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ひとり考え続けていることを公開しています。また、文学的な作品もあります。

最近のツイートや覚書など2023年7月

2023年08月31日 | 覚書
 最近のツイートや覚書など2023年7月


2023/07/01
事件として社会に浮上してきた時、市川猿之助が、家族会議では「死んで生まれ変わろうと話し合い」と語ったということに引っかかった。死ぬ方便としての言葉でないとすれば、現在の主流の死生観とはズレているなという気がした。またもう一つ、どういう母子関係だったか知らないが、母を殺して「遺体の一部を食べた」

ということにも、現在の感性とのズレを感じる。古代では縁者が、亡くなった人の人肉を食べる風習があったという記述を読んだことがある気がする。「霊媒師になるために殺す必要があった」というのは、それと同様の〈力〉を得るためだろうか。この娘は、もはや日常の生活世界から半歩以上抜け出ていたのだろう。

いずれにしても、現在の視線からは異様に見えるが、本人たちは正気だったんだろう。遙かに通り過ぎてきた人類の過去の振る舞いを、なぜ現在にこうしてくり返してみせることがあり得るのか。現在でも占いが商売としても成り立つように、遙か太古の人類の歩みは現在でも主流から外れて生き残っているからだろうか。



2023/07/02
例えば、昔テレビで見たアラスカのクジラ漁は、村人総出で行われ、漁の後にはクジラの肉の配分を恐縮することもなく当然のことのように老女が受け取っていた。相互扶助やもやいの社会の自然な光景だったのだろう。ところで、わたし(たち)はツイッターにずいぶん慣れ親しんでいるが、無償を自然なものと見なしている。

その背景には、ある種の虫と植物の共生(相互支援)のように、ツイッター社は、無償でサービスを提供し集まってもらい、人々(ユーザー)の集まったことによる〈力〉によって広告事業から収益を得ることができる。現在は広告の時代でそれが無になることはないが、ツイッター社はこのシステムが今危うくなっているのだろうか。



昔は単独で諸国を巡っていた芸能者もいたろうが、親方-芸能者、現在で言えば芸能事務所-芸能者というあり方もある。現在では例えばアパート経営も不動産屋を通すとか何でも囲い込まれてしまっているから、芸能事務所-芸能者というあり方しかないのかもしれない。

その関係の有り様については語ることはなくても折口信夫は通じていたかもしれないが、わたしが思いつくのは時代劇に出てきた角兵衛獅子の親方-芸能者(子ども)の関係である。実際に親方による虐待などがあったらしい。その独特の世界の名残は、今ではずいぶん近代化された関係になっているのだろうか。



農事メモ2023.7.2
・今日はくもり日で、午後から畑に出た。帰りしなに、畑の先の林から、カラスらしき鳴き声がした。初めは「カアカアカアカア」が四五回聞こえた。四拍子かなと思ったら、「カアカアカアカアカア」が一度あり、「カアカアカア」が三、四回あった。



録画していた「NHK MUSIC SPECIAL 椎名林檎」(6/1放送)を、負の関心から見た。椎名林檎のデビュー時は、もううろ覚えだけどハスキーボイスでツッパッた感じだったかな。変わった者がいるなと思った。追ったことないからその後はよく知らないが、椎名五輪みたいな儀式歌みたいなのにも手を出していた。

歌詞の言葉の面から番組内で歌った「ありあまる富」をみても、自分を棚上げして言えば、理屈っぽいのが負の特徴か。「私は猫の目」の畳み込むような饒舌さと併せると、すぐにイデオロギー性の儀式歌に転位可能な気がする。もちろん、彼女なりに長年表現活動をしてきているからそんな単純なことでもないけど。

あともうひとつ。これは以前から感じていることで椎名林檎に限ることでもないけど、最近の歌は背景に照明としてではなく光やイメージの流れを必須とするようになっているのだろうか。つまり、音楽のパワーは言葉の側からするとうらやましく感じることもあるが、現在の歌は、そのパワーが減衰してきているのだろうか。

歌だけでは物足りなくて、ダンスを入れたり、イメージの流れを背景に流すことで、その歌自体のパワーの減衰を補償しているのだろうか。音楽素人の雑感でした。



2023/07/06
農事メモ2023.7.6
4/17 晩白柚の花がとてもたくさん付いていた。(A)
7/06 なかなか見つけにくかったが、やっと確認。今年は五個なっていた。(B)
・(A)→(B)は、どういう事情かわからない。



2023/07/08
稲垣吾郎・草彅剛・香取慎吾が送る教育バラエティー▽「子ども記者会見」モデル・冨永愛が登場。10代でのニューヨークデビュー以来、世界で活躍するカリスマにせまる!初回放送日: 2023年7月8日

途中から見た。この世界にはいろんな小世界があり、知らないで済ませていることも多い。モデル・冨永愛は顔と名前ぐらいは知っていた。

モデルの仕事を沈黙の表現者みたいに語っていた。つまり衣装をまといそれに合わせて身体の動きや立ち姿で表現する者であると。一方それゆえに、言葉での表現も加わる俳優の仕事には初め戸惑ったと。



RT
「ABC予想」の証明理論、欠陥見つけたら1.4億円 実業家が発表
有料記事
石倉徹也2023年7月7日

 数学の超難問「ABC予想」を証明したとする京都大数理解析研究所の望月新一教授の理論について、ドワンゴ創業者で実業家の川上量生(のぶお)さんが7日、「間違いの証明」に100万ドル(約1億4千万円)の賞金をかけると発表した。
 論文の正しさを確かめる長い検証を終え、2年ほど前に出版された理論の「欠陥」を探せというものだ。数学史上、極めて異例の賞金が登場した。
 賞金を手にする条件は、望月さんの理論の間違いを指摘した論文が査読付きの専門誌に掲載されていること。掲載誌は、過去10年に数論幾何の論文が10本以上掲載されている専門誌とした。審査は非公開で、川上さんが数学者の意見を元に独自に判断する。賞金は川上さんがポケットマネーから出すという。
 数学の賞金としては、超難問「リーマン予想」など未解決の7問に1問100万ドルがかけられた「ミレニアム問題」が有名だ。ただ、一度認められた証明に対して、多額の賞金がかけられるのは過去に例がない。
 対象となる理論は、望月教授が約20年かけて1人で築いた「宇宙際(うちゅうさい)タイヒミュラー(IUT)理論」。足し算やかけ算をする世界(=宇宙)を縦横無尽につなげ(=際)、数を自在に行き来させるという斬新なアイデアだ。ABC予想を解決したとして2021年春、論文が7年半の検証を経て国際専門誌に載った。
 ところが、「異世界から来た」と言われた理論は当初、奇抜さと難解さから多くの数学者が大意さえつかめなかった。出版前から異例の勉強会が開かれ、解説論文も次々出たが、習得の壁は高く理解者は増えなかった。・・・



以前、望月教授の「宇宙際タイヒミュラー(IUT)理論」を読み解いた加藤文元『宇宙と宇宙をつなぐ数学―IUT理論の衝撃』(2019年4月)を読んだことがある。うすぼんやりの理解だったのが、もう雲散霧消した印象になっているが、なぜかその時この問題から、吉本隆明が『共同幻想論で』提唱した、

人間の生み出す幻想を自己幻想、対幻想、共同幻想の三つ(の宇宙)に抽出し、それら相互の関係の構造を明らかにしようとした試みを連想した。現実的には、それらの三つの幻想は、ひとりの人間の中に複雑に絡み合って内在している。数ではなく幻想(観念)だが、人間の生み出したという点では同一である。

ちなみに、加藤文元『宇宙と宇宙をつなぐ数学―IUT理論の衝撃』の「刊行によせて」という望月新一氏の言葉によると、「『宇宙際タイヒミュラー理論』という理論は一言で言うと、「自然数」と呼ばれる「普通の数」(=つまり、1,2,3,・・・)の足し算と掛け算からなる、「環」と呼ばれる複雑な構造を

した数学的対象に対して、その足し算と掛け算という「二つの自由度=次元」を引き離して解体し、解体する前の足し算と掛け算の複雑な絡まり合い方の主立った定性的な性質を、一種の数学的な顕微鏡のように、「脳の肉眼」でも直観的に捉えやすくなるように組み立て直す(=再構成する=「復元」する)数学的な装置のようなものです。」




2023/07/09
例えば、「ゾーニング」や「ローン・オフェンダー」という流行の言葉がある。いずれも従来の日本語で「区分」や「単独犯」と言いかえることができる。なぜそんな言葉を使うのか。私たちの隣にいるのは、もはや先進中国ではなく、欧米だからだろう。

また、ビジネス世界でのカタカナ言葉の蓄積による自然さも加わっているのかもしれない。また、甘いものより「スイーツ」と言った方がなぜか新鮮味を感じるからだろう。昔の先進アジア中国の内面化と同様に欧米化も私たちの意識の中層辺りまで浸透してきているようだ。

わたしはいつも流行に遅れる方だから、恥ずかしくてそんな言葉は使わないけど、日本語の流れの現在をよそ事のように眺めている。しかし、やっとスマホは手にしてしまった。そして「スマホ」という言葉にも異和感はなくなった。



AIも人間が生み出した「文明の利器」である。まず、こういう人間の文明化の推力は押し止めようもない。それから、新しい物の登場には必ずといってよいほど人の受容と反発を伴う。わたしはAIのマイナス面や危険性をそんなに心配していない。火薬は鉱山などで役立つのだろうが、戦争の武器にもなった。

電話(スマホ)は便利であるが、オレオレ詐欺の道具にもなる。問題なしの「文明の利器」なんてなさそうだ。付け加えれば、人間の意志が戦争を終わらせることができる前に、探査や武器などの科学技術の過剰な成果が戦争の不可能を宣告してくれたらなあと夢想する。(AI考)



#安倍内閣総理大臣ありがとう (とか死んでも言うわけないじゃん!)
古谷経衡さんの考察によると、「ネット右翼の全国的実数が約200~250万人である」。従来なら社会の隅に居るべき「ヘンな人」であるこのネトウヨを無意識的であれ、仮想社会を通じて社会に引き出し本格的に組織化したのは、安倍総理

(安倍政権)である。そうして生活社会に敵対し、日本会議ー統一教会ー安倍政権としてネトウヨ化した。彼に身近な人や身近に感じる者たちは、「良い人」として親近感を感じさせる神のように祭り上げ、自分たちを支える御輿にした。神が死んで最近ではネトウヨさんも少し目が覚めてきたろうか



2023/07/16
RT
木村八朔(ブンサイ!管理人)@hassaku1996
・台湾で詠んだ短歌です #tanka #短歌

パスポート前に抱えて歩き出す弱さを跳ね返して 熱源



この歌から、最近やっと詠み終えた岡井隆の歌集『あばな』の中の、

たましひにもし道筋があるとして小道小溝を走らうね 水

の歌を構成が似てるかなと思い出しました。この「水」は、水みたいにさ、と理解しました。



2023/07/24
RT
宇宙の年齢は267億歳? 早すぎる初期銀河の発達を説明できる新たな理論モデルを提唱 https://sorae.info/astronomy/20230723-ccc-tl-hybrid-model.html
@sorae_jp より


「現在の宇宙は誕生から137億8700万年(±2000万年)が経過している」から、「宇宙の年齢は267億歳?」などの新たな理論モデルが次々に出てくるのは、人間と自然との出会いの深化による必然であり、超未来の人類の命運に貢献はするだろうが、現在の私たちにはほぼ無意味に感じられるのは仕方がない。



2023/07/25
つぶやきがこぼれて文字になるなんてちょっと服でも身に着けないと

いーろんな鳥が運んではにぎやかに降り積もるよ仮想の井戸端

#さよならTwitterの短歌

詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5156-5159

2023年08月31日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5156
ことばの人が広い仮想の舞台に出てしまい
戸惑いながら場馴れしていく
つぶやきのパンドラの箱が開いてしまった



5157
ああだこうだそうじゃない花がきれい
AKSH KASH SAKH
誰も抜きんでることができない



5158
毎日坂を上って行き下ってくる
そんな所からではなく
向こうの明かりのない峠の方からも世界は見渡せる



5159
無意識的なあらゆる利害を超えて
あちらから アリもネコも勘定に入れて
こちらのことばの人の流れを見つめている


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5152-5155

2023年08月30日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5152
けんか腰になるなんて
ふだんならほとんどない
のにこの世界では毎日目にしている



5153
ひと昔前までは(チクショウ! うふふ)
気に食わないこといいねえと思うこと
あっても内でつぶやくだけだった



5154
今ではつぶやきが次々に外に出て行く
たぶん弓矢や刀やミサイルが
舞っている 舞っているよお



5155
例えばケイタイもスマホも
今ではずいぶん落ち着いたろうが
この新しいつぶやき言葉の流れはどうけりを付ける?


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5148-5151

2023年08月29日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5148
「熱意はきっと子どもに届く。」
という言葉に昨日ぶつかった
引き絞られたひとつの流れに間違いない



5149
けれど言葉の現場ではいろいろとぶつかり
ことばの人は修正も加えるから
流れ全体をつかみきったとは思わない



5150
例えば熱意に見向きもしない子どもに
どうことばの人は振る舞うか
ぼくの保留の視線はそこに置かれている



5151
人は素直な優等生ばかりじゃない
いいかんげんも気まぐれも約束破りもいる
そんなことばの人の光景が言葉の入口だ


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5144-5147

2023年08月28日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5144
ひとつの言葉は群れの言葉
を予感させる
それでもひとつひとつと群れとは違う



5145
ひとつひとつの言葉たちが歩いていく
出会う言葉たちの小さな物語
その足跡が群れに見える



5146
だから言葉の大きな群れの中に
言葉たちの小さな物語を読まないなら
言葉の群れの移動にしか見えない



5147
言葉たちの小さな物語のひとつひとつ
それって見聞きし出会う
今ここの言葉の街歩きだね


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5140-5143

2023年08月27日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5140
あんまり知らない他人の場合
ひとつの言葉は
ぬうっと現れる触れてくる感じる



5141
見知った他人の場合なら
ひとつの言葉は
ぼくの隣に自然に腰を下ろす



5142
(下りて行く) 言葉はクモの糸
蜘蛛を連想してしまったら
毛深い虫たちが糸を紡(つむ)いでいる



5143
そんなひとりの部屋に籠もったら
にんげんが
ふしぎな生きものに見える


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5136-5139

2023年08月26日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ


5136
自分はこんなつもりなのに
他人にはそんなつもりと見える
切り取られた光景がある



5137
ことば人の通る道は
誰もおんなじだとしても
歩き方は違っている



5138
そうして湧き上がってくる
言葉たちも
ひとりひとり顔立ちがちがう



5139
〈こんなつもり〉が〈そんなつもり〉に
なってしまう
ことばの人通りを黙々と歩くのである


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5132-5135

2023年08月25日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5132
「有名人」の何気ない言葉にも
たくさんの「いいね」が付く
別にどうでもいいんだけど 少しふしぎ



5133
親鸞みたいに長く修行して
ついには比叡山を下った
〈有名人〉もいるのかもしれない



5134
他からどんな言葉の衣装を着せられても
もはや「有名人」ではなく
普通人みたいに言葉の飛び石を踏んでいく



5135
このちっぽけな社会の
個々の小さな場面で
人は言葉をどう計量しどう対処するか (大きい問題だ)


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5128-5131

2023年08月24日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5128
見慣れた光景に見えて
その中に下りて行くと
色々の糸が走り 太い細いがあり



5129
抽象画の光景の中に
ぼくと他者 ぼくと物
いくつもの糸が張り巡らされている



5130
この世界から去ってしまったものたち
とのつながりの糸は
すでに幻の糸に変わってしまっており



5131
もうピンで固定されてしまった
それでも時折
湧いてくるイメージが幻の糸を揺する


詩『言葉の街から』 対話シリーズ 5124-5127

2023年08月23日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



5124
毎日行ったり来たり
そうして帰り着く
もっとも自由度が高い?小さな世界



5125
外も内もいやなことやつらいこと
がないわけじゃない
時には涙こらえて歩いているよ



5126
だからSNSの仮想空間に入り込み
ふと見上げる空は
(なんて自由自在なんだ)と思えてしまうのか



5127
匿名の疑似自由自在が
抑えていた内圧を開放する
論理の空想の陰謀論の覆(くつがえ)されたおもちゃ箱