10月26日 妙義山に行ってきました。星穴岳や谷急山には登ったことがあるけれど、表妙義にはいったことがなかった。
新型コロナの緊急事態宣言が明け、老人介護施設にいる実家の母にも会えるようになったので、そのついでに妙義山に登り、みはらしの湯のサウナに入り、母に会いに行くことにしました。
天気予報は雨。前夜に東京を出て妙義神社の駐車場を目指すが、途中から雨が降ってきた。駐車場につき車中泊をするが、かなり雨脚が強い。朝起きた時の様子を見て、登山可能かどうかを判断しよう。
朝7時くらいに目覚めるが、まだはっきりとした雨が降っていた。しかしだんだん弱まっているような気がする。朝食のカップラーメンなどを用意しながら様子を見ると、雨は小降りになってきて、何とか登山はできそうだ。結局9時ころまで待って出発。道の駅の上の駐車場から土手を登り車道に出て、その先にある登山口から登り始める。
妙義神社に至る手前で「中間道」に入る。「中間道」とは、稜線に上がらず、山腹を横切っていく道だが、分岐から数分で尾根に上がる登山道に出会う。そちらに進む。その登山道を登り始めてわずか、みはらしの良いピークに出る。駐車場の自分の車も見える。ここで初めての休憩。出発して約30分。
腰を上げ尾根上の登山道を歩き始めるが、しばらくすると岩場の切り立った尾根になってくる。視界も開け、駐車場から見上げた「大の字」が同じ高さに見える。
岩壁に基部を右上するように稜線を目指す。岩登りも出てくる。鎖はあらゆるところについているが、私は鎖には触らない。その代わりロープ、ハーネスなどのクライミングの準備はしている。
この登山道はクライマー以外は行ってはいけないところだということがすぐにわかる。クライマーでなければしっかりとしたガイドに連れて行ってもらうべきだ。
皆がつかんで登るだろう鎖の先は、こんなアンカー1本で止まっているだけだ。これに全体重を預けて登るようなことは、クライマーだったらやらない。
稜線に出ると見晴らしがよい。天気も快晴。裏妙義の迫力ある岩壁が望める。表妙義にしても裏妙義にしても、立てかけた薄い板の上を歩くような稜線歩きである。
こんな縦走路に一般的な登山者が入り込んだら、事故が多発することは明らかだ。鎖を付ければ避けられるというものではない。
「ビビり岩」というところは、フリークライミングで登ると、3級上くらいだがなかなか面白い。鎖に頼らずしっかりロープで確保してもらって登ったら楽しいところだ。
さらに進み、「のぞき」というところの下りには30mの鎖がついている。私は自分のロープで懸垂下降したが、この鎖に頼って下ったら、クライマーでない限り腕がパンプして鎖を放してしまうだろう。事故が起こるはずだ。
11時20分、「天狗岳」に到着。
「天狗岳」のピークは気持ちいい。狭いピークだが、今日は朝まで雨だったからだろうか、だれにも会わない。だからこのピークも独り占め。
ここから「相馬岳」へは、両ピークの間に深く切れ込んだ沢を巻くように急下降、急登となる。下降しきると「タルワキ沢」の分岐。ここから「相馬岳」への登りになる。
11時50分、「相馬岳」に到着。ハイキングマップには「見晴らし良い」と書いてあったが、そうでもない。「天狗岳」の方が見晴らしがよかった。でもここが表妙義の最高点。
この先は「茨尾根」という険しい尾根になる。地図では一見忠実に尾根を下っているように見えるが、実際は山腹を巻いていたり、小さな岩峰を巻いていたり複雑で、間違いやすいところも多々ある。
下る途中で「相馬岳」を振り返る。
今日は行かないが、行く先に見える「金洞山」。
行く先を間違えないように注意しながら「茨尾根」を下り、「自然歩道分岐」に至る。13時。
さらにわかりにくい道を下り「中間道」に合流した。合流した「中間道」は、今までに比べると高速道路のようだ。すぐに東屋につく。ここで一服。「このまま中間道を進もうか」「ここから車道に下ってしまおうか」考える。今日はこの後サウナにも入りたいし、そのあとには実家の母にも会いに行かなくてはならない。車道に出てしまった方が早そうなので下ることにした。車道に向けて下る道は、足にも優しいふかふかした夜やかな尾根。駆け下るように車道に出た。13時30分。
14時には駐車場に戻った。
「平尾温泉 みはらしの湯」は上信越道「佐久平PA」に接続した日帰り温泉施設だ。名前の通り、このお湯からは佐久平とその向こうに八ヶ岳が見張らせる。確認してないが、もしかしたら北アルプスも見えるかも。私はこの施設が結構好きで何度も訪れている。サウナもなかなか良い。フロント受付で下足箱のカギをわたし、バーコード付きのリストバンドをもらう。このバーコードで自動販売機、レストランなどでの支払いをし、退館時にまとめて支払うスタイル。脱衣場のロッカーは空いている好きな場所を使える。ロッカーを指定されるのは個人的には好きではない。
サウナハットは持ってきたがサウナマットを持ってくるのを忘れた。ここのサウナは備付のウレタンマットを敷く。サウナマットも敷かれているがその上にウレタンマットを乗せて使う。ただそのウレタンマットが小さくて、体格がいい方だとお尻がはみ出してしまうし、ウレタンマットにたまった汗は、退出時にそのままジャーとサウナマットの上にこぼれてしまうので、「汗を残さない」という点では意味がない。お尻の熱さ対策だろう。サウナ室は広くきっれいで気持ちいい。ストーブが2台あり、私は上段に座ったが、もしかすると下段のストーブの真正面が一番熱いのかも。でも私は直射的な熱さよりも包み込まれるような熱さが好きなので、やっぱりストーブからは遠いが上段の方が好み。
水風呂は冷たすぎないコンフォートな冷たさ。露天風呂エリアで外気浴ができるが椅子はなく、適当なところに座って休む。私は洗い流せない気持ち悪いリクライニングチェアーより腰掛の方が好み。
気持ちよく3セットを終えて、実家の母の待つ老人ホームへ。