そらまめ日記・猫と暮らす会(猫とクラス会)

静岡県浜松市を拠点に、人と猫とが上手に暮らせることを願い
共生をテーマに自分なりの言葉で日々を綴っています

おもち君が繋いだ縁

2019-02-12 00:33:06 | 家族ができました
平成28年の夏、お問合せフォームに1匹の猫を探している方から連絡がありました。


会のホームペ-ジでもそのいなくなった猫のおもち君のことを載せてほしいという内容でした。






それから、2年半近い歳月が流れました。


そして、今月に入ってのことです。


まったく別の場所に暮らす方から、捕まえてほしい猫がいるという相談を受けました。


素手で捕まえようとして失敗し怪我をしたそうで、どうしたらいいかわからないということでした。


お電話をかけてよくよくいきさつをうかがうと


冒頭で紹介したおもち君にそっくりの子が庭にいたので、ホームページに記載されている方に


連絡をしたそうです。


見にこられたその時に『よく似ているから、もし捕まえられたら飼ってもいい』


と言い残して帰ったというではないですか。


本当にそんな都合のいい話があるのかと、


実際そのおもち君の飼い主さんとお話してみることにしました。


電話でお話させてもらったところ、捕まえたら必ず飼うつもりだと・・・。


いなくなるとき、おもち君が数回吐いていたことから、たぶん口にしてはいけないものを


食べたんではないかと話してくれました。


猫の嫌いな人もいて、農薬もまかれていたそうです。


そして、野良猫だったおもち君が現われたとき、室内で飼うのが気の毒だと躊躇し


中外でお世話してしまったことをとても悔んでいたのです。


とてもなついて可愛い猫だったことを、かみしめるように教えてくれました。


『もう、たぶん生きてはいないと思っているんです・・・・』とも。


そして、『連絡をもらって会いに行ったら、ほんとにおもちによく似ていて


今度は絶対室内で飼うって決めてます』と・・・。


もしやという一縷の望みをかけて会いに行ったそうです。


その言葉に、嘘はないと感じました。


まっすぐなおもち君への想いがあふれていました。


人は、いなくなってしまってはじめてその大きさに気づくことがあります。


悔やみきれないものを抱えて生きていかないとならないこともあります。


でも、その痛みのおかげで、これからの一生を飼い猫として暮らせるかもしれない子が


捕まえてもらえるのを待っているのです。


これは、がんばらないわけにはいかないですね。


翌日さっそく現場に出向きました。


風の強い日で、体感温度もかなり低かったです。




捕獲器を安定して置く場所をなかなか見つけられずにいましたが


場所を変えてトライしました。




あれ?おもち君はオスだったけど、この子メスかもと、性別にも???がいっぱいでしたが


ほどなく捕まえることに成功し、引き渡しを相談者さんにお願いしました。


相談してくれた方も、猫は飼ったことがないけれど、誰かの猫だったら心配でと


優しい気持ちで必死に探してますのサイトなどを当たってくれていました。


無事に猫ちゃんは引き渡しが済みましたと、双方からお礼のお電話をいただきました。


後日、メスだったこと、なぁちゃんと名づけたこと。


お気に入りのベッドを見つけたなぁちゃんの写真も送っていただきました。






遠くに行ったおもち君が、自分のことを想うYさんに、


きっとなぁちゃんとの縁を結んでくれたんですね。


猫は摩訶不思議な力を持つ生き物ですから、こういう粋なはからいをする子がいても


少しもおかしくないと、わたしは思ってます。


想い合う気持ちは、時空を超えると信じています。


その想いのお手伝いができたことを嬉しく思うとともに、なぁちゃんとYさんのこれからが


素晴らしい時間となることを願っています






コメント
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