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一日一書 842 草枕 2・夏目漱石

2016-03-25 17:16:43 | 一日一書

夏目漱石『草枕』より

 

半紙

 

 

人の世を作つたものは神でもなければ鬼でもない。

矢張り向ふ三軒両隣にちらちらする唯(ただ)の人である。

唯の人が作つた人の世が住みにくいからとて、

越す國はあるまい。

あれば人でなしの國へ行く許(ばか)りだ。

人でなしの國は人の世より猶(なほ)住みにくからう。

 

 

ほんとに、「人の世」というものは住みにくい。

しかし「人でなしの國」というのは

いったいどんな国なのだろうか。

ひょっとして、今の我が国のことか?

 

 

 


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