三丁目の飛行機屋

飛行機マニアのオヤジが
撮影遠征記やマル秘コレクションの公開などをしていきます。

Tu-95に会えた日

2008年02月22日 | エア・タトゥーの思い出
今月の9日、ニュースで「ロシアの長距離爆撃機が領空侵犯し
航空自衛隊が各基地からスクランブル」と報じていた

伊豆諸島の一部を侵犯ということで
昔のいわゆる東京急行と呼ばれる飛行の途中の事件かな?
と新聞を読んだのだが、その後日本近海でミッション中の米空母ニミッツに
近づき艦載機からもスクランブルを受けていたようだ、という記事が加わった

通常のスクランブルは我々の知らない世界の出来事だが
こういう領空侵犯等の事件があった時だけ
国籍、機体名などが発表される

領空侵犯した爆撃機はロシアのシポレフTu-95 NATOコード名 ~ ベア
全長 約49m  全幅 約50m  全高 約13m
4発エンジン に 二重反転プロペラ、初飛行は1952年とある

Tu-95 ベア 久しぶりに聞く機体名だ

こんな機体など一般人が見ることは出来ない存在だったが
ソビエト連邦の崩壊により
こういった鉄のベールの向こうにあった機体をも
マニアの私達は見ることができるようになった



1993年のイギリス、世界最大の軍用機の祭典
エア・タトゥーにもこの爆撃機他がロシアから展示のために飛来した
シポレフTu-95MC ベアH

独特なスタイルを持ったこの機体
任務からは想像しがたい魅力ある姿を持っている
今回の領空侵犯は、この機体が4機で飛行していたようだ

赤い星が描かれた軍用機を、私が実際に見ることができるなんて・・・


機首から伸びたブームは空中給油用のもので武装ではない~
主翼から伸びるエンジンと大きなスピンナー
そして二重反転プロペラがよくわかる
かつて羽田へも乗り入れていたアエロフロートの
Tu-114(系列機)を彷彿とさせる

尾部をアップすれば

後方警戒用の機銃が目に入る

今回の領空侵犯等の報道写真を見ると
この機銃が画像のように水平になったままだ
普通、スクランブルを受けたら攻撃の意思が無いことを
知らせる為に機銃は上に向けるのが慣例なのだが・・・


機銃部をアップにしました
4門の機銃が確認できるが、スクランブルした機体のパイロット達でさえ
こんなに近くからは、覗き込むことは不可能だろう

この無塗装の機体はこうやって見ると
飽きのこないスタイル、メカニカルな二重反転プロペラ
パネルごとの色の違いが凄みを増す
航空ショーで展示された後、帰還する離陸を見たかったのだが
私は、観光(航空博物館)の魅力に負けてキャンセル

後日、Stoneさんからビデオをいただき、その勇士の離陸を
エンジン音を含めて堪能することができた

この93年 前後あたりの年が一番多くのロシア機が飛来し
展示、フライトされたタトゥーだが、しだいにロシアの方針転換なのか
見られるのは旧ソ連のウクライナやチェコ、ポーランド
などの東欧諸国機のみになっていった
コメント (5)
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