一人が

「あなたはどこの国から来たのですかと」 尋ねた。

私は貧しい狩人です。
道に迷ってここに来たと語りました。

すると、私達は先祖は飛鳥時代の戦乱から逃れて遥か遠いこの地へやって来たのですと語った。

それから歓迎の宴を
1週間してくれました。

別れを告げて戻る日

「私たちのことは内緒にして下さい」と頼まれた。

狩人は見たことのない美しい里のため帰り道に目印をつけて置きました。

帰ってから代官様に伝えると、興味を持った代官は部下を引き連れて行きましたが、目印はすべて取り外されて道が分からなかったといいます。

今でも空から見えない桃源郷があるといいます。

あなたも見つけられるかも知れませんよ。

合掌