スウェーデンの今

スウェーデンに15年暮らし現在はストックホルム商科大学・欧州日本研究所で研究員

原発に関するスウェーデンでの報道(原発周囲80kmからの退避を勧告)

2011-03-17 02:27:07 | コラム
先週金曜日の地震発生以降、NHKのニュースをリアルタイムで見てきたし、日経新聞・朝日新聞のサイトを中心に新聞の報道も追ってきた。これらの報道自体はきちんとしたものであることは間違いないと思うが、一方でその報道が基づいている政府や東京電力の発表がどこまで信憑性に足るものかどうかは疑問に感じる。もちろん、無用な不安感を与えたくないという配慮から情報によっては控えめな伝え方をしている部分もあるだろうし、その配慮を私が批判するつもりはない。しかし、その反面として原発の事態が深刻になるにつれて、それまで持っていた情報を後手後手で少しずつ公表することに終始しているという感は否めない。

これに対して、スウェーデンをはじめとする海外のメディアは日本の世論に対するそのような配慮はないだろうから、知ったことはすぐ伝えるし、専門家の見方も様々な角度から伝えようとしている。ただしその他方で、むしろ大袈裟な表現を使ってニュース性を意図的に高めようとする傾向もあるだろうし、彼らが伝える東京や日本からの外国人の退避も具体的な脅威が原因というよりも、漠然とした不安や日本語が分からず現地生活における情報収集に困難を伴うからといった理由もあるだろう。

私自身の考えるところでは、この原発の損傷は日本のメディアが伝えてきた以上に相当に深刻な問題ではないかと思う。自分の頭で状況を判断する上で、やはり危険だと思うのは一つの情報源に頼ることだと思うので、判断材料の一つになればとの願いからスウェーデンにおける報道を逐次更新していきたいと思う。

以下、時系列的(下に行くほど以前)にスウェーデンで伝えられる情報をアップデートしていきます。原発に関するものに絞ります。
SVTとはスウェーデン・テレビ(公共放送)
SRとはスウェーデン・ラジオ(公共放送)
DNとは日刊紙ダーゲンス・ニューヘーテル
SvDとは日刊紙スヴェンスカ・ダーグブラーデット


3月20日付のスウェーデンの新聞などでよく使われた写真


<3月20日・日本時間>

09:34(日本時間17.34)DN
最も大きな被害を受けた3号機の格納容器内の圧力が高まっており、作業員は日曜日中に内部のガスを放出することを検討している。日本の原子力安全保安院によると、冷却作業が続けられているにもかかわらず、圧力の上昇が続いているという。
そのため、容器内のガスを水に通した上で外部に放出する手を打とうとしている。水に通すのはガス中に含まれる放射性物質を除去するためである。この手が難しいのであれば、ガスを直接外部へ放出するしかないが、この場合は100倍以上高い濃度の放射性ヨウ素が放出されると考えられる。いずれの道をとるにしろ、その場合にはガス放出に先駆けて、周辺で放水・注水作業に当たっている作業員をまず退避させる必要がある。

09:12(日本時間17.12)SR, SVT
台湾政府は日本から輸出される食料品の放射能検査を行っているが、日本の南部から輸出された豆で放射能が検出された。この豆は鹿児島産だが、東京の飛行場からの輸出の際に放射性物質に触れた可能性がある。ただし、放射能の量は台湾政府が定める基準を大きく下回るものである。汚染された食品が日本の外で見つかったのは初めてのこと。

07:37(日本時間15.37)SvD
日曜日の午前中も3号機と4号機を対象とした消防車による放水活動が続けられている。
東京電力によると、2号機の冷却装置の復旧作業は難航しており、当初予定していた本日中の復旧は難しいという。その理由は、放水活動と同時進行で電流を流し始めることができないためである。
電流を流し始めた後は、まず冷却ポンプや関連設備の動作点検が行われる。IAEAによると、地震や津波で損傷した可能性が高く、再起動できるかどうかについては疑問点が多いという。
状況が深刻だった3号機は「若干安定している」と日本政府は報告した。5号機と6号機の貯蔵プールの水温は、ディーゼル発電機による冷却システムの再開によって減少を始めている。

02:00(日本時間10.00)SR
夜の間、一時中断されていた放水活動が再開された。使用されている特殊消防車は遠隔操作が可能である。放射能にさらされる人員を極力少なくするためである。
現地時間の午前中の段階では、原子炉の通常の冷却システムを起動できるかどうかは分かっていない。

19:50(日本時間03.50)SR, SVT
スウェーデン放射線安全庁は、福島原発から250km以内にいるスウェーデン人に対し、予防的措置としてヨウ素錠剤を服用することを推奨している。250km圏内には東京も含まれる。放射線安全庁は、風向き次第では放射性物質の降下が広範囲に及ぶ恐れがあると判断したため、と説明している。ヨウ素錠剤は東京のスウェーデン大使館で現地時間の日曜日朝から入手可能となる。

17.00(日本時間01.00)SR
福島第一原発の状況は少し良い方向に向かいつつある。原子炉の一つへの電線接続に成功したからだ。しかし、地震や津波のために冷却装置が作動するかは明らかではなく、電線の接続が直ちに冷却作業を推し進めるわけではない。ガスが発生していれば電流が流れて火花が散り、発火・爆発を起こす可能性もあるため、慎重な作業が必要となり時間もかかる。すべてがうまく行けば明日中に冷却機能が回復することになるが、当面は消防車による注水作業が続けられる。

<3月19日・日本時間>


19日の日刊紙で大きく取り上げられた写真

13.14(日本時間21.14)SR
IAEAは日本政府が福島周辺地域で生産された食品の販売をすべて中止したという。しかし、日本政府から同じ情報が得られたわけではない。

12.41(日本時間20.41)DN
放射性ヨウ素が東京や群馬・栃木・埼玉・千葉・新潟の地域の水道水から発見された、と日本政府は伝えた。栃木や群馬ではセシウムも検出された。しかし濃度は非常に低く、キロあたり0.5~2.5ベクレルだった。日本では、水道水中に含まれる放射性ヨウ素とセシウムの濃度の上限は、それぞれ300ベクレルと200ベクレルに設定されている。日本の水道水で放射性物質が検出されたのは1990年に測定が始められてから初めてのことである。

12.22(日本時間20.22)SR
共同通信によると、東京の上水道で放射性ヨウ素が検出された。

10.52(日本時間18.52)SR
2号機に電源が接続された。冷却システムの普及作業が続けられている。問題がなければ早くとも明日には電流が流され始める。

10.26(日本時間18.26)SR
福島原発の状況は徐々によい方向に向かっているが、まだ予断が許されない状況である。原子炉に海水が注入された1号機と3号機は安定している。菅首相のツイッターによると、4号機の貯蔵プールの冷却の準備も続けられているという。

09.17(日本時間17.17)SR
推奨される基準を上回る放射線が、福島原発から30km離れた農場のホウレン草と牛乳から検出された。放射性物質が原発から放出されたことによって食料が汚染されたという報告はこれが始めてである。ただし、日本の当局によると「直ちに健康を脅かすレベルではない」という。

09.13(日本時間17.13)SR
電力供給の試みが続けられている。うまく行けば、今日中に4基、明日中に2基に電力供給が行われる見込みだ。
防衛相によると、注水・放水作業は今後は昼夜を問わず行っていく予定だという。

08.30(日本時間16.30)DN
ホウレン草と牛乳から放射性物質が検出されたことに関して、IAEAは日本政府が水曜日の段階で一般の人々にヨウ素錠剤を服用するよう奨励したことを確認した、と伝えた。

06.01(日本時間14.01)SR
東京電力によると、1号機と2号機には日曜日までに電線を接続できるように努力しているという。正午の時点で電線は原子炉の建物のすぐ横まで来ているものの、この電線を原子炉の冷却ポンプに接続する必要がある。その次のステップは、そのポンプと関連設備が地震と津波で損傷を受けていないかを点検することである。
作業員のうち20人が限度を超える高い放射線を浴びたことが分ったと、原子力安全院は記者会見で述べた。作業員たちは防備服を一定時間の作業後に交換しながら作業を行っている。
5号機と6号機には今日中にディーゼル発電機によって電力が供給される見込みである。3号機と4号機には日曜日のうちに電力が供給される予定だ。これによって貯蔵プールに注水が行われ、使用済み燃料の温度を下げることができる。
この日は午後になっても、東京消防庁の特別消防車によって注水が続けられている。

05.01(日本時間13.01)SR
福島第一原発の2基の天井には、ガスによる爆発を防ぐために穴があけられた。

03.13(日本時間11.13)SR
福島第一原発の現状に対して、まだ楽観的になるのは早い、と菅首相は記者会見で述べた。

03.08(日本時間11.08)SR
時事通信によると福島原発の作業員は、ディーゼル発電機を使ってポンプを動かすことについに成功した。まず5号機の貯蔵プールの冷却が行われる。つまり、少なくとも一つの原子炉には電力が回復したということである。

20.13(日本時間04.13)SR
損傷した原発に電力供給が再び行えるようになるまで、あとわずかだ。東京電力の予定では、まず最も損傷の少ない2号機に接続を試み、その後、1号機、3号機、4号機の順で接続を行っていくという。もう少しすれば、冷却のためのポンプが地震とその後の津波で損傷を受けていないかどうか、点検が行われる。

18:53(日本時間02.53)SR
現在300人の無名のヒーローが福島第一原発の大規模なメルトダウンを阻止すべく苦闘している。金曜日には、放水による冷却の何らかの効果が上がったという兆しが見えた。

高熱と危険な放射能の近くで、彼ら作業員は世界で最も危険な仕事を行っている。カメラの見えないところで、刻々と過ぎてゆく時間と戦っている。専門家によれば、大規模なメルトダウンに達するまでに最大でも数日しかない、という。そうなれば大量の放射能が飛散することになる。

最悪の事態を命を賭けてでも阻止しようとしている彼らは何者なのであろうか?

高年の従業員やすでに退職した元従業員が、自発的にこの危険な仕事に名乗りを上げているのだ。原発作業員が年間に浴びてもよいとされる限度が50ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げられた。長期的ながんのリスクが明らかに上昇することを意味している。

日本に20年住むスウェーデン人の言語専門家は、日本人の伝統的な義務感と関連付けている。

「日本社会には責任と義務という強い感情が浸透している。上司がすべての責任を取り、従業員がその任務を実行する強い義務感を持っている。もちろん従業員は企業に対して忠誠心を抱いているのだが、それ以上に彼らは日本の人々を助けたいという義務感に駆られているのだろう。」

消防車が順番に放水を行っている。東京電力によれば、熱が下がったのではないかという。放水が続けられる一方で、作業員は電線を引くことに成功した。冷却装置を起動し、貯蔵プールの熱を下げることが、第一の優先事項である。スウェーデン放射線安全庁の専門家によると、使用済み燃料は900度の達したところで燃焼を始めるという。

すべてがうまく行けば、電力供給の一部を土曜日に開始できる見込みだ。


18:30(日本時間02.30)SR
CNNは、カリフォルニアのサンティアゴで微量の放射性物質が確認されたものの、住民に被害を及ぼす程度ではない、と伝えた。

17:41(日本時間01.41)SR
東京消防庁は放水活動を終了した。

17:18(日本時間01.18)SR
ロシアの原子力専門家は、日本政府が福島原発に関する十分な情報を提供していないと批判した。IAEAの天野事務局長も少し前に、日本政府は「コミュニケーションを強化し円滑にする必要がある」と述べている。

17:03(日本時間01.03)SR
IAEAは福島原発の状況はいまだ非常に深刻であるものの、木曜日以来、悪化しているわけではない、と発表した。

16:17(日本時間00.17)SR
アメリカの西海岸で放射性の粒子が検出された。濃度は健康に被害を与えるよりも低いものであった。ロイターが引用する外交筋によると、粒子は福島原発からのものと思われる。

16:09(日本時間00.09)SR
IAEAは、放射線によって健康被害を被った人がいるかどうかについて、日本政府から全く情報を得ていない、とホームページ上できっぱりと述べている。


<3月18日・日本時間>

15:45(日本時間23.45)SR
日本の原子力安全保安院は、今最も重要なのは使用済み燃料の貯蔵プールに水を注入することである。特に、プルトニウムを燃料に使用している3号機のプールが危急である、と述べた。

15:06(日本時間23.06)SR
300人の作業員が原子炉のメルトダウンを阻止すべく作業を続けている。

14:52(日本時間22.52)SR
日本を訪れているIAEAの天野事務総長は、月曜日に特別会合を開き、原発事故の状況について加盟各国に情報提供を行うと発表した。

14.46(日本時間22.46)SR
冷却装置に電線を引いて電力を供給する試みが続けられている。

14.45(日本時間22.45)SR
日本の技術者は、放射性物質の放出を防ぐための最後の手段は、チェルノブイリ事故のときと同じように原子炉を砂とセメントで「石棺」として覆ってしまうことだと述べた。

13:23(日本時間21.23)SR
IAEAは、今回格上げされたレベル5は、福島原発で発生した一連の事故の一部のみに当てはまると述べた。たとえば、2号機と3号機の冷却機能の喪失にはレベル5が適用されるが、4号機の貯蔵プールの冷却機能喪失はレベル3だという。10km離れた所にある福島第二原発は原子炉が閉鎖され安定しているものの、当初の冷却機能の喪失はレベル3に分類されている。

13:14(日本時間21.14)SR
北欧諸国の政府がチャーターしたスカンディナヴィア航空の特別機のうち、今晩東京を出発する便に搭乗を希望したスウェーデン人は1人だった。希望者が少なかった理由として、スウェーデン大使館の担当者は「告知が直前だったためだ」ことを挙げている。この便への搭乗希望者は全部で20人ほどである。

12:53(日本時間20.53)SR
菅首相は、日本政府が原発事故に関するすべての情報を提供していると述べた。テレビを通じた記者会見の中で、彼は「包み隠さず言えば、状況はいまだに非常に深刻だ」とも述べた。

12:02(日本時間20.02)SR
日本がなぜレベルを4から5に上げたのか定かではない。伝えられる限り、状況をさらに深刻にする事態ここ数日の間に起きたわけではない。当初の判断と対応に戸惑いがあったためではないかと考えられる。

11:01(日本時間19.01)SR
IAEAによると、5号機と6号機の貯蔵プールの温度はそれぞれ65度と62度だという。通常貯蔵プールの温度は25度である。今週大きな問題を抱えてきた4号機の貯蔵プールの水温に関する唯一の情報は、日曜日に観測された84度というもののみである。

10:30(日本時間18.30)SR
スウェーデン放射線安全庁が得た情報によると、貯蔵プールへの放水に関して、放水車は放水の対象を3号機から1号機に移したという。「状態が少しは安定した3号機よりも、1号機の状態のほうが深刻ということではないか。いずれにしろ、事態はいまだに非常に深刻だ」と放射線安全庁の検査官はコメントしている。(私のメモ:日本のメディアでは聞いたことない情報なので、本当に正しいものかどうか疑問?)

08:28(日本時間16.28)SR
200人近い作業員が原発の被害を防ごうと作業を続けている。命がけの作業であり、彼らは多くの日本人にとって「ヒーロー」となっている。

06:40(日本時間14.40)SR
IAEAは日本政府から原発の現状に関するより詳細な情報を要求している。

06:37(日本時間14.37)SR
NHKによると、消防車は順番に3号機への放水を行っている。全部で50トンの水が放水されている。

06:21(日本時間14.21)SR
日本政府は、原発の処理に力を注ぐ一方で、避難した人々の生活支援をおろそかにしているのではないか、との批判を受けている。

06.10(日本時間14.10)SR
日本時間の18日午後、作業員は電線を原子炉に引くことに成功した。

04.04(日本時間12.04)SR
WHOは、福島原発からの放射性物質の拡散はいまだ局所的なものであり、人間の健康に直ちに影響を及ぼすものではないだろう、と述べた。

03.19(日本時間11.19)SR
日本の防衛相によると、自衛隊と消防隊は消防車30台を動員することで金曜日午後に3号機への放水を行う予定だという。

03.14(日本時間11.14)SR
風は海のほうに向かっているため、放射性物質は海のほうに流れている。

03.09(日本時間11.09)SR
原子力安全保安院は、最後の手段としてはチェルノブイリでのような「石棺」がありうることを認識していると述べた。しかし、今のところ、電力を回復させ、原子炉を冷却させることに努めている。

02.17(日本時間10.17)SR
2号機から上がっている白煙もしくは水蒸気は、圧力調整室での爆発か貯蔵プールからのものだろうという見解を、日本の原子力安全保安院は示した。原子力安全保安院は同時に、今日中に2つの原子炉への送電を、また日曜日に別の2つの原子炉への送電を行えるようにしたい、との期待を述べた。

01.43(日本時間09.43)SR
日本の原子力安全保安院は、2、3、4号機から白煙か水蒸気が上がっているのが確認されたと発表。また、3号機の貯蔵プールにはまだ水が入っていると思う、とも述べた。

21.31(日本時間05.31)SVT
NHKによると、福島原発の放射線の量は減少したという。

21.00(日本時間05.00)SVTの21時ニュース『Aktuellt』
ここでは、放射能の近くで命の危険を冒しながら、大勢の人々の危険を防ぐために働いている原子力技術者・作業員が、日本の「ヒーロー」となっていることも報じられた。
それに関連して:記事1 記事2

21.00(日本時間05.00)SVTの21時ニュース『Aktuellt』
今日行われたヘリと放水車による注水の試みは失敗に終わった。注水の対象となったのは貯蔵プールに水が少ないと思われる3号機と4号機である。アメリカ政府は4号機の貯蔵プールには既に水がないのではないかと疑っている。日本政府は考えられるあらゆる手を尽くして、注水を行おうとしている。ヘリコプターや警察の放水車は強い放射能のために原子炉まで十分に近づくことができなかった。一方、自衛隊は特別な放水車を用意して投入した。危機が迫っているのは3号機と4号機だけではなく、17日午前中には2号機から再び白煙が上がっているのが確認された。

今日注水が試みられた3号機の貯蔵プールは容積1200m3、燃料棒全体が水をかぶるためには最低でも400m3の水が入っている必要がある。しかし、水位が下がっており、放射性物質を発している。日本の専門家によると少なくとも燃料棒を水で覆うためには50m3の水が必要だというが、今日の注水作業で放水されたのは30m3にすぎず、しかもこのうちのどれだけが貯蔵プールに入ったか定かではない。プールが空っぽになってしまえば、発火し放射性物質であるセシウム137が飛散する。この物質はチェルノブイリ事故の際の物質と同じである。

最悪のシナリオは、現場の放射線量が多くなりすぎ、作業員全員が退避せねばならず、貯蔵プールだけでなく、原子炉内の水位も下がっていき大規模な炉心溶融に至ることだ。チェルノブイリ事故ほどの規模にはならないと考えられるが、放散された放射性物質がどれだけ遠くに到達するかは、物質の上昇高度や風向き、強さ、天候などに大きく左右される。

東京の特派員のレポート:
わずかに残された希望は、電線を引いて電力を供給することで冷却を行えるようにすることである。既存の冷却システムは損傷が激しいために利用することができないとしても、電力があれば別の方策を講じることで冷却を行えるようになるかもしれないと期待される。
東京の住民は、驚くくらい落ち着いておりパニックは全くない。しかし、話をしてみれば「東京を離れたい気持ちはあるが、仕事や家族、両親がおり東京を離れることができない。職場の同僚が通勤するならば、自分も通い続けなければならない」という言葉が返ってくる。
外国特派員の多くは日本を離れ始めている。もしかしたら大勢の住民が東京から退避せざるをえない事態になるかもしれず、そうなる前に東京を離れるべきだというリスク判断からだ。スウェーデン大使館によると、現地のスウェーデン企業も仕事がほとんどできないため、しばらく従業員を国外に退避させようとしている。

アナウンサーが、スタジオに招かれたスウェーデン放射線安全庁の専門家に質問を投げかける。
アナウンサー:「あなたは日本政府が発表する情報を信頼しているか?」
専門家:「信頼できないという根拠となる情報は私の元にはない。そのため、現状では信頼するのが一番だと考える。」
アナウンサー:「つまり、あなたは『はい』とは明確に言えないわけか?」
専門家:「いや、信頼できるかを判断する材料がそもそもないということだ。我々としては日本政府からもっと情報が欲しいと考えるが、同時に、彼らには自分たちの問題対処に精一杯で、我々により詳しい情報を提供する余裕などないということも理解している。」
アナウンサー:「日本政府自身がそもそも詳しい情報を知らない、ということはないのか?」
専門家:「そういうことも大いにありうる。」


20.59(日本時間04.59)SR
スウェーデン外務省は、さらにもう一機の特別機を確保できたため、これを金曜日の夜、東京からバンコクに向けて飛ばすと発表した。スウェーデンを含むスカンディナヴィア諸国の国民が対象である。「日本からの出国が難しくなっているため、特別機を確保することになった」と外務省の広報担当者は説明する。現時点でどれだけの希望者がいるかは分かっていない。「十分な座席数を確保できたことを願いたいが、多すぎるか少なすぎるかを判断するのは難しい」という。もし希望者がそれ以上にある場合は、さらに飛行機を投入することも検討したいとしている。

20.37(日本時間04.37)SR
スウェーデン人や他のスカンディナヴィア諸国の国民の退去のために、土曜日午前中にスカンディナヴィア航空の特別機が東京からバンコクに向けて出発する、とスウェーデン外務省はホームページで発表した。搭乗を希望するスウェーデン人は東京のスウェーデン大使館に申し出ること。費用は自己負担である。

20.10(日本時間04.10)SVT
東京電力の4号機の運転担当者は、貯蔵プールに「水が入っているようだ」と述べた。この発言は、自衛隊ヘリコプターによる複数の確認作業の結果に基づいているとしている。

19.07(日本時間03.07)SVT
アメリカ人を乗せた最初のチャーター機が今晩日本から台湾に向けて出発した。アメリカ外務省によると約100人が搭乗したという。

18:55(日本時間02.55)SR
日本政府は2号機への電線の敷設に成功したと発表した。放水車やヘリコプターによる3号機の冷却作業が終わり次第、電気を流すつもりだという。

18:35(日本時間02.35)SR
スウェーデンの放射能生物学の専門家によると、現状は落ち着いているという。
今のところ、貯蔵プールの冷却のコントロールができていないことが大きな問題だという。
「原発の外部にいる人々の健康への影響はないに等しい。一方、原発内部で働いている人々は高い放射線を浴びている」と彼は語る。しかし、建物内の放射線量も非常に高いというわけではない、という。

17.56(日本時間01.56)SR
福島原発の状況は少し安定している、とIAEAは発表。しかし、スポークスマンは、状況が悪化する危険性はある、としている。

17.15(日本時間01.15)SVT
IAEAは日本の原発の状況は「非常に深刻だ」が、前日に比べて悪化しているわけではない、と述べた。


<3月17日・日本時間>

15.46(日本時間23.46)SR
イギリス政府は日本を離れたいと願う自国民のためにチャーター機を日本に送っている。

15.39(日本時間23.39)SR
放水車などによる福島第一原発の冷却の試みは、強い放射線のために中断された。

15.32(日本時間23.32)SR
ラインフェルト首相は、スウェーデン外務省が日本への渡航を自粛するように呼びかけていることに触れた際に「日本を離れたい国民には、そのための支援ができるか検討中だ」とコメント。

14.40(日本時間22.40)SR
ヨーテボリのシャルマシュ工科大学の専門家は、今回の事件がチェルノブイリのケースとは異なることを指摘し「被曝のリスクは小さいだろう。原子炉の格納壁が破壊されていないならば炉心はその中にとどまるから、放射線が外部に影響を与えることはない。しかし、その後の処理には多額の費用がかかるだろう」とコメント。「しかし、もし格納壁が損傷を受けていれば、放射性物質が土壌や地下水を汚染する可能性がある。最悪のケースは、様々な出来事が連続的に発生することだ。大規模の水素爆発が起これば、放射性を帯びた大量の粒子が拡散する。この場合、それが及ぼす影響は風による。しかし、汚染地域が広範囲にわたるわけではなく、限られたものになるだろう」と解説した。さらに「当然ながら、問題は爆発による放射能汚染のために原子炉付近での作業が不可能になり、他の原子炉の冷却作業が行えなくなることだろう。その場合には、合わせて4つの炉がメルトダウンを起こすことになる」と付け加えた。

13.56(日本時間22.56)SVT
スウェーデン放射線安全庁はIAEAから、スウェーデンの専門家を放射能測定チームや放射線安全専門家の国際チームに派遣できるかという質問を受けた、と発表。職員は「これはあくまで質問であり、要請ではない。われわれとしてはIAEAが専門家チームによる支援の可能性を模索している、と解釈した」と説明。スウェーデン放射線安全庁はまだ態度を決めていない。「この種の決定はわれわれの庁レベルではなく、省レベルの決定事項だ」

13.48(日本時間21.48)SVT
2号機から白煙が確認された、と東京電力が発表。同時にNHKによると、3号機に対しては2台の消防車を使った放水が続けられている。

13.05(日本時間21.05)SVT
通信社インターファックスは、ロシアが外務省を通じて日本に対し、原発の復旧作業の支援を行う用意があると申し出た、と伝えた。

13.05(日本時間21.05)SVT
デンマークは福島原発の復旧作業を支援するために、6人の支援チームを日本に派遣する。彼らはEUの原子力専門家チームに対する、運輸・コミュニケーション・宿泊などの後方支援を行う、とデンマーク危機準備庁は説明。

12.40(日本時間20.40)SR
外国の金融機関は東京を離れ始めている。金融関係者の間には東京株式市場を閉鎖すべきではないかという声も上がっているが、市場幹部は閉鎖はしないとしている。しかし、ダンスケバンクのチーフエコノミストによれば、閉鎖も場合によってはやむを得ないだろうとのこと。

12.29(日本時間20.29)SVT
フランスのエネルギー・産業相は日本へホウ素を送ることについて「既に先週土曜日に日本政府に提供を申し出たものの、返答がなかった。日本政府はその時点では必要ないと判断したのかもしれないし、もしくは返答の時間がなかったのだろう。」

12.14(日本時間20.14)SR
機動隊の放水車の代わりに、次は自衛隊の車輌によって3号機への注水を試みると、NHKが報じる。

12.02(日本時間20.02)SR
スウェーデンラジオが日本に送っている特派員は「世界で最大の原発事故の一つとなった今回の事故は、その現状がさらに不確実性を増しつつある」と伝える。
機動隊の放水車による注水は中断。放射線量が高すぎるため。
日本政府は、原発周辺の人々に対して、マスクをし、帽子をかぶり、全身を覆う服装を身に付けるよう呼びかけている。しかし、人々は政府に対する不信感をますます強めている。

11:49(日本時間19.49)SVT
原子炉のどれかで完全なメルトダウン(炉心溶融)が発生しても、チェルノブイリのような事態にはならず、局所的な汚染に留まるだろうと、スウェーデン放射線安全庁の専門家は説明。(私のメモ:ここでの関心はおそらく放射性物質が大量にスウェーデンにも到達するかどうか、ということであろうため、「局所的」がどの範囲を示しているのかは不明)

11:35(日本時間19.35)SR
機動隊の放水車による注水の試みは放射能が強すぎるため中断。

11:28(日本時間19.28)SR
フランスは今日中に95トンのホウ素を日本に発送する。このホウ素は原発の燃料棒の冷却に用いられる。

11.17(日本時間19.17)SR
東京電力が損傷した原発に関して知りえた事実を本当に公表しているのかについて、疑問の声が上がっている。菅首相と彼の日本政府は、IAEAに報告義務があるのにもかかわらず、東京電力からの報告の信憑性に疑問があるため、非常に難しい立場に追いやられている。
危機管理に詳しいアメリカ政府の専門家も、日本政府は必要なすべての情報を東京電力から受け取っていないことを示唆している。彼らは、政治リーダーシップの麻痺と官僚主義のために、現状の事の大きさを外部とうまくコミュニケートすることができず、外国からの援助の受け入れをためらう結果となっている、と報告している。

11:10(日本時間19.10)SR
原発の被害について多数の国が独自の判断を行っており、被害の影響は日本政府の発表よりも実際はさらに大きいという疑いが濃厚になっている。中国、アメリカ、フランス、スウェーデンは日本政府が退去勧告を出している原発周囲よりもさらに広い範囲からの退去を勧告している。

11.00 (日本時間19.00)SR
ヘリからの放水は非常に難しいことが明らかになった。今は、放水車などの地上からの試みが行われている。

10.49 (日本時間18.49)SR
エリクソンは、日本にいる外国人従業員のうち日本の職場に絶対に必要な人以外を出身国に戻すことをに決めた。エリクソンは日本国内に890人の従業員を持ち、このうち65人が外国人。フルでの操業を行っているが、今後は顧客へのサービスや設備のメンテナンスに集中したいという。

09.57 (日本時間17.57)SVT
イケアは日本で勤務する外国人従業員89人とその家族が香港に避難できるよう手配すると発表。イケアの関東地域の日本人従業員に対しては、家族とともに関西地方に避難できるようにする。

09.25 (日本時間17.25)SR
損傷した福島原発に対するヘリからの放水が行われた。200回の水投下が必要とされるが、命中したのは4回の試みのうち2回だった。スウェーデン放射線安全庁の専門家は「一回あたり7500リットルであるので、小さな規模に過ぎない。これ以外の手を試すことになるだろうが、現時点ではよく分らない」と答える。

09.17 (日本時間17.17)SVT
スウェーデンの公共テレビSVTは日本に派遣している特派員(3組)をすべて日本から撤退させると発表。本日中に出国させる(1組は既に退出)。

08.20(日本時間16.20)SR
IAEAの報告によると、福島第一原発の事故以来、複数の作業員などが病院に運ばれた。症状としては、骨折や「突然の体調悪化」。1・3号機の爆発では合わせて14人が負傷している。2人が行方不明。原発の作業員も複数の人々が被曝。消防隊員の被曝状況についても調査が行われている。

08.18(日本時間16.18)SR
外国投資機関・企業は自分たちの従業員を東京から退避させるために、日本の金融検査庁に対し、東京株式市場を閉鎖することを要請している。株式市場の責任者は、閉鎖することもありうるが、それは東京に直接的な危険が迫った場合に限る、と答えている。

H&Mは東京の店を閉店とし、希望する従業員には大阪に退避することを認めた。

06.00(日本時間14.00)SR
スウェーデンは夜が明けた。夜の間に福島原発の状況は急激に悪化していると報道。4号機の貯蔵プールは水がなくなっている。これは、そこにある使用済みの燃料は干し上がり、温度が上昇し、放射性物質を発散することを意味する、と伝えている。また、3号機でも貯蔵プールの水が少なくなり、残った水が水蒸気となって白く見えており、同様の問題が懸念されるが、こちらの燃料はプルトニウムであり、ウランよりもさらに大きな問題であることを伝える。
さらに「もし冷却に失敗すれば、後は時間の問題だ。貯蔵プールの水がなくなり、その後、10時間から48時間の間に大量の放射線物質が大気中に飛散することになる」とのスウェーデン放射線安全庁の専門家の見解を伝え、これが「80km圏内からの退避」の根拠だと説明した。

05.59(日本時間13.59)SR
スカンディナヴィア航空は、通常は払い戻しや変更が不可能なチケットの払い戻しや予約変更に応じると発表

03.30(日本時間11.30)NHK
自衛隊CH-47によるヘリによる水の投下は4回(ヘリ2機×各2回)で終わる。
投下の対象を3号機とした理由は、東京電力によると3号機の貯蔵プールの水が少なくなり、このままの放置はおそらく今日が限度だと判断し、自衛隊にそのように要請したからだという。

私のメモ: 原子力安全保安院や東京電力、官房長官、防衛相の記者会見では、後半の質疑応答の部分が非常に重要だと思うのに、NHKは公式発表部分が終わると中継をすぐやめて、スタジオに戻してしまう。例えば、先ほどの東京電力の記者会見でも、貯蔵プールの水量を問われた東電関係者が「ある」と答え、「それはいつの情報か?」との質問に対し、昨日(!)の・・・と答え始めたところで中断してしまった。

02.33(日本時間10.33)SR
30分ほど前にヘリによる3号機への放水が開始。
放水車による地上からの放水も準備が進む。

02.09(日本時間10.09)SR
ルフトハンザなど航空会社の一部は、東京行きの便を日本の別の空港に向かわせ始めた、とスウェーデン外務省の職員が述べる。彼は、今後も日本と国外との航空便の状況の把握に努めるものの、いまのところ日本から自国民を退避させる必要はないと見ている、と答えている。

01.52(日本時間09.52)SR
福島原発では、電線を引いて電源を確保する準備が続けられている。

01.52(日本時間09.52)SR
東京電力は、福島原発の放射線の量が減っている、もしくは少なくとも増えてはいない、と伝えている。

01.04(日本時間09.04)SR
スウェーデン放射線安全庁は、4号機の貯蔵プールの状況を分析するに、冷却のコントロールを失った可能性が高く、原発の80km以内から外に出るように勧告している。


00:42(日本時間08.42)SVT
日本の原子力安全保安院と東京電力は、貯蔵プールの水がなくなったことを否定している。

00.38(日本時間08.38)SVT
スウェーデン外務省は「日本にいることを不安に感じる自国民は、日本を離れることも考慮に入れるべき」と呼びかけている。「しかし、これはあくまで各個人の判断に任せる」としている。在日スウェーデン大使館はしばらくは職員の配置を続け、日本と国外との航空便の状況などについて情報収集を続ける。

00.15(日本時間08.15)SVT
スウェーデン放射線安全庁は「使用済み燃料の貯蔵プールにはもう水がないだろう」とも答えている。また、アメリカの原子力機関NRCも同様の見解を述べている。NRCおよびアメリカ・エネルギー庁は現地に専門家を派遣している。

00.11(日本時間08.11)SR
スウェーデン外務省は日本への渡航を控えるべきとする勧告を、「危急ではない渡航」だけではなく「日本へのすべての渡航」へと拡大した。


00.08(日本時間08.08)SVT
スウェーデン放射線安全庁は、福島第一原発4号機がどれだけ深刻な状況にあるかというジャーナリストからの質問に対し「使用済み燃料の貯蔵プールの冷却ができていないとすれば非常に深刻だ。失敗し水のない状態が続けば、燃料の温度が上昇を続け、ある一定の状態に達したときに大量の放射性物質がばら撒かれることになる。その状態に達するまでには10時間から2日間の時間がかかる」と答える。


00.02(日本時間08.02)SVT
スウェーデンのビルト外相は "Very serious nuclear situation in Japan" とツイッターに書き込み。

23.18(日本時間07.18)SVT
オーストラリア、イギリス、ドイツは自国民に対し、放射線量が今後高くなる可能性が高まったため日本を離れることも検討するよう呼びかけている。すでに、成田空港などでは混雑しているとスウェーデンラジオや英BBCは伝えている。

22:22(日本時間06.22)SVT
スウェーデン外務省は放射線安全庁からの提言を受けて、福島原発の周囲80kmから退去し、また、日本への危急ではない渡航は見合わせるべきだとする勧告を発した。

21.54(日本時間05.54)SVT
スウェーデン放射線安全庁はスウェーデン外務省に対し、福島原発の周囲80kmにいる自国民を退去させるべき、そして、日本への危急ではない渡航は見合わせるよう自国民に呼びかけるべきだという提言を行った。その理由として、スウェーデン放射線安全庁は「福島原発の状況が悪化している。これまでの注水作戦がほぼ失敗に終わり、貯蔵プールには水がなく温度の上昇が著しい。水がない状態が長時間続けば使用済み燃料が発火する。そうなれば、大量の放射性物質が拡散する可能性が高い」と説明。


21.32(日本時間05.32)SVT
日本の機動隊の放水車が福島原発に到着。東京電力はこれを用いて4号機の原子炉と貯蔵プールに注水する予定。

19.54(日本時間03.54)SVT
福島第一原発の4号機の使用済み燃料の貯蔵プールには既に水がなくなっている、とアメリカの原子力機関NRCの専門家が見解を述べる。

19.42(日本時間03.42)SVT
東京電力は、福島原発への新しい電線の敷設がほぼ完了しつつあり、それによって危機を回復できると発表。

19.21(日本時間03.21)SR
ルフトハンザ、アリタリアは東京便の目的地を大阪に切り替えると発表。KLMも東京便の一部を大阪に向かわせるとしている。スカンディナヴィア航空(SAS)は今のところ東京便の変更はないと発表。

19.10(日本時間03.10)SR
イギリス政府は、自国民に対し東京および東京北部から退避することも考慮するよう勧告。

19.08(日本時間03.08)SVT
スイス政府は、自国民に対し東北地方および東京から退避するよう勧告。BBCによるとスイス大統領は「損傷を受けた原発の状況が定かではなく、また余震もありうるため」と説明。

18.50(日本時間02.50)SR
在日のアメリカ大使館は自国民に対し、福島原発の周囲80km圏から外に退避するように勧告。

18.20(日本時間02.20)SR
アメリカ軍は、無人航空機プレデターを用いて福島原発の写真を撮影し、原子炉の現像物内部の状況を確認すると発表。プレデターには赤外線センサーが取り付けられている。

17.00(日本時間01.00)SR
IAEAは福島原発の状況は、非常に深刻だと見解を述べる。原子炉3基の炉心が損傷を受けている、としている。

16.29(日本時間00.29)SVT
アメリカのエネルギー庁長官Steven Chuは、福島原発の事故は1979年のハリスバーグの原発事故よりも深刻だと発表。EUのエネルギー担当委員は、今後数時間の間に深刻な事態に発展するかも知れず、周辺住民に深刻な被害が及ぶかもしれない、と述べた。

16.20(日本時間00.20)SR
福島第一原発の3号機、4号機の使用済み燃料の貯蔵プールは何らかの損傷を受けていると、IAEAがコメント。New York Timesは爆発後、この貯蔵プール上の屋根がないため、使用済み燃料が外気と触れれば炎上を始める危険がある、と述べている。

16.01(日本時間00.01)SR
ロシアは、在日の自国外交官とその家族を2日以内に国外に退避させると発表。

14.30(日本時間22.01)SR
日本政府は、原発作業員が許容できる放射線量の限度を、これまでの100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げた。

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9 コメント

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ありがとうございます (三毛)
2011-03-17 23:56:56
SVTの放送を見ていたのですが、当方スウェーデン語がわからないものですから、歯がゆかったのです。とても助かりました。
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貴重な情報に感謝しています (おかの)
2011-03-18 20:51:32
時々拝見しています。

スウェーデンに関する貴重な情報、いつも感謝しています。とりわけ今回の情報は役立ちました。
つづけてよろしくお願いいたします。
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Unknown (net)
2011-03-18 22:17:14
海外の報道を見るたび深刻さがわかってくるって…
国内のメディアは不安を煽らないためなのかもしれないが

家の母親が根っからの共産党支持者ででしんぶん赤旗購読してて自分もたまに読んでいたんだけど
しつこいくらいに国の原発推進についての批判記事や東電の原発の安全管理についての批判記事が載ってたりしてて
中越沖地震前に柏崎刈羽原発の耐震基準の低さを指摘してたときはちょっと驚く程度だったけど

でもまさか…国と東電がここまで酷いとは思わなかった…
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Unknown (sulala)
2011-03-19 01:23:16
海外の原発報道を日本の報道が違いすぎるのに驚愕してます。
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Unknown ()
2011-03-19 02:05:42
日本での震災報道やネット情報はかなり熱心に追ってきたつもりですが、ここでは初めて聞くような話が多数ありました。感謝です。そして、日本って…
返信する
ありがとうございます (Unknown)
2011-03-20 11:31:32
偶然こちらにたどりつきました。

わかりやすい情報提供をありがとうございます。
残念ながら、日本の報道だけでは足りない感じがしており
時間と労力に感謝です。

他の話題でも、また拝見できたらと思います。
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Unknown (moder)
2011-03-20 12:31:00
スウェーデンでの報道の更新、有り難うございます。

3/11、地震被害の状況が深刻度を増すにつれ、海外在住者は正確な情報を入手できずに不安な時間を過ごされているのでは?と気になりました。
勇気ある中学生が、地震直後からNHKをustreamで中継ししていることを知り、これでリアルタイムで地震の状況を把握することが出来ると安心しました。

そちらでの報道や情報をYoshiさんが冷静な分析をして下さると期待していました。原発事故に関して確かに一つの情報源に頼ることは危険です。貴重な判断材料の一つとして活用させていただきます。
スウェーデン政府が250km以内にいるスウェーデン人に対し、予防的措置としてヨウ素錠剤を服用することを推奨するのも理解できます。他国で起きた原発事故であれば、日本政府も同じ事をしたでしょう。

この未曾有の日本の危機に対して、情報に踊らされることなく、私達が出来る事・やるべき事をそれぞれの立場で粛々とすすめるのが今一番必要なことだと思います。時期が来れば、原発事故に関しての厳しい総括がなされると信じています。
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避難範囲なぜ米は80km圏 (中野多摩川)
2011-03-21 09:24:35
21日付日経新聞東京版4ページ(13版)、編集委員 滝順一氏の署名記事によれば

(前略)米原子力規制委員会(NRC)は50マイル(約80キロ)圏からの退避を勧告した。その根拠について、NRCは米下院公聴会でも明言していないが、発表文の資料を見ると、放射性物質の広がりを計算するにあたり、出力235万キロワットの原子力施設の事故を想定していることが分かる。これは福島第1の2~4号機タイプの原子炉(出力78万4千キロワット)3基分に相当する。NRCは福島第1で複数の原子炉が炉心溶融などに至り、多量の放射性物質が放出されても安全な距離を示したようだ。(後略)
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Unknown (Yoshi)
2011-03-21 09:53:19
>他国で起きた原発事故であれば、日本政府も同じ事をしたでしょう。

他国の対応を「過剰反応」だと非難する声がある中で、この見方も確かにその通りだと思います。今回の議論の中で、はじめて耳にする意見でしたので、新鮮に感じました。ありがとうございます。


>21日付日経新聞東京版4ページ(13版)、編集委員 滝順一氏の署名記事によれば...

ありがとうございます。私も昨日ネット上で見つけ拝見しました。複数の原子炉が同時にメルトダウンするケースを最悪のケースと捉え、予防措置として80kmを勧告していることが良く分かりました。
http://www.nikkei.com/news/headline/archive/article/g=96958A9C93819499E0E2E2E29C8DE0E2E2E1E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2
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