かれこれ2カ月前の7月4日
じゅうざえもん君が天に還っていきました。
その当時、3歳か4歳か・・・・という年齢でした。
8年前、大人猫の譲渡は非常に厳しくて、まだまだもらうなら子猫
のような、子猫神話が成り立っているような時代でした。
その中で、にぎやかしに参加していたじゅうざえもんを
どうしてもこの子がいいと、もらってくれる方の存在は
わたしの中の何かを目覚めさせてくれる瞬間でもありました。
子猫神話に囚われて、自分こそが大人猫たちの譲渡に蓋をして
あきらめてしまっていたのかもしれません。
子猫たちとは一味も二味も違う、大人ならではの良さを
理解できる家族がいることを、改めてわたしに強く教えてくれました。
じゅうざえもん君は、8年間の月日を里親さんのお宅で
本人は普通だったのかもしれませんが、大活躍だったようです。
外で見つけたときも、たぶん捨てられたのか迷子だったのか
他の猫たちも近所の人にも、ご近所の犬とも
仲良くできる愛されキャラのじゅうざえもん君でした。
そんな彼でしたから、家猫になってからもご家族にもよくなつき、優しく
他の後輩猫たちの面倒もよく見ていたようです。
ご主人の勤務時間には必ず同じ場所に座り、『いってらっしゃい』
帰宅時には『おかえりなさい』と待っているのが日課だったそうです。
いなくなった淋しさをこれからどう埋めていいのか・・・。
譲渡会場に足を運んでくださったのですが、つらそうにお話しされていました。
じゅうざえもん君は、心臓肥大で亡くなりました。
入院して、余命を告げられて・・・でもできることは、いくらかかっても
やってあげようと言っていた翌日、逝ってしまったそうです。
じゅうざえもん君らしいなあって思いました。
きっと家族に迎えてもらって、どれほど嬉しかったことかと思います。
自分の居場所をくれたお父さんお母さんに、どれほど感謝していたことか。
なんでも後輩猫さんたちに先に譲る子だったそうです。
お嬢さんたちとも仲良しで、どっしりしたじゅうざえもん君は
まさにこのお宅の守り神だったようです。
わたしにとっても忘れられない子です。
豆大福君と新しいお名前をつけてもらったのですが
外猫時代に『じゅう~』と大声で呼んでいたせいか
はたまたわが家で暮らしていたときにも『じゅう~』と呼んでいたせいか
じゅう・・・でしか反応しなくて、ずっとじゅうざえもんのままだったと
ご挨拶にいらしてくださったとき聞かされて、
賢い子だったからなって、泣き笑いになってしまいました。
わが家にいたころのじゅうざえもん君
深く関わった子のお別れは淋しいものです。
ですがたくさん愛され、いい役割ができていたことを教えていただき
よくがんばった!100点満点だったよ
心の中であっぱれだったと拍手をしました。
飼い主さんの悲しさ淋しさも、時間が優しく癒してくれることだと思います。
どうか笑顔でお過ごし下さいとお願いしました。
じゅうざえもん君は、笑って元気で優しかった家族が大好きだったはずです。
自分のことでふさぎこんでいる姿は見たくないと思います。
またいつかきっと逢える日もくるのですから、そのときまで
愛しきものを心の中で形に変えて、話しかけ抱きしめ
時の中を前に歩いていかないといけませんね。
じゅうざえもん君、大事な家族のことずっと見守ってあげてね。