（ダウ・ジョーンズ）欧州中央銀行（ECB）のクーレ専務理事は16日、主要市場金利基準をめぐる不正操作疑惑
に関する当局の捜査をECBは注意深く見守っていると述べた上で、捜査の間もこれら基準の設定委員会から脱退し
ないよう域内の市中銀行に求めた。
クーレ専務理事はルクセンブルクでの講演で、「われわれは市場金利基準の根本的な重要性を念頭に、欧州銀
行間取引金利（EURIBOR）とEONIA（ユーロ翌日物無担保金利加重平均）を設定する委員会のメンバーが減ってい
ることに注視している」と語った。
「規制枠組みの変更が進む傍らで銀行が（市場指標の）設定委員会にとどまり、責任ある市場参加者としてふ
るまい、結果として重要な金融市場の一角が機能不全に陥るのを防ぐことは、市場の利益にかなう」とクーレ専
務理事は指摘した。
数兆ユーロに上るローンおよびその他の金融商品の基準金利となっているEURIBORは、複数の銀行が不正操作
に関与したとの疑惑に加え、その影響で少数の銀行が最近EURIBORの設定手続きから撤退したことで、評判を落と
している。
-0-
Copyright (c) 2013 Dow Jones & Co. Inc. All Rights Reserved.
