回覧板

ひとり考え続けていることを公開しています。また、文学的な作品もあります。

詩『言葉の街から』 対話シリーズ 204-206

2020年02月29日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



204
ぼくが今ここにいなければ
いなければ
この世界は存在しないさ 無



205
むむむむむ無数の世界
カラフルに
オレがわたしがぼくが 世界が存在している



206
ぼくのひと筆がさっと
この世界を
ほうら 微かに震わすだろう

詩『言葉の街から』 対話シリーズ 200-203

2020年02月28日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



200
崩落した言葉の道は
進めない
茫然と佇むばかり



201
緑はある岩も水音も
確かにある
言葉ばかりが空白のまま



202
言葉の異常気象
今までの
生い茂った言葉たちが地滑りしてる



203
遙か遙か言葉の始まりが
露岩して
今日の日に照らされている

詩『言葉の街から』 対話シリーズ 195-199

2020年02月27日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



195
もう言葉がないや Nothing!
と思ってる
とどこからか湧いてくる言葉たち



196
つまづいてオウオウオウと
意味もなく
言葉未満に倒れ伏す



197
二人なら思わぬ所に
滲(にじ)み出し
言葉転がり行楽に出る



198
おんなじ桜道にいて
一つ言葉が
桜とさくらに分かれ匂ってる



199
言葉ってことばってコトバって
自力の
向こうから押し寄せ湧く

詩『言葉の街から』 対話シリーズ 191-194

2020年02月26日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



191
始まりの言葉から途方もなく
くり返し
踏み固められてきた微妙な言葉の場所



192
愛も憎しみも行き交う
奥深い
場所に人は出入りしている



193
奥深い流れから
通路を
ウヨウヨ変身し頑迷な顔になる



194
何万年経っても濁り
消えない
微妙な言葉の場所よ

詩『言葉の街から』 対話シリーズ 184-187

2020年02月24日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



184
例えば、地名の由来には
いくつもの説
がある。人は自由に考える。



185
電車に乗ったのは
見事な晴天のため
ということもありうるとしても



186
柳田国男が発掘した
わが国の地名の起源
には土地の形状から来たものが大半という。



187
こうした歴史の主流の
足跡の真が、
多様な考えの真を判定する。

詩『言葉の街から』 対話シリーズ 180-183

2020年02月23日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



180
この現在の大気の中から
大気の
かたち成すドーム面へ見えない火を放つ



181
ひとりの奥深い場に
まぼろしの
火柱が映える (ほんとうに?)



182
どんなに小さなことにも
真と偽の
分かれ閉じるみちが見える



183
が それでも いずれの道も
未知の帆に
いっぱい風を受けている

詩『言葉の街から』 対話シリーズ 173-176

2020年02月21日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



173
ふさいでもふさいでも 来る
未決の
影が解けて付きまとう



174
あ それは 言わないでも
瞬時に
わかる 言葉にならないものが過(よぎ)る



175
言葉のぬかるみが今は
どこまでも
続いている 予感悪寒終末感



176
いくら元気もらっても
癒されても
焼け石に水の蒸発している