木原光威
山本洋三「生」より
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昨日と同じ詩からの、木原先生のもうひとつの作品。
これも先日の「書TEN」出品作です。
詩の内容はともかくとして
大きな字と小さな字のかたまりのコントラスト。
太い線と細くてかすれた線の絶妙なブレンド。
文字の傾きと形の変化。
どこをとってもため息の出るような傑作。
なんて、批評めいたことを書くのも畏れ多いこと。
それよりも
この作品の素材となったことが、何よりもうれしく
光栄なことです。
元の詩をもう一度。
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生
空は青く
木の葉は緑であるという
恐ろしいまでの単純さと
空は
赤く燃え
紫に染まり
漆黒に輝き
木の葉は
黄に散り
紅に舞い
純白に凍る
という多様さとが
ぼくらの
生の
あり方だ