スウェーデンの今

スウェーデンに15年暮らし現在はストックホルム商科大学・欧州日本研究所で研究員

自動車メーカーSAABのその後、そして、ブランドの復活へ・・・?

2012-06-15 02:18:22 | スウェーデン・その他の経済
スウェーデンの自動車メーカーSAAB(サーブ)は、リーマンショック後に経営破綻し、蘭企業のもとで経営再建が試みられたものの中国の自動車メーカーとの提携や資金協力などの話がもつれ、すったもんだの末に2011年12月に倒産。その後、破産企業やその資産の売却の手続きが進められてきた。

サーブの技術と生産設備を手に入れたい中国自動車メーカーの名が売却過程で何度か挙がったが、一昨日、売却先が正式に発表された。それは香港と日本の企業が共同で設立したNational Electric Vehicle Sweden (NEVS) ニュースでは「ネヴス」と発音

サーブを買収したNEVSは電気自動車に特化した生産をスウェーデンにあるサーブの工場で行う考え。サーブは倒産以前に「9-3モデル」をベースにした電気自動車の開発を行っていた。それを基に、バッテリーと電気モーターには日本の最先端技術を用いて、主にアジア市場に販路を求めるつもりだ。

NEVSは香港企業National Modern Energy Holdings Ltdが51%、日本の投資グループSun Investment LLCが49%を出資している。現在は、ブランド名『サーブ』の使用について、商標権を持つ国産戦闘機メーカーの「サーブ」などと交渉中。

昨年末に消滅した自動車ブランド「サーブ」の復活の可能性も高い。

(個人的には、口ばっかり・チャラチャラ系のオランダ人経営者のもとでダラダラと経営再建を図るよりも、とっと倒産させて、資産売却するべきだと思っていた。実際にそうなり、今こうして新しい芽が出ようとしている)