そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

コロナの時代に猫を迎えるとは

2021-08-28 09:48:18 | 会からのお知らせ
見えないものと戦う日常が続いています。


緊急事態宣言が出されて、よりいっそう強化しなくてはいけなくなって


もう元のような(コロナが流行る前の)生活に戻ることはないような


そんな気がしています。


ワクチン接種をみんながして、でもウィルスは進化して


どうしたらいいのかさっぱりわかりませんが、今は


密を避けて、対面を避けて、行動規制しながら生活していくしかないですね。


自宅にいる機会が増えたことで、猫を飼いたい方も多いのですが


自己満足のためだけに飼うのなら、それはまったく違います。


どんな時代であろうと、生きているものを手元に迎えるということは


大きな大きな責任が伴います。


その責任を果たそうとする気持ちは、対象の猫に対する愛情から生まれます。


また責任を果たせる飼う側の環境も大切です。


飼える場所、飼育する費用、手をかける人手、正しい知識です。


可愛いだけで飼うことは到底できません。


わたしたちはコロナ禍でも、何とか無事に譲渡会を続けたいと思っています。


譲渡会ってどんな感じかとりあえず見学したい、と思っていらっしゃる方は


これまでとは今の状況が違いますから、家族で気持ちが固まってから


申し込んでいただきたいと思います。


また、お申し込みの前に、ご自分の暮らしている住居が(特に賃貸物件)


猫の飼育が可能な物件なのかを確認していただきたいと思います。


飼育の頭数も制限があると思いますので、そこも確認してください。


60歳を超えてのお申し込みをされる方は、保証人を立てていただくことに


なっています。


なぜかというと、猫が20年以上生きていた場合


そのとき自分たちがその子のお世話ができるのかどうか


きちんと看取ってあげられるのかどうか


そういう問題と直面したときに、猫だけが取り残されてしまうようでは


困るからです。


どんなに哀しくて淋しくとも、先にきちんと看取ってあげられてこそ


愛情も責任もある優良飼い主さんだと言えるのです。


でも、そこが少し心配ならば信用でき委ねることのできる人物に


託すということもありますから、最後の砦的な存在として


お願いしておいてもらいたいと考えています。






さてさて、実のところ猫を迎えたいと思って下さる方以上に、


子猫の相談が増えている現状です。


あまりの多さに、どう回答したらいいのか困ることも・・・。


そこにいたから何とかしてと、昨日も電話がありました。


自分では保護もできない、費用も出せないということです。


だとしたら、こういうケースはほっておくしかないと思います。


これは相談ではなく、引き取り依頼ですね。


連絡して来た方が何もできないならそのままにしておいて


としか言いようがありません。


見つけただけでなんで自分が医療費支払うんだと言われても


では電話で相談されたわたしたちがどうして引き取らないといけないのかと


(そうは言いませんが)言いたくなります。


仕事してるからとか犬を飼ってるとか、うちにはほかに猫がいるとか・・・。


わたしたちももっとたくさん猫がいますし、


犬を飼ってるスタッフさんもいます。


仕事も毎日忙しいです。


高齢者のお世話をしてるスタッフさんもいます。


いっしょにがんばってもらえる相談者さんの猫たちの里親探ししか


お手伝いできない現状です。


がんばる人にめぐり合ってほしいと願うしかありません。


相変わらず、無い知恵を振り絞って救えるものは救いたいと縁結びに


奔走しています。


こんなご時世ですが、繫がる縁を探しています。


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ムーニーちゃん☆がんばったね

2021-08-25 05:03:40 | 天に還った猫たち犬たち
鎖肛のために便が溜まり巨大結腸になっていたムーニーちゃん。


21日の夕方、先生とオペに関して打ち合わせをすることになっていました。


ムーニーちゃんの身体に合わせた手術器具の手配もできて


イチかバチかになるかもしれないけれど、オペに踏み切ろうとなっていました。


でも、打ち合わせの時間の1時間ほど前に呼び出されました。


ムーニーちゃんの容体がさらに悪化したと・・・・。


かけつけて、先生から説明をうかがいました。


麻酔をかけることが危険で、何もできることがない状態とのことです。


それはムーニーちゃんを見てもはっきるわかるものでした。



終わりのときが近づいているんだろうと思いました。


先生のつらそうな表情からもいろんなことが理解できました。


『連れて帰ります』


退院の手続きをしていただきました。


どれほどの時間が残されているのかわからなかったですが


ムーニーちゃんが旅立つのなら、やっぱりわたしのそばじゃなきゃ


しっかり見送ってあげなきゃと思いました。


7月19日に保護し自宅に連れ帰って約1か月。







ムーニーちゃんにとって、幸せな時間があったかどうかはわかりませんが


誰かに看取られること、家の中で逝けることは大切なことだと思うのです。






カラスやタヌキに捕食されたり、


生きてるうちに虫に内臓を食われてしまったり


こんな病気を抱えた子は特にひどい亡くなり方をするしかないんだろうし


せめてそんなことにならずに済んだのだけでも良かったと思うのです。


家に着いてからは、ずっと抱っこしていました。



ときおり話しかけて、なるべくいつもどおりの日常を送り


産まれて来て良かったんだよと伝えました。


ムーニーちゃんの意識はすでに朦朧としていて、遠い目をしたままでした。


それでも、それでも・・・・あふれる想いをどうしても伝えておきたくて。


ムーニーちゃんを大きくするって奇跡は起きなかったけど


この子がこうしてここにいることそのものが奇跡なんだと思えました。


それから、布団を敷いてムーニーちゃんを枕元に置き



また絶対に今度はウンチのできる身体で戻っておいでよ、約束だよって


声をかけていました。


22日を迎え、真夜中の3時少し過ぎたあたりで


ムーニーちゃんは天に還って行きました。


やっと楽になったかもしれません。


生かしていたことが、もしかしたらわたしのエゴだったのかもしれません。


これで良かったのかいまだにわからないままです。


ただ、生きようとしてるムーニーちゃんの終わりのときを


わたしが決めることができませんでした。


この問いに対しての答えは、これからもこういう事態が起きるたびに


模索するんだろうと思います。


日曜日のお昼過ぎ、ムーニーちゃんをきれいに洗いました。


腹部を触ると硬い大きな便があるのがわかり、


どれほど苦しかったろうかと・・・。


小さな体で、頑張って生きてきたことに頭が下がりました。


与えられた身体、与えられた環境、与えられた時間


懸命に走り抜けましたね。


えらかったね、ムーニーちゃん。100点満点だよ。





さて、ムーニーちゃんのことを想いながらも、


他にも果たさないといけないことは待ってはくれません。


何も考えないように、淡々とこなしていきました。


そんなわたしに、夜になってある人から連絡が入りました。


わたしが生まれて初めて飼った猫『サラ』を譲渡してくれた


ボランティアの大先輩のIさんからでした。


Iさん宅のココちゃんも偶然にも同じ22日に亡くなって、


お見送りをしてきたという内容でした。



Iさんに『ココちゃんが一緒で本当に良かったです』と


伝えた瞬間に涙が止まらずそれ以上言葉が出なくなってしまいました。


ムーニーちゃんが入院する日も偶然病院で会い、


『ムーニーちゃん頑張って』ってエールをもらっていました。


そのとき、ココちゃんは点滴をしにきていました。


ココちゃんは21歳。



大往生で、まったく苦しむこともなく静かに逝ったそうですが・・・。


もしかして面倒見のいいココちゃんは、ムーニーちゃんといっしょに


同じ舟に乗ってくれたのかななんて思ってしまいました。


そう思いたかったのかな・・・。


でも、だったらどんなに心強いことか。


幼い小さなムーニーちゃんがひとりじゃないと思えたら


なんだかそれだけでほっとして、涙が止まらなくなってしまいました。


Iさんも、『きっとそうだよ、いっしょだよ。』って言って泣いていました。


現実から離れたおかしな話に感じる人もいると思いますが、


わたしをこの猫の世界にいざなったIさんとの縁を考えたら、


あり得なくもないことだと思えるのです。


ムーニーちゃんを保護し、どうすればいいのか考えに考えたことは


きっとこれからに生かされていくと思いたいです。


正解はわかりませんが。


ムーニーちゃんを保護したお宅で、おばあちゃんが


いくつのも小さな石に丁寧にお地蔵さんの顔を書いて心を静めていました。



あの場所にいたことも、今思うと何かを示していたのかもしれません。


すべて、目に見えないけれど繋がっているのだろうと思います。


だからこそ、そのときできる精一杯を大切にと思います。


ムーニーちゃんのことを応援し、心配してくださったすべてのみなさまに


心より感謝申し上げます。


コメント (2)
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巨大結腸と鎖肛

2021-08-18 22:11:55 | 病気&事故の話し/猫編
巨大結腸と鎖肛で入院中のムーニーちゃん。


入院して、まずは腸に溜まった便を出させようとしているそうですが


思った以上に腸の真ん中に大きく陣取った便の塊が硬くて


手こずっているとのことです。



義母の初盆と納骨の為、いったん猫のことから離れていましたが


昨晩先生からお電話をいただき今後について話をしました。


腹部を回復して腸から便を取り出しまた縫い合わせることは


さほど大変ではないようですが、そうしてしまうとその次にまた


便が詰まったときには、癒着をおこした患部の手術は


かなり難しくなるそうです。


なんせムーニーはまだ麻酔や長時間の手術に耐えられるだけの


体力がなく、手術器具もこの子の身体に合わせたものを準備するだけでも


とても大変だそうです。


やはり肛門からアプローチするのがいいそうですが、ウンチの溜まった


部分がお腹の真ん中あたりで、肛門から離れているため


骨盤を開いての施術になるようで・・・困難を極めるような口ぶりでした。


500グラムまで体重も落ちてきているようです。


1キロあればできることも増えるようですが、硬い便が成長を


さえぎっているようです。


もう少し大きくなってからの手術というお話でしたが、どうやら


そこを待つことはできないので、イチかバチか


今のまま手術に突入していきそうです。


また、詳しい手術のお話しは日を改めてということでした。


先生方で検討してくださるようですから、こちらは待つしかありません。


祈るしかできなくて・・・。


保護した当時
他の兄弟たちと遊びたくてちょっかいを出すムーニーちゃん


日々、他にもこなさないといけないこと、考えないといけないことが


山積みです。


他にも病気と闘ってる子たちが何頭かいます。


その子たちのこともしっかり考えてあげたいし、もちろんスンナリ


譲渡できる子たちも、その成長とともに


避妊や去勢の手術の時期は近づいています。


スタッフさんたちに、オスとメスの部屋分けやケージ分けを


しっかり伝えて気をつけてもらったり、手術の予約を入れてもらっています。


時節柄、大勢の人を呼んで行っていた今までのような譲渡会の運営は


かなり慎重に見直さないといけなくなっています。


頭の痛いことばかりです。


相談も・・・・日々後を絶ちません。


誰もがきちんといろんな命と真剣に向きあって、責任ある行動を


取ってもらえたらと願います。


そして自身でがんばれる人たちがもっともっと増えてくらたらと思います。



コメント (5)
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一筋の光

2021-08-13 08:24:47 | 病気&事故の話し/猫編
安楽死の選択に思い悩んでいたムーニーちゃん



とある病院で検査をしてもらい、もしかしたらこの先もう少し成長できたら


鎖肛のオペができるのかもというお話になりました。


まずは、お腹の真ん中あたりにある便を砕いて出さなければ


生きることができません。


浣腸のために入院となりました。


この大きさの子猫の浣腸は、腸が破けてしまったら終わりなので


しかも肛門から排便できず、細い管でつながった尿管から液状にして


出すしかなくて、これまた高度な技術を要します。


それでも、もしこの先に繋がるのならと祈るような思いで


お願いしてきました。


巨大結腸を何とかしないことには、成長していきません。


それでも、もしかして生きられるかもというお話は


ムーニーだけでなく、わたしの心も救ってくださいました。



今は祈るしかできませんが・・・ウンチを出して、すっきりした


ムーニーちゃんに会いたいです。
コメント (6)
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真っ暗な海底

2021-08-07 17:14:32 | 病気&事故の話し/猫編
深い深い光の届かないような海の底にいるような胸中です。


先天的な奇形で、排便困難で陰部からおしっことウンチを出している子猫。


お名前を無二ちゃんと名づけ7月19日からお世話をしてきました。


ムーニーちゃんと呼んで、垂れ流し状態の寝床兼トイレ兼遊び場を


できるだけきれいに衛生的に片づけてきました。


400グラムだった体重も一時は600グラムまで増えて


大きくなったらきっと手術やらなんやらができると思っていました。


ですが、数日前から食べたものを吐いたり、食べる量そのものが


極端に減ってきました。


レントゲンやエコーで見てもらったところ、肛門は形だけついていて


腸から細い管が尿道につながり、そこからウンチが出て来ていたものの


うまく排便できていないため巨大結腸になっていました。


苦しくてご飯どころじゃないですね。


ですが、お腹は減るので食べたがります。


食べてもすぐに気持ち悪くて量は入っていかない・・・という感じです。


朝晩、点滴して糖分を入れて凌いでいますが


決断しないといけない状況になっています。


なつっこくて可愛いキジトラの女の子です。


垂れ流しだろうと、サポートすることで排便ができるのなら


なんとか生きる道を探せるのですが・・・・。


2軒の先生に、オペはできないと言われました。


苦しませないようにしてあげるのが、今回は最善の策ではないかと。


それから、ずっとずっと・・・ずっと考えています。


こんなに哀しい選択はありません。


たくさんの子たちの最期を看取ってきましたが


生き抜いた子たちの終わりのときは、どこか神々しくて。


もちろん、これまでも事故で苦しんでいる子の


安楽死をお願いしたことはあります。


ですが、甘えて寄ってくるムーニーちゃん。


見ているだけで苦しくなってしまいます。


卑怯で弱い自分は、様子を見に部屋に入るとき


いっそ静かに横たわっててくれないものかとさえ思ってしまいます。


苦しいのはムーニーちゃんなのですが、


今本当に苦しい苦しい決断をしないといけなくて


命を預かることの重さが骨身にしみています。


どうしようもなく情けない自分と向き合っています。


コメント (5)
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