テレビ修理-頑固親父の修理日記

古いテレビ、ラジオ、カーラジオ、アンプ、プレーヤ、電話機の修理のご案内です。古い物でしたら何処の国の物でも略OKです

Motorola, 406 (1959-1960年)

2013-07-19 14:59:59 | Weblog

 

今日お預かりしたのは Motorola の 406 で AR-11 に網羅されている様だがこのマニュアルは残念なが
ら持って無い。一部パワートランジスタが使われているが、真空管は低電圧管では無いので多分製造
時期は1950年代末頃と想像される。   この種のカーラジオの修理、改造に付きましてはこちらのホー
ムページ https://vrc-tezuka.sakura.ne.jp/ からお問い合わせ下さい。

通電してみたが殆どショート状態で、上下の画像の右の方に見えている(多分)電源ラインのチョー
クが焼損しており、DC-DCに使われているトランジスタ(+トランス?)等のショートが想像出来る。

電話でMotorola製と伺いもう少し後の全トランジスタ式を想定していたがこの方式では可成り費用を要
する可能性が有りどうするかご依頼主に伺いたいがお願いしてあったメールアドレスが添えられて無い。

7月20日 ゴーサインを頂いたので修理に取り掛かった。 先ずは一番気になったDC-DC部分を診
てみたが幸いここは機能していた。 使われていたトランジスタの仕様は不明。

DC-DCとラジオ本体間に入っているチョークは熱の為に絶縁塗料が無くなっていた。

想像通り出力用トランジスタのE-C間がショートしていた。それとコレクタに入っている出力トランスも
レアショートを起こしている様だった。  手元に在ったシーメンスのトランジスタに置き換え、トランス
も適当な物を使って低周波部分を動かしたが、受信は殆どせずどうもIFTに問題が在る様だがここの修理
は可成り手間取ることが想像出来る。今日の午後4時間を費やしたものの好結果が得られずドット疲れた。

7月22日 ゴーサインを頂いたので IFT の修理に取り掛かった。 この部分の修理は何度やっても
頭の痛い、神経を使う修理となる。 

 

IFTの修理は上手く行き、真空管ソケット部分での接触不良も直せたので実際に動作させてみたが感度が
悪い、おまけにDC-DCからのノイズも多く今日も好結果は得られなかった。道のりはまだまだ遠そうだ!

7月23日 基本に立ち返って真空管のgm、エミッションを診てみた。手元のTV-7での実測結果は6BE6
4/36, 6BA6 6/41, 6CR6 27/49(P) 10/40(D), 6BF6 9/43(T) 9/40(D) とこれまでに経験したことの無い様な
値で全て交換する必要が有るが一般的な 6BE6, 6AB6 は手元に在るが、6CR6 と6BF6 は一般的で無くど
うするか、米国に頼めば10日程を要する。

7月29日 何れにせよ出力トランスも交換しなければならないので昨日外しておいた。シャーシー内の
油汚れが気になったのでクリーニングを行った。リベットで固定してあり外すだけでも時間を費やす。

8月6日 真空管も揃い再度修理に取り掛かった。今回単なる修理だけでなく電源を6Vから12V仕様
に変更する工事も行うので可也複雑なものとなる。

一応感度、音量共に十分なものとなったがDC-DCからのノイズが気になり、また出力段のトランジスタ
のベースバイアスを作っている 125オームの巻線型ポテンショメータに接触不良が診られ安定してなか
った、明日また

 

8月7日 12V化に伴い出力段のトランジスタを高コレクタ損失の2SA663に変えたがベースバイアスを
作っている巻線型の半固定抵抗(125Ω)が不安定で苦労したが途中に50Ωのセメント抵抗を入れ好結果
を得た。 ただトラッキング・エラーが有り中域(800KHz)近辺の感度が可成り高かった。 

8月8日 iPod用のアダプタを増設し終わりとした。 昨今の物の様に雑音の無いとは行かないが昔の
雰囲気は出るかも知れない。

 

コメント
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