癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

忘れられた映画「ひろしま」

2019年08月23日 | 読書・映画

 この映画「ひろしま」は、去る8月10日のETV特集「忘れられた“ひろしま”~8万8千人が演じた“あの日”~」が、NHK Eテレで放送されて、初めて知った映画だった。それが、8月16日の深夜にEテレで放映されたので録画しておいた。
 
 まず、この「ひろしま」は日教組(日本教職員組合)の独立プロ作品だということに驚いた。次に驚いたのが、原爆の投下から8年後に製作されたということと、8万8千人もの広島市民が撮影に参加したということである。

 長田新編『原爆の子―広島の少年少女のうったえ』を八木保太郎が脚色し、『日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声』の関川秀雄監督が映画化した反戦ドラマである。

 ベルリン国際映画祭で長編劇映画賞を獲得するなど国際的にも高い評価を受けた。しかし、日本では映画配給会社が「反米的だ」ということで嫌がったため、上映が拒否され、大規模に公開することができず、ほぼお蔵入りに近い形になって、その存在は忘れ去られていたそうだ。

 これまでいろいろな広島原爆の映画等を見て来たが、これほどリアルで衝撃的な映像は初めてだった。それもそのはず、映画の脚本は、被爆した当事者達の手記を基に作られている。また、出演している人の多くが、被爆した人々だそうだ。被爆した衣類やがれきを持ち寄りもした。実際の映像も使用されており、原子爆弾の恐怖や広島の惨状、市民の苦しみが、原爆症に苦しむ高校生の姿を通して描かれている。

 出演したのは岡田英次、月丘夢路、神田隆、山田五十鈴、加藤嘉、利根はる恵ら。監督の関川秀雄は映画製作の7年前に広島に原爆が投下された直後の地獄絵図の映像化に勢力を注ぎ、百数カットに及ぶ撮影を費やして、克明に阿鼻叫喚の原爆被災現場における救援所や太田川の惨状などの修羅場を再現したという。そして被爆者たちのその後の苦しみを描いている。

 詳しいストーリーは省くが、広島原爆の衝撃と惨状、その後の苦しみ等をリアルに知る貴重な作品であることは間違いない。
 TSUTAYAでもレンタルのDVDを扱っているようだし、amazonでもDVDを扱っている。

2 コメント

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Unknown (NAOJI)
2019-08-26 19:41:19
この映画6年前にシアターキノで見ました。
今年も8月に上映されてましたよ。
テレビ放送もされたんですね。
内容はもう忘れてしまいましたが原爆投下後の広島の悲惨さ、むごたらしさが伝わってくる内容だったと思います。
NAOJIさんへ (sakag )
2019-08-27 16:51:17
たまに映画館でも上映されていたんですね。
白黒画面が、よけいに悲惨さを感じさせますね。
地元の被災者たちが出演しているだけに、思いが伝わってきて、非常にリアルな感じがしました。

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